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騒音レベルdBの目安・環境省とは?デシベルや音基準を解説

私たち人間が音を聞き分けてとらえるには、音の大きさ、音の高さ、音色の3つの要素が関係しています。

一般に、人間の耳がとらえる周波数の範囲は20~20,000Hz程度と言われています。

空気中を伝わる音の波が1秒間に振動する回数を周波数と言い、Hz(ヘルツ)の単位で表されるよ

さらに人間の耳に音として聞こえるのは10⁻¹²~1W/㎡の範囲の強さの音と言われており、これは人間の耳が最小の音の100万倍にも達する広い範囲の音を聞き分けることができることを示しています。

そんな感じで、意外と色々聞こえちゃう(耳がよい)私たちのお悩みや疑問に!(笑)

今回のテーマは【騒音レベル】

基準や目安などをまとめましたのでぜひ参考にしてください。

 

騒音レベルdBの目安・環境省とは?デシベルや音基準を解説

人間の耳の感度は周波数で異なるため、騒音の大きさを表す場合は、周波数ごとの人間の聴覚特性を考慮した【騒音レベル】が使われます。

単位は㏈(デシベル)です。

㏈(デシベル)表示では、やっと聞こえる音の強さを0㏈とし、その10倍を10㏈、100倍が20㏈、1,000倍が30㏈と表されています。

たとえば、ふつうの会話は50㏈、電車の中は80㏈くらいが目安です。

また騒音は対象地域ごとに環境基準が定められており、住宅地では昼間は55㏈、夜間は45㏈以下となっています。

工事などではさらに騒音規制法が絡んできます。

さらにくわしく見ていくと、国が定める環境基準は以下のとおり。(※各類型を当てはめる地域は都道府県知事が指定)

地域の類型 基準値
昼間 夜間
AA:療養施設、社会福祉施設などが集合して設置される地域などとくに静穏を要する地域 50㏈以下 40㏈以下
A:もっぱら住居用の地域

B:主として住居用の地域

55㏈以下 45㏈以下
C:相当数の住居と併せて商業、工業等の用の地域 60㏈以下 50㏈以下
A地域のうち2車線以上の車線を有する道路に面する地域 60㏈以下 55㏈以下
B地域のうち2車線以上の車線を有する道路に面する地域

C地域のうち車線を有する道路に面する地域

65㏈以下 60㏈以下
(特例)幹線交通を担う道路に近接する空間

※個別の住居等において騒音の影響を受けやすい面の窓を主として閉めた生活が営まれていると認められるときは、昼間は45㏈以下、夜間にあっては40㏈以下によることができる

70㏈以下 65㏈以下

参考引用:環境基準-騒音(国土交通省)

 

一方、室内の騒音を表すにはNC値が使われ、これを求めるグラフをNC曲線といいます。

グラフのイメージはこんな感じ 🙂

NC曲線は縦軸に1/1オクターブバンドレベル(㏈)、横軸はオクターブバンド中心周波数(Hz)をとったグラフのこと!

なお、音の強さは音源からの距離の2乗に反比例します。

たとえば、音源からの距離が2倍になれば、音の強さは4分の1にまで減少するので、騒音源は生活スペースからできるだけ遠ざけたほうが良いと言えますね 🙄

 

騒音の基礎知識!マスキング効果とカクテルパーティ効果

騒音などの大きな音で会話などが聞き取れなくなることを「マスキング」といいます。

似たような周波数で重なり合う音が大きく、他の音との周波数の差が小さいほど、マスキング効果は大きくなります。

また一方で、騒音の中でも注目している音を聞き分けられることを「カクテルパーティ効果」と言います。

パーティ会場など周囲が騒がしい状況でも、関心のある内容は聞き取れることから名づけられたそうですよ 🙂

 

室内の音環境について

音の環境については、専門的な用語が多いです。

定義や意味をまとめましたので参考にしてください。

音の専門用語 意味
反射(はんしゃ) 音のエネルギーが壁などではねかえること
透過(とうか) 音のエネルギーが壁の裏側に突き抜けること
遮音(しゃおん) 空気中に伝わる音が壁などに当たって減少すること
透過損失(とうかそんしつ) 遮音性能を表す指標

