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足場の基準!労働安全衛生規則を分かりやすく表に書き換え(改稿)

労働安全衛生規則(足場)

建設業では欠かせない基準である【労働安全衛生規則】

だけど、

法令とか規則って見づらい。言葉もむずかしいし、漢字も多くてわかんない…

そうなんですよねー 😐

法令とか規則って、かなり文章がむずかしくてわかりにくいです。

 

そんなわけで今回は、労働安全衛生規則の【足場】部分について、わかりやすく書き換えてみました。(改稿)

規則の内容や意味は同じなのでご安心ください。

元の規則よりは、たぶんよみやすくなってるはずです 🙂 (笑)

ぜひ参考にしてください。

 

足場の基準!労働安全衛生規則を分かりやすく表に書き換え(改稿)

労働安全衛生規則の足場については、第559条~第575条までに記載されています。

一方、足場の届け出については別記事でご確認ください。

労働安全衛生規則の第559条~足場材料等

項目 内容
第559条 材料等 事業者は、足場の材料については、著しい損傷、変形または腐食のあるものを使用してはならない。
足場に使用する木材については、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜などがなく、かつ、木皮を取り除いたものを使用する。
第560条 鋼管足場に使用する鋼管等 業者は、鋼管足場に使用する鋼管のうち、

令別表第八第一号から第三号までに掲げる部材以外のもの

または以下に定める基準に適合するものを使用する(日本産業規格A八九五一(鋼管足場)に定める単管足場用鋼管の規格(以下「単管足場用鋼管規格」という。)

材質は、引張強さの値が370Nmm²以上であり、かつ伸びが、次に掲げる引張強さの値に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる値となるものであること。

  • 引張強さ370以上390Nmm²未満 伸び25%以上
  • 引張強さ390以上500未満 伸び20%以上
  • 引張強さ500以上 10%以上
肉厚は、外径の1/31以上であること。
鋼管足場に使用する付属金具の条件(令別表第八第二号から第七号までに掲げる附属金具以外のもの)

その材質(衝撃を受けるおそれのない部分に使用する部品の材質を除く。)が、圧延鋼材、鍛鋼品または鋳鋼品であるものを使用する

第561条 構造 足場については、丈夫な構造のものでなければ、使用してはならない。
第562条 最大積載荷重 足場の構造および材料に応じて、作業床の最大積載荷重を定め、かつ、これを超えて積載してはならない。
前項の作業床の最大積載荷重は、つり足場(ゴンドラのつり足場を除く。以下この節において同じ。)にあっては、

  1. つりワイヤロープ及びつり鋼線の安全係数が十以上
  2. つり鎖及びつりフツクの安全係数が五以上
  3. つり鋼帯並びにつり足場の下部および上部の支点の安全係数が鋼材にあっては2.5以上
  4. 木材は5以上

となるように、定めなければならない。

事業者は、最大積載荷重を労働者に周知させなければならない。

 

令別表第八の部材と付属金具は以下のとおり
令別表第八

鋼管足場用の部材および付属金具(第十三条関係)

わく組足場用の部材
  1. 建わく(簡易わくを含む。)
  2. 交さ筋かい
  3. 布わく
  4. 床付き布わく
  5. 持送りわく
布板一側足場用の布板及びその支持金具
移動式足場用の建わく(第一号の1に該当するものを除く。)及び脚輪
壁つなぎ用金具
継手金具
  1. わく組足場用の建わくの脚柱ジヨイント
  2. わく組足場用の建わくのアームロツク
  3.  単管足場用の単管ジヨイント
緊結金具
  1. 直交型クランプ
  2. 自在型クランプ
ベース金具
  1. 固定型ベース金具
  2. ジヤツキ型ベース金具

 

労働安全衛生規則の第563条~足場作業床の名称と規制(足場高さ2m以上には作業床を設ける)

足場

項目 内容
第563条 作業床 幅は40cm以上、スキマは3cm以内とする(つり足場をのぞく)
床材と建地との隙間は12cm未満
わく組足場において、墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所は、

