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図面の見方がわからない人向け!初心者向けに図面の寸法や記号を解説

図面の見方がわからない~!!!

こんなお悩みに!

初心者向けに、図面における見方のコツ(寸法や記号)を図解などを使って分かりやすく説明してみました。

建築・機械・土木それぞれの図面についても解説しています。

図面の見方がわからないとお困りのあなた、ぜひご活用ください。(初心者向け)

それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちら 😎

目次(もくじ)から見たいところにジャンプできるよ★

図面の見方がわからない人向け!初心者向けに図面の寸法や記号を解説

初心者向け!

図面の見方のコツについてチェックしていきましょう。

図面の見方・初心者向け➀図面サイズの見方

図面サイズはA判かB判かの2択です。

ですが、A判シリーズが国際規格であるため、A判が使われることが多いです。(B判シリーズは日本規格)

A判サイズ サイズ詳細(mm)

比率1:√2

B判サイズ サイズ詳細(mm)

比率1:√2

A0(面積1㎡) 841×1,189 B0(面積1.5㎡) 1,030×1,456
A1(A0の半分) 594×841 B1(B0の半分) 728×1030
A2(A1の半分) 420×594 B2(B1の半分) 515×728
A3(A2の半分) 297×420 B3(B2の半分) 364×515
A4(A3の半分) 210×297 B4(B3の半分) 257×364
A5(A4の半分) 148×210 B5(B4の半分) 182×257
A6(A5の半分) 105×148 B6(B5の半分) 128×182
A7(A6の半分) 74×105 B7(B6の半分) 91×128
A8(A7の半分) 52×74 B8(B7の半分) 64×91
A9(A8の半分) 37×52 B9(B8の半分) 45×64
A10(A9の半分) 26×37 B10(B9の半分) 32×45

A判、B判ともに、0から順に半分のサイズになっていきます。

どんどん小さくなっていくマトリョーシカみたいなもんですね。(笑)

図面サイズの見方も併せてチェックしておくとよいでしょう。

 

図面の見方・初心者向け②図面の縮尺

図面の縮尺(尺度)は、実寸台のサイズから縮小して図面に描くときの、縮小比率のことです。

図面縮尺率の表を載せておきましたので参考にしてください。

縮尺率の早見表(縦:元の縮尺 横:合わせたい縮尺)

さらに縮尺を合わせる計算方法などもチェックしておきましょう。

 

図面の見方・初心者向け③線の種類

図面で使われる線の種類は以下のとおりです。

線の種類 意味
太い実線

手前に見える対象物の形状を表す 外形線、寸法線など
細い実線

奥に見える対象物の形状や寸法線・記号などを表す 外形線、寸法線など
破線

見えない部分の対象物の形状を表す 隠れ線など
一点鎖線

図形の中心線や、通り芯(柱や壁の中心線)を表す ウィンドートリートメントなど

 

図面の見方・初心者向け④寸法の種類

図面上の寸法構成はこんな感じです。

寸法の種類 意味
寸法値 寸法線の上に表示される数値で、長さや角度などを表す
寸法線 面や角度の上に表示される線
寸法補助線 寸法線の端から下に伸びる線

 

また、寸法表記の主な記号は以下のとおりです。

図面寸法表記 意味 英語(由来)
L 長さ Length
W Width
H 高さ Height
D 奥行 Depth
R(r) 半径 Radius
Φ 直径 ファイ(数学記号)
t 厚さ Thickness
C 45°の面取り
Chamfer
正方形
球の直径 Sphere
SR 球の半径 Sphere
英語の意味を覚えておくと忘れづらくなりますよ★

 

図面の見方・初心者向け⑤三角法

三角法は、製図(機械図面)などで用いられる正投影図法の一つです。

基本は、

  1. 正面
  2. 平面
  3. 側面

の三面図で構成されます。

正投影図法とは、立体を平面上に表す方法の一つ

物体の形状を正確に表すことができます。

 

