こんにちは、土木学士ちゃんさとです。
この記事のテーマは【橋の構造と種類】
橋っていっても、いろんな構造や種類がありますよね。
今回は橋梁の構造や種類について、パッと見イメージできるように図解や写真で分かりやすくまとめました。

ぜひ参考にしてください 🙂
それではさっそく参りましょう、【橋梁の構造と種類】スタートです★
この記事を書いている人

- 元公務員(土木)の土木ブロガー💻
- 国立大学★土木工学科卒業
- 大学卒業後、某県庁の公務員(土木)として7年間勤務した経験をもつ(設計や施工管理)
- 1級土木施工管理技士、玉掛け、危険物取扱者乙4などの資格もち
- 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事をメインにさまざまな情報発信をしています。
橋梁の構造①橋の構成と名称
まずは一般的な橋梁の構造と名称です 😉
橋梁構成の名称 | 意味 |
上部工 | 道路、鉄道、水路などの輸送路の通過荷重を直接支持する |
下部工 | 上部構造を支える部分。橋台(アバット)、橋脚(ピア)および基礎からなる |
橋長 | 橋台のパラペット前面間のキョリ |
支間 | 支承中心間のキョリ |
径間 | 橋台あるいは橋脚の前面間のキョリ |
桁下高 | 上部の下部に確保される空間の高さ |
橋脚(ピア) | 橋のあいだを支える柱のこと。直接基礎や井筒基礎などがある |
橋台(アバット) | 橋の両端(はじまりと終わり)を支える台。アバットともいう |
橋梁の構造②構造形式の種類と力学的分類
橋の構造形式は力学的に、
- 曲げモーメントとせん断力に抵抗する部材構造
- 軸力(引張・圧縮)に抵抗する部材構造
の2つに大きく分けられます。
橋の種類をまとめるとこんな感じ 🙂
曲げモーメントとせん断力に抵抗する部材構造 | 軸力(引張・圧縮)に抵抗する部材構造 |
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曲げモーメントとせん断力に抵抗する部材構造
床版橋
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<床版橋>
鉄筋コンクリート造の床版(スラブ)を使用した、もっとも単純な構造の橋 小規模はものが多く、現場打ち・二次製品などが使われる |
単純桁橋
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<桁橋>
木桁、RC桁、PC桁、鋼桁などを並べたもの 実績が多く、よく使われる構造 1本の桁を両端2点で支えるものを単純桁橋、3点以上で支えるものを連続桁橋という |
連続桁橋
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ゲルバー橋
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<ゲルバー橋>
連続桁橋の途中に、ヒンジ構造の継目がある橋 地盤沈下の影響が少ないことが特徴 |
ラーメン橋(門形)
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<ラーメン橋(門形)>
主桁、橋脚、橋台などが一体となって外力に抵抗する橋 このほか、π型、函型などがある
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ラーメン橋(π型)
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<ラーメン橋(π型)>
主桁、橋脚、橋台などが一体となって外力に抵抗する橋 このほか、門形、函型などがある |
軸力(引張・圧縮)に抵抗する部材構造
トラス橋
三角に組み合わされた構造 応力が分散するため、スパンの長い橋に適している |
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アーチ橋
主桁がアーチ状で、両端で支える橋 |
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タイドアーチ橋
アーチの両端に作用する水平力を、タイと呼ばれる水平材で受けもつ構造 |
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ランガ―橋
軸方向圧縮力はアーチリブで受けもち、 曲げモーメントやせん断力は、補剛桁、補剛トラスでうけもつ構造 |
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ローゼ橋
曲げモーメント、せん断力をアーチリブと桁の両方で受けもつ構造 |
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吊り橋
ケーブルを主塔間に凹状に張り、橋体を吊るした橋で、長大橋に適している構造 |
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斜張橋
橋脚上に設置した主塔から斜めにケーブルを張り、橋桁を支える構造 景観的にも美しい |
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橋梁の構造③橋の路面位置による種類
橋は路面の位置によっても分けることができます。
種類をまとめたものは以下のとおりです。
路面位置による
橋の分類 |
橋の構造 |
上路橋
路面が主桁・主構の上方にある橋 |
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中路橋
路面が主桁の中間部にある橋 |
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下路橋
路面が主桁の下方にある橋 |
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二層橋
路面が上下二層になっている橋 |
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橋梁の構造④橋の用途別による種類
橋を用途別に分けると、
- 道路橋
- 鉄道橋
- 水路橋
などに分類されます。
またこれらが同時に設置される橋を【併設橋】と呼びますよ 😎