  1. 交さ筋かいおよび高さ15cm以上40cm以下の桟
  2. 高さ15cm以上の幅木
  3. またはこれらと同等以上の機能を有する設備
  4. 手すり枠

を設置しなければならない

わく組足場以外で墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所は、手すり等及び中桟などを設置しなければならない

 

労働安全衛生規則の第564条~足場の組立て等における危険の防止

足場

足場の組み立てなどでは、基準や最大積載荷重などが定められています。

項目 内容
第564条 つり足場

張出し足場

高さが二メートル以上の構造の足場の組立て、解体または変更の作業を行うとき

1.つり足場、張出し足場又は高さが二メートル以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業を行うとき

①組立て、解体又は変更の時期、範囲及び順序を当該作業に従事する労働者に周知させること。

②組立て、解体又は変更の作業を行う区域内には、関係労働者以外の労働者の立入りを禁止すること。

③強風、大雨、大雪等の悪天候のため、作業の実施について危険が予想されるときは、作業を中止すること。

④足場材の緊結、取り外し、受渡し等の作業にあつては、墜落による労働者の危険を防止するため、次の措置を講ずること。

  1. 幅40cm以上の作業床を設けること。ただし、当該作業床を設けることが困難なときは、この限りでない。
  2. 要求性能墜落制止用器具を安全に取り付けるための設備等を設け、かつ、労働者に要求性能墜落制止用器具を使用させること。ただし、当該措置と同等以上の効果を有する措置を講じたときは、この限りでない。

⑤材料、器具、工具等を上げ、また下ろすときは、つり綱、つり袋等を労働者に使用させること。ただし、これらの物の落下により労働者に危険を及ぼすおそれがないときは、この限りでない。

2.労働者は、前項④に規定する作業を行う場合において、要求性能墜落制止用器具の使用を命ぜられたときは、これを使用しなければならない。
第565条 足場の組立て等作業主任者の選任 事業者は、足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した者のうちから、足場の組立て等作業主任者を選任しなければならない。
第566条 事業者は、足場の組立て等作業主任者に、次の事項を行わせなければならない。ただし、解体の作業のときは、第1号の規定は適用しない。

  1. 材料の欠点の有無を点検し、不良品を取り除くこと。
  2. 器具、工具、要求性能墜落制止用器具及び保護帽の機能を点検し、不良品を取り除くこと。
  3. 作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業の進行状況を監視すること。
  4. 要求性能墜落制止用器具及び保護帽の使用状況を監視すること。
第567条 点検 足場(つり足場を除く)における作業を行うときは、その日の作業前に、作業を行う箇所に設けた足場用墜落防止設備の取り外しおよび脱落の有無について点検すること。

異常を認めたときは、直ちに補修しなければならない。

強風、大雨、大雪等の悪天候若しくは中震以上の地震又は足場の組立て、一部解体若しくは変更の後において、足場における作業を行うときは、作業開始前に、次の事項について点検

異常を認めたときは、直ちに補修しなければならない。

  1. 床材の損傷、取付け及び掛渡しの状態
  2. 建地、布、腕木等の緊結部、接続部及び取付部の緩みの状態
  3. 緊結材及び緊結金具の損傷及び腐食の状態
  4. 足場用墜落防止設備の取り外し及び脱落の有無
  5. 幅木等の取付状態及び取り外しの有無
  6. 脚部の沈下及び滑動の状態
  7. 筋かい、控え、壁つなぎ等の補強材の取付状態及び取り外しの有無
  8. 建地、布及び腕木の損傷の有無
  9. 突りようとつり索との取付部の状態及びつり装置の歯止めの機能
前項の点検をおこなったときは、次の事項を記録し、足場を使用する作業を行う仕事が終了するまでの間、これを保存しなければならない。

