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【令和2年問題A】1級土木施工管理技士★過去問(解答・解説付き)

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令和2年度(2020)1級土木施工管理技士★第一次検定の過去問題(問題A)です。(解答・解説付き)

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【令和2年問題A】土木施工管理技士【1級】第一次検定(過去問&解答・解説)

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※問題番号No.1~No.15までの15問題のうちから12問題を選択し解答してください。

令和2年(第一次検定・問題A)1級土木施工管理技士★過去問No.1~15

No. 1土の原位置試験における 「試験の名称」, 「試験結果から求められるもの」及び 「試験結果の利用」 の組合せとして, 次のうち適当なものはどれか。

[試験の名称]・・・[試験結果から求められるもの]・・・[試験結果の利用]

  1. RI計器による土の密度試験・・・土の含水比・・・地盤の許容支持力の算定地層の厚さの確認
  2. 平板載荷試験・・・・・・・・・地盤反力系数・・地層の厚さの確認
  3. ポータブルコーン貫入試験・・・貫入抵抗・・・・建設機械のトラフィカビリ ティーの判定
  4. 標準貫入試験・・・・・・・・・N値・・・・・・盛土の締固め管理の判定

解答3

1.RI計器による土の密度試験は, 放射性同位元素を用いて土中の湿潤密度 (含水比)や含水量を測定する試験で, 地盤の許容支持力の算定はできない。

2.平板載荷試験は、載荷 版に加える荷重と変位量の関係から地盤の支持特性や変形特性を求める試験で,地層の厚さの確認はできない。

3.組み合わせのとおり

4. 標準貫入試験は, ボーリングロッド頭部に取り付けたノッキングヘッドに, 63.5kg±0.5kgの錘を76cm±1cmの高さから落下させ, 地盤に 30cm貫入する打撃回数からN値 (地盤の硬さや締まり具合, 支持層の位置を判定)を求める試験で,盛土の締固め管理の判定には用いない。

No. 2土工における土量の変化率に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 土量の変化率は,実際の土工の結果から推定するのが最も的確な決め方である。
  2. 土の掘削・運搬中の損失及び基礎地盤の沈下による盛土量の増加は,原則として変化率に含まれている。
  3. 土量の変化率Cは, 地山の土量と締め固めた土量の体積比を測定して求める。
  4. 土量の変化率Lは,土工の運搬計画を立てる上で重要であり,土の密度が大きい場合には積載重量によって運搬量が定まる。

解答2

1.記述のとおり

2.土の掘削・運搬中の損失及び基礎地盤の沈下による盛土量の増加は,原則として変化率に含まない。

3.土量の変化率C (Compact : 締め固めた状態の 略)は,地山の土量と締め固めた土量の体積比を測定して求め、土の配分計画の立案に用いられる。

4.記述のとおり

No. 3TS (トータルステーション) GNSS (衛星測位システム) を用いた盛土の 情報化施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 盛土の締固め管理技術は,工法規定方式を品質規定方式にすることで,品質の均一化や過転圧の防止などに加え, 締固め状況の早期把握による工程短縮がはかられるものである。
  2. マシンガイダンス技術は,TSやGNSSの計測技術を用いて, 施工機械の位置情報・施 工情報及び施工状況と三次元設計データとの差分をオペレータに提供する技術である。
  3. まき出し厚さは, 試験施工で決定したまき出し厚さと締固め回数による施工結果である締固め層厚分布の記録をもって、間接的に管理をするものである。
  4. 盛土の締固め管理は、締固め機械の走行位置を追尾・記録することで, 規定の締固め度 が得られる締固め回数の管理を厳密に行うものである。

解答1

1.TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理技術は、従来の締め固めた土の密度や含水比等 を点的に測定する品質規定方式を、 事前の試験施工において規定の締固め度を達成する施工仕様 (まき出し厚, 締固め層厚, 締固め回数)を確定し, その施工仕様に基づき, まき出し厚の適切な管理, 締固め回数の面的管理を行っていく工法規定方式にすることで, 品質の均一化や過転圧の防止等に加え, 締固め状況の早期把握による工程短縮をはかるものである。

2.3.4.記述のとおり

No. 4建設発生土を盛土に利用する際の留意点に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 道路の路体盛土に用いる土は, 敷均し 締固めの施工が容易で、かつ締め固めた後の強 さが大きく, 雨水などの侵食に対して強く, 吸水による膨潤性が低いことなどが求められる。
  2. 締固めに対するトラフィカビリティーが確保できない場合は, 水切り 天日乾燥,強制脱水, 良質土混合などの土質改良を行うことが必要である。
  3. 道路の路床盛土に第3種及び第4種建設発生土を用いる場合は, 締固めを行っても強度が不足するおそれがあるので一般的にセメントや石灰などによる安定処理が行われる。
  4. 道路の路床盛土に第1種及び第2a種建設発生土のような細粒分が多く含水比の高い土を用いる場合は,砂質系土などを混合することにより締固め特性を改善することができる。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.第1種建設発生土は礫質土,砂質 土, 第2a種建設発生土は細粒分まじり礫であり, 道路の路床盛土に用いる場合は、そのままで使用が可能である。

No. 5道路土工に用いられる軟弱地盤対策工法に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 締固め工法は,地盤に砂などを圧入又は動的な荷重を与え地盤を締め固めることにより, 液状化の防止や支持力増加をはかるなどを目的とするもので,振動棒工法などがある。
  2. 固結工法は, セメントなどの固化材を土とかくはん混合し地盤を固結させることにより, 変形の抑制, 液状化防止などを目的とするもので,サンドコンパクションパイル工法などがある。
  3. 荷重軽減工法は, 軽量な材料による荷重軽減や地盤の挙動に対応しうる構造体をつくる ことにより, 全沈下量の低減、安定性確保などを目的とするもので,カルバート工法などがある。
  4. 圧密・排水工法は,地盤の排水や圧密促進によって地盤の強度を増加させることにより, 道路供用後の残留沈下量の低減をはかるなどを目的とするもので,盛土載荷重工法などがある。

解答2

1.締固め工法には、 振動棒工法の他, サンドコンパクションパイル工法, バイブロフロー テーション工法, バイブロタンパー工法, 重錘落下締固め工法, 静的締固め砂杭工法,静的圧入締固め工法などがある。

2. サンドコンパクションパイル工法は締固め工法である。固結工法には、表層混合処理工法, 深層混合処理工法,高圧噴 射撹拌工法,石灰パイル工法, 薬液注入工法, 凍結工法がある。

3.荷重軽減工法には,カルバート工法の他, 発泡スチロール ブロック工法, 気泡混合軽量土工法, 発泡ビーズ混合軽量土工法がある。

4.圧密・ 排水工 法には,盛土載荷重工法の他, 表層排水工法,サンドマット工法, 緩速載荷工法,プレファ ブリケイティッドバーチカルドレーン工法, 真空圧密工法,地下水位低下工法がある。

No. 6コンクリート用骨材に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 砂は,材料分離に対する抵抗性を持たせるため, 粘土塊量が2.0%以上のものを用いなければならない。
  2. 同一種類の骨材を混合して使用する場合は, 混合した後の絶乾密度の品質が満足されている場合でも、混合する前の各骨材について絶乾密度の品質を満足しなければならない。
  3. JIS A 5021 に規定されるコンクリート用再生粗骨材Hは,吸水率が3.0%以下でなければならない。
  4. 凍結融解の繰返しによる気象作用に対する骨材の安定性を判断するための試験は,硫酸 ナトリウムの結晶圧による破壊作用を応用した試験方法により行われる。

解答1

1.砂は,材料分離に対する抵抗性を持たせるため, 粘土塊量が1.0%以下のものを用いなければならない。

2.3.4記述のとおり

No. 7コンクリート用混和材料に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 膨張材をコンクリート1m当たり標準使用量20~30kg程度用いてコンクリートを造る ことにより, コンクリートの乾燥収縮や硬化収縮などに起因するひび割れの発生を低減できる。
  2. フライアッシュを適切に用いると, コンクリートのワーカビリティーを改善し単位水量 を減らすことができることや水和熱による温度上昇の増加などの効果を期待できる。
  3. 高性能AE減水剤を用いたコンクリートは, 通常のコンクリートと比べて, コンクリー ト温度や使用材料などの諸条件の変化に対して, ワーカビリティーなどが影響を受けやすい傾向にある。
  4. 収縮低減剤は,コンクリート1m当たり5~10kg程度添加することでコンクリートの 乾燥収縮ひずみを20~40%程度低減できる。

解答2

1.膨張材は, コンクリートの乾燥収縮や硬化収縮等によるひび割れ発生の低減, ケミカル プレストレス導入によるひび割れ耐力の向上等, 優れた効果が得られる。

2.フライアッシ ュは,ワーカビリティーの改善, 単位水量の減少, 水和熱による温度上昇の低減,長期強度 の増進 乾燥収縮の低減, 水密性や化学的浸食に対する抵抗性の改善, アルカリシリカ反応の抑制等,優れた効果が期待できる。