図面の見方・初心者向け⑥R・r表記について

R(r)はradius(円の半径)の略であり、角に丸みをつけるという意味の表記です。

図面には、R(r)5.0、4×R5などの表記があります。

この表記の意味はこんな感じです。

R(r)5.0 半径5mmの丸みをつける
4×R(r)5 4つの角に半径5mmの丸みをつける
R(r)あとの数字は、円の半径を表し、頭の数字は丸みをつける角の数

 

図面の見方・初心者向け⑦図面を描くシステム・CAD

CAD(キャド)とは「Computer Aided Design」の略で、図面の設計、作図をするのに欠かせないシステム(ツール)です。

これまで手作業だった設計や製図をコンピュータで行うため、日本語では「コンピュータ設計支援」と訳されることも。

ビル、自動車やスマートフォン、冷蔵庫などの建物や製品などは、すべて図面を基に作られています。

CADには2D(2次元CAD)と3D(3次元CAD)などの種類があります

 

いっぽう、CADのソフトもいろいろ出ています。

無料なものもありますのでぜひチェックしてみてください。

CADソフト 費用
Jw_cad(ジェイダブリューキャド) 無料
Solid Edge 2D Drafting(ソリッドエッジ2Dドラフティング)
Root Pro CAD Free(ルートプロキャドフリー)
DraftSight(ドラフトサイト)(無料サービス終了) 有料
AutoCAD(オートキャド)/AutoCAD LT(オートキャドエルティー)
Vectorworks(ベクターワークス)
IJCAD(アイジェイキャド)
Revit(レヴィット|レビット)
ArchiCAD(アーキキャド)
Rebro(レブロ)
CADWe’ll Tfas(キャドウィル ティーファス)
CATIA(キャティア)
Creo Parametric(クリオ パラメトリック)
SOLIDWORKS(ソリッドワークス)
NX(エヌエックス)
Inventor(インベンター)
Fusion 360(フュージョン360)
Corel CAD (コーレルキャド)
ARES (アレス)
図脳RAPID(ずのうラピッド)
MADRIC・AD-1(マドリック・エーディーワン)
3Dアーキデザイナー(3Dアーキデザイナー)

 

 

図面の見方・初心者向け➀建築図面の見方がわからない

建築、機械、土木の図面ごとに、図面の種類や図面記号について解説します。

建築の主な図面の種類

建築図面の種類はこちら 🙂

建築図面の種類

  1. 平面図(間取り図)
  2. 付近見取り図
  3. 配置図
  4. 立面図
  5. 断面図
  6. 矩計図
図面の種類 意味
平面図(間取り図) 建物の各階のフロアを水平に切り取って示した図面

用途や広さといった各部屋の構成、各部屋の動線、壁や開口部の位置、耐力壁の位置などがわかる

付近見取り図 建物を建てる土地がどの地域に位置しているのかや、周辺になにがあるかを示すための図面

建物を建てる土地の法的規制や建ぺい率などがわかる

配置図 敷地と建物の位置関係や、建物の配置を示す図面

建ぺい率や車庫の配置、道路から入り口までの動線、採光の確保状況などがわかる

立面図 建物の外観を示す図面

建物の高さや開口部の位置・大きさ、屋根の形状など、建物の外観に関する特徴がわかる

断面図 建物を縦に切って、地面からの高さを示した図面

各部屋の床や天井までの高さ、開口部の高さ、屋根の勾配などがわかる

矩計図 建物の構造などを詳細に示した垂直断面図

地盤と基礎の構造、断熱材の有無、柱材の収まり、屋根材の勾配・葺き方などがわかる

 

 

建築の図面記号

建築の図面記号については数が多いので、家の図面でよく使う、

  1. ドア・扉

の記号を一部載せておきます。

A.窓

図面記号(平面) 記号の意味
窓一般
両開き窓
片開き窓
引き違い窓
シャッター付窓
ブラインド付窓
カーテン付窓
図面記号(平面) 意味 立面
はめごろし窓
回転窓
すべり出し窓
内倒し窓
外倒し窓
突き出し窓
上げ下げ窓
バランス窓

