池井戸潤の【鉄の骨】読み終わりましたー!
いや、本当に面白かったです。
建設業関連の話なので、とくにゼネコンなどで働いている方々には刺さる一冊になっていました。(私もそのひとり)
建設業の闇である【談合】の内容が事細かに描かれ、警察の談合摘発までの動きもありハラハラドキドキしながら最後まで読み切りました。
あらすじや感想を自由に書いており、ネタバレもありますので嫌いな方はここでお別れです。
また、本だけでなくドラマにもなっていますので、興味のある方はそちらもぜひチェックしてみてください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂
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鉄の骨★あらすじ
【鉄の骨】の舞台やポイントは、建設業のゼネコンたちにおける「談合(だんごう)」です。
談合とは、建設工事を入札する際に、だれがその工事を受注するかあらかじめ決めておくこと。
これは落札価格の高騰にもつながるため、談合は法律的にも禁じられています。(【談合】をわかりやすく解説!建設業で起こりやすい談合の仕組みや対策)
しかし建設業では古い昔から「談合」がはびこっており、警察との攻防が繰り広げられてきました。
そんななか、現場で働いていた、まだまだ若手の主人公「平太」は、急な異動で本社の業務課というところに配属になりました。
地下鉄工事を受注するため、初めての仕事に戸惑いながらもがむしゃらに働きます。
そして工事を受注するための仕事をしていくうちに、談合という名の建設業の闇に足を踏み入れ、巻き込まれていくのでした…。
鉄の骨★感想
ある程度、大きい組織にいると、必ず「しがらみ」ってのが付きまといますよね…。
私も組織で働いたことがあるので、それは本当に共感できました。
談合がだめだって分かっているんですよね、みんな。
だけど色んなしがらみがあってそこから手を切ることは本当に難しい…。
「談合」を犯罪だと切り捨てることは簡単ですが、この【鉄の骨】を読むと、それぞれの人間ドラマに考えてしまうところが多々ありました。
鉄の骨を支えるキャラ
- 天皇と呼ばれる談合を取り仕切る「三橋(みつはし)」
- 金で政治を動かす「城山(しろやま)」
- 談合を拒絶する市松組常務の「緒方(おがた)」
- 談合はだめだとわかっていても、一兵卒で何も逆らえない「平太(へいた)」
- 談合をやめてほしいと願う(元?)恋人「萌(もえ)」
- 談合を摘発するために奮闘する警察
このほかにも、いつもはちゃらんぽらんだけど仕事のできる西田や、中間管理職の狭間でいつも顔が青白い課長、萌を彼女にしたい銀行の先輩”園田”などなど…。(笑)
談合から談合の摘発までにそれぞれのドラマがどれも見劣りすることなく平行に進んでいきます。
結局は入札時に警察のがさ入れが入り、大手ゼネコンの役員や三橋、城山がぞくぞくと逮捕されていきます。
が…。
平太の働く市松組はだれも逮捕されませんでした。
そう、実は緒方は警察とつながり、談合を内部告発していたのでした。
怖っ!!!
なんか緒方が本当の黒幕に感じてしまうのは私だけ?(笑)
まだまだ若手の主人公「平太」が、急な異動で本社の業務課というところに配属になったのも、緒方の作戦の一部だったというわけです。
地下鉄工事を勝ち取り、なおかつ市松組だけの独り勝ちとなったこの事件。
でもこれは作り話でもなんでもなく、モデルとなったゼネコンが現実にあるそうです。
本当に起こった話だと聞くと、一気に現実味…。
とくにゼネコンや建設業で働く皆さんは他人事ではないでしょう。
ただ、ひとつのヒューマンドラマとして、キャラクターたちは悩み、翻弄される描写は共感できますし、なにより物語として面白かったのは事実です。
談合に近いところにいる人もそうでない人も、ぜひこんな世界があるのだという感じでぜひ読んでみてほしいと思いました。
鉄の骨★おすすめな読み方
おすすめな読み方は【耳学】です。
私はAmazonオーディブルで聴いたんですけど、やはりプロの朗読は圧巻!
臨場感あふれるしゃべり口で、あっという間に物語のなかに引き込まれてしまいました。
それにオーディブル無料体験なら、今すぐに【鉄の骨】を無料でよむことができます。
無料でよめる今がチャンスです。
もし有料になったら損なので、ぜひお早めにおためしください。
以上です。
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ありがとうございました。