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表面含浸工法とは?施工方法や表面含浸材の使いわけ&種類・読み方も解説

今回のテーマはコンクリートひび割れ補修のひとつである【表面含浸工法】

読み方は【ひょうめんがんしんこうほう】です。

種類や施工方法、使い分けについてまとめましたので、ぜひご覧ください。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂

 

表面含浸工法とは?施工方法や表面含浸材の使いわけ&種類・読み方も解説

含浸工法(がんしんこうほう)とは、撥水効果で水分の浸入を防止したり、コンクリートの緻密化によって水分の浸透を防止したりする、コンクリートひび割れ補修のひとつです。

表面含浸工法の種類

ざっくり分けると種類は以下のとおり。

表面含浸工法

(表層面改質)

ケイ酸塩系表面含浸工法 ケイ酸カリウム
ケイ酸ナトリウム
ケイ酸リチウム
シラン系表面含浸工法 混合型

  • アルキルアルコキシシランモノマー
  • シランオリゴマー
  • シランシロキサン

また含浸工法は、コンクリート表面保護工法に代わる工法として施工例が増えていると言われています。

施工方法として、施工する面は乾燥面とし、湿潤状態の場合は乾燥させましょう。

またコンクリートの表面含水率を測定し、規格値以下であれば含浸材を塗布するのが一般的です。

表面含浸材の使いわけ(シラン系含浸材&ケイ酸塩系含浸材)

つづいては、含浸工法におけるコンクリート含浸材についてみていきましょう。

表面被覆工法の一種で、コンクリート表面を密閉して、劣化因子(水分、塩素、CO₂など)をコンクリート内部に入り込むのを防止するために行います。

そのなかでも一般的なシラン系含浸材とケイ酸塩系含浸材の特徴は以下のとおりです。

表面被覆工法 特徴

シラン系含浸材 シランの撥水効果により、水分などの浸入を防止する

CO₂に対しては効果が少ない

コンクリート内部から外部への水蒸気の透過・逸酸が可能

新設コンクリート面に適用

ケイ酸塩系含浸材 ケイ酸リチウム系

(浸透性アルカリ性付与・固化型)

コンクリート表面および細孔表面で固化することで組織が緻密化

難溶性で細孔充填性は高く、比較的高価

新設コンクリート面に適用し、塗布するために乾燥状態を保つ必要がある

シラン系施工面に重ね塗りは不可

ケイ酸ナトリウム系(水ガラスとも呼ばれる)

(浸透性アルカリ性付与・反応型)

水が存在する条件でコンクリートの未水和カルシウムと反応し、空隙が充填され緻密化

親和性であり、塗布するために湿潤状態を保つ必要がある

新設コンクリート面に適用

シラン系施工面に重ね塗りは不可

ケイ酸塩系含浸材による固化型と反応型の概念としてはどちらも水とCa(OH)₂と反応してゲル化(結晶)し、未反応部分は乾燥して固形分になります。

反対に、固化型と反応型の違いはというと、塗布後に新たなひび割れが発生した際に出ます。

反応型は未反応の固形分が水と反応して溶解し、内部へ移動して新たにできたひび割れへ充填される仕組みです。

一方で固形分は難溶性のため溶解・移動はしないため、新たなひび割れに充填されません。

 

表面含浸工法に使用される主なコンクリート含浸材

NETIS登録されている(いた)主なコンクリート含浸材についてご紹介します。

興味のある方はぜひチェックしてみてください。

材料名 主成分
CS-21 ケイ酸ナトリウム
ウォーターガード シラン
OSMO ケイ酸リチウム
エバープロテクト ケイ酸塩系
ニュースバンガード シラン
インナープロテクト ケイ酸リチウム
ビルテクト‐100E シラン
アクアシール1400 シラン
コンクリートキーパー シラン、ケイ酸リチウム
RCGインナーシール ケイ酸塩系
マジカルリペラー シラン
コンフィックスSM-9 シラン、シリコン樹脂
リアルメンテ ケイ酸塩系
RCガーデックス ケイ酸ナトリウム
プロテクトシル シラン

 

また、コンクリート含浸材のメリットや使用が増加している理由はこんな感じです。

含浸材のメリット

  1. 施工が簡単で工事費も比較的安価なため、費用対効果が大きい
  2. コンクリート劣化には多くの場合「水」が悪影響を及ぼしているが、コンクリート含浸材による透水率の低減により、耐久性向上が図れる
  3. 含浸材の研究が活発的に行われており、新機能が付加された材料が開発されている(凍害抑制、中性化抑制、塩害抑制、ASR抑制など)
  4. コンクリートライブラリー(けい酸塩系表面含浸工法の設計施工指針(案))により、認知度が高まった

コンクリート補修の分類についてはまた別記事でまとめていますので併せてご確認ください。

 

表面含浸工法!施工方法や表面含浸材の使いわけ&種類・読み方まとめ

表面含浸工法の読み方は【ひょうめんがんしんこうほう】

表面含浸工法

(表層面改質)

ケイ酸塩系表面含浸工法 ケイ酸カリウム
ケイ酸ナトリウム
ケイ酸リチウム
シラン系表面含浸工法 混合型

  • アルキルアルコキシシランモノマー
  • シランオリゴマー
  • シランシロキサン
表面被覆工法 特徴

シラン系含浸材 シランの撥水効果により、水分などの浸入を防止する

CO₂に対しては効果が少ない

コンクリート内部から外部への水蒸気の透過・逸酸が可能

新設コンクリート面に適用

ケイ酸塩系含浸材 ケイ酸リチウム系

(浸透性アルカリ性付与・固化型)

コンクリート表面および細孔表面で固化することで組織が緻密化

難溶性で細孔充填性は高く、比較的高価

新設コンクリート面に適用し、塗布するために乾燥状態を保つ必要がある

シラン系施工面に重ね塗りは不可

ケイ酸ナトリウム系(水ガラスとも呼ばれる)

(浸透性アルカリ性付与・反応型)

水が存在する条件でコンクリートの未水和カルシウムと反応し、空隙が充填され緻密化

親和性であり、塗布するために湿潤状態を保つ必要がある

新設コンクリート面に適用

シラン系施工面に重ね塗りは不可

以上です。

ありがとうございました。

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員(土木職)の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科(コンクリート研究室)卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の地方公務員(土木職)に合格!7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
  • 現場監督・施工管理の経験あり
  • 1級土木施工管理技士・危険物取扱者(乙)・玉掛け等の資格もち
  • ブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインに情報を発信
  • 書籍【土木技術者のための土木施工管理の基礎】好評発売中!

 

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