建築などで使われる石材にはいくつか種類があり、用途もさまざまです。
石材の特徴を知り、家の雰囲気や箇所に合わせてチョイスしてみてください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂
石材の種類★特徴や用途かんたん解説
石材は天然石と人造石のふたつに分けられます。
天然石のうち、床材として使われるのは主に花崗岩(御影石〈みかげいし〉)と大理石です。
花崗岩(かこうがん)は耐久性や耐摩耗性がありますが、耐火性に劣ります。
いっぽう大理石は酸やアルカリに弱いため、屋外やトイレなどには向きません。
主な天然石の種類やメリット・デメリット、用途などをまとめた表がこちらです。
【天然石の種類や特徴まとめ】
分類 | 種類 | 石の名称 | 長所 | 短所 | 用途 |
火成岩 | 花崗岩
(御影石) |
稲田石
恵那錆(えなさび) |
耐久性がある
硬くて丈夫 耐摩耗性がある 酸やアルカリにつよい |
耐火性に劣る | 外装・内装の床・壁
テーブルの甲板 |
安山岩 | 小松石
鉄平石(てっぺいせき) |
板状に割って加工しやすい
耐火性がある |
光沢が乏しい | 玄関の床・敷石 | |
水成岩 | 粘板岩 | 玄昌石(げんしょうせき) | 板状に割って加工しやすい
耐火性がある 耐水性がある 強度がある |
劣化により色あせが目立つ | 屋根のストレート材
玄関の床 |
砂岩 | 多胡石(たごいし) | 色や石質の種類が多い | 汚れが付きやすい
光沢が乏しい 摩耗しやすい |
外装の床・壁 | |
凝灰岩 | 大谷石(おおやいし) | 耐火性がある
軟質・軽量で加工しやすい |
吸水性がある
耐久性が低くもろい |
暖炉・内装の壁
塀・門 |
|
変成岩 | 大理石 | ビアンコカララ
トラバーチン オニックス |
硬くて綿密
光沢が美しい |
酸やアルカリに弱い | 内装の床・壁
テーブルの甲版 |
蛇紋岩 | 蛇紋石 | 緑色の縞模様
大理石に似ている |
原石の加工や風化などにより石綿(アスベスト)になる
※現在は原則として製造・使用禁止 |
内装の床・壁
※現在は原則として製造・使用禁止 |

以前は建設資材として使用されていましたが、発がん性をもつため、現在は原則として製造・使用が禁止されています。
とくに高級感の出る大理石は人気の石材で、種類ごとに次のような見た目の特徴があります。
<大理石の床や壁>
大理石 | ビアンコカララ | 白地にグレーのマーブル模様 |
トラバーチン | 虫食い状の小穴 | |
オニックス | 淡褐色の波状縞模様 |
また一方で人造石は、天然石を砕いた種石に、白色セメントや顔料などをまぜて固めたものです。
種石(たねいし)に大理石や蛇紋岩を使ったものをテラゾー、それ以外は擬石(キャストストン)と呼ばれます。
<テラゾー柄>
石材の仕上げ方法
石材仕上げ方法の種類はこんな感じ 🙂
石材仕上げ方法
- 磨き仕上げ
- 割肌仕上げ
- びしゃん叩き
- ジェットバーナー仕上げ
石材は表面処理の仕方で質感と表情が大きく変わります。
それぞれの仕上げ方法について、特徴を確認していきましょう。
磨き仕上げ
表面を平滑に研磨する仕上げで、花崗岩(御影石)と大理石の最も一般的な処理方法です。
磨きの度合いで、
粗磨き⇒水磨き⇒本磨き
の順番にキメが細かくなります。
たとえば床材では、歩きやすさと滑りにくさを考えると「水磨き」が適しています。
割肌仕上げ
石を割ったままの状態で使う方法で、自然の味わいがあります。
鉄平石や砂岩の石に多く使われます。
びしゃん叩き
粗く削った石の表面を細かな突起の付いた【びしゃん】という特殊な金づちで叩いて均一な凸凹を付ける仕上げ方法です。
花崗岩(御影石)に多く用いられます。
ジェットバーナー仕上げ
バーナーで表面を焼き、粗い凸凹を付ける方法です。
主に花崗岩(御影石)に使う仕上げで、屋外の床などに多く用います。
以上です。
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ありがとうございました。