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移動式クレーンの資格の種類!免許費用や移動式クレーン作業&玉掛けまとめ

移動式クレーン(資格・作業・玉掛け)

建設業には欠かせない【移動式クレーン】

便利な反面、使い方をまちがえると取り返しのつかない大事故につながることも…。

 

よって今回は、【移動式クレーン】の資格の種類や作業時の注意点(玉掛けも含む)についてまとめました。

免許費用についても併せて記載しています。

みなさんがより安全に【移動式クレーン】で作業できることを願っています 🙂

それではさっそくまいりましょう。

 

移動式クレーンの資格の種類!免許費用や移動式クレーン作業&玉掛け

移動式クレーンの運転資格は、吊り上げ荷重によって決まります。

吊り上げ荷重別移動式クレーン 必要な資格の種類
1t未満
  1. 特別教育受講者
  2. 小型移動式クレーン運転技能講習の修了者
  3. 移動式クレーン運転免許取得者
1t以上5t未満
  1. 小型移動式クレーン運転技能講習の修了者
  2. 移動式クレーン運転免許取得者
5t以上
  1. 移動式クレーン運転免許取得者

また、移動式クレーンを運転するときの注意点は以下のとおりです。

移動式クレーン運転時の注意点

  1. 移動式クレーンを使って作業を行うときは、その移動式クレーンの検査証を備えて付けておくこと
  2. 安全装置(モーメントリミッター)は、ブームの作業状態とアウトリガーの設置状態を正確にセットして作動させること
  3. 運転者や玉掛けをする人が、つねに移動式クレーンの定格荷重が確認できるように、表示の方法を工夫すること

そして【移動式クレーン運転士免許】を取得するためには、免除資格がなく教習所へ通う場合「約13万円〜16万円」の費用が必要です。

さらに学科試験の「6,800円」と実技試験「11,100円」の手数料をそれぞれ準備する必要があります。

 

移動式クレーンの作業や注意点

つづいて、移動式クレーン作業時の安全措置や注意点についてです。

クレーンを操作時は、つねに危険がとなり合わせ。

慣れた作業でも、毎度しっかり確認をしながら作業をするようにしてください。

 

移動式クレーンの安全措置および注意点

  1. 強風のため危険が予想される場合は、作業を中止すること
  2. 強風などで作業を中止したときは、転倒を防止するためジブの位置を固定すること
  3. 定格荷重を超える荷重をかけて使用しないこと
  4. 移動式クレーンの明細書に記載されているジブの傾斜角の範囲を超えて使用しないこと
  5. オペレータは、合図者の指示にしたがって操作するとともに、つねにブームの先端の動きや吊り荷の状態にも注意すること
  6. 荷をつりあげるときは、外れ止め装置を使うこと
  7. 荷をつりあげるときは、かならずフックが吊り荷の重心の真上にくるようにすること
  8. 荷をつりあげるとき、ブーム等のたわみにより、吊り荷が外周方向に移動する現象を理解したうえで、フックの位置は作業半径の少し内側にすること
  9. 荷をつりあげるとき、かならず地面からわずかに荷が浮いた(地切り)状態で停止し、機体の安定、吊り荷の重心、玉掛の状態を確認すること
  10. オペレータは、荷を吊り上げたままで運転席をはなれないこと
  11. 吊り荷は、安全な高さまで巻き上げたあと、静かに旋回すること
  12. ブームを旋回させる場合は、旋回範囲内に作業員や障害物のないことを確認すること
  13. 荷おろしは、一気に着床させず、着床直前にいったん停止し、着床場所の状態や荷の位置を確認したあと、静かにおろすこと

 

また移動式クレーンにより、作業員を運搬したり吊り上げて作業させたりしてはいけません。

ただし作業の性質上やむを得ない場合、または安全な作業のために必要な場合は、移動式クレーンの吊り具に専用の搭乗設備を設けて作業員を乗せることができます。

この場合は以下の措置をしっかり守りましょう。

  1. 搭乗設備の転位および脱落を防止する措置を講ずること
  2. 作業員に安全帯および命綱を使用させること
  3. 搭乗設備と搭乗者との総重量の1.3倍に500㎏を加えた値が、移動式クレーンの定格荷重を超えないこと
  4. 搭乗設備を下降させるときは、動力下降の方法でおこなうこと

いっぽう工作物の建設等の作業をおこなう場合に、感電する危険のおそれがあるときは、以下の措置を徹底してください。

  1. 充電電路を移設すること
  2. 感電の危険を防止するための囲いを設けること
  3. 充電電路に絶縁用防護具を装着すること
  4. 上記のa~cに該当する措置がむずかしい場合、監視員を置き、作業を監視させること

