今回のテーマは【建築図面の見方】
こんなお悩みを解決します。
建築図面について、図面の種類や縮尺、見方のコツなどをまるっとまとめました。
ぜひ図面を見るときの参考にしてください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂
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建築図面の見方がわからない人向け!見方のコツ(初心者向け)
建築図面の種類
建築図面は主に建物がメイン。
建物の間取りや外観、部屋の構成などが確認できます。
図面の種類 | 意味 |
平面図(間取り図) | 建物の各階のフロアを水平に切り取って示した図面
用途や広さといった各部屋の構成、各部屋の動線、壁や開口部の位置、耐力壁の位置などがわかる |
付近見取り図 | 建物を建てる土地がどの地域に位置しているのかや、周辺になにがあるかを示すための図面
建物を建てる土地の法的規制や建ぺい率などがわかる |
配置図 | 敷地と建物の位置関係や、建物の配置を示す図面
建ぺい率や車庫の配置、道路から入り口までの動線、採光の確保状況などがわかる |
立面図 | 建物の外観を示す図面
建物の高さや開口部の位置・大きさ、屋根の形状など、建物の外観に関する特徴がわかる |
断面図 | 建物を縦に切って、地面からの高さを示した図面
各部屋の床や天井までの高さ、開口部の高さ、屋根の勾配などがわかる |
矩計図 | 建物の構造などを詳細に示した垂直断面図
地盤と基礎の構造、断熱材の有無、柱材の収まり、屋根材の勾配・葺き方などがわかる |
建築図面の基本事項
図面のサイズ
図面サイズはA判かB判かの2択です。
ですが、A判シリーズが国際規格であるため、A判が使われることが多いです。(B判シリーズは日本規格)
A判サイズ | サイズ詳細(mm)
比率1:√2 |
B判サイズ | サイズ詳細(mm)
比率1:√2 |
A0(面積1㎡) | 841×1,189 | B0(面積1.5㎡) | 1,030×1,456 |
A1(A0の半分) | 594×841 | B1(B0の半分) | 728×1030 |
A2(A1の半分) | 420×594 | B2(B1の半分) | 515×728 |
A3(A2の半分) | 297×420 | B3(B2の半分) | 364×515 |
A4(A3の半分) | 210×297 | B4(B3の半分) | 257×364 |
A5(A4の半分) | 148×210 | B5(B4の半分) | 182×257 |
A6(A5の半分) | 105×148 | B6(B5の半分) | 128×182 |
A7(A6の半分) | 74×105 | B7(B6の半分) | 91×128 |
A8(A7の半分) | 52×74 | B8(B7の半分) | 64×91 |
A9(A8の半分) | 37×52 | B9(B8の半分) | 45×64 |
A10(A9の半分) | 26×37 | B10(B9の半分) | 32×45 |
またサイズはマトリョーシカのように、A判、B判どちらも0から順に半分のサイズになっていきます。
さらにくわしく図面サイズや選び方について知りたい方は、以下の記事をどうぞ!
図面の縮尺
図面の縮尺(尺度)は、実寸台のサイズから縮小して図面に描くときの、縮小比率のことです。
図面縮尺率の表を載せておきましたので参考にしてください。
縮尺率の早見表(縦:元の縮尺 横:合わせたい縮尺)
さらに縮尺を合わせる計算方法などが知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
図面縮尺の合わせ方&計算方法!早見表で知りたい縮尺率がすぐわかる
線の種類
図面で使われる線の種類は以下のとおりです。
線の種類 | 意味 | 例 |
太い実線 | 手前に見える対象物の形状を表す | 外形線、寸法線など |
細い実線 | 奥に見える対象物の形状や寸法線・記号などを表す | 外形線、寸法線など |
破線 | 見えない部分の対象物の形状を表す | 隠れ線など |
一点鎖線 | 図形の中心線や、通り芯(柱や壁の中心線)を表す | ウィンドートリートメントなど |
寸法の種類
図面上の寸法構成はこんな感じです。
寸法の種類 | 意味 |
寸法値 | 寸法線の上に表示される数値で、長さや角度などを表す |
寸法線 | 面や角度の上に表示される線 |
寸法補助線 | 寸法線の端から下に伸びる線 |
また、寸法表記の主な記号は以下のとおりです。
図面寸法表記 | 意味 | 英語(由来) |
L | 長さ | Length |
W | 幅 | Width |
H | 高さ | Height |
D | 奥行 | Depth |
R(r) | 半径 | Radius |
Φ | 直径 | ファイ(数学記号) |
t | 厚さ | Thickness |
C | 45°の面取り |
Chamfer
|
☐ | 正方形 | ー |
SΦ | 球の直径 | Sphere |
SR | 球の半径 | Sphere |
建築図面の見方!建築図面記号(ドア・窓・階段・スロープ)
建築図面記号は数が多いので、ここでは建築図面でよく使われる、
- ドア・扉
- 窓
- 階段・スロープ
の図面記号について示します。
さらにくわしく知りたい方は、以下の記事をご覧くださいね 🙂
ドア・扉関係の図面記号一覧
図面記号(平面図) | 記号の意味 | 開閉表示記号(立面図) |
両開き扉 | ||
片開き扉 | ||
親子扉 | ||
両引き戸 | ||
片開き戸(Ⅰ) | ||
片開き戸(Ⅱ) | ||
引き違い戸 | ||
引込戸 | ||
雨戸 |
ー |
|
シャッター | ||
オーバーヘッドドア | ||
折り戸 | ||
アコーディオンドア | ||
