

土木施工管理技士の経験記述は、さけては通れない問題です。
この記事は、「自分の経験した工事をどうまとめよう…」と悩んでいるあなたのお悩みを解決します。
今回のテーマは【安全管理】の経験記述です。
いっぽう、動画でサクッとポイントを知りたい人はこちらをどうぞ 🙂
この記事を書いている人

- 元公務員の主婦ブロガー
- 1級土木施工管理技士の資格もち
- 某県庁の公務員土木職として7年間働きましたが、人間関係のストレスや組織体制が合わないと感じて退職しました。
- 今はブログで土木施工管理技士や公務員のあれこれ、仕事などをメインにさまざまな情報を発信しています。
それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちらです。
経験記述の解答例【安全管理】土木施工管理技士の実地試験(第二次検定)
今回は【安全管理】での経験記述例を公開します。
【設問1】
設問1では、自分が経験した工事の基本的な情報を書くことになります。
本番では何も見てはいけないので、しっかり暗記して書けるようにしておきましょう。
(1)工事名
道路改良工事 国道○○号その6(快安道補)
(2)工事内容
- 発注者名:〇〇県○○土木事務所整備第二課
- 工事場所:××県△△郡○○町○○地内
- 工期:令和元年9月29日~令和2年2月10日
- 主な工種:舗装工、擁壁工
- 施工量:舗装工150㎡、擁壁コンクリート打設量80㎥
(3)工事現場における施工管理上のあなたの立場
現場代理人or工事主任or発注者側現場監督員など
現場の状況が分かるようによりくわしく書けるとよいです。
【設問2】
設問2では自分が工事をしたときの技術的課題、その課題を解決するための検討、そして対応処置について書いていきます。
- 具体的は現場状況と特に留意した技術的課題
- 技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容
- 技術的課題に対して現場で実施した対応処置
基本的に、行はすべて埋めるように書くようにしましょう。
具体的は現場状況と特に留意した技術的課題
(1)は最初の2~3行で工事の概要を説明します。
そして3行目以降で生じた現場の状況を記述、最後の1~2行で留意した技術的課題を記述します。
解答例)
本工事は、〇〇県〇〇市〇〇市内にある△△トンネル手前に歩道を設置する道路改良工事であった。
工事箇所は1車線規制による施工であったため、作業場所は十分なスペースを確保することができなかった。
また、工事はのり面を掘削し、擁壁コンクリートを打設しなければならないため、狭小現場での作業員と建設機械との接触による事故が懸念された。
従って、作業中の作業員と建設機械との接触を防止することが重要な課題であった。
技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容
(2)は現場の現状の把握・分析、から始まり、それに対する対応策の検討、その後に社内や発注者との協議・検討を経て、最終的に現場での対策の実施という順になります。
解答例)
現場内での接触防止のため、次の事項を検討した。
①毎日が連続の同作業であるため、慣れ不注意による事故をぼうしするための対策について検討した。
②ダンプトラックからの盛土の積み下ろしの際、バックホウと作業員との接触を防止するため、立ち入り禁止範囲を定め、進入を防止するための対策について検討した。
③ダンプトラックでの搬入、搬出は連続して行われ、また現場内への進入は後進運転だったため、作業員との接触事故の防止と安全な誘導を行うための誘導員の配置について検討した。
技術的課題に対して現場で実施した対応処置
(3)最初の1行は「上記の検討結果に基づいて、下記の対応処置を実施した。」という感じで書き始め、1行を埋めます。
2行目から検討した内容に対応させて番号をつけ、検討した結果について簡潔に記述します。
最後の1行で、課題が解決した旨について「これらの対応処置により~~~。」というふうに結果をまとめます。
解答例)
上記の検討結果に基づいて、本工事では下記の対応処置を実施した。
①毎日のKYKにおいて、作業員に安全チェックリストの確認及び安全対策への目標を書くことを義務化し、安全確認の周知徹底及び意識向上を図った。
②バックホウの旋回範囲をカラーコーンで囲い、立ち入り禁止範囲を明確にし、旋回作業の際は監視員を配置して作業を実施した。
③ダンプトラックの搬入・搬出の際は誘導員を配置し、安全な誘導を行った。
これらの対応処置により、無事故で工事を完成・終了させることができた。
【安全管理】経験記述を書く時のポイント★土木施工管理技士の実地試験(第二次検定)
安全管理の経験記述のポイントは、
「現場においての予測される危険性とその防止対策について重点をおいているか」
ということが大切です。
現場での災害の発生が予測される状況や作業に着目します。
そしてその防止対策としてとられている不安全な状態を取り除くための措置と、工事従事者に不安全な行動をとらせないための処置について、注意して確認する必要があります。
ここでいう災害の発生とは、
- 公衆災害
- 墜落
- 転倒
- 交通事故
- 崩壊
- 倒壊(明り掘削、土留め支保工)
- 建設機械
- クレーン
- 酸素欠乏
- 飛来
- 落下物
などのことです。
これらの不安全な状態を取り除くための措置について記述し、不安全な行動をとらせないための措置(ミーティングや安全教育など)を考えて対応していることがわかるような文章を心がけましょう。
土木施工管理技士の実地試験(第二次検定)の勉強方法
実地試験(第二次検定)の内容は以下の通りです。
①経験記述(品質管理・工程管理・安全管理・施工計画・環境保全・建設副産物対策)のうち、指定されたものについて、自分の経験した工事で記述する。
②土木知識の記述問題
- 問2~問6の5問のうち3問選択し回答する。
- 問7~問11の5問のうち3問選択し回答する。
学科試験(第1次検定)のマークに比べすべて筆記なので、実地試験(第2次検定)はかなりむずかしい内容になっています。
過去問を一通りやってから、参考書などを使って自分なりの文章でまとめて、くりかえし読んだり書いたりして覚えることをおすすめします。
おすすめの過去問や参考書は以下の記事でまとめていますので、そちらをご覧ください。
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【2023最新】1級土木施工管理技士おすすめ過去問&参考書まとめ
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【2023最新】2級土木施工管理技士おすすめ過去問&参考書まとめ
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土木施工管理技士の経験記述の独学は可能!
土木施工管理技士の経験記述については独学可能です。
安全管理、品質管理、工程管理などで多少のポイントのちがいはありますが、土木工事で気をつけるべきポイントや内容は工種できほんてきに変わらないからです。
自分の工事といっても、工事の工種が同じであればマネできます。(丸写しはだめ)
そこに、自分の工事だけにしかない話を少し加えればOK!
解答例や例文をみながら、自分の工事をまとめてましょう。
経験記述のポイントなどについては別記事でくわしく書いていますのでそちらをご覧ください。
続きを見る
土木施工管理技士実地試験の【経験記述】解答例7選&ポイントまとめ


たしかにひとりで勉強してると、合ってるかどうかわからないし不安なんですよね。
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別の記事でくわしく書いていますので、ぜひ確認してみてください。
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独学サポート事務局の評判や口コミは?施工管の経験記述を「作文代行」
続きを見る
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まとめ
安全管理★経験記述まとめ
- 実地試験は記述なので難しい…けど対策すれば経験記述も独学可能
- 記述例を見ながら自分の工事をまとめてみる
- 経験記述が書けたら、何も見ずに書ける練習をする
- 安全管理の経験記述ポイントは、現場の予測される危険性とその防止対策について重点をおいて文章書くこと
- 土木知識の記述問題は過去問を一通りやってから、参考書などを使って自分なりに書けるようにしておく
- 経験記述が不安なら、添削や代行サービスを利用しよう
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今回は以上です。
参考になればうれしいです。
ありがとうございました。