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ビニル床シート単層・複層の違いとは?タイルや床材の特徴

床材の種類

今回のテーマは【床材の種類】

ビニル床シート単層・複層の違いや材料などによって使われる場所や特徴が異なりますのでチェックしておきましょう。

新築やリフォームなどの際にぜひご活用ください。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 😀

 

ビニル床シート単層・複層の違いとは?タイルや床材の特徴

プラスチックは、石油などを原料につくられたもので合成樹脂とも言われる材料です。

プラスチック系の床材は、水や薬品、摩耗に強く加工しやすいため、住宅では主にキッチンや洗面所などの水回りに使われます。

種類は以下のとおり。

プラスチック系床材

  1. ビニル床シート
  2. ビニル床タイル
  3. 塗床材

ビニル床シート

ビニル床シートは、ビニル床タイルと同じ原料をシート状にしたものです。

一般的な形状は幅1800~2000mm程度のロール状で、溶着によって継目の少ない広い床面がつくれます。

また発砲層の有無などによって、発砲複層ビニル床シート、クッションフロア、単層ビニル床シート、複層ビニル床シートの4種類に分類されます。

発砲層

有り

発砲複層ビニル床シート 密度650kg/㎥以上 発砲層により弾力があり歩行感がよい

色柄が豊富で住宅の水回りによく使われる

クッションフロア 密度650kg/㎥未満
発砲層

無し

単層ビニル床シート シート断面が単層構造 硬質で耐久性や耐摩耗性が高い

土足で歩行する店舗や事務所などでも使われる

 

ビニル床タイル

ビニル床

ビニル床タイルとは、塩化ビニル樹脂を主原料に、可塑剤や安定剤、充填材などを加えて成形した床材です。

一般的な寸法は、300mm角または450mm角、厚さは2~3mmくらい。

塩化ビニル樹脂の含有率が高いほど、

  1. 耐摩耗性
  2. 耐水性
  3. 耐薬品性

が高くなり、値段も上がっていきます。

原料のうち、塩化ビニル樹脂に可塑剤と安定剤を加えたものをバインダーと言い、JIS規格ではバインダーの含有率と断面構造によって単層ビニル床タイル、複層ビニル床タイル、コンポジションビニル床タイルの3種類に分類しています。

高価

安価

バインダー含有率

30%以上

単層ビニル床タイル 摩耗や水・薬品に強い

色柄が豊富

複層ビニル床タイル
バインダー含有率

30%未満

コンポジションビニル床タイル 安価で経済的

一般に広く使われている

 

塗床材

塗床材とは、現場で床面に樹脂をぬって仕上げるもの。

種類と特徴はこんな感じです。

塗床材の種類 特徴
エポキシ系 水・薬品につよく強度があり、一般に広く使われる
ポリウレタン系 すべりにくく弾力性がある

学校や体育館などに使われる

ポリエステル系 水や酸、油などにつよい

工場や倉庫などに使われることが多い

大きなスペースでも継目のない床ができるため、工場や病院、厨房などに広く使用されています。

一方で、石材なども使われることがありますので、併せてチェックしておくとよいでしょう。

 

つづいては木質系の床材です。

高温多湿な日本では、床材には調質性をもつ木質系材料が多く使われています。

木質系材料を用いた床材の代表はフローリングですが、その他にコルクタイルやリノリウムなどがあります。

また木質系材料は、床材のほか、天井にもよく使われます。

それぞれの特徴をみていきましょう。

フローリング

フローリング

フローリングとは一般に無垢材や合板・積層材などの木材を用いた床材のこと。

JAS規格では、フローリングの芯となる部分である基材に使われる材料の層数によって単層フローリングと複合フローリングに分類されます。

単層フローリング 基材を構成する層が1つで無垢材の一枚板がきほん
複合フローリング 基材を構成する層が2つ以上

合板や積層材などを基材として木材を薄くスライスした突板を張り、ウレタンなどの塗装を施したもの

また単層フローリングには以下の種類があります。

単層フローリングの種類

  1. フローリングボード
  2. フローリングブロック
  3. モザイクパーケット
  4. 縁甲板(えんこういた)

フローリングボード

幅60~100mm、厚さ12~18mm程度の細長い板で、根太やコンクリート床などの下地に張ります。

継ぎ合わせる4面の木口(こぐち)と木端(こば)を実ハギ(さねはぎ)加工したものが一般的です。

木口(こぐち)は木材の横断面(年輪が現れる面)、木端(こば)は木材の縦断面(繊維方向の切り口面)のことだよ

樹木の種類は、針葉樹ではスギ、ヒノキ、マツ、広葉樹ではナラ、ブナ、サクラ、ケヤキ、チーク、オーク、カリンなどが多く使われます。

 

