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構造力学のモーメントをわかりやすく解説!問題(向き・正負)や図解付き

今回は構造力学のひとつ、モーメントについて解説します。

モーメントって何ぞや?ってとこから、向きや正負のかんたんな計算問題までありますので、ぜひチェックしてみてください。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂

 

構造力学のモーメントをわかりやすく解説!問題(向き・正負)や図解付き

まずはモーメントの定義から!

あなたはガリガリガリっとかき氷を手動でつくったことがありますか?

または鉛筆削りでもかまいません。

力を入れてハンドルを回した時、ハンドルはハンドルの付け根を中心に回転します。

このように力を作用させたとき、物や物体が回転しようとする力を【モーメント】と言います。

 

そのほか、くぎ抜きや栓抜きは「てこの原理」によるもので、これも【モーメント】が利用されています。

てこの原理は作用点、支点、力点の3つ点から構成されており、

【重いものを小さな力で動かす方法で、棒の長い方が、より小さな力で動かすことができる】

と小学校で教えていますよ 🙂

棒の長さが長い、もしくは支点と力点の距離が長いと小さな力で済むということは、モーメントが力と棒の長さの掛け算だからです。

モーメントは【力×キョリ】で表され、単位はKN・mやN・cmなどで表されます。

 

 

構造力学のモーメントに関連する力(ちから)って何?

【力】とは、物を移動させたり、形を変化させる原因となるものです。

 

たとえば、机の上にある鉛筆をつまんで持ち上げたり移動させたり。

消しゴムに力を入れて変形させてみたり。

とくに消しゴムは形が変わるので、目に見えて力が働いていることが分かりますね。

ちなみに力の大きさの単位はN(ニュートン)、kN(キロニュートン)です。

1Nとは、質量1kgのモノに1m/s²の加速度を生じさせる力と定められています。(1kg×1m/s²)

 

力の3要素

また、力は同じ大きさでもどこに作用するかによって変わることから、力の説明には大きさ以外にも必要な要素があります。

力を構成する3要素

大きさ:力の大きさはいくらか?

作用点:力はどこに作用するのか

方向:力の作用する方向は?

たとえば、山登りのリュックを背負う場合、担ぎ方や重量で負担が異なることはよくあることです。

厚みのあるずんぐりしたリュックよりも、厚みの薄い縦長のリュックのほうが、体の芯から背負うザックの芯までの離れが少なく、背負ったときの負担感が少ないと感じます。

よって力は、大きさ(重さ)だけでなく、作用点と方向も重要な要素であり、これらを総称して力の3要素といいます。

 

力の合成

モノに2つ以上の力が作用すると、それらを代表する1つの力に置き換えることができます。

この1つの力は、実際に作用する2つの力による「力の合力」といい、代表する1つの力を求めることを力の合成といいます。

いっぽう合成とは逆に、1つの力をそれと同じ効果をもつ2つ以上の力に分ける方法を「力の分解」といいますので覚えておきましょう。

 

 

 

構造力学モーメントの問題を解いてみよう

モーメントは力×キョリ!

モーメントに関連した問題を解いてみましょう。

そのほかの構造力学の問題についてはまた別記事でまとめていますので併せてご確認ください。

力のモーメント

問題)O点まわりのモーメントを求めよ。

 

【解答】

まずはP点に作用している力を分解すると、

よって、P点で鉛直に作用している力は6N×sinθ=6×1/2=3N

したがってO点まわりのモーメントは、

10m×3N=30N・m

解答 30N・m

 

 

剛体のつり合い(力の向き・正負)

問題)以下図について、P₁とP₂の応力を求めなさい。

 

【解答】

ポイント

  1. 上下の力のつり合い
  2. モーメントつり合い

この2つについて式を立てられれば、大抵のはりの問題は解けるようになります。

上記の力のつり合いについて式を立ててみると、

上下のつり合い⇒1kN+5kN×4m+5kN=P₁+P₂

モーメントのつり合い(P₁)⇒1kN×1m+P₂×4m=5×4×4/2+5×5

等分布荷重の合力は重心地点で考えよう(長方形だから重心位置は半分のところ)

P₁=10kN

P₂=16kN

剛体のつり合いについてさらにくわしくは別記事でご確認ください。

 

重心

問題)水平面上で長さ1m、重力の大きさが50Nの一様でない棒が置いてあります。A側を持ち上げるには鉛直20Nの力が必要です。

①棒の重心からB点までの距離を求めなさい。

②Bを鉛直に持ち上げるのに必要な力を求めなさい。

 

【解答】

分からない部分をx、yとして式を組み立てていきましょう。

①重心からBまでの距離が知りたいときは、分からない力の点をモーメントの作用位置にするのがポイントです。

今回の場合だと、B点まわりのモーメントについて式をつくることができます。

20N×1.0m=50N×x

よってxは、50N÷20N=0.4m

x=0.4m

 

②B点を力、yNを求めるには、力のつり合いを利用します。

上下の力のつり合いを式にすると、

20+y=50(N)となり、

y=30Nであることがわかりました。

y=30N

構造力学のモーメントをわかりやすく解説!問題(向き・正負)や図解まとめ

力を作用させたとき、物や物体が回転しようとする力を【モーメント】という。

力を構成する3要素

大きさ:力の大きさはいくらか?

作用点:力はどこに作用するのか

方向:力の作用する方向は?

構造力学のモーメント問題を解くには、力の向きや正負に注意しよう!

 

以上です。

ありがとうございました。

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員(土木職)の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の地方公務員(土木職)に合格!7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
  • 現場監督・施工管理の経験あり
  • 1級土木施工管理技士・危険物取扱者(乙)・玉掛けなどの資格もち
  • 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインにさまざまな情報を発信中!

 

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