今回のテーマは【液状化判定】
基準や条件N値についてまとめましたのでぜひどうぞ!
液状化判定について!基準や条件N値ほか土質試験かんたん解説
液状化の判定を行う必要がある砂質系の土層は以下のとおりです。
液状化判定が必要な土層
- 地下水位が現地盤から10m以内~20m以内の深さに存在する飽和土層
- 細粒分含有率FCが35%以下、FCが35%以下を超えても塑性指数Ipが15以下
- 平均粒径D50が10㎜以下で、かつ10%粒径D10が1mm以下
さらに国土交通省住宅局による告示では、「下記のすべての条件に該当する地盤にあっては、計算によって液状化のおそれのないことを確かめるものとしなければならない」とされています。
- 地表面から20mの深さ以内であること
- 砂質土で粒径が比較的均一な中粒砂などからなること
- 地下水位以深にあって、水で飽和していること
- N値がおおむね15以下であること
また、液状化の有無を把握する試験の一例としてはこんな感じ 🙂
土質試験の種類(液状化の有無) | 分かること |
ボーリング調査 | 地下水位の把握 |
標準貫入試験 | 液状化判定用N値の算定 |
粒度試験 | 細粒分含有率、粒径 |
液性限界・塑性限界試験 | 塑性指数 |
単位体積重量試験 | 液状化判定用単位重量 |
【標準貫入試験★概略図】
そのほか、原位置試験の種類&一覧についてもぜひ併せてご確認ください。
また、液状化判定における留意点をまとめました。(道路橋示方書参考)
①対象土層は沖積層(第四紀のうち新しい地質時代)
⇒洪積層は対象外
②粒度試験、液性限界、試験および塑性限界試験を1m間隔で実施
⇒従来とは異なるため発注者と要協議
③レベル1地震動に対して液状化判定
④層厚が1m程度以上連続した土層が対象
⇒緩い砂質土でも層厚が1m以下であれば除外
⑤河床など水位が地表面より高い場合は地下水位を地表面とする
液状化判定について!基準や条件N値ほか定義や対策について
液状化は、ゆるい砂地盤に地震動などの急激なせん断力が作用すると、砂地盤内に過剰間隙水圧が発生し、有効応力の低下とともに液体状となる現象です。
一方、側方流動とは、液体状となった土層が解放面に向かう現象です。(傾斜地盤も同様)
これらの液状化現象に対する対策としては、基礎に限られますが、
液状化対策
- 設計土質定数の低減
- 側方流動圧の配慮
- 層境界部の損傷に配慮し、杭体設計の変更
などが挙げられます。
また、側方移動という現象もあり、軟弱地盤上に橋台を設けると、地盤に高低差が生じ、ヒービング現象と同様に地盤が低いほうへもぐりこむ現象のことを指します。
発生原因の指標はN値6、qu=120kN/㎡以下であるときです。
対策としては、以下のことが考えられます。
側方移動対策
- NEXCOの側方移動指数F値、道路橋示方書による側方移動判定I値による判断(I=μ₁μ₂μ₃・γh/c)
- 軟弱地盤の改良
- 側面盛土の改良
また、側方移動の有無を把握する試験の一例としては、一軸・三軸圧縮試験があり、F値やI値判定の粘着力推定が挙げられます。
液状化判定について!基準や条件N値ほか土質試験かんたん解説まとめ
液状化判定が必要な土層
- 地下水位が現地盤から10m以内~20m以内の深さに存在する飽和土層
- 細粒分含有率FCが35%以下、FCが35%以下を超えても塑性指数Ipが15以下
- 平均粒径D50が10㎜以下で、かつ10%粒径D10が1mm以下
国土交通省住宅局による告示
- 地表面から20mの深さ以内であること
- 砂質土で粒径が比較的均一な中粒砂などからなること
- 地下水位以深にあって、水で飽和していること
- N値がおおむね15以下であること
液状化判定の留意点(道路橋示方書参考)
①対象土層は沖積層(第四紀のうち新しい地質時代)
⇒洪積層は対象外
②粒度試験、液性限界、試験および塑性限界試験を1m間隔で実施
⇒従来とは異なるため発注者と要協議
③レベル1地震動に対して液状化判定
④層厚が1m程度以上連続した土層が対象
⇒緩い砂質土でも層厚が1m以下であれば除外
⑤河床など水位が地表面より高い場合は地下水位を地表面とする
液状化判定に利用される土質試験 | 分かること |
ボーリング調査 | 地下水位の把握 |
標準貫入試験 | 液状化判定用N値の算定 |
粒度試験 | 細粒分含有率、粒径 |
液性限界・塑性限界試験 | 塑性指数 |
単位体積重量試験 | 液状化判定用単位重量 |
以上です。
ありがとうございました。
この記事を書いた人
- 元公務員土木ブロガー💻
- 国立大学★土木工学科卒業(学士)
- 大学卒業後、某県庁の地方公務員(土木職)に合格!7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 現場監督・施工管理の経験あり
- 1級土木施工管理技士・危険物取扱者(乙)・玉掛けの資格もち
- 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインにさまざまな情報を発信中!