3.4.記述のとおり

No. 8コンクリートの打込み 締固めに関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 打ち込むコンクリートと接する型枠面から水分が吸われると, コンクリート品質の低下などがあるので, 吸水するおそれのあるところは、 あらかじめ湿らせておく。
  2. 打ち込んだコンクリートの粗骨材が分離してモルタル分が少ない部分があれば,その分離した粗骨材をすくい上げてモルタルの多いコンクリートの中に埋め込んで締め固める。
  3. コンクリートを打ち重ねる場合は,上層と下層が一体となるよう, 棒状バイブレータを下層コンクリート中に10cm程度挿入して締め固める。
  4. 締固めを行う際は、あらかじめ棒状バイブレータの挿入間隔及び1箇所当たりの振動時間を定め, 振動時間が経過した後は、 棒状バイブレータをコンクリートから素早く引き抜く。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.締固めを行う際は、あらかじめ棒状バイブレータの挿入間隔及び1箇所当たりの振動時間を定め(一般には5~15秒程度), 振動時間が経過した後は、 棒状バイブレータをコンク リートから徐々に引き抜き, 後に穴が残らないようにする。

No.9コンクリートの配合に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 水セメント比は,コンクリートに要求される強度, 耐久性及び水密性などを考慮して, これらから定まる水セメント比のうちで,最も小さい値を設定する。
  2. 空気量が増すとコンクリートの強度は大きくなるが, コンクリートの品質のばらつきも大きくなる傾向にある。
  3. スランプは, 運搬, 打込み、締固めなどの作業に適する範囲内で,できるだけ小さくなるように設定する。
  4. 単位水量が大きくなると, 材料分離抵抗性が低下するとともに、 乾燥収縮が増加するなどコンクリートの品質が低下する。

解答2

1.水セメント比は, 65%以下とする。

2.空気量が増すとコンクリートの強度は小さくなり,コンクリートの品質のばらつきも大きくなる傾向にあるため、 気象作用が激しくなく 凍結融解作用を受けない場合には、過度に空気量を多くしないようにする。 また空気量は練上り時においてコンクリート容積の4~7%程度とするのが一般的である。

3.記述のとおり

4.記述のとおり。なおコンクリートの単位水量の上限は175kg/m が標準である。

No. 10 鉄筋の加工・組立に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. 鉄筋を組み立ててからコンクリートを打ち込む前に生じた浮きさびは, 除去する必要が ある。
  2. 鉄筋を保持するために用いるスペーサーの数は必要最小限とし, 1m²当たり1個以下を 目安に配置するのが一般的である。
  3. 型枠に接するスペーサーは, 防錆処理が施された鋼製スペーサーとする。
  4. 施工継目において一時的に曲げた鉄筋は,所定の位置に曲げ戻す必要が生じた場合, 600°C程度で加熱加工する。

解答1

1.記述のとおり

2.スペーサーの数は、梁, 床版等で1m2 当たり4個以上,ウェブ, 壁及び柱で1m²当たり2~4個程度配置するのが一般的である。

3.鋼製スペーサーは防錆処理が施されたものであっても, コンクリート表面に露出させるとその部分からさびはじ止め、やがて内部鉄筋の腐食の原因や防食上の弱点になり, 外観も悪くなるため使用してはならない。

4.施工継目において一時的に曲げた鉄筋は, 所定の位置に曲げ戻す場合, 900~1,000°C程度で加熱加工する。

No. 11 コンクリートの養生に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. 混合セメントB種を用いたコンクリートの湿潤養生期間の標準は, 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートと同じ湿潤養生期間である。
  2. 日平均気温が4°C以下になることが予想されるときは, 初期凍害を防止できる強度が得 られるまでコンクリート温度を0°C以上に保つ。
  3. コンクリートの露出面に対して, まだ固まらないうちに散水やシート養生などを行う場 合には、コンクリート表面を荒らさないで作業ができる程度に硬化した後に開始する。
  4. マスコンクリート構造物において, 打込み後に実施するパイプクーリング通水用の水は, 0°Cを目処にできるだけ低温にする。

解答3

1.コンクリートの湿潤養生期間の標準は, 日平均気温が15°C以上の場合, 混合セメントB 種の7日に対し, 普通ポルトランドセメントは5日と, 混合セメントB種の方が長い。

2.日平均気温が4°C以下になることが予想されるときは,寒中コンクリートとして施工し、初期凍害を防止できる強度が得られるまでコンクリート温度を5°C以上に保つ。

3.記述のとおり

4.パイプクーリング通水用の水は、温度が低すぎると部材間及びパイプ周囲での温度差が大きくなり, ひび割れ発生を助長することがあるため, パイプ周りのコンクリー ト温度と通水温度との差の目安は20°C程度以下とする。

No.12 構造物の基礎に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 橋梁下部の直接基礎の支持層は,砂層及び砂礫層では十分な強度が, 粘性土層では圧密 のおそれのない良質な層が,それぞれ必要とされるため, 沖積世の新しい表層に支持させるとよい。
  2. 橋梁下部の杭基礎は,支持杭基礎と摩擦杭基礎に区分され, 長期的な基礎の変位を防止 するためには一般に支持杭基礎とするとよい。
  3. 斜面上や傾斜した支持層などに擁壁の直接基礎を設ける場合は,基礎地盤として不適な 地盤を掘削し, コンクリートで置き換えて施工することができる。
  4. 表層は軟弱であるが, 比較的浅い位置に良質な支持層がある地盤を擁壁の基礎とする場 合は、良質土による置換えを行い, 改良地盤を形成してこれを基礎地盤とすることができる。

解答1

1.橋梁下部の直接基礎の支持層は,基礎を支持できるだけの十分な強度及び剛性を有する 層を選定する必要があるため, 一般には沖積世の新しい表層に支持させない。

2.3.4記述のとおり

No. 13 中掘り杭工法の施工に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. 杭の沈設後, スパイラルオーガや掘削用ヘッドを引上げる場合は, 負圧の発生によるボイリングを引き起こさないために急速に引上げるのがよい。
  2. コンクリート打設方式による杭先端処理を行う場合は、コンクリート打設前に杭内面をブラシや高圧水などで清掃・洗浄し, 土質などに応じた適切な方法でスライムを処理する とよい。
  3. 最終打撃方式により杭先端処理を行う場合, 中掘りから打込みへの切替えは, 時間を空けて杭を安定させてから行うのがよい。
  4. 中間層が比較的硬質で沈設が困難な場合は,一般に杭先端部にフリクションカッターを取り付けるとともに, 杭径程度以上の拡大掘りを行い, 周面摩擦力を低減させるとよい。

解答2

1.杭の沈設後, スパイラルオーガや掘削用ヘッド等を急激に引き上げると, 負圧が発生してボイリングを引き起こし, 杭先端部の地盤が乱れて所定の支持力が得られなくなるため, ボイリングを生じさないように注意して徐々に引き上げる。

2.記述のとおり

3.中掘りから打込みへの切替えは, 時間を空けずに連続的に行うのがよい。

4.中間層が比較的硬質で沈設が困難な場合でも、 杭径程度以上の拡大掘りは周面地盤を乱し, 周面摩擦力を低減させるので行ってはならない。

No. 14 場所打ち杭工法の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. オールケーシング工法では, コンクリート打込み時に,一般にケーシングチューブの先端をコンクリートの上面から所定の深さ以上に挿入する。
  2. オールケーシング工法では, コンクリート打込み完了後, ケーシングチューブを引き抜く際にコンクリートの天端が下がるので, あらかじめ下がり量を考慮する。
  3. リバース工法では,安定液のように粘性があるものを使用しないため, 泥水循環時においては粗粒子の沈降が期待でき, 一次孔底処理により泥水中のスライムはほとんど処理で きる。
  4. リバース工法では,ハンマグラブによる中掘りをスタンドパイプより先行させ, 地盤を緩めたり, 崩壊するのを防ぐ。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.リバース工法は表層部にスタンドパイプを設置し, 地下水位+2m以上 の孔内水位によって孔壁を保護しながら, 回転ビットを回転させて土砂を切削する。

No. 15 土留め支保工の施工に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. 切ばりは,一般に引張部材として設計されているため, 引張応力以外の応力が作用しないように腹起しと垂直にかつ, 密着して取り付ける。
  2. 切りに継手を設ける場合の継手の位置は,中間杭付近を避けるとともに, 継手部にはジョイントプレートなどを取り付けて補強し、 十分な強度を確保する。
  3. 腹起しと土留め壁との間は、すきまが生じやすく密着しない場合が多いため, 土留め壁と腹起しの間にモルタルやコンクリートを裏込めするなど, 壁面と腹起しを密着させる。
  4. 腹起し材の継手部は, 弱点となりやすいため, 継手位置は応力的に余裕のある切ばりや 火打ちの支点から離れた箇所に設ける。

