【土】といえど様々な形や大きさによって種類はさまざまです。
今回は代表的な土の分類である【シルト・粘性土・砂質土】の違いや判断基準について解説していきます。
1分程でサクッと読めますのでぜひチェックしてみてください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂
粘性土(粘土・シルト)・砂質土の定義と判断基準(違い)
ここでひとつ、粘性土って実は、粘土とシルトのことを指しています。(ひとまとめで粘性土と呼ばれることが多い)
だから正確には粘土・シルト・砂質土ってなりますのでご注意ください。
土の粒径として分かりやすいのは上記の図である【粒径加積曲線】です。
粒径の違いは以下のとおり。
土の分類 | 粒径 |
粘土 | 0.005mm以下 |
シルト | 0.005mm~0.074mm |
砂 | 0.074mm~2mm |
レキ(礫) | 2mm~ |
粒径によってざっくりと土の分類をチェックすることができます。
【関連記事】
粘性土(粘土)・シルト・砂質土の液性限界WLや質量百分率
さらにくわしく分類していきます。
まずは粘性土である粘土とシルトから解説していきます。
粘性土(粘土とシルト)
粘土とシルトはいわゆる「粘性土」ですが、土質材料の区分としては細粒土Fmに分類されます。
【主に細粒土の工学的分類体系(抜粋)】
大分類 | 中分類 | 小分類 | |
土質材料区分 | 土質区分 | 観察・塑性図上の分類 | 観察・液性限界等に基づく分類 |
細粒土Fm
細粒分≧50% |
粘性土Cs | シルトM
塑性図上で分類 |
WⅬ<50%ーーーシルト(低液性限界)ML |
WⅬ≧50%ーーーシルト(高液性限界)MH | |||
粘性土C
塑性図上で分類 |
WⅬ<50%ーーー粘土(低液性限界)CL | ||
WⅬ≧50%ーーーシルト(高液性限界)CH |
つまり細かく言えば、液性限界のパーセンテージ(%)によって、名称(記号)が変わります。
このほか、細粒土には有機性土、火山灰粘性土、高有機質土、人工材料などがありますよ 🙂
砂質土
つづいては砂質土!
砂質土は「粗粒土Cm」に分類されます。
【主に粗粒土の工学的分類体系(抜粋)】
大分類 | 中分類 |
小分類 | ||
土質材料区分 | 土質区分 | 主に観察による分類 | 観察・液性限界等に基づく分類 | |
粗粒土Cm
粗粒分>50%
|
砂質土S
砂分≧礫分
|
細粒分<15% | 砂S
礫分<15%
|
砂S
細粒分<5% 礫分<5% |
礫まじり砂S‐G
細粒分<5% 5%≦礫分<15% |
||||
細粒分まじり砂S‐F
5%≦細粒分<15% 礫分<5% |
||||
細粒分礫まじり砂S‐FG
5%≦細粒分<15% 5%≦礫分<15% |
||||
礫質砂SG
礫分≧15%
|
礫質砂SG
細粒分<5% 15%≦礫分 |
|||
細粒分まじり礫質砂SG‐F
5%≦細粒分<15% 15%≦礫分 |
||||
細粒分≧15% | 細粒分質砂SF | 細粒分質砂SF
細粒分<5% 礫分<5% |
||
礫まじり細粒分質砂SF-G
15%≦細粒分 5%≦礫分<15% |
||||
細粒分質礫質砂SFG
15%≦細粒分 15%≦礫分 |
粒径だけでなく、土質材料に対する質量百分率(%)によって細かく分類されます。
以上です。
【関連記事】
- 液性限界&塑性限界★試験や目的サクッと確認!
- パイピングとクイックサンド現象について|安全率計算もサクッと解説
- 地すべりとは?原因×対策×定義をかんたんに解説!
- N値とは?目安や計算かんたんまるわかり★土のきほん
- 鋭敏比(えいびんひ)|土質力学のきほん★求め方や目安
- 法面工事の種類&特徴まとめ!工法や注意点ていねい解説
- 品質規定方式と工法規定方式のちがい|盛土締固め管理のきほん
- 掘削(くっさく)とは?定義や法律★掘削機の特徴かんたん解説
- 【埋戻し】土木の基本&注意点まるっと解説
ありがとうございました。
この記事を書いた人

- 元公務員の土木ブロガー💻
- 国立大学★土木工学科卒業(学士)
- 大学卒業後、某県庁の公務員(土木職)として7年間働いた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 転職活動経験あり(現在フリーランス)
- 1級土木施工管理技士、玉掛け、危険物取扱者乙4などの資格もち
- 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事をメインにさまざまな情報発信中!