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下水道の汚泥&処理(ろ過等)について★目的や種類かんたん解説

下水道(ろ過&処理方法)

下水道におけるろ過や処理の方法は、いくつか種類があります。

市や町、県それぞれによって方法が異なるでしょうが、今回は一般的な処理方法をご紹介します。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂

 

下水道の汚泥&処理(ろ過など)

下水道の主たる目的はこんな感じ 🙂

下水道の目的

  1. 内水排除
  2. 汚水排除
  3. 浄化
  4. 環境保全
  5. リサイクル
内水排除 雨水を速やかに流し去ることにより、水害を防止する
汚水排除 し尿を衛生的に収集し、病原体を消毒することで公衆衛生を改善する
浄化 汚泥中の有機物を酸化分解して、公共用水域の水質汚濁を防止する
環境保全 雨水も含めたより高度な浄化による公共水域の水質ほか環境全体の保全・改善
リサイクル 有機物・無機物の資源化による、物質循環社会の一環としての役割

要は、使い終わった汚い水をキレイにし、河川や海に戻す大切な役割を担っています。

 

処理方法(汚泥やろ過など)

下水処理施設

【下水処理施設】

それでは下水における処理をみていきましょう。

主な種類は以下のとおりです。

下水道処理の種類

  1. 固定床式生物処理(生物膜ろ過法、散水ろ床法)
  2. 標準活性汚泥法(ほかステップエアレーション法、長時間エアレーション法)
  3. 高度処理
  4. オキシデーションディッチ法(OD法)
  5. 下水汚泥の処理
  6. 汚泥のリサイクル(再利用)
サクッと解説していくよー★

 

固定床式生物処理(生物膜ろ過法、散水ろ床法)

固定床式は、担体と呼ばれる吸着や触媒活性を示す物質を固定する土台となる物質に、微生物を付着させて微生物量を保持し、水を浄化する方法です。

固定床式は酸素供給方法によりいくつか種類があり、代表的なものに生物膜ろ過法や散水ろ床法などがあります。

生物膜ろ過法 担体の表面に微生物を付着させて、汚水の汚濁物質を分解させる方法

微生物が増殖したり汚水のSSを吸着したりして厚くなるため、定期的な除去が必要

散水ろ床法 ろ材の表面に好気性微生物を主体とした生物膜が形成されたろ床に汚水を散水する方法

 

標準活性汚泥法(ほかステップエアレーション法、長時間エアレーション法)

沈殿池の沈殿汚泥、ろ過池の洗浄水など、不純物の濃度の高い水をさらに処理し、「固形物を取り出す」ことを目的とするプロセスを”汚泥処理”と呼んでいます。

汚泥処理のうち、1番一般的なのが標準活性汚泥法!

標準活性汚泥法は、曝気槽内に浮遊している好気性微生物(活性汚泥)を利用し、曝気により酸素を供給し槽内を混ぜ合わせて、汚水と微生物を十分接触させて浄化する方法です。

このほか、ステップエアレーション法や長時間エアレーション法などがあります。

ステップエアレーション法 反応タンクの数個所から汚水を分割流入させ、好気性処理を行う方式

槽内全体に分散して注入されるので、活性汚泥への悪影響が防止が可能

長時間エアレーション法 反応タンク内で下水と活性汚泥と呼ばれる微生物の混合液を長時間対流させて、微生物の増殖する条件を変化させることにより、余剰汚泥をできるだけ少なくさせる処理方法

流入量が少ない小規模の汚水処理に用いられる

ここで処理された水は、活性汚泥の混合液とともに沈殿槽に送られ、上澄み水(キレイ)だけが放流されます。

 

高度処理

高度処理は、一般的な標準活性汚泥法などの処理で取り除くことができない場合に行われる処理方法です。

高度処理が必要とされる成分としては以下のものが挙げられます。

高度処理が必要な成分

  1. 窒素(N)
  2. リン(P)
  3. 臭気
  4. トリハロメタン(THM)
  5. 色度
  6. アンモニア性窒素
  7. 陰イオン界面活性剤
  8. トリクロロエチレン

高度処理としては以下のとおりです。

MAP法 造粒現象によって水中のリン酸イオンを除去するため微小結晶の析出を制御できる

凝集沈殿法のように沈殿汚泥を発生することもなくリン除去ができる点で画期的な方法

嫌気好気活性汚泥法 排水を嫌気槽に送り、その懸濁液の多くを好気槽に返送し、さらに好気槽から液を嫌気槽に戻す(処理水は嫌気槽から引抜く)

有機汚濁物質、窒素の除去が可能だが、運転が難しいのがデメリット

 

オキシデーションディッチ法(OD法)

オキシデーションディッチ法

無終端水路に機械式の曝気装置を有する反応槽(オキシデーションディッチ)を設置して、下水を処理する低負荷型の活性汚泥法をOD法と呼びます。

機械式曝気装置は処理に必要な酸素を供給するほか、活性汚泥を沈降させずにオキシデーションディッチ内を循環させる役目を果たしています。

そして一般的に、オキシデーションディッチ法は小規模下水道で行われることが多く、その特徴は以下のとおりです。

オキシデーションディッチ法

  1. 運転管理上の操作が簡単
  2. 流入下水に水量や水質の時間的変動があっても安定して有機物ならびに窒素除去を行うことが可能
  3. 除去SS量当たりの汚泥発生量が減少

なお、オキシデーションディッチ法はASRT制御を取り入れることで、流入負荷変動や高度処理にも安定して対応できます。

ASRT制御の特徴は以下のとおり!

①高負荷の処理に必要な硝化細菌などの微生物量を系内に保持するため、流入負荷に応じて汚泥引き抜き量を増減

②微生物の死滅、活性低下を防ぐため流入負荷量に応じて好気時間を調整

 

下水汚泥の処理

下水道管理者は下水道法により、発生汚泥の処理にあたっては脱水、焼却、再生利用によりその減量に努め、適切に処理することが義務づけられています。

一方で、処理の過程で発生するメタンガスが新エネルギーとして注目されるようになっており、メタンガスを燃焼して処理施設の加熱や、燃料電池プラントの原料として利用、発電などに取り組む下水処理場も増えています。

 

下水汚泥のリサイクル(再利用)

汚泥

【処理後の汚泥】

以前までは、処理場で発生する汚泥は埋め立て処分されることがほとんどでした。

しかし近年、環境問題への配慮や新たな最終処分の確保の困難さから、下水汚泥のリサイクルが進められ、骨材やレンガなどの建設資材に有効活用されています。

 

以上です。

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ありがとうございました。

 

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと 女性/既婚 1992年生まれ
  • 元公務員(土木)の主婦ブロガー💻(水道・ダム・道路・河川・砂防の工事経験あり)
  • 国立大学★土木工学科卒業
  • 大学卒業後、某県庁の公務員(土木)として7年間はたらきましたが、人間関係のストレスや組織体制が合わないと感じて退職しました。
  • 1級土木施工管理技士の資格もち
  • 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事をメインにさまざまな情報発信をしています。

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