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リバウンドハンマーとシュミットハンマーの違いとは?試験方法や原理

リバウンドハンマー法(シュミットハンマー法)
リバウンドハンマー法の試験方法やシュミットハンマーとの違いついてかんたんに教えて

こんなぎもんにお答えします。

 

リバウンドハンマー法について、種類や特徴試験方法などをまとめましたので参考にしてください。

ちなみにリバウンドハンマー法とシュミットハンマーは同じものを指します。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次から 🙂

 

リバウンドハンマーとシュミットハンマーの違いとは?試験方法や原理

リバウンドハンマー法(イメージ図)

リバウンドハンマー(別名:シュミットハンマー法)とは、コンクリート非破壊検査で反発硬度法のひとつ。

バネにより、ハンマーでコンクリート表面に打撃を与えたときの反発の程度から、圧縮強度を推定できます。

 

もう少しこまかくいうと、

リバウンドハンマーの種類はこんな感じです。

リバウンドハンマーの種類 概要
N型シュミットハンマー 反発度Rを測定(反発の高さ)

圧縮強度10~70N/mm²のコンクリートに用いられ、最も一般的

NR型はデータを印字する機能をもつ

P型シュミットハンマー 反発度Rを測定(反発の高さ)

圧縮強度5~30N/mm²のコンクリートに用いられる振り子式

低強度コンクリート、若材齢コンクリートの強度推定に用いる

新型シュミットハンマー「シルバーシュミット」 反発の速度比Qを光学的に測定

コンクリートの圧縮強度10~170N/mm²が適用範囲

角度の影響を受けない

リバウンドハンマーとシュミットハンマーのちがいを聞かれることがありますが、基本は同じ反発硬度法。

一般的な反発硬度法の呼び名がリバウンドハンマーであり、そのリバウンドハンマーを分類したものがシュミットハンマーです。

その他のコンクリート非破壊検査については別記事でまとめていますので併せてご確認ください。

 

さらにリバウンドハンマー法(別名:シュミットハンマー法)は、測定器具が軽量でとりあつかいが簡単なので、建物の強度推定などによく使われますが、強度の推定精度はあまりよくないことが注意点です。

リバウンドハンマー(シュミットハンマー)のメリット・デメリットをまとめるとこんな感じですね 🙂

リバウンドハンマー(シュミットハンマー)
メリット デメリット
  • 非破壊検査手法であり、構造物に損傷を与えることなく測定ができる
  • 機器が軽量であり、測定がかんたん
  • かんたんに多数の測定が行えることから、強度分布の測定が可能
  • 硬度から圧縮強度を推定する方法であり、他の測定方法にくらべ精度はやや低い
  • コンクリートの湿度や表面の粗さにより、測定結果が影響を受けやすい
  • 厚さがないコンクリートでは、正確な測定ができないことがある

 

 

リバウンドハンマー(別名:シュミットハンマー)の試験方法

リバウンドハンマー法は、JIS A 1155:2012に沿っておこないます。(環境温度が0〜40 ℃の範囲内)

 

コンクリートの壁

リバウンドハンマー試験方法

  1. ハンマーの作動を円滑にさせるため,測定に先立ち数回の試し打撃を行う。
  2. リバウンドハンマーが測定面に常に垂直方向になるよう保持しながら,ゆっくりと押して打撃を起こさせる。
  3. 1か所の測定では、互いに25〜50 mmの間隔をもった9点について測定する。
  4. 測定後のリバウンドハンマーの点検によって、リバウンドハンマーの反発度が製造時の反発度から3 %以上異なっていたら、直前に行った点検以後の測定値は無効

反発度(R)は、1か所の有効な測定値から計算した平均値とし、四捨五入によって有効数字2桁に丸めます。

 

測定箇所の選定

測定箇所の選定の条件と注意点は以下のとおりです。

測定条件 注意点
厚さが100 mm以上をもつ床版または壁部材、一辺の長さが150 mm以上の断面をもつ柱または、はり部材のコンクリート表面とする 小寸法で、支間の長い部材及び厚さの薄い床版または壁部材は、試験箇所として選定しないようにする

または背後から別に部材を強固に支持しなければならない。

部材の縁部から50 mm以上離れた内部から選定しなければならない。
表面組織が均一で、かつ、平滑な平面部とする。
豆板、空隙、露出している砂利などの部分及び表面はく離、凹凸のある部分を避ける

コンクリート表面の処理

コンクリート表面の処理はこんな感じです。

リバウンドハンマーコンクリート表面処理

  1. 測定面にある凹凸及び付着物は、研磨処理装置などで平滑にみがいて取りのぞき、コンクリート表面の粉末その他の付着物をふき取ってから測定する。
  2. 測定面に仕上げ層又は上塗り層がある場合には、これを取りのぞき、コンクリート面を露出させた後、a)の処理を行ってから測定する。
  3. 測定面に浮き水がある場合には、これを取り除き、コンクリート面を露出させた後、a)の処理を行ってから測定する。

 

リバウンドハンマーとシュミットハンマーの違いとは?試験方法や原理まとめ

リバウンドハンマー(別名:シュミットハンマー法)とは、コンクリート非破壊検査の反発硬度法

バネにより、ハンマーでコンクリート表面に打撃を与えたときの反発の程度から、圧縮強度を推定できる

一般的な反発硬度法の呼び名がリバウンドハンマーで、そのリバウンドハンマーを分類したものがシュミットハンマー

リバウンドハンマー(シュミットハンマー)
メリット デメリット
  • 非破壊検査手法であり、構造物に損傷を与えることなく測定ができる
  • 機器が軽量であり、測定がかんたん
  • かんたんに多数の測定が行えることから、強度分布の測定が可能
  • 硬度から圧縮強度を推定する方法であり、他の測定方法にくらべ精度はやや低い
  • コンクリートの湿度や表面の粗さにより、測定結果が影響を受けやすい
  • 厚さがないコンクリートでは、正確な測定ができないことがある

リバウンドハンマー(シュミットハンマー)の試験方法

  1. ハンマーの作動を円滑にさせるため,測定に先立ち数回の試し打撃を行う。
  2. リバウンドハンマーが測定面に常に垂直方向になるよう保持しながら,ゆっくりと押して打撃を起こさせる。
  3. 1か所の測定では、互いに25〜50 mmの間隔をもった9点について測定する。
  4. 測定後のリバウンドハンマーの点検によって、リバウンドハンマーの反発度が製造時の反発度から3 %以上異なっていたら、直前に行った点検以後の測定値は無効

 

以上です。

ありがとうございました。

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の公務員(土木)として7年間はたらいた経験をもつ
  • 1級土木施工管理技士、玉掛け、危険物取扱者乙4などの資格もち
  • 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインにさまざまな情報を発信中!

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