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【最新】1級土木★第一次検定の出題傾向分析!勉強方法や問題を解くコツ

こんにちは、1級土木施工管理技士のちゃんさとです。

今回は1級土木の第一次検定における出題傾向について分析しました。

そしてその分析結果から、勉強方法や問題を解くコツなども合わせて解説していきますので、受験する方はぜひチェックしてみてください。

またYoutubeでも同じ内容を配信していますので、動画で見たい方はぜひどうぞ 😉

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員の土木ブロガー💻
  • 国立大学の土木工学科卒業(学士、コンクリート研修室所属)
  • 大学卒業後、某県庁の公務員(土木職)として7年間働いた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
  • 転職活動経験あり(現在フリーランス)
  • 1級土木施工管理技士、玉掛け、危険物取扱者乙4などの資格もち
  • 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事をメインにさまざまな情報発信中!

それではさっそくいってみましょう!

 

【令和5年向け】1級土木★第一次検定の出題傾向分析

まず1級土木の第一次検定は、試験問題Aと試験問題Bがあります。

選択問題A No.1~No.15(15問から12問解答)
No.16~No.49(34問から10問解答)
No.50~No.61(12問から8問解答)
必須問題B(施工管理法★基本) No.1~No.20(20問すべて解答)
必須問題B(施工管理法★応用能力) No.21~No.35(15問すべて解答)

※参考:令和4年度★1級土木施工管理技士試験

ただし、上記の内容は毎年変わる可能性がありますので、試験のときは、注意事項をよく読んで解答するようにしてください。

 

また内容を見ていくと以下のとおりです。

No.1~No.15

(15問から12問解答)

No.1~No.5 土工
No.6~No.11 コンクリート
No.12~No.15 基礎工
No.16~No.49

(34問から10問解答)

No.16~No.20 構造物
No.21~No.26 河川・砂防
No.27~No.32 道路・舗装
No.33~No.36 ダム・トンネル
No.37~No.40 海岸・港湾
No.41~No.45 鉄道・地下構造物・鋼橋塗装
No.46~No.49 上下水道・薬液注入
No.50~No.61

(12問から8問解答)

No.50~No.61 法規
No.1~No.20

(20問すべて解答)

No.1~No.4 測量・契約・設計
No.5~No.6 関係機関への届け出、ネットワーク式工程表
No.7~No.13 安全管理
No.14~No.16 品質管理
No.17~No.18 環境保全
No.19~No.20 建設副産物
No.21~No.35

(15問すべて解答)

No.21~No.24 施工計画・施工管理
No.25~No.27 工程管理
No.28~No.31 安全管理
No.32~No.35 品質管理

試験問題Aではそれぞれに工種について細かく出題されており、試験問題Bでは、主に施工管理の観点からからさまざまな問題が出題されています。

 

とくに試験問題Aと試験問題Bで、出題率が高い項目は以下のとおりです。

試験問題 出題分野 出題率が高い項目
A 土工 土質調査・土質試験

建設発生土

軟弱地盤の対策工法

コンクリート コンクリート用骨材およびセメントの特性

コンクリートの配合設計

コンクリート養生

コンクリート打ち込み・締固め

基礎工 既製杭の施工

場所打ち杭の施工・特徴

土留め工法・土留め支保工

構造物 コンクリート構造物の劣化現象・ひび割れ

鋼橋の架設作業

コンクリート構造物の補修・補強工法

河川・砂防 河川堤防の施工

河川護岸の設計・施工

堤防開削工事

砂防えん堤

急傾斜地崩壊防止工

道路・舗装 路床の施工

路盤の施工

アスファルト舗装の補修・打換え工法

ダム・トンネル コンクリートダムの施工

山岳トンネルの施工

トンネル覆工の施工

海岸・港湾 離岸堤・潜堤・人工リーフ・養浜

浚渫工事・浚渫船

鉄道・地下構造物・鋼橋塗装 鉄道軌道の維持管理

営業接近接工事の保安対策

シールド工法

上下水道・薬液注入 薬液注入工事

上水道管および付属設備の施工

小口径管推進工法の施工

法規 労働基準法

労働安全衛生法

建設業法

その他

B(基礎) 測量・契約・設計 トータルステーションによる測量

公共工事標準請負契約約款

関係機関への届け出・ネットワーク工程表 関係機関への届け出

ネットワーク工程表

安全管理 建設業の安全管理体制

型枠支保工の安全管理

墜落・飛来落下時の災害防止

明り掘削の安全

構造物の解体作業

品質管理 アスファルト舗装の品質管理

レディーミクストコンクリートの品質管理

工種、品質特性および試験方法

環境保全 騒音および振動対策

水質汚濁対策

建設副産物 建設リサイクル法

廃棄物処理法

B(応用) 施工計画・施工管理 施工体制台帳等

建設機械の選定

工程管理 工程計画・工程管理

各種工程図表の特長

安全管理 建設機械の災害防止

移動式クレーン・玉掛け作業の安全

品質管理 品質管理

盛土の品質管理

鉄筋の継手・ガス圧接継手

鉄筋コンクリートの非破壊検査

 

