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航空レーザ測量|データ作成や作業のながれをやさしく解説

航空レーザ測量

航空レーザ測量とは、空中から地形・地物の標高を計測する技術(測量)です。

そんなわけでこの記事は【航空レーザ測量】についてさらに深堀り!

データ作成や作業のながれをくわしく解説していきます。

 

航空レーザ測量★作業のながれとシステム

航空レーザ測量システムは、飛行機に搭載されたGNSS、IMU、レーザ測距儀で構成されています。

そしてこれにより地形を計測し、グリッドデータ(格子状の標高データ)などの数値地形図データファイルを作成します。

航空レーザ測量の作業工程は以下のとおりです。

航空レーザ測量のながれ

  1. 作業計画
  2. 地上固定局の設置
  3. 航空レーザ計測
  4. 調整用基準点の設置
  5. 三次元計測データ作成
  6. オリジナルデータ作成
  7. グラウンドデータ作成
  8. グリッドデータ作成
  9. 等高線データ作成
  10. 数値地形図データファイル作成
  11. 品質評価
  12. 成果などの整理

航空レーザ測量はGNSSにより飛行機の位置、IMUにより飛行機の姿勢を計測し、レーザ測距装置により地上を左右にスキャンしながら飛行します。

レーザの照射方向と地表からの反射時間により飛行機と地上との距離を決定し、地上固定局(電子基準点)とキネマティック法により飛行機の地上に対する位置を決定して、地上でのレーザ反射場所の標高と位置(x,y,z)が決まる仕組みです。

航空レーザ測量

またGNSS/IMUとは、GNSSとIMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)をシステム的に組み合わせたもので、言い換えれば「位置&姿勢計測システム」のことです。

これによりレーザ測距装置の位置と姿勢情報をリアルタイムで計測・記録することができます。

ここで航空レーザ測量のシステムについてもう一度おさらいしておきましょう。

システム用語 概要および特徴(条件)
GNSSアンテナおよび受信機 飛行機の頂部に確実に固定できること

GNSS観測データを1秒以内の間隔で取得でき、2周波の観測ができること

IMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置) センター部のローリング(ω)、ピッチング(Φ)、ヘディング(k)の3軸の傾きおよび加速度が計測可能

その取得間隔が0.005秒以上であること

レーザ測距装置に直接装着できること

レーザ測距装置 ファーストパルスとラストパルスの2パルス以上計測できること

※ファーストパルス:レーザ反射の最初に認識されたもの

※ラストパルス:レーザ反射の最後に認識されたもの

スキャン機能を有し、人体への悪影響を防止する機能を有すること

パルスとは衝撃電波とも言われ、ごく短時間だけ変化する電波のこと!

ちなみにファーストパルスとラストパルスの間のパルスを中間パルスと呼ぶよ

 

 

航空レーザ測量★データの種類や特徴

航空レーザ測量におけるデータの種類はこんな感じ 🙂

データの種類

  1. 三次元計測データ
  2. オリジナルデータ
  3. グラウンドデータ
  4. グリッドデータ
  5. 等高線データ

計測データとしては地上固定局のGNSS観測データ、航空レーザシステムのGNSS、IMU、レーザ測距の各データ取得されます。

注意点は以下のとおりです。

GNSS 基準局および航空機上のGNSS観測データは、取得間隔1秒以下とし、取得時の衛星数はGPS・準天頂衛星を使用する場合は5個以上とする

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航空機 同一コースのレーザ測距は直線かつ等高度で行い、対地速度は一定に保つようにする

また航空レーザ用数値写真は、航空機に搭載されたデジタル航空カメラにより、空中から地上を撮影した画像データでレーザ計測と同時に撮影されます。

さらに航空レーザ用数値写真は、地表面以外のデータを取り除く作業であるフィルタリングとレーザ計測結果の点検に用いられます。

各データの特徴をくわしくみていきましょう

 

1.三次元計測データ

三次元計測データとは、航空レーザ計測により得られたデータを解析し、ノイズなどのエラーデータを取り除いた三次元座標データのことです。

ノイズとは地形地物以外の計測値のことで、たとえば雲や水蒸気に反射し極端に標高の高いデータであったり、鏡面壁の高層ビルなどに反射したレーザが再び地上で反射して届いた地形より低いデータだったりを指しています。

 

そして航空レーザ用写真地図データの作成は、三次元計測データや航空レーザ用数値写真の正射変換を行います。

また水部ポリゴン(面)データというものもあり、これは航空レーザ用写真地図データを用いて水部(海、河川、池など)の範囲を対象に作成されます。

水部ポリゴン(面)データの作成は、レーザが水面に吸収されることや波や汚濁などで反射されるなど、水面状況によって標高データがバラついているデータを除去し、一定の標高を水面に与えるためです。

 

2.オリジナルデータ

オリジナルデータとは、GNSSで計測された高さが標高値と一致しているかを点検・確認し、補正された標高データのことです。

GNSSによる標高データは、日本の場合GRS80楕円体を基準にしているため、ジオイド補正が必要となります。

そしてこの補正されたオリジナルデータが標高と合致しているか確認し、調整用基準点を用いて整合させ、そのあとの各データ作成に用いられます。

 

3.グラウンドデータ

グラウンドデータとは、オリジナルデータからフィルタリングを行い作成された地表面の三次元計測データのこと。

フィルタリングの対象となる項目はこちらです。

【フィルタリング対象項目】

交通施設 道路 道路橋・高架橋・信号・道路情報板など
鉄道 鉄道橋、高架橋、プラットホームなど
車両・船など 駐車車両、鉄道車両、船舶など
建物など 建物・付属施設 住宅、工場、倉庫、公共施設、駅舎など
小物体 碑石・塔など 記念碑、貯水槽、給水塔、高塔、輸送管など
水部 水部の構造物 桟橋、水位観測施設など
植生 山・森林など 樹木、竹林、生垣など
その他 地下・地域など 地下開削部、大規模工事地域など

 

そして欠測と誤測のちがいは以下のとおりです。

欠測 誤測
レーザが反射されなかったデータ

原因は水面、凍結面、黒色の物体、アスファルト(打設直後)などが考えられる

レーザが地上に到達する前に反射したデータ

原因は煙、自動車などの動体、電線、壁面の鏡面反射における建物、森林、低木(笹の群生など)が考えられる

また、対象地域をメッシュ(格子)単位で区切り、この中の三次元計測データが得られていないメッシュ(データの存在しないメッシュ)を欠測としています。

そして対象地域に対する欠測率は、メッシュ間隔が1mを超える場合は10%、1m以下の場合は15%以下を標準とし、以下の計算式で求めることができます。

欠測率=データの存在しないメッシュ数/全体のメッシュ数

ただし全体のメッシュ数から水部のメッシュ数を減じて計算してください。

 

4.グリッドデータ

グリッドデータは、東西南北それぞれの方向に定められた間隔で配置された標高データです。

グリッドデータの作成はグラウンドデータが用いられ、ランダムなグラウンドデータから内挿補間により作成されます。

内挿補間とはランダムなデータを格子データに変換する手法で、最近隣法や平均法などがあるよ

 

5.等高線データ

等高線データはその名のとおり、等高線の位置などをデータ化したものです。

グラウンドデータまたはグリッドデータからコンピュータシステムの自動生成機能を用いて作成されます。

 

以上です。

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ありがとうございました。

 

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