解答3

1.切ばりは,一般に軸圧縮部材として設計されるので, 大きな曲げ荷重をかけないようにする。

2.切ばりの継手は,十分安全な強度を持つ突合せ継手とし, 座屈防止のために中間杭付近に設ける。

3.腹起しと土留め壁との間は、 裏込めコンクリートの充填や鋼製パッキ ング材を挿入し, 腹起しが土留め壁からの荷重を均等に受けられるようにする。

4.腹起し材の継手部は,弱点となりやすいため, 継手位置での曲げモーメント及びせん断力に対して 十分な強度を持つよう, 切ばりや火打ちの近くに設ける。

※問題番号No.16~No.49 までの34問題のうちから10問題を選択し解答してください。

令和2年(第一次検定・問題A)1級土木施工管理技士★過去問No.16~49

No. 16鋼道路橋の架設上の留意事項に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. I形断面部材を仮置きする場合は,転倒ならびに横倒れ座屈に対して十分に注意し, 汚れや腐食などに対する養生として地面より50mm以上離すものとする。
  2. 連続桁の架設において, 側径間をカウンターウエイトとして中央径間で閉合する場合に は,設計時に架設応力や変形を検討し、安全性を確認しておく必要がある。
  3. 部材の組立に使用する仮締めボルトとドリフトピンの合計は, 架設応力に十分耐えるだ けの本数を用いるものとし, その箇所の連結ボルト数の1/3程度を標準とする。
  4. 箱形断面の桁は一般に剛性が高いため、 架設時のキャンバー調整を行う場合には,ベン トに大きな反力がかかるので,ベントの基礎及びベント自体の強度について十分検討する必要がある。

解答1

1.I形断面部材は, 面外曲げ剛度, ねじり剛度が低いため, 仮置き時の横倒れ座屈にも十分に注意し, 汚れや腐食に対する養生として地面より150mm以上離す。

2.3.4記述のとおり

No. 17鋼道路橋に用いる耐候性鋼材に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 耐候性鋼用表面処理剤は、耐候性鋼材表面の緻密なさび層の形成を助け、 架設当初のさ びむらの発生やさび汁の流出を防ぐことを目的に使用される。
  2. 耐候性鋼材の箱桁の内面は, 気密ではなく結露や雨水の浸入によって湿潤になりやすい と考えられていることから, 通常の塗装橋と同様の塗装をするのがよい。
  3. 耐候性鋼材は, 普通鋼材に適量の合金元素を添加することにより, 鋼材表面に緻密なさ び層を形成させ,これが鋼材表面を保護することで鋼材の腐食による板厚減少を抑制する。
  4. 耐候性鋼橋に用いるフィラー板は, 肌隙などの不確実な連結を防ぐためのもので, 主要構造部材ではないことから, 普通鋼材が使用される。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.耐候性鋼橋に用いるフィラ 一板は、防錆・防食上から原則として同種の鋼材とする。

No. 18鋼道路橋における高力ボルトの締付け作業に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。

  1. トルク法によって締め付けたトルシア形高力ボルトは,各ボルト群の半分のボルト本数を標準として,ピンテールの切断の確認とマーキングによる外観検査を行う。
  2. ボルト軸力の導入は, ナットを回して行うのを原則とするが,やむを得ずボルトの頭部を回して締め付ける場合は, トルク係数値の変化を確認する。
  3. 回転法によって締め付けた高力ボルトは,全数についてマーキングによる外観検査を行い、回転角が過大なものについては,一度緩めてから締め直し所定の範囲内であることを 確認する。
  4. 摩擦接合において接合される材片の接触面を塗装しない場合は,所定のすべり係数が得られるよう黒皮をそのまま残して粗面とする。

解答2

1.トルシア形高力ボルトは,全数についてピンテールの切断の確認とマーキングによる外観検査を行う。

2.記述のとおり

3.回転角が過大なものについては、 新しいボルトセットに取り替えて締め直す。

4.接触面を塗装しない場合は, 現場で接合する直前に接合面を十分清掃し、黒皮を除去して粗面とする。

No. 19 コンクリート構造物の劣化に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. 中性化と水の浸透にともなう鋼材腐食は、乾燥・ 湿潤が繰り返される場合と比べて常時 滞水している場合の方が腐食速度は速い。
  2. 塩害環境下においては,一般に構造物の供用中における鉄筋の鋼材腐食による鉄筋断面 の減少量を考慮した設計を行う。
  3. 凍結防止剤として塩化ナトリウムの散布が行われる道路用コンクリート構造物では,塩 化物イオンの影響によりスケーリングによる表面の劣化が著しくなる。
  4. アルカリ骨材反応を抑制する方法は, 骨材のアルカリシリカ反応性試験で区分A 「無害」 と判定された骨材を用いる方法に限定されている。

解答3

1.中性化は,大気中の二酸化炭素がコンクリート中の水酸化カルシウム等のセメント水和 物と炭酸化反応を起こし、コンクリートの空隙中の水分のpHを低下させる現象であるため、常時滞水により空隙が水で満たされている場合には,気体分子の拡散が妨げられて 中性化の進行は遅くなり, 鋼材の腐食速度も遅くなる。

2.塩害環境下においては,一般に 塩化物イオンの侵入に対し, かぶりにより対策を行っており、鉄筋断面の減少量を考慮した設計は行っていない。

3. 記述のとおり

4.アルカリ骨材反応を抑制する方法は,骨材のアルカリシリカ反応性試験で区分A 「無害」と判定された骨材を用いる方法以外に, コンクリート中のアルカリ総量の抑制 (コンクリート中のアルカリ総量:NaO換算 上で3.0kg/m2以下), 抑制効果のある混合セメント等の使用 (高炉セメントB種またはC種,フ ライアシュセメントB種またはC種等) がある。

No. 20損傷を生じた鉄筋コンクリート構造物の補修に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 有機系表面被覆工法による補修には塗装工法とシート工法があり, 塗装工法はコンクリ ート表面を十分吸水させた状態で塗布する。
  2. 無機系表面被覆工法による補修を行う場合には, コンクリート表面の局所的なぜい弱部 は除去し、 また空げきはパテにより充てんし, 段差や不陸もパテにより解消する。
  3. 断面修復による補修を行う場合は,補修範囲の端部にはカッターを入れるなどによりフ ェザーエッジを回避する。
  4. 外部電源方式の電気防食工法は、防食電流の供給システムの性能とその耐久性などを把 握し、適切なシステム全体の維持管理を行う必要がある。

解答1

1.有機系表面被覆工法による塗装工法は, 有機系被覆材を幾層かに塗り重ねて保護する工 法で、コンクリート表面は一般に乾燥状態とする。

2.3.4記述のとおり

No. 21 河川堤防の施工に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. 築堤盛土の締固めは, 堤防横断方向に行うことが望ましく、締固めに際しては締固め幅 が重複するように常に留意して施工する。
  2. 築堤盛土の施工中は、法面の一部に雨水が集中して流下すると法面侵食の主要因となる ため、堤防横断方向に3~5%程度の勾配を設けながら施工する。
  3. 築堤盛土の敷均しをブルドーザで施工する際は,高まきとならないように注意し,一般的には1層当たりの締固め後の仕上り厚さが50cm以下となるように敷均しを行う。
  4. 築堤盛土の施工において, 高含水比粘性土を敷き均す際は、接地圧の大きいブルドーザによる盛土箇所までの二次運搬を行う。

解答2

1.築堤盛土の締固めは、堤防縦断方向 (堤体の法線方向) に行う。

2.記述のとおり

3.築堤盛土の敷均しは, 1層当たりの締固め後の仕上り厚さが30cm以下となるように敷均しを行う。

4.高含水比粘性土の敷均しは、運搬機械によるわだち掘れやこね返しによる強度低下をきたすため、別途の運搬路を設けたり、湿地ブルドーザなど接地圧の低いブルドーザによる盛土箇所までの二次運搬を行う。

No. 22河川堤防における軟弱地盤対策工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 段階載荷工法は,基礎地盤がすべり破壊や側方流動を起こさない程度の厚さでゆっくりと盛土を行い,地盤の圧密の進行にともない, 地盤のせん断強度の減少を期待する工法で ある。
  2. 押え盛土工法は、盛土の側方に押え盛土を行いすべりに抵抗するモーメントを増加させて盛土のすべり破壊を防止する工法である。
  3. 掘削置換工法は, 軟弱層の一部又は全部を除去し、良質材で置き換えてせん断抵抗を増加させるもので, 沈下も置き換えた分だけ小さくなる工法である。
  4. サンドマット工法は, 軟弱層の圧密のための上部排水の促進と, 施工機械のトラフィカビリティーの確保をはかる工法である。