  1. 当該点検の結果
  2. 前号の結果に基づいて補修等の措置を講じた場合にあつては、当該措置の内容
第568条 つり足場の点検 つり足場における作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、前条第2項第1号から第5号まで、第7号及び第9号に掲げる事項について、点検し、異常を認めたときは、直ちに補修しなければならない。
第569条 丸太足場 事業者は、丸太足場については、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。

①建地の間隔は、2.5m以下とし、地上第一の布は、3m以下の位置に設けること。

②建地の脚部には、その滑動又は沈下を防止するため、建地の根本を埋め込み、根がらみを設け、皿板を使用するなどの措置をおこなう。

③建地の継手が重合せ継手の場合には、接続部において、1m以上を重ねて2箇所以上において縛り、建地の継手が突合せ継手の場合には、二本組の建地とし、または1.8m以上の添木を用いて4箇所以上において縛ること。

④建地、布、腕木等の接続部及び交差部は、鉄線その他の丈夫な材料で堅固に縛ること。

⑤筋かいで補強すること。

⑥一側足場、本足場又は張出し足場であるものにあつては、次に定めるところにより、壁つなぎ又は控えを設けること。

  1. 間隔は、垂直方向にあつては5.5m以下、水平方向にあつては7.5m以下とすること。
  2. 鋼管、丸太等の材料を用いて堅固なものとすること。
  3. 引張材と圧縮材とで構成されているものであるときは、引張材と圧縮材との間隔は、1m以内とすること。
前項①の規定は、作業の必要上同号の規定により難い部分がある場合において、なべつり、二本組などにより当該部分を補強したときは適用しない。
前項⑥の規定は、窓枠の取付け、壁面の仕上げ等の作業のため壁つなぎまたは控えを取り外す場合

その他作業の必要上やむを得ない場合において、当該壁つなぎ又は控えに代えて、建地または布に斜材を設けるなど当該足場の倒壊を防止するための措置がある場合適用しない。

足場の組立て等作業主任者についてはまた別記事でまとめていますので、併せてご確認ください。

 

労働安全衛生規則の第570条~鋼管足場・単管足場・枠組足場

足場

項目 内容
第570条 鋼管足場 滑動または沈下防止のため、ベース金具・敷板などを用いて根がらみを設置する
鋼管の接続部または交差部は、付属金具を用いて、確実に接続または緊結する
筋かいで補強する
一側足場、本足場、張出し足場であるものにあっては、次に定めるところにより、壁つなぎまたは控えを設ける

イ:【間隔の基準】

  1. 単管足場:垂直5m以内 水平5.5m以内
  2. 枠組み足場:垂直9m以内 水平8m以内

ロ:鋼管、丸太等の材料を用いて、堅固なものとすること。

ハ:引張材と圧縮材とで構成されているものであるときは、引張材と圧縮材との間隔は、1m以内とすること。

架空電路に近接して足場を設けるときは、架空電路を移設し、架空電路に絶縁用防護具を装着するなど、架空電路との接触を防止するための措置をおこなう
第571条第1項

(第一~第四号)

 

 

 

単管足場 建地の間隔は、桁行方向1.85m、はり間方向1.5m以下とする
地上第一の布は2m以下の位置に設ける
建地間の積載荷重は、400㎏を限度とする
最高部から測って31mを超える部分の建地は2本組とする
第571条第1項

(第五~第七号)

枠組足場 最上層および5層以内ごとに水平材を設ける
はり枠および持送り枠は、水平筋かいにより横ブレを防止する
高さが20m以上のとき、主枠は高さ2m以下、間隔は1.85m以下とする

 

 

労働安全衛生規則の第572条~鋼管の肉厚基準・鋼管の強度・つり足場・作業禁止

足場

項目 内容
第572条 鋼管の肉厚基準 【適用鋼管】

令別表第八第一号から第三号までに掲げる部材以外の部材

単管足場用鋼管規格に適合する鋼管以外の鋼管を用いる鋼管足場

【条件】

第570条第1項より、以下条件を満たすもの

  1. 各支点間を単純ばりとして計算した最大曲げモーメントの値が、鋼管の断面係数
  2. 鋼管の材料の降伏強さの値(降伏強さの値が明らかでないもの、引張強さの値の二分の一の値)の1/1.5
  3. 以下の鋼管の肉厚と外径との比に応じ、それぞれ係数を乗じて得た値(継手のある場合には、この値の3/4)以下のものを使用する

