土木 土木全般 土木・土木施工管理技士

バーチカルカーブの計算・公式と縦断曲線やVCL・VCR!土木や道路の基礎

バーチカルカーブ(計算&公式)

バーチカルカーブとは、道路などの縦断勾配の変化点に曲線を挿入し、徐々に勾配を変化させて車両がスムーズに走れるようにする曲線のことです。

バーチカルカーブ(vertical curve)は別名「縦断曲線」とも言われ、主に縦断勾配の変化点に走行衝撃緩和させたり、視距確保したりするために設置されます。

縦断図全体

【縦断図】

また、縦断図によく出てくるVCLとは、縦断曲線長(バーチカル・レングス)のことで、CL(曲線長)の縦断バージョンだとおぼえておきましょう。

縦断勾配の記号

VCL:縦断曲線長(縦断曲線を設置する区間長)

VCR:縦断曲線半径

(VC)i:前後の縦断勾配差

VCL=VCR×iの関係が成り立っています。

 

そんなわけで今回は、土木縦断図などでよく使うバーチカルカーブの公式や計算方法をまとめました。

ぜひ参考にしてください。

それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちらです。

 

バーチカルカーブの計算・公式と縦断曲線やVCL・VCR!土木や道路の基礎

まずバーチカルカーブを計算するには以下の公式をおぼえてください。

バーチカルカーブ概略図

バーチカルカーブ概略図

※BVC:縦断曲線長のはじまり、EVC:縦断曲線長のおわり

バーチカルカーブ公式 M:VCL半分の部分にあたる補正前と補正後の高さの差

i₁:縦断曲線はじまりの勾配(%)

i₂:縦断曲線おわりの勾配(%)

VCL:縦断曲線長

バーチカルカーブ公式 Y:Xキョリにおける補正前と補正後の高さの差

i₁:縦断曲線はじまりの勾配(%)

i₂:縦断曲線おわりの勾配(%)

VCL:縦断曲線長

X:縦断曲線はじまりからの任意のキョリ

縦断曲線長の公式 VCL:縦断曲線長(縦断曲線を設置する区間)

VCR:縦断曲線半径

i : 勾配(前後の勾配の差)

 

それでは計算問題を解いてみましょう。

バーチカルカーブ計算①Mを求める

はじまり勾配5%、おわり勾配2%、VCL(縦断曲線延長)24mのとき、Mを求めよ

Mを求める

〈解答〉

1)はじまりとおわりの勾配の差を求める(+5-(+2)=3%)

2)Mの公式に代入【3/800×24=0.09】となります。

勾配(%)の数値はそのまま計算

 

バーチカルカーブ計算②Yを求める

はじまり勾配5%、おわり勾配2%、VCL(縦断曲線延長)24m、任意のキョリ10mのとき、Yを求めよ

Yをもとめる

〈解答〉

1)はじまりとおわりの勾配の差を求める(+5-(+2)=3%)

2)Yの公式に代入⇒3/(200×24)×10²=0.0625となります。

 

バーチカルカーブ計算③VCLの求め方

はじまり勾配5%、おわり勾配2%、VCR(縦断曲線半径)800のとき、VCL(縦断曲線延長)を求めよ

縦断曲線長を求める

〈解答〉

1)はじまりとおわりの勾配の差を求める(+5-(+2)=3%)

2)VCLの公式に代入⇒800×0.03=24mとなります。

 

バーチカルカーブ計算④縦断曲線半径・VCRの求め方

はじまり勾配5%、おわり勾配2%、、VCL(縦断曲線延長)24mのとき、VCR(縦断曲線半径)を求めよ

縦断曲線半径を求める

〈解答〉

1)はじまりとおわりの勾配の差を求める(+5-(+2)=3%)

2)VCLの公式を変形し、代入⇒VCR=VCL/i=24/0.03=800

 

また注意点としては、勾配のプラスマイナスが計算に影響することです。

たとえば、

はじまりが上り勾配5%で、終わりが上り勾配2%なら、

式:(+5)-(+2)=3%となります。

いっぽう、

はじまりが上り勾配5%で、終わりが下り勾配2%なら、

式:(+5)-(-2)=7%となります。

計算するときに注意してくださいね 😉

 

そして縦断図には勾配や曲線、計画高など、計算に必要な情報が書いてありますので、よく確認するようにしましょう。

【縦断図(一部)】

一方で、クロソイド曲線は横断的なカーブとなります。

 

バーチカルカーブの計算・公式と縦断曲線やVCL・VCR!土木道路まとめ

道路勾配土木図面の見方については併せて確認しておくことをおすすめします。

縦断勾配の記号

VCL:縦断曲線長(縦断曲線を設置する区間長)

VCR:縦断曲線半径

(VC)i:前後の縦断勾配差

バーチカルカーブとは、道路などの縦断勾配の変化点に曲線を挿入し、徐々に勾配を変化させて車両がスムーズに走れるようにする曲線のこと

バーチカルカーブ(vertical curve)は別名「縦断曲線」とも言われ、主に縦断勾配の変化点に走行衝撃緩和させたり、視距確保したりするために設置される

バーチカルカーブ概略図

バーチカルカーブ概略図

※BVC:縦断曲線長のはじまり、EVC:縦断曲線長のおわり

バーチカルカーブ公式 M:VCL半分の部分にあたる補正前と補正後の高さの差

i₁:縦断曲線はじまりの勾配(%)

i₂:縦断曲線おわりの勾配(%)

VCL:縦断曲線長

バーチカルカーブ公式 Y:Xキョリにおける補正前と補正後の高さの差

i₁:縦断曲線はじまりの勾配(%)

i₂:縦断曲線おわりの勾配(%)

VCL:縦断曲線長

X:縦断曲線はじまりからの任意のキョリ

縦断曲線長の公式 VCL:縦断曲線長(縦断曲線を設置する区間)

VCR:縦断曲線半径

i : 勾配(前後の勾配の差)

バーチカルカーブの計算では勾配(%)は「勾配/100」とする(例:3%⇒0.03)

勾配のプラスマイナスが計算に影響する(例:はじまりが上り勾配5%で、終わりが下り勾配2%なら、式:(+5)-(-2)=7%)

 

以上です。

ありがとうございました。

 

-土木, 土木全般, 土木・土木施工管理技士

error: このコンテンツのコピーは禁止されています

© 2024 土木LIBRARY Powered by AFFINGER5