透過損失の数値が大きいほど遮音性能が高い

反射率(はんしゃりつ) 入射音エネルギーに対する反射音エネルギーの比率
吸音率(きゅうおんりつ) 吸音とは反射する音を減らすこと

入射音エネルギーに対する吸収音+透過音エネルギーの比率

たとえば壁の遮音性能については、同じ質量であれば単層の壁よりも中空二重壁(中空層を設けた二重の壁)のほうが、透過損失は大きく遮音性能が高くなります。

ただし中空層の厚みが十分でないと、中空層の空気がバネの働きをして二重壁が振動し、太鼓のように共鳴してしまい単層壁より低音域の遮音性が低下することがありますのでご注意ください。

そしてこの現象を「低音域共鳴透過現象」といい、この現象が生じる周波数は中空層の厚みが増すと低くなる傾向にあります。

 

また反射率が大きい材料としてはコンクリートやガラス、タイルなど表面が硬く緻密な材料が挙げられます。

しかしこれらの反射率が大きい材料を天井や壁、床材などに多用しすぎると、音が反響して会話が快く聞き取れなくこともあるので注意しましょう。

さらに吸音率の大きい材料は例えばグラスウールで、表面が柔らかい多孔質材料などです。

内部を音が通過するときの摩擦によって音のエネルギーを吸収し、とくに高周波の音(高音)の吸収に効果的と言われています。

ちなみに和室は畳、ふすま、土壁など吸音性の高い仕上げ材料で構成されているため、静かで会話しやすいとされているよ

 

 

音の要素や周波数(人間の声)

私たちの耳は、周波数が倍になると音程が1オクターブ高くなったと感じられます。

一般的に声は男女で異なり、女性の声は150~1200Hz程度、男性の声は100~400Hz程度で、女性の方が高く聞こえます。

「音が大きい」「音が小さい」などの感覚は人間の聴覚によるもの。

音がもつ音圧や音の強さなどのエネルギーが大きいと音は大きく聞こえます。

ただし音のエネルギーの大小がそのまま音の大きさの大小となるのではなく、周波数によって異なると覚えておきましょう。

 

また音とは空気を振動させることによって生じる波動現象です。

音には必ず発生源があり、例えば太鼓を叩いたりバイオリンの弦をこすったりすると空気が振動します。

この振動は音の波(縦波)として空気中を伝わり、このような空気中を伝わる音を空気伝搬音(くうきでんぱんおん)といい、私たちがふだん耳にする音です。

一方で、音は空気だけでなく固体や液体を通しても伝わります。

例えばマンションなどでは、ある部屋で起きた振動や衝撃が、コンクリート壁や床などの固体を通して、遠くの部屋の空気を振動させて音を伝えることもできるのです。

このような音を固体伝搬音(こたいでんぱんおん)といいますよ 🙂

空気を振動させることによって生じる波動現象
空気伝搬音 音の波(縦波)として空気中を伝わり聞こえる音
固体伝搬音 コンクリート壁や床などの固体を通して、遠くの空気を振動させて聞こえる音

騒音レベルdBの目安(環境省)とは?デシベルや音基準まとめ

  • 音の単位は㏈(デシベル)
  • ふつうの会話は50㏈、電車の中は80㏈くらいが目安

環境基準

地域の類型 基準値
昼間 夜間
AA:療養施設、社会福祉施設などが集合して設置される地域などとくに静穏を要する地域 50㏈以下 40㏈以下
A:もっぱら住居用の地域

B:主として住居用の地域

55㏈以下 45㏈以下
C:相当数の住居と併せて商業、工業等の用の地域 60㏈以下 50㏈以下
A地域のうち2車線以上の車線を有する道路に面する地域 60㏈以下 55㏈以下
B地域のうち2車線以上の車線を有する道路に面する地域

C地域のうち車線を有する道路に面する地域

65㏈以下 60㏈以下
(特例)幹線交通を担う道路に近接する空間

※個別の住居等において騒音の影響を受けやすい面の窓を主として閉めた生活が営まれていると認められるときは、昼間は45㏈以下、夜間にあっては40㏈以下によることができる

70㏈以下 65㏈以下

 

以上!

参考になればうれしいです。

ありがとうございました。

 

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