土木施工管理技士&土木知識のWEB図書館

土木LIBRARY

コンクリートひび割れの種類一覧とは?原因推定の分類まとめ

今回のテーマは【コンクリートひび割れの種類】

コンクリートひび割れの原因推定などについて、コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針を参考にまとめましたのでぜひご覧ください。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂

 

コンクリートひび割れの種類一覧とは?原因推定の分類

コンクリートひび割れの種類は、大きく分けて材料、施工、使用環境、構造・外力に分類できます。

コンクリートひび割れの分類

A:材料

B:施工

C:使用環境

D:構造・外力

それぞれについてさらにくわしく見ていきましょう。

コンクリートひび割れの種類A:材料(分類一覧)

材料では、セメント・骨材・コンクリートそれぞれでひび割れの原因が考えられます。

分類① 分類② 番号 ひび割れ原因推定
使用材料 セメント A1 セメントの異常凝結
A2 セメントの水和熱
A3 セメントの異常膨張
骨材 A4 骨材に含まれている泥分
A5 低品質な骨材
A6 反応性骨材
コンクリート A7 コンクリート中の塩化物
A8 コンクリートの沈殿・ブリーディング
A9 コンクリートの乾燥収縮
A10 コンクリートの自己収縮

(参考:コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針)

コンクリートひび割れの種類B:施工(分類一覧)

施工ではコンクリートのほか、鋼材や型枠、コールドジョイントなどがひび割れの原因となります。

分類① 分類② 番号 ひび割れ原因推定
コンクリート 練り混ぜ B1 混和材料の不均一な分散
B2 長時間の練り混ぜ
運搬 B3 ポンプ圧送時の配合の不適当な変更
打込み B4 不適当な打ち込み順序
B5 急速な打ち込み
締固め B6 不適当な締固め
養生 B7 硬化前の振動や載荷
B8 初期養生中の急激な乾燥
B9 初期凍害
打継ぎ B10 不適当な打継ぎ処理
鋼材 鋼材配置 B11 鋼材の乱れ
B12 かぶり(厚さ)の不足
型枠 型枠 B13 型枠のはらみ
B14 型枠からの漏水
B15 型枠の早期除去
支保工 B16 支保工の沈下
その他 コールドジョイント B17 不適当な打ち重ね
PCグラウト B18 グラウト充填不良

(参考:コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針)

またひび割れパターンについてはまた別記事でまとめていますので併せてご確認ください。

コンクリートひび割れの種類C:使用環境(分類一覧)

コンクリートを扱う使用環境もひび割れの原因となりますのでご注意ください。

分類① 分類② 番号 ひび割れ原因推定
熱・水分作用 温度・湿度 C1 環境温度・湿度の変化
C2 部材両面の温度・湿度の差
C3 凍結融解のくり返し
C4 火災
C5 表面加熱
化学作用 C6 酸・塩類の化学作用
C7 中性化による内部鋼材のさび
C8 塩化物の浸透による内部鋼材のさび

(参考:コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針)

 

コンクリートひび割れの種類D:構造・外力(分類一覧)

荷重や構造設計、支持条件などもひび割れの原因になりうるので、とくに設計はよく確認するようにしましょう。

分類① 分類② 番号 ひび割れ原因推定
荷重 長期的な荷重 D1 設計荷重以内の長期的な荷重
D2 設計荷重を超える長期的な荷重
短期的な荷重 D3 設計荷重以内の短期的な荷重
D4 設計荷重を超える短期的な荷重
構造設計 D5 断面・鋼材量の不足
支持条件 D6 構造物の不同沈下
D7 凍上

(参考:コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針)

上記のA、B、C、Dに該当しないものは「その他」となります。

 

コンクリートひび割れの種類一覧とは?原因推定の分類まとめ

まとめると以下のとおり。(一覧表)

さまざまな要因がひび割れを引き起こしますので、以下の一覧表で確認してみてください。

一方、ひび割れの補修工法についてもチェックしておくと良いでしょう。

分類① 分類② 番号 ひび割れ原因推定
使用材料 セメント A1 セメントの異常凝結
A2 セメントの水和熱
A3 セメントの異常膨張
骨材 A4 骨材に含まれている泥分
A5 低品質な骨材
A6 反応性骨材
コンクリート A7 コンクリート中の塩化物
A8 コンクリートの沈殿・ブリーディング
A9 コンクリートの乾燥収縮
A10 コンクリートの自己収縮
コンクリート 練り混ぜ B1 混和材料の不均一な分散
B2 長時間の練り混ぜ
運搬 B3 ポンプ圧送時の配合の不適当な変更
打込み B4 不適当な打ち込み順序
B5 急速な打ち込み
締固め B6 不適当な締固め
養生 B7 硬化前の振動や載荷
B8 初期養生中の急激な乾燥
B9 初期凍害
打継ぎ B10 不適当な打継ぎ処理
鋼材 鋼材配置 B11 鋼材の乱れ
B12 かぶり(厚さ)の不足
型枠 型枠 B13 型枠のはらみ
B14 型枠からの漏水
B15 型枠の早期除去
支保工 B16 支保工の沈下
その他 コールドジョイント B17 不適当な打ち重ね
PCグラウト B18 グラウト充填不良
熱・水分作用 温度・湿度 C1 環境温度・湿度の変化
C2 部材両面の温度・湿度の差
C3 凍結融解のくり返し
C4 火災
C5 表面加熱
化学作用 C6 酸・塩類の化学作用
C7 中性化による内部鋼材のさび
C8 塩化物の浸透による内部鋼材のさび
荷重 長期的な荷重 D1 設計荷重以内の長期的な荷重
D2 設計荷重を超える長期的な荷重
短期的な荷重 D3 設計荷重以内の短期的な荷重
D4 設計荷重を超える短期的な荷重
構造設計 D5 断面・鋼材量の不足
支持条件 D6 構造物の不同沈下
D7 凍上

 

 

以上です。

ありがとうございました。

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員(土木職)の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科(コンクリート研究室)卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の地方公務員(土木職)に合格!7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
  • 現場監督・施工管理の経験あり
  • 1級土木施工管理技士・危険物取扱者(乙)・玉掛け等の資格もち
  • ブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインにさまざまな情報を発信
  • 書籍【土木技術者のための土木施工管理の基礎】好評発売中!
  • B!