こんにちは、元・公務員(土木職)で1級土木施工管理技士のちゃんさと♀です。
建設業での【女性の定着促進】
私は現在フリーランスですが、元々は県庁公務員(土木女子)としてガッツリ働いていました。
計画、設計、施工管理、維持管理。
私が入社したとき、ちょうど国でも女性活躍促進に向けて、さまざまな施策をやり始めたときでしたね。
だから建設業の女性に対する意識の変化というものを間近で見てきたと感じています。
良いところも悪いところも、実際に土木女子として働いたときに女性として感じたものを残したいと思い、記事にしました。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂
この記事を書いた人
- 元公務員の土木ブロガー💻
- 国立大学★土木工学科卒業(学士)
- 大学卒業後、某県庁の公務員(土木職)として7年間働いた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 1級土木施工管理技士、玉掛け、危険物取扱者乙4などの資格もち
- 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインにさまざまな情報発信中!
土木女子(公務員)の経験から女性として感じたこと!現場のリアル
まず言っておきたいのは、私は女性ではありますが、性別で建設業を選んだわけではありません。
「女性だから」とか「男性だから」という言葉は本当に大っ嫌いです。(笑)
ただ、女性であるがゆえに体験したこともあるので、そこで感じたことを書いていきます。
建設業での体験(女性)
- セクハラ・パワハラなどの言葉がなかった時代
- お茶出しは女性が当たり前
- 女だからとタメ口をきいてくる現場代理人
- 国の施策(女性躍進)で合格したと言われたこと
- 女性が活躍している部分を無理に魅せようとする上司たち
- 忙しい時にわざわざ女性だけ集められて意見を求める実のない会議
施工管理に少しでも関心をもっていただけたら嬉しいです。
セクハラ・パワハラなどの言葉がなかった時代
私が入社した約10年前(2014年くらい)は、まだギリでセクハラ・パワハラなどの言葉が浸透していませんでした。
だから会社内で怒鳴りつけたり、肩や手を触られたりということが普通にありました。
さすがに訴えるレベルのセクハラは私は体験していませんが、不快に感じることは多々ありましたね。
ただ配属されたとき、同じ部や課にいる先輩や上司はすべて男性で、女性は私だけ。
総務や管理に同期の女性がいましたが、階違いであまり接することができませんでした。
その時は相談することもできず、悩んだことを覚えています。
今までマイノリティの世界とは程遠い世界で生きてきたので、マイノリティはこれほど生きにくい世界だったのかと肌で感じた瞬間でした。
お茶出しは女性が当たり前
私が受かったのは公務員(土木職)※技術職
大学は土木専攻だったので、いわゆるリケジョ(理系女子)です。
だけど仕事でお客さんがくると、必ず私にお茶出しをするように言ってきます。
それも仕事だと言われればそうなのかもしれませんが、”女性”である私にしか頼みません。
この違和感、分かります?(笑)
男性側も自然と女性がお茶出しするもんだと染みついちゃっているわけです。
セクハラ・女性蔑視してないつもりでも、【してしまっている】可能性があるわけですね。
男性と同じく働いていたとしても、お茶出しはなぜか女性。(その他、細々した雑務など)
それを「当たり前」だと感じているのなら、あなたは知らぬ間に女性蔑視をしているのかもしれません。
これが建設業の【男性社会】が作り上げた見えぬ壁。
女性が増えない(少ない)理由のひとつに挙げられるのではないでしょうか。
女だからとタメ口をきいてくる現場代理人
現場で一緒に働く者同士として、お互いリスペクトして働きたいですよね。
だけど私は「女」であるがゆえに、タメ口でなめた態度をたくさん取られてきました。
若さもあるかもしれませんが、どうも「女は気に食わない」と感じているようでした。
さらに言えば、私は小柄で童顔なので、さらに小娘に見えていたことでしょうね。(笑)
もちろん、とても丁寧に接してくださる方々もいらっしゃいましたよ。
だからすべての男性がそうではないということも分かっています。
だけど「女性」という変えられない事実を理由に、嫌な態度を取られたことはたぶん一生忘れません。
それだけ建設業での女性が珍しかったんだと思いますけど、生きづらく働きづらかったのは言うまでもありませんね。
国の施策(女性躍進)で合格したと言われたこと
そうそう、私が入社したとき、ちょうど国が女性躍進を掲げた頃でした。
新聞にも大きく取り上げられ、女性を雇用しようという動きが始まった直後だったのです。
ただその報道は私にとっては地獄でしたよ。
その年に合格した県庁の先輩には、仕事始め早々に
「お前は女だから受かったんだな。女は楽でいいよな。」
って言われて、何かと突っかかってくるメンドクサイ奴に絡まれました。(笑)
私は公務員になるために必死に勉強して努力した自負があります。
首位合格でしたし。(笑)
だけどそれを「女」だから受かったなんて言われると思っていなくて、本当に悔しい思いをしたのを鮮明に覚えています。
女とか男とか、とくに筆記試験は関係ないでしょう?