B.扉・ドア

図面記号(平面) 記号の意味 開閉表示記号(立面)
両開き扉
片開き扉
親子扉
両引き戸
片開き戸(Ⅰ)
片開き戸(Ⅱ)
引き違い戸
引込戸
雨戸

シャッター
オーバーヘッドドア
折り戸
アコーディオンドア
ドアクローザー(ストップあり)
ドアクローザー(ストップなし)
フロアヒンジ(ストップあり)
フロアヒンジ(ストップなし)
ヒンジクローザー(ストップあり)
ヒンジクローザー(ストップなし)

(オートヒンジ)

その他の建築図面記号が確認したい方は、また別記事でご確認ください。

 

図面の見方・初心者向け②機械図面の見方がわからない

機械図面の主な図面の種類

機械図面の種類はこんな感じです。

図面の種類 意味
正面図(投影法) 立面図のひとつで、物体を正面から水平に見た図
平面図(投影法) 機械類などを上からみた図面
側面図(投影法) 機械類などを横からみた図面
機械設計図(構想図) ものの大きさ・求める性能・使用機器を記入する図面
機械設計図(組立図) 製品と機械との関係を表すし、各部品図の部品がどの様に結合しているか確認する図面

部品図の番号・購入部品のメーカー・型式番号・数なども記載

機械設計図(部品図) 部品の材質、材料寸法や接合方法(溶接、接着)、機械加工に関する詳細方法、製作数などを記入する図面

部品番号は組立図内の組付け部品番号と一致させる

機械設計図(員数表) 部品番号にもとづき、部品名称、メーカ、型式、材質、製造数または手配数が書かれている

組立図の図番と一致させる

 

機械の図面記号

機械図面(機械加工)で使われる幾何公差の図面記号を一部掲載します。

幾何公差とは、図面上の物体(図形)におけるサイズ・形・大きさ・位置関係などにおける許容値(誤差)のこと

データムとは、加工や寸法測定をするときに基準となる面や線のことです

幾何公差名 記号 データムの有無
真直度
平面度
真円度
円筒度
線の輪郭度
面の輪郭度
平行度
直角度
傾斜度
位置度
同軸度・同芯度
対称度
円周振れ
全振れ

機械図面(機械加工)の図面記号についてさらにくわしくは別記事でご確認ください。

 

図面の見方・初心者向け③土木図面の見方がわからない

土木の主な図面の種類

土木図面の種類は以下のとおり 🙂

土木図面の種類

  1. 平面図
  2. 縦断図
  3. 横断図
  4. 構造図
  5. 展開図
図面の種類 意味
平面図 土木現場などを空から見た図面

起点から終点までの全体的な位置把握ができる

縦断図 土木現場を起点を左側とし、横から見た図面

現場の高低差などがわかる

横断図 土木現場などを輪切りにして示した図面

測点位置の断面図ともいえる

構造図 構造物のサイズや材料などを示した図面
展開図 展開図は面積を重視した表示図面

護岸や法面面積などを求めるときに使われる

 

 

土木の図面記号

土木図面でよく使われる記号はこちらです。

記号 意味
BP 道路線形のはじまり(起点)
EP 道路線形のおわり(終点)
IP BPとEPの接線方向核をむすんだ交点
KA クロソイド曲線のはじまり
KE クロソイド曲線のおわり
A クロソイドの拡大率
BC 単曲線のはじまり
EC 単曲線のおわり
R 半径
Φ(ファイ) 円形状の直径
KBM(仮ベンチマーク) 測量のときに一時的に設置する仮の水準点
i 勾配、傾き:inclination
 EL 標高:elevation level
 TP 東京湾平均海面:Tokyo peil
DL 基準線:datum line
GL、GH 地盤高:ground levelまたはground line 、ground height
FH 計画高:formation height
HWL 計画高水位:high water level

その他、土木図面についてさらにくわしくはまた別記事でご確認ください。

 

