一軸圧縮試験とは、粘性土を円筒形に成形し、供試体の一軸(上下)方向に圧縮力を作用させ、せん断力および粘着力を求める試験です。
非排水の三軸圧縮試験に代わる簡便な試験として利用されます。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ!
一軸圧縮強度の求め方!公式や一軸圧縮試験の結果の利用・変形係数の求め方も解説
一軸圧縮試験の方法や流れ(一軸圧縮強度の求め方)
一軸圧縮試験は、JIS A 1216で規定されています。
円柱形供試体に毎分1%の圧縮ひずみが生じる割合で、連続的に圧縮を加えていきます。
圧縮中は、変位計で圧縮量△H(cm)と荷重計で圧縮力p(N)を測定します。
その結果から圧縮応力σ(kN/m2)と圧縮ひずみε(%)を算定して応力−ひずみ曲線を描き、最大圧縮応力から一軸圧縮強度qu(kN/m2)が決まるというわけです。
試験方法の流れ
①供試体作成し、直径、高さ、断面積の測定(一軸圧縮試験での供試体は以下のルールを守りましょう。)
- 供試体の寸法は、直径3.5cmまたは5.0cmを標準とする
- 供試体の高さは直径の2~3倍程度とする
- ひずみ速度は毎分1%の圧縮ひずみが生じる割合を標準とする
②圧縮試験にて、圧縮量△H、圧縮力pの測定
③応力、ひずみにより、応力-ひずみ曲線の作図より、一軸圧縮強さquを求める
ちなみに一軸圧縮強さquの2分の1(半分)が粘着力cであることが知られています。
粘着力c=qu/2
一軸圧縮試験の結果の利用と変形係数の求め方
一軸圧縮試験で得られた結果は、大きく分けて自然地盤か人工的な土かの2つに分類できます。
対象とする試料 | 試験の目的 | 結果の利用 |
自然地盤から採取した乱さない試料 | 自然地盤の非排水せん断強さを求める | 地盤の土圧、支持力、斜面安定などの強度定数に利用する |
締固めや化学的処理によって人工的な改良を加えた土 | 圧縮強さを求める | 変形係数、改良効果の判定、改良地盤の安定性の評価に利用する |
とくに変形係数とは、地盤のヤング係数で単位はkN/㎡です。
変形係数も一軸圧縮強度を用いて、下式より算定できます。
変形係数(ヤング係数)E= ((qu/2)/ε)×100
E:変形係数
qu:一軸圧縮強度
ε:圧縮応力がqu/2のときの軸ひずみ
一軸圧縮強度の求め方!公式や一軸圧縮試験の結果の利用・変形係数の求め方まとめ
一軸圧縮試験は、JIS A 1216で規定されている
圧縮応力σ(kN/m2)と圧縮ひずみε(%)を算定して応力−ひずみ曲線を描き、最大圧縮応力から一軸圧縮強さqu(kN/m2)が決まる
試験方法の流れ
①供試体作成し、直径、高さ、断面積の測定(一軸圧縮試験での供試体は以下のルールを守りましょう。)
- 供試体の寸法は、直径3.5cmまたは5.0cmを標準とする
- 供試体の高さは直径の2~3倍程度とする
- ひずみ速度は毎分1%の圧縮ひずみが生じる割合を標準とする
②圧縮試験にて、圧縮量△H、圧縮力pの測定
③応力、ひずみにより、応力-ひずみ曲線の作図より、一軸圧縮強さquを求める
試験結果の利用
- 地盤の土圧、支持力、斜面安定などの強度定数に利用する
- 変形係数、改良効果の判定、改良地盤の安定性の評価に利用する
変形係数(ヤング係数)E= ((qu/2)/ε)×100
以上です。
ありがとうございました。