【鋼管の肉厚と外径との比】

  • 係数1 肉厚が外径の1/14以上
  • 係数0.9 肉厚が外径の1/20以上1/14未満
  • 係数0.8 肉厚が外径の1/31以上1/20未満
第573条 鋼管強度の識別 外径及び肉厚が同一または似ている鋼管で、強度が異なるものを同一事業場で使用するとき

鋼管の混用による労働者の危険を防止するため、鋼管に色又は記号を付するなどの方法により、鋼管の強度を識別することができる措置をおこなう

第574条 つり足場 1.(1)つりワイヤロープは、次のいずれかに該当するものを使用しないこと。

  1. ワイヤロープ一よりの間において素線(フイラ線を除く。以下この号において同じ。)の数の10%以上の素線が切断しているもの
  2. 直径の減少が公称径の7%を超えるもの
  3. キンクしたもの
  4. 著しい形崩れ又は腐食があるもの
(2)つり鎖は、次のいずれかに該当するものを使用しないこと

  1. 伸びが、当該つり鎖が製造されたときの長さの5%を超えるもの
  2. リンクの断面の直径の減少が、当該つり鎖が製造されたときの当該リンクの断面の直径の10%を超えるもの
  3. 亀裂があるもの
(3)つり鋼線及びつり鋼帯は、著しい損傷、変形又は腐食のあるものを使用しないこと。
(4)つり繊維索は、次のいずれかに該当するものを使用しないこと。

  1. ストランドが切断しているもの
  2. 著しい損傷又は腐食があるもの
(5)つりワイヤロープ、つり鎖、つり鋼線、つり鋼帯又はつり繊維索は、その一端を足場桁、スターラツプ等に、他端を突りよう、アンカーボルト、建築物のはり等にそれぞれ確実に取り付けること。
(6)作業床は、幅を40cm以上とし、かつ、隙間がないようにすること。
(7)床材は、転位し、又は脱落しないように、足場桁、スターラツプ等に取り付けること。
(8)足場桁、スターラツプ、作業床等に控えを設ける等動揺又は転位を防止するための措置を講ずること。
(9)棚足場であるものにあつては、桁の接続部及び交差部は、鉄線、継手金具又は緊結金具を用いて、確実に接続し、又は緊結すること。
2.(6)規定は

  1. 作業床の下方または側方に網
  2. シートを設けるなど

墜落または物体の落下による労働者の危険を防止する措置を行うときは、適用しない

第575条 作業禁止 事業者はつり足場の上で、脚立きやたつ、はしご等を用いて労働者に作業させてはならない。

 

 

足場の基準!労働安全衛生規則を分かりやすく表に書き換え(改稿)まとめ

労働安全衛生規則 足場の項目
第559条 材料等
第560条 鋼管足場に使用する鋼管等
第561条 構造
第562条 最大積載荷重
第563条 作業床
第564条 つり足場

張出し足場

高さが二メートル以上の構造の足場の組立て、解体または変更の作業を行うとき

第565条 足場の組立て等作業主任者の選任
第566条
第567条 点検
第568条 つり足場の点検
第569条 丸太足場
第570条 鋼管足場
第571条第1項

(第一~第四号)

単管足場
第571条第1項

(第五~第七号)

枠組足場
第572条 鋼管の肉厚基準
第573条 鋼管の強度の識別
第574条 つり足場
第575条 作業禁止

 

以上です。

ありがとうございました。

 

この記事を書いている人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員(土木)の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科卒業
  • 大学卒業後、某県庁の公務員(土木)として7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
  • 1級土木施工管理技士、玉掛、危険物取扱者乙4などの資格もち
  • 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインに情報発信をしています。

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