 

移動式クレーンを使う際に関連することの多い明かり掘削については、以下の記事をご覧ください。

明かり掘削とは?安全対策・勾配・点検の“知りたい“をすべて解決

 

 

移動式クレーンの点検作業

移動式クレーン

移動式クレーンの点検は大きく分けて、

移動式クレーンの点検

  1. 年次検査
  2. 月例検査
  3. 始業前点検

の3つがあります。

年次検査

移動式クレーンを設置したあと、1年以内毎1回、定期に自主検査をおこなってください。

月例検査

移動式クレーンを設置したあと、1月以内毎に1回、定期に以下の項目について自主検査をおこなってください。

  1. 巻過防止措置その他の安全措置・過負荷警報措置、その他の警報措置、ブレーキ・クラッチの異常の有無
  2. ワイヤーロープ・吊りチェーンの損傷の有無
  3. フック・グラブバケット等の吊り具の損傷の有無
  4. 配線・配電盤・コントローラーの異常の有無

始業前点検

作業を開始する前に、

  1. 巻過防止措置
  2. 過負荷警報装置その他の警報装置
  3. ブレーキ・クラッチ
  4. コントローラー

などの機能について点検しましょう。

 

自主検査や始業前点検で異常を認めたときは、ただちに補修および適切な措置を講ずることが大切です。

また、自主検査等の点検結果は記録して、3年間保存してください。

 

移動式クレーンで必要な玉掛け作業について

移動式クレーンを使用する際には、玉掛けなどの作業が必須となります。

玉掛け作業時の注意点

  1. 吊り上げ荷重が1t以上:玉掛け技能講習を修了した者
  2. 吊り上げ荷重が1t未満:玉掛け技能講習を修了した者または特別教育を受講した者
  3. ワイヤーロープにうねり、くせ、ねじりがあるものは、取り替えるかまたは直してから使うこと
  4. 玉掛け用具は、雨や粉じん等が防げる場所へ保管し、腐食するおそれがあるときは給油をおこなうこと。
  5. 移動式クレーンのフックは吊り荷の重心に誘導し、吊り角度と水平面とのなす角度は60°以内とすること
  6. ロープが滑らない吊り角度・あて物・玉掛け位置等、荷を吊ったときの安全を事前に確認すること
  7. 重心のかたよったものなど、特殊な吊り方をする場合には、事前にそれぞれのロープにかかる荷重を計算して安全を確認すること
  8. 半掛け4本吊りおよびフックに対する半掛けは、ワイヤーロープがすべって危険なため禁止すること

また玉掛け用ワイヤーロープは、

  1. 安全係数の値が6以上のものであること
  2. ワイヤーロープの素線数の10%未満の切断のものであること
  3. 直径の減少が公称径の7%以下のものであること
  4. キンク(よれ・ねじれ)していないものであること
  5. 著しい形くずれおよび腐食がないものであること

などのことに注意して使用してください。

 

いっぽう玉掛け作業の吊り方について、以下の表にかんたんにまとめました。

玉掛け作業
荷の吊り形態 フック掛け方式
フックのかけ方(半掛け吊り) フックのかけ方(半掛け)
半掛け吊り 半掛け
フックのかけ方(あだ巻き吊り) フックのかけ方(あだ巻き)
あだ巻き吊り あだ巻掛け
フックのかけ方(目通り吊り) フックのかけ方(目通し・アイ掛け)
目通し吊り 目掛け(アイ掛け)
ぜひ参考にしてくださいねー!

また玉掛けの資格については、また別記事でご確認ください。

 

 

移動式クレーンの資格の種類!免許費用や移動式クレーン作業・玉掛けまとめ

移動式クレーンまとめ

  • 移動式クレーンは吊り上げ荷重別に必要な資格が異なる
  • 免除資格がなく教習所へ通う場合「約13万円〜16万円」の費用が必要
  • 移動式クレーンを使用するときは、機械の点検を怠らず、周囲の状況や作業員等につねに気を配ること
  • 点検結果は記録し3年間保存すること
  • 定格荷重や搭乗総重量などの基準はかならず守ること
  • 玉掛け作業も吊り上げ荷重別に資格が異なる
  • 玉掛作業前には、ワイヤーロープなどの点検を怠らないこと

 

以上です。

ありがとうございました。

 

この記事を書いている人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員の土木ブロガー💻
  • 国立大学の土木工学科卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の公務員(土木職)として7年間働いた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
  • 1級土木施工管理技士・玉掛け・危険物取扱者乙4などの資格もち
  • 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインにさまざまな情報発信をしています。

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