丁張り(ちょうはり)とは、建物や構造物をつくるために施工する基準となる仮構造物です。
具体的には土木・建築工事における高さや位置、方向などを木杭や水糸などを使って決めて示し、それに沿って建物や構造物をつくっていきます。
丁張り(ちょうはり)を掛ける理由としては、だれが見ても高さや位置が分かること、そしてつくる構造物や建物のイメージができることです。
さらに言えば丁張りをかけることで、仮の高さや位置を確定できるため、その位置から離れてほかの作業ができることもメリットですね。
そんなわけで今回は、建設・建築現場には欠かせない丁張り(ちょうはり)の掛け方について、種類や道具(杭など)も含めてまるっと解説します。
それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちらです。
丁張りとは?やり方(掛け方)の種類や土木丁張の出し方&杭などを解説
丁張りとは、建物や構造物をつくるために施工する基準となる仮構造物のこと。
掛け方の流れは以下のとおりです。
丁張り掛け方の流れ
1 | 測量の実施 | 測量で高さと位置を確認する |
2 | 木杭を打ち込み、高さの基準を決める | 斜めに筋交いで水平・垂直の基準が動かないように固定 |
3 | 寸法の墨出し・水糸を張る | 建物や構造物の芯(中心線)のほか、基礎の大きさを記入
距離はスケール(メジャー)にて測定 |
4 | 矩出し(かねだし)をする | 建物外周に張った水糸の交点(四角形)の対角を測り、直角を確認
対角の長さが同じだったら直角だということ |
5 | 確認および検査 | 高さ・位置・方向などの最終決定
ズレがあれば縦墨位置を微調整し、矩出しを再確認 |
丁張りの種類としてはこんな感じ 🙂
丁張りの種類
- トンボ丁張
- 門型丁張
- 法丁張
丁張の種類➀トンボ丁張・門型丁張
測量や光波によって位置を割り出し、木杭などで位置を決定します。
トンボと呼ばれるのは木杭が十字架のような形でトンボ似ているからです。
門型も同じように門の形に似ているからで、とくに側溝や管渠構造物などをつくるときに設置されます。
丁張の種類②法丁張
法丁張もその名のとおり、法面(のりめん)を設置・施工するときに掛けられる丁張です。
延長も長くなることが多いため、高さ・位置のほか、方向にも気をつける必要があります。
また、工事などでは丁張りをかけたらかならず高さ・位置の確認および検査を行います。
この丁張りによって、完成する建物や構造物の位置・高さが決まるため、かなり重要な作業と言えますね 🙂
丁張り(ちょうはり)でよく使う道具(杭や水糸など)
丁張りでよく使われる道具はこちらです。
丁張でよく使う道具
- 木杭
- 水糸
- スプレー
- 釘や鋲(ピン)
測量で高さや位置を確認したら、木杭と水糸を使って丁張りを行います。
トンボ丁張ではスプレー、門型丁張は釘や鋲を使うことが多いでしょう。
また、木杭には高さなどを記入し、ぱっと見高さが分かるようにしておくことが多いです。
丁張りとは?やり方(掛け方)の種類や土木丁張の出し方&杭まとめ
丁張り(ちょうはり)とは、建物や構造物をつくるために施工する基準となる仮構造物
以上です。
参考になればうれしいです。
ありがとうございました。
この記事を書いた人
- 元公務員の土木ブロガー💻
- 国立大学★土木工学科卒業(学士)
- 大学卒業後、某県庁の地方公務員(土木)に合格!7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 現場監督・施工管理の経験あり
- 1級土木施工管理技士の資格もち
- 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインに情報を発信中!