解答1

1.段階載荷工法は, 基礎地盤がすべり破壊や側方流動を起こさない程度の厚さでゆっくりと盛土を行い, 地盤の圧密の進行にともない, 地盤のせん断強度の増加を期待する工法である。

2.3.4記述のとおり

No. 23多自然川づくりにおける護岸に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 石系護岸の材料を現地採取で行う場合は、採取箇所の河床に点在する径の大きい材料を 選択的に採取すると、河床の土砂が移動しやすくなり、河床低下の原因となるので注意が 必要である。
  2. 石系護岸は, 石と石のかみ合わせが重要であり, 空積みの石積みや石張りでは,石のかみ合わせ方に不備があると構造的に安定しないので注意が必要である。
  3. かご系護岸は, 屈とう性があり, かつ空げきがある構造のため生物に対して優しいが, かごの上に現場発生土を覆土しても植生の復元が期待できないので注意が必要である。
  4. コンクリート系護岸は, 通常、彩度は問題にならないことが多いが, 明度は高いため周辺環境との明度差が大きくならないよう注意が必要である。

解答3

1.2記述のとおり

3.かごの上の覆土と充填した土が一体化すれば, 植生の早期回復と、根がかごの内部に入り込み, 中詰の石材と土砂を一体的に緊縛し, 覆土を流出しにくくする効果が期待できる。

4.コンクリート系護岸は, 明度の高いコンクリートを露出させないようにする。 なお, 明度とは明るさを表し, 黒が明度0, 白が明度10となる。 彩度とは鮮やかさを表し、黒・白・灰など色みがないものは彩度0となる。

No. 24砂防えん堤の基礎の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 基礎掘削は, 砂防えん堤の基礎として適合する地盤を得るために行われ, えん堤本体の 基礎地盤へのかん入による支持, 滑動, 洗掘などに対する抵抗力の改善や安全度の向上が はかられる。
  2. 基礎掘削の完了後は、 漏水や湧水により、水セメント比が変化しないように処理を行っ た後にコンクリートを打ち込まなければならない。
  3. 砂礫基礎の仕上げ面付近の掘削は, 掘削用重機のクローラ (履帯) などによって密実な地盤がかく乱されることを防止するため0.5m程度は人力掘削とする。
  4. 砂礫基礎の仕上げ面付近にある大転石は, その1/2以上が地下にもぐっていると予想さ れる場合は取り除く必要はないので存置する。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.砂礫基礎の仕上げ面付近にある大転石は, 2/3以上が地下にもぐっていると予想される場合は取り除く必要はない。

No. 25 地すべり防止工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 排土工は,排土による応力除荷にともなう吸水膨潤による強度劣化の範囲を少なくするため、地すべり全域に渡らず頭部域において,ほとんど水平に大きな切土を行うことが原 則である。
  2. 地表水排除工は, 浸透防止工と水路工に区分され,このうち水路工は掘込み水路を原則とし、合流点,屈曲部及び勾配変化点には集水ますを設置する。
  3. 杭工は,原則として地すべり運動ブロックの中央部より上部を計画位置とし杭の根入れ部となる基盤が強固で地盤反力が期待できる場所に設置する。
  4. 地下水遮断工は,遮水壁の後方に地下水を貯留し地すべりを誘発する危険があるので,事前に地質調査などによって潜在性地すべりがないことを確認する必要がある。

解答3

1.排土工は,地すべり土塊の頭部の荷重を除去し、地すべりの滑動力を低減させる工法

2.記述のとおり

3.杭工は, 地すべり運動ブロックの中央部から下部のすべり面が水平に近い位置で, すべり厚が大きい場所に設置する。

4.地下水遮断工は,地すべ り地域外に遮水壁を設けて地すべり地域内に流入する地下水を遮断し、併せて地下水排除工によりこれを排水する工法

No.26 急傾斜地崩壊防止工に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. もたれ式コンクリート擁壁工は, 重力式コンクリート擁壁と比べると崩壊を比較的小規模な壁体で抑止でき, 擁壁背面が不良な地山において多用される工法である。
  2. 落石対策工は,落石予防工と落石防護工に大別され, 落石予防工は斜面上の転石の除去などにより落石を未然に防ぐものであり、落石防護工は落石を斜面下部や中部で止めるも のである。
  3. 切土工は,斜面の不安定な土層, 土塊をあらかじめ切り取ったり、 斜面を安定勾配まで切り取る工法であり, 切土した斜面への法面保護工が不要である。
  4. 現場打ちコンクリート枠工は,切土法面の安定勾配が取れない場合や湧水をともなう場合などに用いられ, 桁の構造は一般に無筋コンクリートである。

解答2

1.もたれ式コンクリート擁壁工は, 重力式コンクリート擁壁と比べると崩壊を比較的小規模な壁体で抑止でき, 擁壁背面が比較的良好な地山で用いられる。また, 浸食風化などに対する保護効果も期待できる。

2.記述のとおり

3.切土工は,斜面の不安定な土塊 の一部または全部を切り取って斜面の安定化をはかる工法で, 切土の斜面表層の侵食防止・ 風化防止のため, 切土面には法面保護工を施工する。

4. 現場打ちコンクリート枠工の桁の構造は,一般に鉄筋コンクリートである。

No. 27道路のアスファルト舗装における路床の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 盛土路床は,使用する盛土材の性質をよく把握した上で均一に敷き均し, 施工後の降雨排水対策として,縁部に仮排水溝を設けておくことが望ましい。
  2. 路床の安定処理工法による構築路床の施工では,一般に路上混合方式で行い,所定量の安定材を散布機械又は人力により均等に散布する。
  3. 構築路床の施工終了後, 舗装の施工までに相当の期間がある場合には,降雨によって軟弱化したり流出したりするおそれがあるので, 仕上げ面の保護などに配慮する必要がある。
  4. 路床の置き換え工法は,原地盤を所定の深さまで掘削し, 置換え土と掘削面を付着させるため掘削面をよくかきほぐしながら, 良質土を敷き均し, 締め固めて仕上げる。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.置換え工法では,原地盤を所定の深さまで掘削し, 掘削面以下の層をできるだけ乱さないように留意しながら, 良質土や安定処理した材料を敷き均し, 締め固めて仕上げる。

No. 28道路のアスファルト舗装における路盤の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 下層路盤の施工において, 粒状路盤材料が乾燥しすぎている場合は, 適宜散水し,最適 含水比付近の状態で締め固める。
  2. 下層路盤の路上混合方式による安定処理工法は, 1層の仕上り厚は15~30cmを標準と し, 転圧には2種類以上の舗装用ローラを併用すると効果的である。
  3. 上層路盤の粒度調整工法では,水を含むと泥濘化することがあるので, 75μm ふるい通過量は締固めが行える範囲でできるだけ多いものがよい。
  4. 上層路盤の瀝青安定処理路盤の施工でシックリフト工法を採用する場合は, 敷均し作業は連続的に行う。

解答3

1.2.記述のとおり

3.上層路盤の粒度調整工法では, 骨材の75μm ふるい通過 量が10%以下の場合でも水を含むと泥濘化することがあるので, 75μmふるい通過量は締固めが行える範囲でできるだけ少ないものがよい。

4.記述のとおり

No. 29道路のアスファルト舗装における表層・基層の施工に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

  1. 横継目の施工にあたっては, 既設舗装の補修・ 延伸の場合を除いて, 下層の継目の上に上層の継目を重ねないようにする。
  2. アスファルト混合物の二次転圧で荷重, 振動数及び振幅が適切な振動ローラを使用する場合は、タイヤローラよりも少ない転圧回数で所定の締固め度が得られる。
  3. 改質アスファルト混合物の舗設は, 通常の加熱アスファルト混合物に比べてより高い温度で行う場合が多いので、 特に温度管理に留意して速やかに敷き均す。
  4. 寒冷期のアスファルト舗装の舗設は, 中温化技術を使用して混合温度を大幅に低減させることにより混合物温度が低下しても良好な施工性が得られる。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.寒冷期のアスファルト舗装の舗設は, 混合物製造時の温度を通常より若干高めとする。 また混合が物温度が低下しても良好な施工性が得られる中温化技術を使用することもあるが,この場合 には混合温度の低減は行わない。

No. 30道路のアスファルト舗装における補修工法に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 打換え工法で既設舗装の切削作業を行う場合には,地下埋設物占有者の立会を求めて, あらかじめ試験掘りを行うなどして位置や深さを確認するとよい。
  2. 路上表層再生工法でリミックス方式による場合, 再生表層混合物は,既設混合物が加熱されて温度が低下しにくいため温度低下してから初転圧を行う。
  3. 切削オーバーレイ工法で施工する場合は, 切削屑をきれいに除去し、 特に切削溝の中に切削屑などを残さないようにする。
  4. 打換え工法で表層を施工する場合は, 平たん性を確保するために,ある程度の面積にまとめてから行うことが望ましい。

