ひび割れを自分で直すコンクリートを知っていますか?
その名も【自己治癒(じこちゆ)コンクリート】

不思議ですよね~ 🙂

こんなぎもんにサクッとお答えします。
自己治癒コンクリートのしくみについて、分かりやすく図解で解説しています。
ぜひ参考にしてください。
この記事を書いている人

- 元公務員の土木ブロガー💻
- 国立大学★土木工学科卒業
- 大学卒業後、某県庁の公務員(土木)として7年間働いた経験を持つ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 1級土木施工管理技士、玉掛け、危険物取扱者乙4などの資格もち
- 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事をメインにさまざまな情報発信をしています。
それではさっそく参りましょう、【自己治癒コンクリートのしくみ】スタート★
自己治癒コンクリートのしくみ
自己治癒コンクリートのしくみ
- 微生物(バクテリア)とエサとなる乳酸カルシウムを入れてコンクリートをつくる
- 正常なコンクリートのときは、微生物たちは寝ている
- ひび割れが起こると、酸素と水が供給され、微生物が活動を開始(乳酸カルシウムを食べ、炭酸カルシウムが出される)
- つくられた炭酸カルシウムがひび割れたコンクリート部分を修復する
1.微生物(バクテリア)とエサとなる乳酸カルシウムを入れてコンクリートをつくる
自己治癒コンクリートは、コンクリートをつくるときに、微生物とエサをいっしょに加えたコンクリートです。
この微生物たちが、自己治癒コンクリートには欠かせないポイントですね 🙂
2.正常なコンクリートのときは、微生物たちは寝ている
通常、ひび割れなどのない、正常なコンクリートのときは、微生物たちは寝ています。(スヤスヤ…)
とくにコンクリート内で悪影響を及ぼすということはありません。
3.ひび割れが起こると酸素と水が供給され、微生物が活動を開始(乳酸カルシウムを食べ炭酸カルシウムが出される)
コンクリートにひび割れがおこると、コンクリート内に酸素と水が供給され、微生物たちが目覚めます。
微生物は活動をはじめ、エサである乳酸カルシウムを食べると、微生物たちは炭酸カルシウムを出すのです。
4.つくられた炭酸カルシウムがひび割れたコンクリート部分を修復する
微生物から出された炭酸カルシウムにより、ひび割れた部分が修復されます。
なぜ修復されるかというと、セメントは
- カルシウム
- 珪素(ケイ素)
- アルミニウム
- 鉄
などの成分からできていて、水に接するとカルシウムのイオンが溶け出します。
この溶け出した成分が水と反応すると、セメント水和物ができあがり、ひび割れた部分を埋めてコンクリートが固まるという仕組みです。

コンクリートは、セメントと砂、砂利、水からつくられています。
コンクリートは水が乾くから固まるのではなく、水とセメントが反応して固まるということを覚えておきましょう。
まとめ
自己治癒コンクリートのしくみ図解 |
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①微生物(バクテリア)とエサとなる乳酸カルシウムを入れてコンクリートをつくる |
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②正常なコンクリートのときは、微生物たちは寝ている |
![]() |
③ひび割れが起こると、酸素と水が供給され、微生物が活動を開始(乳酸カルシウムを食べ、炭酸カルシウムが出る) |
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④つくられた炭酸カルシウムがひび割れたコンクリート部分を修復する |
今回は以上です。
参考になればうれしいです。
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ありがとうございました。