図面の見方がわからない人向け!初心者が確認する寸法や表記まとめ

図面の種類と意味(建築・機械・土木)

建築図面の種類 意味
平面図(間取り図) 建物の各階のフロアを水平に切り取って示した図面

用途や広さといった各部屋の構成、各部屋の動線、壁や開口部の位置、耐力壁の位置などがわかる

付近見取り図 建物を建てる土地がどの地域に位置しているのかや、周辺になにがあるかを示すための図面

建物を建てる土地の法的規制や建ぺい率などがわかる

配置図 敷地と建物の位置関係や、建物の配置を示す図面

建ぺい率や車庫の配置、道路から入り口までの動線、採光の確保状況などがわかる

立面図 建物の外観を示す図面

建物の高さや開口部の位置・大きさ、屋根の形状など、建物の外観に関する特徴がわかる

断面図 建物を縦に切って、地面からの高さを示した図面

各部屋の床や天井までの高さ、開口部の高さ、屋根の勾配などがわかる

矩計図 建物の構造などを詳細に示した垂直断面図

地盤と基礎の構造、断熱材の有無、柱材の収まり、屋根材の勾配・葺き方などがわかる

機械図面の種類 意味
正面図(投影法) 立面図のひとつで、物体を正面から水平に見た図
平面図(投影法) 機械類などを上からみた図面
側面図(投影法) 機械類などを横からみた図面
機械設計図(構想図) ものの大きさ・求める性能・使用機器を記入する図面
機械設計図(組立図) 製品と機械との関係を表すし、各部品図の部品がどの様に結合しているか確認する図面

部品図の番号・購入部品のメーカー・型式番号・数なども記載

機械設計図(部品図) 部品の材質、材料寸法や接合方法(溶接、接着)、機械加工に関する詳細方法、製作数などを記入する図面

部品番号は組立図内の組付け部品番号と一致させる

機械設計図(員数表) 部品番号にもとづき、部品名称、メーカ、型式、材質、製造数または手配数が書かれている

組立図の図番と一致させる

土木図面の種類 意味
平面図 土木現場などを空から見た図面

起点から終点までの全体的な位置把握ができる

縦断図 土木現場を起点を左側とし、横から見た図面

現場の高低差などがわかる

横断図 土木現場などを輪切りにして示した図面

測点位置の断面図ともいえる

構造図 構造物のサイズや材料などを示した図面
展開図 展開図は面積を重視した表示図面

護岸や法面面積などを求めるときに使われる

図面サイズはA判とB判の2種類あり、A判がよく使われる(A0、A1、A2…)

図面の縮尺(尺度)は、実寸台のサイズから縮小して図面に描くときの、縮小比率のこと

線の種類 意味
太い実線 手前に見える対象物の形状を表す
細い実線 奥に見える対象物の形状や寸法線・記号などを表す
破線 見えない部分の対象物の形状を表す
一点鎖線 図形の中心線や、通り芯(柱や壁の中心線)を表す
寸法の種類 意味
寸法値 寸法線の上に表示される数値で、長さや角度などを表す
寸法線 面や角度の上に表示される線
寸法補助線 寸法線の端から下に伸びる線
図面寸法表記 意味 英語(由来)
L 長さ Length
W Width
H 高さ Height
D 奥行 Depth
R(r) 半径 Radius
Φ 直径 ファイ(数学記号)
t 厚さ Thickness
C 45°の面取り
Chamfer
正方形
球の直径 Sphere
SR 球の半径 Sphere

 

三角法は、製図(機械図面)などで用いられる正投影図法の一つ(正面図・平面図・側面図)

R(r)はradius(円の半径)の略であり、角に丸みをつけるという意味の表記

CAD(キャド)とは「Computer Aided Design」の略で、図面の設計、作図をするのに欠かせないシステム(ツール)

建築・機械・土木図面それぞれで、図面の種類や記号が異なるので注意

 

以上です。

参考になればうれしいです 🙂

ありがとうございました。

 

 

  • B!