解答2

1.記述のとおり

2.路上表層再生工法でリミックス方式による場合, 再生表層混合物は敷き均し後、すみやかに転圧を行う。 この時の温度は110°C以上を目標とする。

3.4記述のとおり

No. 31道路のポーラスアスファルト混合物の舗設に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 表層又は表・基層にポーラスアスファルト混合物を用い, その下の層に不透水性の層を 設ける場合は,不透水性の層の上面の勾配や平たん性の確保に留意して施工する。
  2. ポーラスアスファルト混合物は, 粗骨材が多いのですりつけが難しく, 骨材も飛散しや すいので、すりつけ最小厚さは粗骨材の最大粒径以上とする。
  3. ポーラスアスファルト混合物の締固めでは,所定の締固め度を, 初転圧及び二次転圧の ロードローラによる締固めで確保するのが望ましい。
  4. ポーラスアスファルト混合物の仕上げ転圧では,表面のきめを整えて, 混合物の飛散を 防止する効果も期待して, コンバインドローラを使用することが多い。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.ポーラスアスファルト混合物の仕上げ転圧では,タンデムローラまたはタイヤローラを使用するが,表面のきめを整え, 混合物の飛散を防止する効果も期待して、タイヤローラを使用することが多い。

No. 32道路のコンクリート舗装に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 普通コンクリート版の施工では、コンクリートの敷均しは、鉄網を用いる場合は2層で, 鉄網を用いない場合は1層で行う。
  2. コンクリート舗装の初期養生は、コンクリート版の表面仕上げに引き続き行い, 後期養生ができるまでの間, コンクリート表面の急激な乾燥を防止するために行う。
  3. 連続鉄筋コンクリート版の施工では, コンクリートの敷均しと締固めは鉄筋位置で2層に分けて行い, コンクリートが十分にいきわたるように締め固めることが重要である。
  4. 転圧コンクリート版の施工では、コンクリートは,舗設面が乾燥しやすいので,敷均し後できるだけ速やかに, 転圧を開始することが重要である。

解答3

1.2.記述のとおり

3.連続鉄筋コンクリート版の施工では, コンクリートの敷均しと締固めは1層で行い, コンクリートが鉄筋の周りに十分にいきわたるように締め固めることが重要である。

4.転圧は,一般に初転圧および二次転圧には振動ローラ, 仕上げ転圧にはタイヤローラを用い, コンクリート版の表面は,ロ ーラマークが残らないように緻密で平坦に仕上げる。

No. 33ダムの基礎処理に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. ダムの基礎グラウチングとして施工されるステージ注入工法は,下位から上位のステー ジに向かって施工する方法で, ほとんどのダムで採用されている。
  2. 重力式コンクリートダムのコンソリデーショングラウチングは,着岩部付近において, 遮水性の改良, 基礎地盤弱部の補強を目的として行う。
  3. グラウチングは,ルジオン値に応じた初期配合及び地盤の透水性状などを考慮した配合 切替え基準をあらかじめ定めておき, 濃度の薄いものから濃いものへ順次切り替えつつ注 人を行う。
  4. カーテングラウチングの施工位置は, コンクリートダムの場合は上流フーチング又は堤内通廊から、ロックフィルダムの場合は監査廊から行うのが一般的である。

解答1

1.ステージ注入工法は、注入孔の全長を5m程度の長さのステージに分割し、 上位ステー ジからボーリングとグラウチングを交互に行い, 順次下位のステージに向かって施工する方法であり, 下位から上位のステージに向かって施工する方法はパッカー方式である。

岩盤の状態等の施工条件により使い分けるが, 通常はより確実な施工が可能なステージ方式が用い られる。

2.3.4記述のとおり

No. 34重力式コンクリートダムで各部位のダムコンクリートの配合区分と必要な品質に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。

  1. 構造用コンクリートは, 水圧などの作用を自重で支える機能を持ち, 所要の単位容積質量と強度が要求され, 大量施工を考慮して, 発熱量が小さく, 施工性に優れていることが 必要である。
  2. 内部コンクリートは, 所要の水密性, すりへり作用に対する抵抗性や凍結融解作用に対する抵抗性が要求される。
  3. 着岩コンクリートは, 岩盤との付着性及び不陸のある岩盤に対しても容易に打ち込めて一体性を確保できることが要求される。
  4. 外部コンクリートは, 鉄筋や埋設構造物との付着性, 鉄筋や型枠などの狭あい部への施工性に優れていることが必要である。

解答3

1.内部コンクリートのこと。

2.外部コンクリートのこと。

3.記述のとおり

4.構造用コンクリートのこと。

No. 35トンネルの山岳工法における掘削の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 全断面工法は,小断面のトンネルや地質が安定した地山で採用され, 施工途中での地山条件の変化に対する順応性が高い。
  2. 補助ベンチ付き全断面工法は,全断面工法では施工が困難となる地山において, ベンチを付けて切羽の安定をはかり、上半, 下半の同時施工により掘削効率の向上をはかるもの である。
  3. 側壁導坑先進工法は, 側壁脚部の地盤支持力が不足する場合や, 土被りが小さい土砂地山で地表面沈下を抑制する必要のある場合などに適用される。
  4. ベンチカット工法は,全断面では切羽が安定しない場合に有効であり, 地山の良否に応じてベンチ長を決定する。

解答1

1.全断面工法は,小断面のトンネルや地質が安定した地山で採用されるが, 施工途中での地山条件の変化に対する順応性が低い。

2.3.4記述のとおり

No. 36トンネルの山岳工法における覆工コンクリートの施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 覆工コンクリートの施工は,原則として, トンネル掘削後に地山の内空変位が収束したことを確認した後に行う。
  2. 覆工コンクリートの打込みは、 つま型枠を完全に密閉して, ブリーディング水や空気がもれないようにして行う。
  3. 覆工コンクリートの締固めは、コンクリートのワーカビリティーが低下しないうちに, 上層と下層が一体となるように行う。
  4. 覆工コンクリートの型枠の取外しは, 打込んだコンクリートが自重などに耐えられる強度に達した後に行う。

解答2

1.記述のとおり

2.天端部 の打込みは,背面に空げきを残さず, つま部まで完全に充てんすることが重要であるため、 つま型枠の開口部等からブリーディング水や空気を排除しながら, 既施工の覆工コンクリー ト側から連続して打ち込み, 空げきが発生しそうな部分には空気抜き等の対策を講ずる。

3.記述のとおり

4.型枠の取外しは、円形アーチのトンネルでは, コンクリートの 圧縮強度が2~3N/mm²程度を目安にしている場合が多い。

No. 37海岸の潜堤人エリーフの機能や特徴に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 離岸堤に比較して, 反射波が小さく, 堤体背後の堆砂機能が大きい。
  2. 天端が海面下であり, 構造物が見えないことから景観を損なわないが, 船舶の航行,漁 船の操業などの安全に配慮しなければならない。
  3. 捨石などの材料を用いた没水構造物で, 波浪の静穏化, 沿岸漂砂の制御機能を有する。
  4. 天端水深, 天端幅により堤体背後への透過波が変化し, 小さな波浪はほとんど透過し, 大きな波浪を選択的に減衰させる。

解答1

潜堤・人工リーフは消波または波高減衰を目的に海面下に構築する没水構造物で,その背後 に砂を貯えて浸食防止及び海浜造成をはかるもの。

1.離岸堤に比較し, 潜堤・人工 リーフの方が波の反射が小さく, 堤体背後の堆砂機能は少ない。

2.3.4.記述のとおり

No. 38 海岸堤防の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 海上工事となる場合は,波浪,潮汐, 潮流の影響を強く受け, 作業時間が制限される場 合もあるので、現場の施工条件に対する配慮が重要である。
  2. 強度の低い地盤に堤防を施工せざるを得ない場合には,必要に応じて押え盛土,地盤改 良などを考慮する。
  3. 堤体の盛土材料には,原則として粘土を含まない粒径のそろった砂質又は砂礫質のもの を用い,適当な含水量の状態で,各層, 全面にわたり均等に締め固める。
  4. 堤体の裏法勾配は、堤体の安全性を考慮して定め, 堤防の直高が大きい場合には,法面 が長くなるため, 小段を配置する。

解答3

1.2記述のとおり

3.盛土材料には,原則として多少粘土を含む砂質または砂礫質のものを用い, 盛土の収縮及び圧密による沈下に対して必要な余盛りを行い,必要に応じて隔壁を一定間隔に設ける。

