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トラバース測量(多角測量)の計算方法★かんたん解説(例題付き)

トラバース測量

トラバース測量(多角測量)とは、

基準点から測点A⇒測点B⇒測点C…といった具合に測点を結んで測量区域を多角形で示し、多角形の各辺の長さと角度で位置関係を求める測量です。

測点間の測定方法は三角測量と同じだよ

ちなみに測線の連なったものをトラバースといいます。

この記事ではトラバース測量(多角測量)の計算方法をサクッと解説!

実務や試験勉強にぜひお役立てください。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 😉

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員(土木職)の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の地方公務員(土木職)に合格!7年間はたらいた経験をもつ
  • 現場監督・施工管理の経験あり
  • 1級土木施工管理技士・危険物取扱者(乙)・玉掛けの資格もち
  • 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事をメインにさまざまな情報を発信中!

 

トラバース測量(多角測量)の種類と計算方法

トラバース測量(多角測量)は大きく分けて3種類あり、概要は以下のとおりです。

閉合トラバース 多角形の辺が最終的に基準点に戻ってきて閉じた状態になるもの
開放トラバース 多角形の辺が最終的に戻ることなく解放された状態のもの
結合トラバース 三角点などの高い精度をもつ2つの基準点を結ぶもの

なお、トラバース測量(多角測量)での角の調整は一般的に、まず誤差を均等に配分し、余分は1”(1秒)ずつ順に配分します。

一方、方位角とは、以下の図のように調整された内角をもとに書く測線が北(N)を0°にして時計回り(右回り)に何度になるか計算したものです。

方位角

【方位角】

 

ここで閉合トラバースの方位について例題です!

ぜひチャレンジしてみてください。

例題)

表は図のような閉合トラバースの内角を測定した結果です。

方位(例題)

測線ABの方位がN30°00’Eのとき、測線BCの方位を求めなさい。

測角 測定値
A 102°30’
B 113°30’
C 86°30’
D 57°30’
360°00’

 

【解答】

以下の解図をみてみると、測線BCの方位はSからEに向かって83°30’、すなわちS83°30’Eであることがわかります。

方位(例題2)

方位角と方位のちがいには注意してくださいね。

 

 

閉合誤差と閉合比の計算方法★トラバース測量(多角測量)

閉合トラバースにおいて、距離と角度の測定に誤差がなければ、緯距L(N(北)-S(南)方向の測線分力)の総和ΣLと経距D(E(東)-W(西)方向の測線分力)の総和ΣDは、いずれも0となります。

閉合トラバース

総和ΣLは北方向がプラス(+)、南方向がマイナス(-)として、総和ΣDは東方向がプラス(+)、W方向はマイナス(-)として計算します。

計算の公式は以下のとおり。(上記の図解参照)

緯距の総和:ΣL=L₁+L₂+L₃+L₄+L₅(上向きが正、下向きが負)

経距の総和:ΣD=D₁+D₂+D₃+D₄+D₅(右向きが正、左向きが負)

 

しかしながら、測量をいくら正確に行っても誤差は必ず生じ、以下の図のように原点1で閉じないで1-1’の開きができてしまいます。

閉合誤差

この開きが閉合誤差Eであり、緯距の誤差E(L)=ΣL、経距の誤差E(D)=ΣDなので、閉合誤差Eは、E(L)とE(D)を2辺とする直角三角形の斜辺で求めることができるということです。

閉合誤差(公式)

また、閉合比Rはトラバースの精度を表すもので、測線の総和をΣℓとすれば、

閉合比(公式)

で求められます。

なお、ここまでは閉合トラバースについて説明しましたが、結合トラバースではE(L)=ΣL、E(D)=ΣDとはならないので注意が必要です。

 

それでは結合トラバースの問題を解いてみましょう。

例題)

下図のようなA,Bが既知測点である結合トラバースにおいて次の値を得た閉合誤差(m)と閉合比を求めなさい。

既知測点Aの座標値:(-38.627m,-6.490m)

既知測点Bの座標値:(-28.028m,56.073m)

ΣL:緯距の総和=10.593m

ΣD:経距の総和=62.555m

Σℓ:測線長の合計=66.5m

閉合誤差と閉合比(例題)

 

【解答】

緯距の誤差E(L)、経距の誤差をE(D)とした場合、2つの基準点を結ぶ結合トラバースではE(L)=ΣL、E(D)=ΣDとはなりません。(※閉合トラバースではないため)

A、Bが既知測点ですので、結合トラバースについて緯距の誤差E(L)と経距の誤差E(D)を求めれば、

 

E(L)=-28.028-(-38.627)-ΣL=10.599-10.593=0.006m

E(D)=-56.073-(-6.490)-ΣD=62.563-62.555=0.008m

となります。

したがって閉合誤差Eと閉合比Rは、

閉合誤差E=√E(L)²+E(D)²=√(6/1,000)²+(8/1,000)²=10/1,000=0.010m

閉合比R=E/Σℓ=0.010/66.50=1/6,650

 

 

 

トラバース調整の計算方法(コンパス法則とトランシット法則)

トラバースの調整にはコンパス法則とトランシット法則の2つがあります。

トラバース調整の種類

  1. コンパス法則
  2. トランシット法則

コンパス法則

測線の長さに比例して誤差を分配する方法で、公式は以下のとおりです。

緯距(経距)の調整量=緯距(経距)の誤差×(その測線長)/全測線長

で調整量を決定します。

 

トランシット法則

一方、トランシット法則は、緯距、経距の大きさに比例して誤差を分配する方法です。

緯距(経距)の調整量=緯距(経距)の誤差×その測線の緯距(経距)/緯距(経距)の絶対値の和

で調整量を決定します。

公式が似ているので注意してください

 

以上です。

また、測量関連の記事は以下のとおり。

ぜひ見てみてください。

ありがとうございました。

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