国の施策はもちろん今後の日本にとって良いことだと思いますが、
「女性だから雇用した」
「女性だから受かった」
とか勘違いするバカヤローもいるわけですよ、はい。
だから女性躍進を唱えるのは勝手ですけど、「〇%女性を雇用しなさい。」みたいなのはマジでやめた方がいいですよ。
女性が多いところならいいですけど、女性が少ないところでは標的になるんですから。
女性が活躍している所を無理に魅せようとする上司たち
また、建設業で忙しく働いているとき、女性が活躍している所を無理に魅せようとする上司たちにも辟易していました。
こっちは通常業務で忙しいんだよ!!!
なのに建設小町だのなんだのって資料とか作らされて本当に迷惑でした。(笑)
女性が活躍している所を発信するという発想はとても良いことだと思います。
ただ、現場ではそれを女性側にぶん投げて、業務を増やしている企業や会社が多いのではないでしょうか。
そういう発信をしたいのなら、女性側に負担のない形で実施してほしいです。
また今はSNSとか動画配信とかありますけど、そこで女性をピエロのように扱う(歌わせたり躍らせたり)のも本当に嫌いです。
それで人が集まると思ってんなら頭お花畑だぞ、本当に。
みんなが憧れるのは、仕事に誇りをもってイキイキと働いている自然な姿です。
まず魅せなきゃいけないのはつくった【構造物】たちでしょうよ。
勝負するとこ間違ってませんか?
忙しい時にわざわざ女性だけ集められて意見を求める実のない会議
忙しい時にわざわざ女性だけ集められて意見を求める実のない会議…。
【女性躍進の改革を行ってます!!!】
っていうアピールがしたいだけのようにしか思えませんでした。(^▽^;)
正直、そんな大勢の場で発言できる人は少ないですし、それだったら匿名アンケートをしたほうがよっぽどリアルな悩みを集められたでしょう。
本当に女性が求めているのは、現場のトイレとか、育休とか、フレックスタイムとか、そういう現実的で福利厚生的な改善でしょう。(ほかにもあるかもだけど)
大義名分は分かってますから、小さなことから変えていきましょうよ。
土木女子(公務員)の経験から女性として感じたこと!現場のリアルまとめ
はい、言いたいこと言いたい放題ですみませんでした。m(__)m
だけど本当、女性躍進と言われて現在建設業で働いている女性たちが苦しむのはちがうと思うんですよ。
あくまで【建設業に誇りをもって、イキイキと働いている姿】にみな惹かれるのだと私は思います。
これはもちろん、女性、男性、関係なくです。
今、会社で行っている施策は、本当に女性の負担を減らしているでしょうか?
逆に無理難題を押し付けていませんか?
そんなところを考えるきっかけ(記事)になっていたら本望です。
ありがとうございました。