4.記述のとおり

No. 39 ケーソンの施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. ケーソンの曳航作業は,ほとんどの場合が据付け, 中詰,ふたコンクリートなどの連続した作業工程となるため、 気象, 海象状況を十分に検討して実施する。
  2. ケーソンに大廻しワイヤを回して回航する場合には,原則として二重回しとし,その取付け位置はケーソンの吃水線以下で、できれば浮心付近の高さに取り付ける。
  3. ケーソン据付け時の注水方法は、 気象, 海象の変わりやすい海上の作業を手際よく進めるために、できる限り短時間で,かつ, 各隔室に平均的に注水する。
  4. ケーソンの据付けは、ケーソンを所定の位置上まで曳航した後, 注水を開始したら据付けまで中断することなく一気に注水し、着底させる。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.ケーソンの据付けは、 函体が基礎マウンド上に達する直前でいったん注水を中止し, 最終的なケーソン引寄せを行い, 据付け位置を確認して修正を行った上で一気に注水着底させる。

No. 40港湾工事に用いる浚渫船の特徴に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。

  1. ポンプ浚渫船は、 あまり固い地盤には適さないが, 掘削後の水底面の凹凸が小さいため,構造物の築造箇所での浚渫に使用される。
  2. ドラグサクション浚渫船は, 浚渫土を船体の泥倉に積載し自航できることから機動性に優れ、主に船舶の往来が頻繁な航路などの維持浚渫に使用される。
  3. グラブ浚渫船は,適用される地盤は軟泥から岩盤までの範囲で極めて広く, 浚渫深度の制限も少なく,大規模な浚渫工事に適しており, 主に航路や泊地の浚渫に使用される。
  4. バックホウ浚渫船は,かき込み型 (油圧ショベル型) 掘削機を搭載した硬土盤用浚渫船で,大規模な浚渫工事に使用される。

解答2

1.ポンプ浚渫船は, 掘削後の水底面の凹凸が比較的大きいため、 構造物の築造箇所ではなく、航路や泊地の浚渫に使用される。

2.記述のとおり

3.グラブ浚渫船は,中小規模の浚渫に適しており、構造物前面や狭い場所での浚渫もできる。 適用される地盤の範囲はきわめて広く, 軟泥から岩盤まで対応可能で, 浚渫深度の制限も少ない箇所に使用されることが多い。

4.バックホウ浚渫船は, 油圧ショベル型掘削機を台船上に搭載した浚渫船で,比較的規模が小さく, 浚渫深度の浅い工事に使用されることが多い。

No. 41鉄道のコンクリート路盤の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 鉄筋コンクリート版に用いるセメントは, ポルトランドセメントを標準とし、 使用する 骨材の最大粒径は,版の断面形状及び施工性を考慮して, 最大粒径25mmとする。
  2. コンクリート路盤相互の連結部となる伸縮目地は, 列車荷重などによるせん断力の伝達 を円滑に行い,目違いの生じない構造としなければならない。
  3. 路床面の仕上り精度は,設計高さに対して±15mmとし、 雨水による水たまりができて表 面の排水が阻害されるような有害な不陸ができないように、できる限り平たんに仕上げる。
  4. 粒度調整砕石の締固めが完了した後は、十分な監視期間を取ることで砕石層のなじみなどによる変形が収束したのを確認した上でプライムコートを施工する。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.粒度調整砕石の締固めが完了した後は、速やかにプライムコートを施工する。

No.42鉄道の軌道における維持管理に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. バラスト軌道は, 列車通過による軌道変位が生じやすいため,日常的な保守が必要であるが, 路盤や路床の沈下などが生じても軌道整備で補修できるメリットがある。
  2. 列車の通過によるレールの摩耗は, 直線区間ではレール頭部に, 曲線区間では曲線の内側レールに生じやすい。
  3. 道床バラストは, 吸水率が小さく、強固でじん性に富み、 摩損に耐える材質であることが要求される。
  4. 軌道変位の許容値は, 通過列車の速度, 頻度, 重量などの線区状況のほか, 軌道変位の検測頻度,軌道整正の実施までに必要な時間などの保守体制を勘案して決定する必要がある。

解答2

1.記述のとおり

2.曲線区間の外側レールには、 ➀車輪による輪重, ②列車の加速・ 制動により発生する接線力, ③左右車輪の行路差による輪軸のねじれ, といった外力が直線 区間より大きく作用するため、 外側レール頭部側面が摩耗する。

3.4記述のとおり

No.43鉄道 (在来線) の営業線及びこれに近接して工事を施工する場合の保安対策に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. ホーム端から1m以上内側のホーム上の作業などで,当該線を支障するおそれのない作 業などを行うときは, 列車見張員などの配置を省略することができる。
  2. 建設用大型機械を建築限界内に進入させる際, 同時に載線する建設用大型機械の台数に応じて、 個別の建設用大型機械ごとに誘導員を配置する。
  3. 作業などの位置が、複数の線にまたがるときは, 列車接近警報装置などを適切に配置する場合に限り, 列車見張員などの配置を1箇所に省略することができる。
  4. 列車見張員は, 作業などの責任者及び従事員に対して列車接近の合図が可能な範囲内で、安全が確保できる離れた場所に配置する。

解答3

1.2記述のとおり

3.作業等の位置が、 複数の線にまたがるときは,それぞれの線に列車見張員が必要である。 列車接近警報装置等を使用する場合で,➀列車接近警 報装置等の警報開始位置が, 作業位置から列車見通し距離に相当する距離以上離れている②列車見張員等を配置し, 退避余裕距離を確保できる, の2つの条件を満足する場合,当該線の列車に対する中継見張員の一部を省略できる。

4.記述のとおり

No. 44シールド工法の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. セグメントを組み立てる際は, 掘進完了後、速やかに全数のシールドジャッキを同時に引き戻し, セグメントをリング状に組み立てなければならない。
  2. 粘着力が大きい硬質粘性土を掘削する際は, 掘削土砂に適切な添加材を注入し, カッタ ーチャンバー内やカッターヘッドへの掘削土砂の付着を防止する。
  3. 裏込め注入工は,地山の緩みと沈下を防ぐとともに, セグメントからの漏水の防止, セ グメントリングの早期安定やトンネルの蛇行防止などに役立つため、 速やかに行わなけれ ばならない。
  4. 軟弱粘性土の場合は, シールド掘進による全体的な地盤の緩みや乱れ, 過剰な裏込め注 入などに起因して後続沈下が発生することがある。

解答1

1.セグメントを組み立てる際, シールドジャッキ全部を一度に引き戻すと, 地山の土水圧や切羽の泥水圧によりシールドが押し戻されることがあるので, セグメントの組立て順序に従い数本ずつ引き戻し, 組み立てる。

2.3.4記述のとおり

No.45 鋼橋の防食に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 金属溶射は, 鋼材表面に形成した溶射被膜が腐食の原因となる酸素と水や, 塩類などの腐食を促進する物質を遮断し鋼材を保護する防食法である。
  2. 耐候性鋼は,腐食速度を低下できる合金元素を添加した低合金鋼であり, 鋼材表面に生成される緻密なさび層によって腐食の原因となる酸素や水から鋼材を保護するものである。
  3. 塗装は,鋼材表面に形成した塗膜が腐食の原因となる酸素と水や, 塩類などの腐食を促進する物質を遮断し鋼材を保護する防食法である。
  4. 電気防食は,鋼材に電流を流して表面の電位差を大きくし、腐食電流の回路を形成させない方法である。

解答4

1.2.3.は記述のとおり

4.電気防食は, 鋼材に電流を流して表面の電位差をなくし、 腐食電流の回路を形成させない方法であり, 流電陽極方式と外部電源方式がある。

No.46軟弱地盤や液状化のおそれのある地盤における上水道管布設に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 砂質地盤で地下水位が高く、地震時に問げき水圧の急激な上昇による液状化の可能性が高いと判定される場所では,適切な管種 継手を選定するほか必要に応じて地盤改良など を行う。
  2. 水管橋又はバルブ室など構造物の取付け部には,不同沈下にともなう応力集中が生じるので,伸縮可とう性の小さい伸縮継手を使用することが望ましい。
  3. 将来, 管路の不同沈下を起こすおそれのある軟弱地盤に管路を布設する場合には,地盤状態や管路沈下量について検討し,適切な管種, 継手, 施工方法を用いる。
  4. 軟弱層が深い場合、 あるいは重機械が入れないような非常に軟弱な地盤では、薬液注入, サンドドレーン工法などにより地盤改良を行うことが必要である。

解答2

1.記述のとおり

2.不同沈下にともなう応力集中が生じる箇所には,伸縮可とう性の大きい伸縮継手を使用することが望ましい。

3.4記述のとおり

No.47下水道に用いられる剛性管きょの基礎の種類に関する次の記述のうち,適 当でないものはどれか。

  1. 砂又は砕石基礎は,砂又は細かい砕石などを管きょ外周部にまんべんなく密着するよう に締め固めて管きょを支持するもので、設置地盤が軟弱地盤の場合に採用する。
  2. コンクリート及び鉄筋コンクリート基礎は,管きょの底部をコンクリートで巻き立てる もので,地盤が軟弱な場合や管きょに働く外圧が大きい場合に採用する。
  3. はしご胴木基礎は、 まくら木の下部に管きょと平行に縦木を設置してはしご状に作るも ので,地盤が軟弱な場合や, 土質や上載荷重が不均質な場合などに採用する。
  4. 鳥居基礎は、はしご胴木の下部を杭で支える構造で, 極軟弱地盤でほとんど地耐力を期 待できない場合に採用する。

