枠組壁工法とは?
枠組壁工法(わくぐみかべこうほう)とは、北米(アメリカ、カナダ)で発達した木造の工法で、ツーバイフォー構法とも呼ばれます。
この工法では、断面寸法が2インチ×4インチ(38×89mm)のツーバイフォー材と呼ばれる規格材を使います。
このほか、2×6材(38×140mm)、2×8材(38×184mm)、4×4材(89×89mm)などの種類が一般的です。
その他の構造については以下の記事がおすすめ 🙂
枠組壁工法の長所&短所
枠組壁工法は、名前のとおり枠組に構造用合板などを釘打ちして枠組みの壁をつくり、これを組み立てて建物を完成させます。
木造軸枠組工法と比べて使う構造部材の種類が少なく、部材どうしを※突き付けにして釘打ちするため、高度な大工技術をあまり必要としません。

変形しにくいとされる高い剛性をもつ壁で、建物全体を支える構造に特徴があります。
メリットとデメリットを以下にまとめましたので確認してみてください。
長所(メリット) | 短所(デメリット) |
木造軸組構法とくらべ、構造部材の種類が少なく作業も合理化されている
大工の高度な技術を必要としない 壁の剛性が高い |
建物の荷重を壁で支えるので一定の壁量を必要とする
改修などで壁を自由に撤去・移動するのは基本的にむずかしい |
枠組壁工法★構法の種類
枠組壁工法(ツーバイフォー構法)には、プラットフォーム構法とバルーン構法という2つの施工方法があります。
日本ではプラットフォーム構法で組み立てるのが一般的です。
プラットフォーム構法は、先に組み立てた床を作業台(プラットフォーム)にして、その上で壁を組み立てて建て起こします。(以下、図解参照)
さらに上の階も同じような要領で作業台(上階の床)をつくり壁を組み立てていきます。
箱を積み重ねるようにして、一層ごとに構造ができあがる仕組みです。
枠組壁工法(ツーバイフォー構法)の部位ごと施工ポイント
施工のポイントについて、土台・床と枠組み壁に分けてみていきましょう。
土台・床の施工
基礎の土台(4×4材など)をのせ、アンカーボルトで基礎を緊結します。
土台の上には床根太を架けます。
床根太の間には、転び止めを取り付けて根太どうしを固定!
外周に床根太と平行に側根太、床根太と直交する方に端根太を取り付け、床根太などの木口が見えないようにします。
この上から構造用合板を張り、床の完成です。
枠組壁の組立て
壁の下枠と上枠に縦枠を約450mm間隔で取り付けて枠組みをつくり、そこに構造用合板を取り付けます。
さらに上枠の上は頭つなぎという部材で壁どうしを固定します。
以上です。
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ありがとうございました。