フローリングブロック

フローリングブロックとは、幅、長さともに短く切った板を数枚張り合わせ、四角いブロック状にした床材です。

モルタルを塗ったコンクリート床に足金物を埋め込んで直張りします。

 

モザイクパーケット

モザイクパーケット

【モザイクパーケット★イメージ】

モザイクパーケットとは、紙や布などの台材の上に、数枚の木片(最長辺が225mm以下)を寄せ木状に張り合わせ、ユニット化した床材です。

 

縁甲板(えんこういた)

縁甲板とは、1,800mm程度の長尺材の木口には加工を施さず、木端のみに実ハギ加工を施した床材です。

主にヒノキやマツなどの針葉樹を用いたもので、和風住宅の縁側や廊下などに多く使われています。

 

またココでちょっと豆知識(フローリングの継ぎ方)

フローリング材同士を長さ方向や横方向に継ぐために、材の木口や木端に継ぎ手加工を施します。

継手にはいくつかの種類がありますが、住宅の床材では一般に実ハギや相じゃ栗(相欠き)がよく使われますよ。

 

コルクタイル

コルク床材

コルクタイルとは、天然コルクの外皮などを樹脂で固めた床材です。

タイル状になったものが多く、一般的な寸法は300mm角または300×600mm、厚さは3~7mm程度が多いでしょう。

断熱性や保湿性、弾力性、吸音性などに優れていることから、住宅では高齢者室や子供部屋などに適しています。

また特殊な塗装で防水性を持たせた浴室用もあります。

 

木質系床材のうち、フローリングやコルクタイルには、床暖房に対する製品が数多くあります。

熱による狂いを防ぐため、十分な乾燥で含水率を低くし、熱に強い塗装などを施しているのが特徴です。

 

リノリウム

リノリウムは、亜麻仁油(あまにゆ)、ロジン、コルク粉、木粉などが原料です。

タイル状やシート状などにして使われます。

焼却時に有毒物質が発生せず、埋めると土に還るのが特徴です。

抗菌性があるため病院などでよく使われますが、住宅のトイレや水回りにも適しています。

デメリットとしては、紫外線による変色や発色が悪い点が挙げられます。

 

ビニル床シート単層・複層の違いとは?タイルや床材の特徴まとめ

床材一覧表

木質系床材 フローリング 単層 フローリングボード 幅60~100mm、厚さ12~18mm程度の細長い板で、根太やコンクリート床などの下地に張る

継ぎ合わせる4面の木口(こぐち)と木端(こば)を実ハギ(さねはぎ)加工したものが一般的

フローリングブロック 幅、長さともに短く切った板を数枚張り合わせ、四角いブロック状にした床材

モルタルを塗ったコンクリート床に足金物を埋め込んで直張りする

モザイクパーケット 紙や布などの台材の上に、数枚の木片(最長辺が225mm以下)を寄せ木状に張り合わせ、ユニット化した床材
縁甲板(えんこういた) 1,800mm程度の長尺材の木口には加工を施さず、木端のみに実ハギ加工を施した床材

主にヒノキやマツなどの針葉樹を用いたもので、和風住宅の縁側や廊下などに多く使われる

複合 基材を構成する層が2つ以上

合板や積層材などを基材として木材を薄くスライスした突板を張り、ウレタンなどの塗装を施したもの

コルクタイル 天然コルクの外皮などを樹脂で固めた床材

タイル状になったものが多く、一般的な寸法は300mm角または300×600mm、厚さは3~7mm程度が多い

断熱性や保湿性、弾力性、吸音性などに優れていることから、住宅では高齢者室や子供部屋などに適している

リノリウム 亜麻仁油(あまにゆ)、ロジン、コルク粉、木粉などが原料でタイル状やシート状などにして使われる

焼却時に有毒物質が発生せず、埋めると土に還るのが特徴

抗菌性があるため病院などでよく使われ、住宅のトイレや水回りにも適している

プラスチック系床材 ビニル床タイル 単層ビニル床タイル バインダー含有率30%以上

摩耗や水・薬品に強い

色柄が豊富

複層ビニル床タイル
コンポジションビニル床タイル バインダー含有率30%未満

安価で経済的であり一般に広く使われている

ビニル床シート 発砲複層ビニル床シート 密度650kg/㎥以上 発砲層により弾力があり歩行感がよい色柄が豊富で住宅の水回りによく使われる
クッションフロア 密度650kg/㎥未満
単層ビニル床シート シート断面が単層構造 硬質で耐久性や耐摩耗性が高い土足で歩行する店舗や事務所などでも使われる
複層ビニル床シート 織布や不織布などを積層
塗床材 エポキシ系 水・薬品につよく強度があり、一般に広く使われる
ポリウレタン系 すべりにくく弾力性がある

学校や体育館などに使われる

ポリステル系 水や酸、油などにつよい

工場や倉庫などに使われることが多い

 

以上です。

ありがとうございました。

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