解答1

1.砂または砕石基礎は, 砂または細かい砕石等を管きょ外周部にまんべんなく密着するよ うに締め固めて管きょを支持するもので,比較的地盤がよい場所に採用する。

2.3.4記述のとおり

No.48下水道工事における小口径管推進工法の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 小型立坑の鏡切りは、切羽部の地盤が不安定であると重大事故につながるため, 地山や 湧水の状態, 補助工法の効果などの確認は慎重に行う。
  2. 推進管理測量として行うレーザトランシット方式は, 発進立坑に据え付けたレーザトラ ンシットから先導体内のターゲットにレーザ光を照射する方式である。
  3. 高耐荷力方式は,硬質塩化ビニル管などを用い, 先導体の推進に必要な推進力の先端抵抗 を推進力伝達ロッドに作用させ,管には周面抵抗力のみを負担させ推進する施工方式である。
  4. 滑材注入による推進力の低減をはかる場合は,滑材吐出口の位置は先導体後部及び発進 坑口止水器部に限定されるので, 推進開始から推進力の推移をみながら厳密に管理をする。

解答3

1.2記述のとおり

3. 記述内容は,低耐荷力方式のこと。低耐荷力方式を採用した場合は,推進中は管にかかる 荷重を常に計測し, 管の許容推進耐荷力以下であることを確認しながら推進する

4.記述のとおり

No. 49薬液注入工事における注入効果の確認方法に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。

  1. 透水性の改善度合いを確認する場合は、 現場透水試験の結果から, 透水係数が10⁻⁵cm/s のオーダーの数値が得られたら薬液注入による地盤の改良度合いは悪いと判断する。
  2. 標準貫入試験で地盤の強度を確認する場合は,所定の高さからハンマを自由落下させて、 サンプラーを30cm打ち込むのに要する打撃数を求める。
  3. 砂地盤の強度の増加を三軸圧縮試験により確認する場合は,地盤の粘着力の値は変化しないといわれていることから, 内部摩擦角の変化で判断する。
  4. 薬液の浸透状況を確認する場合は, 薬液注入を行った箇所周辺を掘削して, アルカリ系薬液に反応して色が変化した状況を確認することにより, 強度や透水性を数値で評価する。

解答2

1.透水性の改善度合いの確認は, 現場透水試験により透水係数を求め, 事前の調査資料と 比較して改良度合いを確認する。 改良数値は1×10⁻⁵~1×10⁻⁴cm/sに収まっていれば 注入効果があると判断されるが, 原地盤の透水係数が大きいほど改良効果は期待できる。

2.記述のとおり

3.三軸圧縮試験により確認する場合は,地盤の粘着力の増加で確認する。 一軸圧縮試験や三軸圧縮試験による強度の確認は,ブロックサン プルの採取等が可能であれば最良の方法である。

4.アルカリ系薬液による呈色反応では, 薬液の浸透固結範囲, 固結状態, 脈状注入の状況並びに鏡切部, 切羽部の止水状態,自立性 を確認できるが, 強度や透水性を数値で評価できない。

※問題番号No.50~ No.61 までの12問題のうちから8問題を選択し解答してください。

令和2年(第一次検定・問題A)1級土木施工管理技士★過去問No.50~61

No. 50就業規則に関する次の記述のうち, 労働基準法令上, 誤っているものはどれか。

  1. 使用者は,原則として労働者と合意することなく, 就業規則を変更することにより, 労 働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。
  2. 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は,労働者と使用者が合意すれば,すべて有効である。
  3. 常時規定人数以上の労働者を使用する使用者は, 就業規則を作成し, 行政官庁に届け出 なければならない。
  4. 就業規則には, 始業及び終業の時刻, 賃金の決定, 退職に関する事項を必ず記載しなけ ればならない。

解答2

1.労働契約法第9条 (就業規則による労働契約の内容の変更) により正しい。

2.同法第 12条 (就業規則違反の労働契約) に 「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において, 無効となった部分は,就業規則で定める基準による」 と規定されている。

3.労働基準法第89条 (作成及び届出の義務)ににより正しい。

4.同法同条により正しい。

No. 51労働基準法令に定められている労働時間, 休憩及び年次有給休暇に関する 次の記述のうち, 正しいものはどれか。

  1. 使用者は,労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においては, その労働組合と 書面による協定をし, これを行政官庁に届け出た場合においては, 労働時間を延長させることができる。
  2. 使用者は,災害その他避けることのできない事由によって, 臨時の必要がある場合にお いては, 行政官庁に事前に届け出れば, 制限なく労働時間を延長し, 労働させることができる。
  3. 使用者は,労働時間が8時間を超える場合においては,原則として少なくとも45分の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
  4. 使用者は,その雇い入れの日から起算して6箇月間継続勤務し, 全労働日の8割以上出 勤した労働者に対して, 継続し、 又は分割した5労働日の有給休暇を原則として, 与えな ければならない。

解答1

1.労働基準法第36条 (時間外及び休日の労働) 第1項により正しい。

2.同法第33条 (災 害等による臨時の必要がある場合の時間外労働等) 第1項に 「災害その他避けることのでき ない事由によって, 臨時の必要がある場合においては,使用者は,行政官庁の許可を受けて, その必要の限度において労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。 ただし, 事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては, 事後に遅滞なく届け出なければならない」と規定されている。

3.同法第34条 (休憩) 第1項に 「使用者は,労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分, 8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない」と規定されている。

4.同法第39条 (年次有給休暇) 第1項に 「使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない」と規定されている。

 

No.52事業者が統括安全衛生責任者に統括管理させなければならない事項に関する次の記述のうち, 労働安全衛生法令上、誤っているものはどれか。

  1. 協議組織の設置及び運営を行うこと。
  2. 作業間の連絡及び調整を行うこと。
  3. 作業場所の巡視を行うこと。
  4. 店社安全衛生管理者の指導を行うこと。

解答4

事業者が統括安全衛生責任者に統括管理させなければならない事項は,労働安全衛生法第15 条(統括安全衛生責任者) 第1項及び第30条 (特定元方事業者等の講ずべき措置) 第1項の各号に規定されている。

1.第30条第1項第1号により正しい。

2.同項第2号により正 しい。

3.同項第3号により正しい。

4.同法第15条の3(店社安全衛生管理者)より, 統 括安全衛生責任者または店社安全衛生管理者を選任する基準は、 現場の労働者及び関係請負 人の労働者の人数の違いであり, 統括安全衛生責任者が選任される場所では,店社安全衛生管理者は選任されない。

No. 53労働安全衛生法令上, 高さが5m以上のコンクリート造の工作物の解体作 業における危険を防止するために、 事業者が行わなければならない事項に 関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

  1. 事業者は,作業を行う区域内には、関係労働者以外の労働者の立入りを禁止しなければ ならない。
  2. 事業者は,器具, 工具等を上げ, 又は下ろすときは, つり綱, つり袋等を労働者に使用 させなければならない。
  3. 事業者は,コンクリート造の工作物の解体等作業主任者特別教育を修了した者のうちから,コンクリート造の工作物の解体等作業主任者を選任しなければならない。
  4. 事業者は, 強風、大雨,大雪等の悪天候のため, 作業の実施について危険が予想される ときは,当該作業を中止させなければならない。

解答3

1.労働安全衛生規則第517条の15(コンクリート造の工作物の解体等の作業) 第1項第1号により正しい。

2.同条同項第3号により正しい。

3.同規則第517条の17 (コンクリー ト造の工作物の解体等作業主任者の選任) に「事業者は,コンクリート造の工作物(その高 さが5m以上であるものに限る) の解体又は破壊の作業については, コンクリート造の工作 物の解体等作業主任者技能講習を修了した者のうちから,コンクリート造の工作物の解体等 作業主任者を選任しなければならない」と規定されている。

4.同規則第517条の15第1項 第2号により正しい。

No.54技術者制度に関する次の記述のうち, 建設業法令上, 誤っているものはどれか。

  1. 主任技術者及び監理技術者は, 建設業法で設置が義務付けられており, 公共工事標準請負契約約款に定められている現場代理人を兼ねることができる。
  2. 発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は,当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額にかかわらず, 工事現場に監理技術者を置かなければな らない。
  3. 主任技術者及び監理技術者は, 工事現場における建設工事を適正に実施するため,当該建設工事の施工計画の作成, 工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事 の施工に従事する者の技術上の指導監督を行わなければならない。
  4. 工事現場における建設工事の施工に従事する者は,主任技術者又は監理技術者がその職務として行う指導に従わなければならない。

