土木 コンクリ―ト 土木・土木施工管理技士

セメントは水だけでも固まる?強度やひび割れ・使える場所・用途を解説

セメント(水だけ)

「セメントは水だけでも固まるの?」

「セメントと水だけじゃだめなの?」

こんな疑問にお答えします。

結論から言うと、セメントは水だけでも固まります。

セメントと水で構成されるのはセメントペーストと呼ばれるものですが、メリット・デメリットがあり、使える場所(用途)にも特徴があるんです。

この記事ではセメントを水だけで固めた場合の状態や、使える場所などについて解説していきます。

 

セメントは水だけでも固まる?

【結論】セメントは水だけでも固まります。

セメントと水で構成されるのは「セメントペースト」

セメントと水だけで構成されたものは「セメントペースト」とよばれます。

ちなみに砂(細骨材)を加えればモルタル、また砂(細骨材)+砂利(粗骨材)を加えるとコンクリートになります。

【関連記事】

セメント(ペースト)とモルタルの違い

モルタルとコンクリートの違い

セメントが固まる仕組み

セメントは水と混ざることで化学反応を起こします。

この化学反応は【水和反応】と呼ばれるものです。

水和反応によってセメント粒子の周りに結晶状の物質がつくられ、それぞれ粒子が結びついていきます。

時間が経つにつれ、組織が密になり、硬さや強度が増していく仕組みです。

つまり、セメントは水が蒸発して乾くことで固まるのではありまsねん。

水と反応して硬化するため、水中でも固まります。

セメントと水だけだと強度はどうなる?

セメントペーストの強度について解説します。

強度自体は低いとは言えない

セメントペーストは弱いと考えている人もいるようですが、適切な水の量で寝れば、一定の圧縮強度を発揮します。

砂や砂利を入れていないから強度が弱い、とは一概に言えません。

むしろコンクリートでは、セメントペーストが砂や砂利を結びつける役割をもっています。

ただし、硬くなることと、構造材料として使いやすいかどうかは別問題です。

問題は強度よりも収縮とひび割れ

セメントはモルタルやコンクリートに対してセメントの割合が多いです。

セメントは、硬化や乾燥に伴う変化が大きく、収縮しやすい特徴があります。

そのため厚く施工したり、広い範囲に使用したりすると、収縮によるひび割れが発生しやすくなります。

よってセメントの水だけの材料は、厚みのある部分や広い面積の使用には向いていません。

セメントと水の割合

セメントペーストの割合は、一般的に水セメント比30~50%程度が目安です。

水セメント比とは、セメントの質量に対する水の質量のこと。

例)セメント1㎏・水300g→水セメント比30%

塗りやすさも考えると、まずはセメント1㎏に対して水350~400g程度から練り、硬さをみながら少しずつ調整するのがよいです。

一方、水を多くすると施工しやすくなりますが、空隙が増えて強度が低下し、収縮やひび割れも起こりやすくなります。

用途に応じた適切な水量で練ることが大切です。

ポイント

【水セメント比の割合】

  • 補修や接着用の硬めのペースト:30~35%程度
  • 一般的な塗布用:35~45%程度
  • 流し込みやすさを重視:45~50%程度

セメントと水だけのメリット・デメリット

セメントペースト(セメントと水だけ)

セメントと水だけのメリット・デメリットはこちらです。

メリット デメリット
材料が少なく簡単に作れる

細かな隙間にも入りやすい

接着性が高い

表面をなめらかに仕上げやすい

収縮しやすくひび割れやすい

厚塗りや大きな補修に向かない

水を入れすぎると強度低下

摩耗や衝撃に弱い

セメントと水(セメントペースト)だけで使える用途

セメントと水だけで使える用途をまとめました。

使える場所

  • コンクリート表面の小さな穴や凸凹
  • 細かな隙間や狭い部分
  • モルタルを施工する前の接着補助
  • コンクリート表面の薄塗り
  • タイルやブロック施工時の目地周辺

向かない場所

  • 大きな穴や欠損部分
  • 厚みが必要な場所
  • 広い床面や壁面
  • 人や車が通る床面
  • 構造的な強度が必要な場所
  • 振動や動きが生じる場所
  • 防水性が必要な場所

セメントと水だけじゃだめ?骨材(砂や砂利)を入れる理由

セメントと水だけでなく、モルタルやコンクリートには骨材が入っています。

その理由を解説していきます。

骨材には収縮を抑える役割がある

セメントペーストは硬化や乾燥によって体積が縮みやすく、ひび割れが生じやすい材料です。

砂や砂利などの骨材を加えると、セメントペースト量が減るとともに、骨材が変形を抑えるため、材量全体の収縮やひび割れを軽減できます。

骨材をいれると経済性がよくなる

セメントは砂や砂利よりも価格が高いため、すべてをセメントペーストで作ると材料費が高くなります。

安い骨材を加えて、必要な体積を確保することで、使用するセメント量を減らせます。

そのため、モルタルやコンクリートは経済的に大量施工できます。

骨材をいれると厚く施工しやすくなる

セメントペーストだけを厚く施工すると、収縮によるひび割れや剥がれが起こりやすくなります。

骨材を加えるおt材料の体積が安定し、収縮も抑えられるため、厚みのある部分を施工しやすくなります。

 

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