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X線法によるコンクリート非破壊検査★原理や特徴まとめ

X線法によるコンクリート非破壊検査(原理や特徴)

こんにちは、土木学士ちゃんさとです。

 

今回のテーマは【X線法によるコンクリート非破壊検査】

原理や特徴などをまとめましたので参考にしてください。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次から 🙂

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員(土木)の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の公務員(土木)として7年間はたらいた経験をもつ
  • 1級土木施工管理技士、玉掛、危険物取扱者乙4などの資格もち
  • 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事をメインにさまざまな情報を発信中!

 

X線法によるコンクリート非破壊検査

X線法の原理(コンクリート非破壊検査)

X線法とは、コンクリートに向かってX線を照射してコンクリート内部にある鉄筋や配管などを映し出す方法のこと。

基準としては、日本非破壊検査協会(NDIS1401)コンクリート構造物の放射線透過試験方法などが挙げられます。

 

密度の低いものは透過し、密度の高いものは透過しにくいというX線の性質を利用した方法で、精密なコンクリート内部の結果を得ることが可能です。

X線法に使用されるX線は、1pm~10nmという短い波長の電磁波を利用しています。

 

 

 

X線法の特徴とは?~コンクリート非破壊検査~

コンクリート内部を調べるX線法の特徴はこんな感じです。

X線法の特徴

  1. コンクリート埋設物の状態をかんたんに解析できる
  2. 電気配管(弱電・強電)の推測が簡単にできる
  3. 探査精度が高いため、切断事故などが少ない
  4. X線法の撮影時間は10秒~2分くらいと短時間(壁の厚みによる)
  5. コンクリートの厚みは250~300mm未満にしか使えない
  6. X線照射装置を設置する面の反対側に、フィルムを設置できなければX線法はできない

 

メリットとデメリットに分けると以下のようになります。

X線法
メリット デメリット
①精度の高い内部探査が可能(技術レベルが高く判別方法が客観的)

②フィルムで透過された画像は鮮明でわかりやすい

③埋設物の種類がかんたんに判定

④鉄筋や電線管などの識別ができる

⑤電気配管の(弱電・強電)の推測ができる

①放射線をあつかう作業には、有資格者および放射線安全管理が必要

②X線照射装置を設置する面の反対側に、フィルムを設置できなければX線法は使えない

③装置側に1.2m程度の作業スペースと、裏側にもフィルムの設置スペースが必要

④コンクリートの厚み250~300mm程度にしか使えない

⑤ほかの探査方法に比べ、費用が割高

X線による被曝防止のため、照射時のみ5m以内立ち入り禁止となりますのでご注意ください。

また、X線探査にかかる費用は、撮影箇所の数にもよりますが、おおよそ10万~20万円くらいが相場です。

 

 

X線法によるコンクリート非破壊検査が行われる実例(用途)

X線法イメージ図(コンクリート非破壊検査)

X線法が行われる実例

  1. 解体などによる破砕工事前の探査
  2. 耐震診断に使用するテストピース採取前の探査
  3. 開口部の切断工事前の探査(ウォールソーなど)
  4. ダイヤモンドコア削孔を行う工事前の探査(ビル設備更新工事など)
  5. 施工アンカーやスリット工事の事前調査(耐震補強工事など)

X線法でコンクリート内部を調べることで、

  1. 鉄筋の配筋位置および鉄筋径
  2. 空洞の有無および位置
  3. 埋設管などの位置および直径
  4. グラウト充填の状態

などが分かります。

装置もコンパクトであるため、比較的どんな場所でも測定可能です。

 

 

まとめ

X線法とは、コンクリートに向かってX線を照射してコンクリート内部にある鉄筋や配管などを映し出す方法

X線法で調査可能なもの(コンクリート)

  1. 鉄筋の配筋位置および鉄筋径
  2. 空洞の有無および位置
  3. 埋設管などの位置および直径
  4. グラウト充填の状態
X線法の特徴
メリット デメリット
①精度の高い内部探査が可能(技術レベルが高く判別方法が客観的)

②フィルムで透過された画像は鮮明でわかりやすい

③埋設物の種類がかんたんに判定

④鉄筋や電線管などの識別ができる

⑤電気配管の(弱電・強電)の推測ができる

①放射線をあつかう作業には、有資格者および放射線安全管理が必要

②X線照射装置を設置する面の反対側に、フィルムを設置できなければX線法は使えない

③装置側に1.2m程度の作業スペースと、裏側にもフィルムの設置スペースが必要

④コンクリートの厚み250~300mm程度にしか使えない

⑤ほかの探査方法に比べ、費用が割高

X線による被曝防止のため、照射時のみ5m以内立ち入り禁止

X線探査にかかる費用は、撮影箇所の数にもよりますが、おおよそ10万~20万円くらいが相場

X線法によるコンクリート非破壊検査の実例

  1. 解体などによる破砕工事前の探査
  2. 耐震診断に使用するテストピース採取前の探査
  3. 開口部の切断工事前の探査(ウォールソーなど)
  4. ダイヤモンドコア削孔を行う工事前の探査(ビル設備更新工事など)
  5. 施工アンカーやスリット工事の事前調査(耐震補強工事など)

 

以上です。

このほかコンクリート非破壊検査については以下の記事をご覧ください。

コンクリート構造物の非破壊検査【種類&一覧】

ありがとうございました。

 

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