橋梁の構造⑤橋の使用材料による種類
橋をつくる材料によっても種類別に分けることができます。
材料による橋の種類
- 木橋
- 石橋(レンガ)
- 鋼橋
- コンクリート橋
それぞれ強度や耐久性が異なるため、目的により比較して、材料を決めるようにしましょう。
橋梁の構造⑥種類別★橋の架け方
橋の架設方法には数多くの種類がありますが、大きく分けると
- 鋼橋
- コンクリート橋
の2つに分けられます。
それぞれの工法の種類は以下のとおり 🙂
橋の種類 | 工法の種類 | 方法・使用機器 |
鋼橋 | ベント工法・片持ち式工法 | 自走クレーン車
ケーブルクレーン トラベラクレーン 門型クレーン フローティングクレーン |
ケーブル式工法 | ケーブルクレーン
自走クレーン車 |
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架設桁工法 | 移動台車吊り下げ
巻上げ機直下吊り |
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引き出し工法 | 手延べ式
台車・台船送出し |
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一括架設工法 | 自走クレーン
台船 巻上機 |
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その他特殊工法 | 回転工法
横取り工法 |
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コンクリート橋
(現場打ち) |
固定支保工式架設工法 | 前面支柱式支保工架設工法
梁・支柱式支保工架設工法 |
移動支保工式架設工法 | 張り出し架設工法
接地式工法 移動吊支保工 可動支保工 |
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押出し工法 | 集中押し出し工法
分散押し出し工法 |
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コンクリート橋
(プレキャスト) |
プレキャスト桁架設工法 | 架設ガーダー式
タワーエレクション クレーン架設(トラッククレーン、門型クレーン、フローティングクレーン) |
プレキャストブロック架設工法 | 移動式作業車
架設ガーダー式 クレーン架設 固定支保工式架設 |
橋の架設工法は、橋をつくる架設地点の状況や構造形式、まわりの環境によって選定するようにしましょう。
さらにくわしい工事の流れや工法については以下の記事をご覧ください。
橋の構造&種類まとめ
橋構造の名称
橋梁構成の名称 | 意味 |
上部工 | 道路、鉄道、水路などの輸送路の通過荷重を直接支持する |
下部工 | 上部構造を支える部分。橋台(アバット)、橋脚(ピア)および基礎からなる |
橋長 | 橋台のパラペット前面間のキョリ |
支間 | 支承中心間のキョリ |
径間 | 橋台あるいは橋脚の前面間のキョリ |
桁下高 | 上部の下部に確保される空間の高さ |
橋脚(ピア) | 橋のあいだを支える柱のこと。直接基礎や井筒基礎などがある |
橋台(アバット) | 橋の両端(はじまりと終わり)を支える台。アバットともいう |
橋の力学的分類
曲げモーメントとせん断力に抵抗する部材構造 | 軸力(引張・圧縮)に抵抗する部材構造 |
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橋の種類
路面位置別 | 用途別 | 材料別 |
上路橋
中路橋 下路橋 二層橋 |
道路橋
鉄道橋 水路橋 併設橋 |
木橋
石橋(レンガ) 鋼橋 コンクリート |
橋の架設工法
橋の種類 | 工法の種類 |
鋼橋 | ベント工法・片持ち式工法 |
ケーブル式工法 | |
架設桁工法 | |
引き出し工法 | |
一括架設工法 | |
その他特殊工法 | |
コンクリート橋(現場打ち) | 固定支保工式架設工法 |
移動支保工式架設工法 | |
押出し工法 | |
コンクリート橋(プレキャスト) | プレキャスト桁架設工法 |
プレキャストブロック架設工法 |
今回は以上です。
参考になればうれしいです。
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ありがとうございました。