こんにちは、土木学士ちゃんさとです。


こんなお悩みを解決します。
暑中コンクリートと寒中コンクリートの養生・気温・対策について解説しますね 🙂
本記事の内容
- 暑中コンクリートとは?
- 寒中コンクリートとは?
- 養生方法
- 運搬と打ち込み
- コンクリート配合
この記事を書いている人

- 元地方公務員の土木ブロガー💻
- 国立大学★土木学科卒業(学士)
- その後、某県庁の公務員土木職として7年間働いた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 1級土木施工管理技士、玉掛け、危険物取扱者乙4などの資格持ち
- 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事などをメインにさまざまな情報を発信しています。
それではさっそく参りましょう。
暑中コンクリートとは?
日平均気温が25℃を超える時期に施工するコンクリートのことです。
暑中コンクリートと呼ばれるコンクリートがあるわけではなく、気温によって呼び名が変化しているのです。
コンクリートの打ち込み時の気温が30℃を超えると、
コンクリートの温度が高くなり、運搬中のスランプの低下、連行空気量の減少、コールドジョイントの発生、ひび割れなどが生じます。
要するに、コンクリートにとって悪いことが起こってしまうということです。
ですので対策をとらないと、コンクリートの品質が悪くなってしまいます。
寒中コンクリートとは?
日平均気温が4℃以下になる時期に施工するコンクリートのことです。
暑中コンクリートとは逆に、真冬のような気象条件の時に寒中コンクリートとして対策を考えなければなりません。
対策をしない場合、凍結や膨張、初期凍害を受けてしまい、耐久性や水密性がわるいコンクリートとなってしまうのです。
コンクリート養生方法
暑中コンクリートの養生
暑中コンクリートの養生方法はこちらです。
- コンクリート打ち込み後、急激な乾燥によるひび割れの発生が認められた場合には直ちにタンビング等を行い、ひび割れを除去する。(タンビング:タンパという機械でコンクリートを締め固めること)
- 養生期間中は湿潤状態を保つ
- 直射日光や風を防ぐために散水やシートをかぶせる覆いなどを行う。
寒中コンクリートの養生
寒中コンクリートの養生方法はこちらです。
- コンクリートの温度を5℃以上に保ち、さらに2日間は0℃以上に保つ
- 練炭やジェットヒータなどで温度管理を行う。
- コンクリートが急激に乾燥することがないように散水や加湿装置を用いて乾燥を防止する。
暑中コンクリートも寒中コンクリートどちらも、温度管理を徹底しなければいけないということですね。
コンクリートの運搬と打ち込み
次にコンクリートを運搬するときや打ち込みをするときの注意点です。
暑中コンクリート【温度・時間・対策】
- 練り混ぜから打ち込み終了までの時間は1.5時間以内とする。
- 打ち込み時のコンクリート温度の上限は35℃以下を標準とする。
- 直射日光を受けて高温になる恐れがある場合は、散水・覆いなどを行う。
- コンクリートポンプで圧送する場合は輸送管を湿らせた布などで覆い、管の温度が高くならないようにすること。
寒中コンクリート【温度・時間・対策】
- コンクリートの練り混ぜ開始から打ち込むまでの時間をできるだけ短くし、コンクリート温度の低下を防ぐ。
- 打ち込み時のコンクリートの温度は、5℃~20℃の範囲に保つ
- 気象条件が厳しい場合や薄い部材の場合には、最低打ち込み温度は10℃程度を確保する。
- コンクリートポンプを使用する場合、輸送管の温度が低すぎると、モルタルが凍結して付着する可能性があるので、管路の保温、打ち込み前の温水による余熱などを行う。
どちらのコンクリートも打ち込みが中断しないことが重要です。
気温や練り混ぜ時間などに気をつけて運搬・打ち込みを行いましょう。
コンクリート配合の注意点(暑中&寒中)
暑中コンクリートも寒中コンクリートもどちらも、単位水量は所要のワーカビリティーが保てる範囲でできるだけ少なくするのがポイントです。
コンクリートの単位水量が大きくなると、乾燥収縮やひび割れなどが起きやすくなります。

ありがとうございました。
ありがとうございました。
まとめ
暑中コンクリート
暑中コンクリートとは?
暑中コンクリートとは、日平均気温が25℃を超える時期に施工するコンクリートのこと
養生方法
- コンクリート打ち込み後、急激な乾燥によるひび割れの発生が認められた場合には直ちにタンビング等を行い、ひび割れを除去する。(タンビング:タンパという機械でコンクリートを締め固めること)
- 養生期間中は湿潤状態を保つ
- 直射日光や風を防ぐために散水やシートをかぶせる覆いなどを行う。
運搬や打ち込みの注意点
- 練り混ぜから打ち込み終了までの時間は1.5時間以内とする。
- 打ち込み時のコンクリート温度の上限は35℃以下を標準とする。
- 直射日光を受けて高温になる恐れがある場合は、散水・覆いなどを行う。
- コンクリートポンプで圧送する場合は輸送管を湿らせた布などで覆い、管の温度が高くならないようにすること。
コンクリート配合
単位水量は所要のワーカビリティーが保てる範囲でできるだけ少なくする
寒中コンクリート
寒中コンクリートとは?
寒中コンクリートとは、日平均気温が4℃以下になる時期に施工するコンクリートのこと
養生方法
- コンクリートの温度を5℃以上に保ち、さらに2日間は0℃以上に保つ
- 練炭やジェットヒータなどで温度管理を行う。
- コンクリートが急激に乾燥することがないように散水や加湿装置を用いて乾燥を防止する。
運搬や打ち込みの注意点
- コンクリートの練り混ぜ開始から打ち込むまでの時間をできるだけ短くし、コンクリート温度の低下を防ぐ。
- 打ち込み時のコンクリートの温度は、5℃~20℃の範囲に保つ
- 気象条件が厳しい場合や薄い部材の場合には、最低打ち込み温度は10℃程度を確保する。
- コンクリートポンプを使用する場合、輸送管の温度が低すぎると、モルタルが凍結して付着する可能性があるので、管路の保温、打ち込み前の温水による余熱、終了時の清掃などを行う。コンクリート配合
コンクリート配合
単位水量は所要のワーカビリティーが保てる範囲でできるだけ少なくする
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