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コンクリートのスランプ基準や許容値(許容範囲)を解説!スランプフローも

コンクリートスランプ測定方法

こんにちは、土木学士ちゃんさとです。

今回はコンクリートのスランプ値の基準や許容値(許容範囲)について!

また併せてスランプフロー値もチェックしてみてください。

 

この記事を書いている人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木学科卒業
  • 1級土木施工管理技士、危険物取扱者(乙4)、玉掛けなどの資格もち
  • 卒業後、某県庁の公務員土木職として7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
  • 今はブログで、土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインに情報を発信しています。

それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちらです。

 

コンクリートのスランプ値とは?基準(許容値)や試験はJISで規定

コンクリート打ち込み作業

スランプとは、フレッシュコンクリートのやわらかさの程度を示す指標の一つで、スランプコーンにフレッシュコンクリートを詰め込み、外した時の高さの差のことです。

フレッシュコンクリートというのは、まだ固まらない状態にあるコンクリートのこと!

スランプコーンというのは、バケツをひっくり返したような筒を指します。

コンクリートスランプ試験

上の図はスランプ試験の様子。

図のとおり、フレッシュコンクリートを詰め込み、スランプコーンを外した時の高さの差がスランプ値です。

ちなみにスランプ試験方法は、コンクリートの品質規格であるJIS〄のJIS A 1101で定められています。

JIS(ジス)とは、日本の国家標準のひとつで、日本産業規格が鉱工業製品の生産・流通・消費の便を図るため、統一して決められた製品規格のことです。

一般的にJIS(ジス)またはJIS規格といわれますね。

いろんな製品がこのJIS規格を守ってつくられています。

 

コンクリートのスランプ試験方法!基準をしっかりチェック

スランプ試験の手順は以下のとおりです。

スランプ試験方法

  1. スランプコーンを平らな平板の上にのせる
  2. コンクリートをほぼ同じ量で3層に分けて詰める
  3. 各層ごとにつき棒でならした後、25回ずつ同じように突く
  4. 3層とも突き終わったら、すぐに、そして静かにスランプコーンまっすぐ上に引き上げる。
  5. 残ったコンクリートの中央の高さを測定する。(0.5cm単位)

コンクリートをスランプコーンに詰め始めてから、スランプコーンの引き上げを終了するまでの時間は3分以内としてください。

 

コンクリート【スランプ値&スランプフロー値】基準や許容値は?

スランプ値の基準は、JIS規格のJIS A5308【レディーミクストコンクリート】で定められているものです。

コンクリート荷おろし時点での品質として決められています。

スランプ値

スランプ値 スランプ許容差
2.5cm ±1
5cm~6.5cm※1 ±1.5
8cm以上18cm以下 ±2.5
21cm ±1.5※2

※1)コンクリート標準示方書では5以上8未満

※2)呼び強度27以上で、高性能AE減水剤を使用する場合は基準を±2.0とします。

土木施工管理技士の試験でもよく出る基準です。

このスランプ値の表はおぼえておきましょう。

土木現場をもつ方も、基準として求められることが多いので確認しておいてくださいね。

 

スランプフロー値

スランプフロー スランプフロー許容差
50cm ±7.5
60cm ±10

スランプフローとは、流動性の高いコンクリートや高強度コンクリートの流動性を表すものです。

ふつうのコンクリートは、スランプ値で流動性を測定しますが、流動性の高いコンクリートは、スランプの計測がむずかしいためスランプフローを計測します。

 

コンクリートのスランプ値を測定するのはどんなとき?

生コンクリート

スランプ値の測定を求められるのは以下のような場合です。

 

スランプ値が求められるとき

  1. コンクリートの荷おろし時
  2. 1回/日または、構造物の重要度と工事の規模に応じて20~150㎥ごとに1回
  3. 荷おろし時に品質変化が認められた時

 

コンクリート標準示方書の品質管理基準及び規格値で定められている基準です。

またレディーミクストコンクリートの受入検査のひとつでもあります。

そのほか、コンクリート購入者や工事発注者などからコンクリート品質を求められた場合は、すみやかにスランプ試験を行いましょう。

 

コンクリート【スランプ値&スランプフロー値】基準まとめ!許容値や許容範囲も

コンクリートスランプまとめ

スランプとは、コンクリートのやわらかさの指標のひとつで、スランプコーンにフレッシュコンクリートを詰め込み、外した時の高さの差のこと

スランプ試験方法

  1. スランプコーンを平らな平板の上にのせる
  2. コンクリートをほぼ同じ量で3層に分けて詰める
  3. 各層ごとにつき棒でならした後、25回ずつ同じように突く
  4. 3層とも突き終わったら、すぐに、そして静かにスランプコーンまっすぐ上に引き上げる。
  5. 残ったコンクリートの中央の高さを測定する。(0.5cm単位)

スランプの基準値と許容差

スランプ値(cm) スランプ許容差(cm)
2.5cm ±1
5cm~6.5cm※1 ±1.5
8cm以上18cm以下 ±2.5
21cm ±1.5※2

※1)コンクリート標準示方書では5以上8未満

※2)呼び強度27以上で、高性能AE減水剤を使用する場合は基準を±2.0

スランプフロー(cm) スランプフロー許容差(cm)
50cm ±7.5
60cm ±10

スランプ試験が求められるとき

  • コンクリートの荷おろし時
  • 1回/日または、構造物の重要度と工事の規模に応じて20~150㎥ごとに1回
  • 荷おろし時に品質変化が認められた時

今回は以上です。

参考になればうれしいです。

ありがとうございました。

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