こんなお悩みを解決します。
言葉は聞いたことあるけどよく知らない…
土木の専門用語あるあるですね!(笑)
現場CBR試験についてまとめましたので参考にしてください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちらです。
CBRとは?現場CBR試験で何がわかる?
現場CBR試験の目的は、地盤の支持力値(CBR値)を求め、締固めの施工管理などに役立てることです。
また、路床や路盤材の強度評価値としても利用されます。
ある標準な土の路床支持力を基準として、路床の支持力がどのくらいあるかを比率で表したものです。
一方、現場CBR試験以外の原位置試験についても併せてチェックしておきましょう。
現場CBR試験と平板載荷試験の違い
現場CBR試験と平板載荷試験のちがいは、試験方法と試験から求められるものがちがいます。
ちがいは以下のとおりです。
項目 | 現場CBR試験 | 平板載荷試験 |
試験方法 | 直径5cmの貫入ピストンリングを2.5mm貫入させるのに必要な荷重つよさを測定 | 直径30㎝の鋼製円盤を置き、一定の荷重を段階的にくわえて、各荷重の沈下量を測定 |
試験から求められるもの | 支持力値(CBR値)【%】
=地盤にピストンを2.5mm貫入させるのに必要な荷重強さ÷標準の荷重強さ(6.9MN/㎡) ※貫入量5.0 mmのCBR>貫入量2.5 mmのCBRの場合は再度試験を行い、同じ結果ならば貫入量5.0 mmのときのCBRを採用する。 |
地盤反力係数=荷重強さ÷沈下量
K値(支持力係数) |
平板載荷試験について、さらにくわしく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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平板載荷試験の読み方とは?費用や方法(やり方)基準・目的も解説
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現場CBR試験・設計CBR試験・修正CBR試験のちがい
CBR試験でよく聞くのが【現場CBR試験・設計CBR試験・修正CBR試験】
ちがいは以下のとおりです。
項目 | 現場CBR試験 | 設計CBR試験 | 修正CBR試験 |
ことばの定義 | 現場CBRとは、路床や路盤の支持力を現場で直接測定するもの | 設計CBRとは、設計の際に路床土の適否を判断するための指標 | 修正CBRとは、最大乾燥密度95%に締め固めた路盤材料に対する指標 |
試験場所 | 現場 | 室内 | 室内 |
試験の目的 | 現場の路床や路盤の支持力を判定 | 舗装厚の決定 | 現場で使う路盤材料などの判定 |
試験方法 | JIS A 1222 | JIS A 1211 | JIS A 1211 |
基準値など | 修正CBRを上回っているかどうか | CBRが3%未満なら、路床土に適さないため安定処理や置き換えが必要 |
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また施工のなかで、CBR試験を利用する流れはこんな感じです。
CBRの流れ
- 設計CBR試験:舗装厚の決定に利用
- 修正CBR試験:現場で使う路盤材料の選定に利用
- 現場CBR試験:現場の路床支持力の判定に利用
実際の現場の路盤施工では、所要のCBRを確保するために、修正CBRで求めた値以上のCBR値が必要になります。
このほか、室内で行う土質試験もありますので要チェックです。
現場CBR試験方法&手順!やり方はどんな感じ?