ドアクローザー(ストップあり) | ー | |
ドアクローザー(ストップなし) | ー | |
フロアヒンジ(ストップあり) | ー | |
フロアヒンジ(ストップなし) | ー | |
ヒンジクローザー(ストップあり) | ー | |
ヒンジクローザー(ストップなし)
(オートヒンジ) |
ー |
フロアヒンジ:ドア(開き戸)の軸側の床にうめこんでドアの荷重を支え、開けられたドアを適切なスピードで、やさしくしめる装置
ヒンジクローザー:ヒンジにドアクローザーの機能をつけたもの
窓の図面記号一覧
図面記号(平面図) | 記号の意味 |
窓一般 | |
両開き窓 | |
片開き窓 | |
引き違い窓 | |
シャッター付窓 | |
ブラインド付窓 | |
カーテン付窓 |
図面記号(平面図) | 意味 | 立面 |
はめごろし窓 | ||
回転窓 | ||
すべり出し窓 | ||
内倒し窓 | ||
外倒し窓 | ||
突き出し窓 | ||
上げ下げ窓 | ||
バランス窓 |
階段・スロープの図面記号一覧
図面記号(平面図) | 記号の意味 |
階段(最上階) | |
階段(一般階) | |
階段(最下階) | |
スロープ昇り表示(最上階) | |
スロープ昇り表示(一般階) | |
スロープ昇り表示(最下階) |
建築図面の屋根勾配
建築の屋根勾配には、~寸などの単位が用いられます。
寸とは長さ(高さ)の単位であり、1寸は約30.303mmです。
屋根の勾配を計算する場合は、屋根の端から頂上へ向けて10寸進んだときに、斜面がどのくらい高くなるかをあらわします。
たとえば、垂直キョリ10寸あたりの高さの上昇幅が1寸なら【 1寸勾配】
垂直キョリ10寸あたりの高さの上昇幅が2寸なら【2寸勾配】といった感じです。
また、勾配を度(°)で表す計算式は、
勾配(°)=tan⁻¹(垂直キョリ/水平キョリ)×180/π
となります。
いっぽう、屋根勾配の一覧表は以下のとおり 🙂
参考にしてください。
屋根勾配角度表 | |||
尺貫法勾配 | 分数勾配 | 角度(°) | 勾配伸び率
屋根(斜辺)長さ※底辺1とする |
5分 | 0.5/10 | 2.8624 | 1.001 |
1寸 | 1.0/10 | 5.7106 | 1.005 |
1寸5分 | 1.5/10 | 8.5308 | 1.011 |
2寸 | 2.0/10 | 11.3099 | 1.020 |
2寸5分 | 2.5/10 | 14.0362 | 1.031 |
3寸 | 3.0/10 | 16.6992 | 1.044 |
3寸5分 | 3.5/10 | 19.2900 | 1.059 |
4寸 | 4.0/10 | 21.8014 | 1.077 |
4寸5分 | 4.5/10 | 24.2277 | 1.097 |
5寸 | 5.0/10 | 26.5650 | 1.118 |
5寸5分 | 5.5/10 | 28.8108 | 1.141 |
6寸 | 6.0/10 | 30.9638 | 1.166 |
6寸5分 | 6.5/10 | 33.0239 | 1.193 |
7寸 | 7.0/10 | 34.9920 | 1.221 |
7寸5分 | 7.5/10 | 36.8699 | 1.250 |
8寸 | 8.0/10 | 38.6598 | 1.281 |
8寸5分 | 8.5/10 | 40.3645 | 1.312 |
9寸 | 9.0/10 | 41.9872 | 1.345 |
9寸5分 | 9.5/10 | 43.5312 | 1.379 |
10寸
矩勾配(かねこうばい) |
10.0/10 | 45.0000 | 1.414 |
9寸返し | 11.0/10 | 47.7263 | 1.487 |
8寸返し | 12.0/10 | 50.1944 | 1.562 |
建築図面の見方がわからない人向け!見方のコツまとめ
建築図面は建物がメイン(平面図(間取り図)、付近見取り図、配置図、立面図、断面図、矩計図)
図面はA判かB判の2種類(A判が使われることが多い)1サイズ小さくなると半分のサイズになる
図面の縮尺(尺度)は、実寸台のサイズから縮小して図面に描くときの、縮小比率のこと
図面記号は似たようなものがたくさんあるので注意が必要(ドア・窓・階段など)
建築の屋根勾配には、~寸などの単位が用いられ、1寸は約30.303mm
屋根の勾配を計算する場合は、屋根の端から頂上へ向けて10寸進んだときに、斜面がどのくらい高くなるかをあらわす
図面上の線の種類★寸法構成★寸法表記
線の種類 | 意味 | 例 |
太い実線 | 手前に見える対象物の形状を表す | 外形線、寸法線など |
細い実線 | 奥に見える対象物の形状や寸法線・記号などを表す | 外形線、寸法線など |
破線 | 見えない部分の対象物の形状を表す | 隠れ線など |
一点鎖線 | 図形の中心線や、通り芯(柱や壁の中心線)を表す | ウィンドートリートメントなど |
寸法の種類 | 意味 | |
寸法値 | 寸法線の上に表示される数値で、長さや角度などを表す | |
寸法線 | 面や角度の上に表示される線 | |
寸法補助線 | 寸法線の端から下に伸びる線 | |
図面寸法表記 | 意味 | 英語(由来) |
L | 長さ | Length |
W | 幅 | Width |
H | 高さ | Height |
D | 奥行 | Depth |
R(r) | 半径 | Radius |
Φ | 直径 | ファイ(数学記号) |
t | 厚さ | Thickness |
C | 45°の面取り |
Chamfer
|
☐ | 正方形 | ー |
SΦ | 球の直径 | Sphere |
SR | 球の半径 | Sphere |
以上です。
参考になればうれしいです。
ありがとうございました。