最新★1級土木★第一次検定の勉強方法や問題を解くコツ

それでは前章の内容を基に、第一次検定での優先順位や勉強方法、問題を解くコツについて解説していきます。

試験問題Aと試験問題Bで、解答数は以下のとおり。

試験問題A 試験問題B
12+10+8=30問 20+15=35問

優先順位が高いのは、お分かりかと思いますが【試験問題B】です。

必ず解答しなければならないので、出題項目もさまざまで範囲もかなり広いですが、必須問題の過去問はまんべんなく数をこなすようにしてください。

ただ、このなかで優先順位をつけるなら、出題数が多い分野は【安全管理】です。

試験問題B 出題率高めの分野
測量・契約・設計 トータルステーションによる測量

鋼橋工事標準請負契約約款

関係機関への届け出・ネットワーク工程表 関係機関への届け出

ネットワーク工程表

安全管理 建設業の安全管理体制

型枠支保工の安全管理

墜落・飛来落下時の災害防止

明り掘削の安全

構造物の解体作業

品質管理 アスファルト舗装の品質管理

レディーミクストコンクリートの品質管理

工種、品質特性および試験方法

環境保全 騒音および振動対策

水質汚濁対策

建設副産物 建設リサイクル法

廃棄物処理法

施工計画・施工管理 施工体制台帳等

建設機械の選定

工程管理 工程計画・工程管理

各種工程図表の特長

安全管理 建設機械の災害防止

移動式クレーン・玉掛け作業の安全

品質管理 品質管理

盛土の品質管理

鉄筋の継手・ガス圧接継手

鉄筋コンクリートの非破壊検査

 

そして試験問題Aは、

  • 土工
  • コンクリート工
  • 基礎工
  • 法規

の項目をまず優先的に勉強しましょう。

なぜなら選択問題のなかで出題数および出題率が高いからです。

またNo.16~No.49(34問から10問解答)における部分については分野が広すぎるので、3~4項目をピックアップして得意な工種を中心に勉強しましょう。

言うなれば、「捨て項目」をつくるということです。

No.16~No.49(34問から10問解答) No.16~No.20 構造物
No.21~No.26 河川・砂防
No.27~No.32 道路・舗装
No.33~No.36 ダム・トンネル
No.37~No.40 海岸・港湾
No.41~No.45 鉄道・地下構造物・鋼橋塗装
No.46~No.49 上下水道・薬液注入

例えば、

  • 河川・砂防・地すべり防止工
  • 道路・舗装
  • 構造物
  • 鉄道・地下構造物・鋼橋塗装

などの項目をえらび、集中的に過去問を解きます。

得意分野をつくろう!

そのほかのダム・トンネル、海岸・港湾、上下水道などは、軽く流す程度の気持ちでやる感じです。

時間のない人は全くやらないというのも手ですね。

こんな感じでメリハリをつけると、勉強も力を入れるべきところが明確になり捗りますよ 🙂

 

一方で、現場経験があまりなく、どの項目をえらぶか迷ったときは、問題数が多いものを優先的にえらぶと良いです。

No.16~No.49の工種を問題数別に並べてみるとこんな感じ。

  • 河川・砂防・地すべり防止工(6問)
  • 道路・舗装(6問)
  • 構造物(5問)
  • 鉄道・地下構造物・鋼橋塗装(5問)
  • ダム・トンネル(4問)
  • 海岸・港湾(4問)
  • 上下水道・薬液注入(4問)

参考にしてください。

 

さらに、1級土木は2級土木に比べても問題数が多いです。

試験時間は例年、試験A(午前中)で2時間半、試験B(午後)2時間となっています。

試験問題にかけられる時間は、試験問題Aでは約5分、試験問題Bでは約3分ほどしかありません。

解答数 試験時間 1問あたりにかけられる時間
試験問題A 30問 2時間30分 約5分
試験問題B 35問 2時間 約3分

分からない問題は、あまり時間をかけず、自分なりの印をつけてとりあえず最後まで解答するようにしてください。

そしてすべてマークし終えたら、残りの時間で分からなかった問題に戻るようにすると、”抜け”がなく、できる問題を落とさずに解くことができます。

本試験が近づいてきたら、本試験さながらに時間を図りながら解く練習をしておくと、本番でも落ち着いて解くことができますよ 😉

 

そして最後に、よくある質問についてです。

過去問ってどれくらいやればいいの?

こんな質問をよく頂きます。

答えとしては正直、【人それぞれ】です。

回答になってないと怒られそうですが…(笑)

 

私の場合、過去問は5年分を5回程度まわして(解く)一発合格しました。

でもこの回数が正しいということはありません。

2回程度で受かっている人や、はたまた5回以上解いたのに落ちてしまった人もいるからです。

元々の知識量は人それぞれなので、私を含め、他人の過去問をまわす回数はあまり参考にならないと思ってください。

だから目安としては、それぞれの分野に対して7割以上の正答率となれば、合格ラインかなと感じます。

過去問を解く回数よりも、正答率を気にしながら問題を解くようにすると、忙しいなかでも効率よく勉強できるでしょう。

 

以上です。

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ありがとうございました。

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