JIS A 1222に定められた試験方法で行います。(引用:JISA1222:2013 現場CBR試験方法)
1地点(測定点)における試験回数は1回です。
試験方法
①試験箇所の表面を直径約300 mmの水平な面に仕上げ、乾燥砂を薄くしきならす。
②試験装置を組み立て、試験面に荷重板を4個のせる。
③ 貫入ピストンを試験面に密着させるために0.05 kN以下の荷重を加える。このときの荷重計と貫入量測定装置の読みを初期値とする。
④貫入ピストンを1 mm/minの速さで貫入させ、
貫入量
- 0.5 mm
- 1.0 mm
- 1.5 mm
- 2.0 mm
- 2.5 mm
- 3.0 mm
- 4.0 mm
- 5.0 mm
- 7.5 mm
- 10.0 mm
- 12.5 mm
のとき、荷重計の読みを記録する。
貫入量が12.5 mmになる前に荷重計の読みが最大値に達したときは、そのときの荷重計の読みと貫入量(mm)を記録する。
⑤貫入試験の終了後、ピストン貫入部付近から試料を採取してJIS A 1203によって含水比(%)を求める。
現場CBR試験の計算方法
CBRの計算は、貫入量に対する荷重を標準荷重で割ったものです。
CBR = 貫入量に対する荷重 ÷ 標準荷重 × 100 [%]
また一般的に言われるCBRは、貫入量2.5 mmにおける値のことです。
ただし、貫入量5.0 mmにおけるCBRが貫入量2.5 mmより大きい場合は、必要に応じて改めて試験を行います。
そして再び同じ結果を得たときは、貫入量5.0 mmのときのCBRを採用してください。
標準荷重や標準荷重強さの基準は以下とおりです。
CBR | 貫入量2.5mm | 貫入量5.0mm |
標準荷重 | 13.4(KN) | 19.9(KN) |
標準荷重強さ | 6,900(KN/㎡) | 10,300(KN/㎡) |
CBRとは?現場CBR試験と平板載荷試験や設計CBR・修正CBRとの違いまとめ
現場CBR試験の計算方法
CBR = 貫入量に対する荷重 ÷ 標準荷重 × 100 [%](貫入量2.5mmの値を標準とする)
CBR | 貫入量2.5mm | 貫入量5.0mm |
標準荷重 | 13.4(KN) | 19.9(KN) |
標準荷重強さ | 6,900(KN/㎡) | 10,300(KN/㎡) |
現場CBR試験と平板載荷試験のちがいは、試験方法と試験結果から求められるもの
項目 | 現場CBR試験 | 平板載荷試験 |
試験方法 | 直径5cmの貫入ピストンリングを2.5mm貫入させるのに必要な荷重つよさを測定 | 直径30㎝の鋼製円盤を置き、一定の荷重を段階的にくわえて、各荷重の沈下量を測定 |
試験から求められるもの | 支持力値(CBR値)【%】
=地盤にピストンを2.5mm貫入させるのに必要な荷重強さ÷標準の荷重強さ(6.9MN/㎡) ※貫入量5.0 mmのCBR>貫入量2.5 mmのCBRの場合は再度試験を行い、同じ結果ならば貫入量5.0 mmのときのCBRを採用する。 |
地盤反力係数=荷重強さ÷沈下量
K値(支持力係数) |
現場CBR試験と設計CBR試験と修正CBR試験のちがいは試験場所や試験の目的
項目 | 現場CBR試験 | 設計CBR試験 | 修正CBR試験 |
ことばの定義 | 現場CBRとは、路床や路盤の支持力を現場で直接測定するもの | 設計CBRとは、設計の際に路床土の適否を判断するための指標 | 修正CBRとは、最大乾燥密度95%に締め固めた路盤材料に対する指標 |
試験場所 | 現場 | 室内 | 室内 |
試験の目的 | 現場の路床や路盤の支持力を判定 | 舗装厚の決定 | 現場で使う路盤材料などの判定 |
試験方法 | JIS A 1222 | JIS A 1211 | JIS A 1211 |
基準値など | 修正CBRを上回っているかどうか | CBRが3%未満なら路床土に適さないため安定処理や置き換えが必要 |
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今回は以上です。
参考になればうれしいです。
ありがとうございました。
この記事を書いている人
- 元公務員の土木ブロガー💻
- 国公立大学の土木工学科卒業
- 大学卒業後、某県庁の公務員(土木職)として7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 1級土木施工管理技士、玉掛、危険物取扱者乙4などの資格もち
- 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事をメインにさまざまな情報発信をしています。