そんなわけで今回のテーマは【層流と乱流】
レイノルズの公式や条件といっしょに確認していきましょう。
レイノルズ数の公式や条件!層流と乱流の違いを図解でわかりやすく解説
層流と乱流の違いを図解でわかりやすく!
たとえば、直径が一定でまっすぐで透明なアクリル樹脂の管のなかを流れる水をイメージしてみてください。
この管に水をゆっくりした速度で流し始め、次第に流速を上げてみましょう。
目で見やすいように管の中心の位置にインクを連続して注入することとします。
このとき、流れの遅い場所ではインクで着色されたみずは細く筋をひいてスーッと滑らかに伸びて流れていきます。
一方で、次第に速度を上げていくとインクの筋に乱れが生じはじめます。
さらに速度を上げるとインクは注入された直後から筋とはならずに広がり始め、さらに乱れることによって断面全体に拡散していきます。
このインクの筋がスーッと伸びる乱れのない水の流れを層流と呼びます。
これに対して、速度を上げていくとインクの筋が広がりをみせ、混じり合いながら管の断面全体に拡散していく乱れのある流れを乱流と呼びます。
層流 | 乱れのない水の流れ(インクの筋が乱れない) |
乱流 | 乱れのある水の流れ(速度を上げていくとインクの筋が広がりをみせ、混じり合いながら管の断面全体に拡散していく) |
層流と乱流を見つけたレイノルズ(数)と公式
この層流と乱流の、すなわち水の流れのちがいを見つけたのが、「レイノルズ」という人。
実験の結果、流れる水の密度ρ、流速V、管の直径Dが大きいほど、また水の粘性係数μが小さいほど乱流が発生することを発見し、以下の公式によって表しました。
公式:Re=ρVD/μ
- Re:レイノルズ数
- ρ:密度
- V:流速
- D:管の直径
- μ:粘着係数
レイノルズ数は無次元数ですが、流れは2,300以下で層流、4,000を超えると乱流となり、2,300~4,000の間は中間領域で遷移状態にあります。
遷移状態とは層流から乱流(またはその逆)に変化する過程であり、不安定な状態と覚えておけばOKです。
一方で、水の流れ関連として、常流と射流の違いも確認しておきましょう。
レイノルズ数の公式や条件!層流と乱流の違いを図解でわかりやすくまとめ
レイノルズの公式:Re=ρVD/μ
- Re:レイノルズ数
- ρ:密度
- V:流速
- D:管の直径
- μ:粘着係数
層流&乱流&遷移
層流
Re≦2,300 |
遷移
2,300<Re≦4,000 |
乱流
4,000<Re |
乱れのない水の流れ(インクの筋が乱れない) | 変化する過程であり、不安定な状態 | 乱れのある水の流れ
(速度を上げていくとインクの筋が広がりをみせ、混じり合いながら管の断面全体に拡散していく) |
以上です。
ありがとうございました。
この記事を書いた人
- 元公務員の土木ブロガー💻
- 国立大学★土木工学科卒業(学士)
- 大学卒業後、某県庁の地方公務員(土木職)に合格!7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 1級土木施工管理技士・危険物取扱者(乙)・玉掛けの資格もち
- 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインに情報を発信中!