解答2

1.公共工事標準請負契約約款第10条 (現場代理人及び主任技術者等) 第5項により正しい。

2.建設業法第26条 (主任技術者及び監理技術者の設置等) 第2項及び同法施行令第 2条より 「発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は,当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が2以上あるときは, それらの請負代金の額の総額) 4,000万円 (建築工事業の場合は6,000万円) 以上になる場合におい ては監理技術者を置かなければならない」と規定されている。

3.同法第26条の4 (主任 技術者及び監理技術者の職務等) 第1項により正しい。

4.同条第2項により正しい。

No. 55火薬類取締法令上、火薬類の取扱い等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 火薬類を取り扱う者は,所有し,又は占有する火薬類, 譲渡許可証, 譲受許可証又は運 搬証明書を喪失し,又は盗取されたときは、遅滞なくその旨を消防署に届け出なければならない。
  2. 発破母線は, 点火するまでは点火器に接続する側の端の心線を長短不揃にし, 発破母線の電気雷管の脚線に接続する側は短絡させておくこと。
  3. 火薬類取扱所の建物の屋根の外面は, 金属板, スレート板, かわらその他の不燃性物質を使用し、建物の内面は, 板張りとし、床面には鉄類を表さなければならない。
  4. 火薬類を運搬するときは, 衝撃等に対して安全な措置を講じ, 工業雷管, 電気雷管若し くは導火管付き雷管を坑内に運搬するときは,背負袋, 背負箱等を使用すること。

解答4

1.火薬類取締法第46条第1項及び同項第2号に「製造業者, 販売業者, 消費者その他火薬 類を取り扱う者は,その所有し,又は占有する火薬類, 譲渡許可証, 譲受許可証又は運搬証 明書を喪失し,又は盗取されたときは、遅滞なくその旨を警察官又は海上保安官に届け出なければならない」と規定されている。

2.同施行規則第54条 (電気発破) 第1項第4号に 「発破母線は,点火するまでは点火器に接続する側の端を短絡させて置き、 発破母線の電気雷 管の脚線に接続する側は, 短絡を防ぐために心線を長短不揃にしておくこと」と規定されて いる。

3.同規則第52条 (火薬類取扱所) 第3項第3号に「火薬類取扱所の建物の屋根の 外面は,金属板, スレート板, かわらその他の不燃性物質を使用し、建物の内面は、板張りとし、床面にはできるだけ鉄類を表さないこと」と規定されている。

4.同規則第51条 (火 薬類の取扱い) 第1項第3号により正しい。

No. 56車両制限令で定められている通行車両の最高限度を超過する特殊な車両の通行に関する次の記述のうち, 道路法上, 誤っているものはどれか。

  1. 特殊な車両を通行させようとする者は、通行する道路の道路管理者が複数となる場合には、通行するそれぞれの道路管理者に通行許可の申請を行わなければならない。
  2. 特殊な車両の通行は,当該車両の通行許可申請に基づいて, 道路の構造の保全、交通の危険防止のために通行経路, 通行時間等の必要な条件が付された上で, 許可される。
  3. 特殊な車両の通行許可を受けた者は,当該許可に係る通行中,当該許可証を当該車両に備え付けていなければならない。
  4. 特殊な車両を許可なく又は通行許可条件に違反して通行させた場合には,運転手に罰則規定が適用されるほか、 事業主に対しても適用される。

解答1

1.道路法第47条の2 (限度超過車両の通行の許可等) 第2項に 「前項の申請が道路管理者を異にする二以上の道路に係るものであるときは,同項の許可に関する権限は,政令で定めるところにより,一の道路の道路管理者が行うものとする。この場合において,当該一の道路の道路管理者が同項の許可をしようとするときは、他の道路の道路管理者に協議し, その同意を得なければならない」と規定されており,一の道路管理者に通行許可の申請を行えばよい。

2.同法同条第1項により正しい。

3.同法同条第6項により正しい。

4.同法第 103条第1項第6号及び第107条により正しい。

No. 57河川管理者以外の者が, 河川区域内 (高規格堤防特別区域を除く)で工事を 行う場合の手続きに関する次の記述のうち, 河川法上, 誤っているものはどれか。

  1. 河川区域内の民有地に一時的な仮設工作物として現場事務所を設置する場合, 河川管理 者の許可を受けなければならない。
  2. 河川区域内の民有地において土地の掘削, 盛土など土地の形状を変更する行為の場合, 河川管理者の許可を受けなければならない。
  3. 河川区域内の土地に工作物の新築について河川管理者の許可を受けている場合,その工作物を施工するための土地の掘削に関しても新たに許可を受けなければならない。
  4. 河川区域内の土地の地下を横断して農業用水のサイホンを設置する場合, 河川管理者の 許可を受けなければならない。

解答3

河川法 (河川管理者以外の者が河川区域内で工事を行う場合の手続き)

1.4.は河川法第26条 (工作物の新築等の許可) 第1項に 「河川区域内の土地において工作物を新築し, 改築し,又は除却しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより,河川管理者の許可を受けなければならない。 (後略)」と規定されている。 この規定は河川区域内の民有地, 上空, 地下であっても適用され, 現場事務所などの仮設工作物にも適用される。

2.同法第27条 (土地の掘削等の許可) 第1項により正しい。

3.同法第27条第1項に「河川区域内の土地において土地の掘削、盛土若しくは切土その他土地の形状を変更する行為 (前条第1項の許可に係る行為のためにするものを除く) 又は竹木の栽植若しくは伐採をし ようとする者は,河川管理者の許可を受けなければならない。(後略)」と規定されているが、新たな許可は必要ない。

No. 58建築基準法上, 工事現場に設ける仮設建築物に対する制限の緩和が適用されないものは,次の記述のうちどれか。

  1. 建築物を建築又は除却しようとする場合は, 建築主事を経由して, その旨を都道府県知 事に届け出なければならない。
  2. 建築物の床下が砕石敷均し構造で、最下階の居室の床が木造である場合は, 床の高さを 直下の砕石面からその床の上面まで45cm以上としなければならない。
  3. 建築物の敷地は, 道路に2m以上接し, 建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合(容 積率)は,区分ごとに定める数値以下でなければならない。
  4. 建築物は,自重,積載荷重,積雪荷重,風圧, 土圧及び地震等に対して安全な構造のも のとし、定められた技術基準に適合するものでなければならない。

解答4

建築基準法第85条 (仮設建築物に対する制限の緩和) 第2項に 「災害があった場合において 、 建築する停車場, 官公署その他これらに類する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物又 は工事を施工するために現場に設ける事務所, 下小屋, 材料置場その他これらに類する仮設 建築物については, 第6条から第7条の6まで、 第12条第1項から第4項まで, 第15条,第 18条 (第25項を除く。), 第19条, 第21条から第23条まで、第26条,第31条,第33条,第 34条第2項,第35条、第36条 (第19条,第21条, 第26条,第31条, 第33条, 第34条第 2項及び第35条に係る部分に限る), 第37条,第39条及び第40条の規定並びに第3章(第 41条の2から第68条の9) の規定は適用しない。 ただし, 防火地域又は準防火地域内に延べ面積が50m2を超えるものについては,第62条の規定の適用があるものとする」と規定されている。

1.第15条 (届出及び統計) 第1項の内容であり, 制限の緩和が適用される。

2.第36条及び同法施行令第22条 (居室の床の高さ及び防湿方法) の内容であり、制限の緩和が適用される。

3.第43条 (敷地等と道路との関係) 及び第53条 (建築面積の敷地面積に対する割合) の内容であり、制限の緩和が適用される。

4.第20条 (構造耐力) 2の内容であり, 制限の緩和が適用されない

No. 59騒音規制法令上, 特定建設作業に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

  1. 指定地域内において特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとする者は、当該特定建設作業の開始までに, 環境省令で定める事項に関して, 市町村長の許可を得なければならない。
  2. 指定地域内において特定建設作業に伴って発生する騒音について 騒音の大きさ, 作業時間,作業禁止日など環境大臣は規制基準を定めている。
  3. 市町村長は, 特定建設作業に伴って発生する騒音の改善勧告に従わないで工事を施工する者に,期限を定めて騒音の防止方法の改善を命ずることができる。
  4. 特定建設作業とは, 建設工事として行われる作業のうち、当該作業が作業を開始した日に終わるものを除き, 著しい騒音を発生する作業であって政令で定めるものをいう。

解答1

1.騒音規制法第14条 (特定建設作業の実施の届出) 第1項に 「指定地域内において特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとする者は、当該特定建設作業の開始の日の7日前まで 環境省令で定めるところにより、次の事項を市町村長に届け出なければならない。ただし、災害その他非常の事態の発生により特定建設作業を緊急に行う必要がある場合は,この限りでない。➀氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名, ②建設工事の目的に係る施設又は工作物の種類, ③特定建設作業の場所及び実施の期間, ④騒音の防止の方法, ⑤その他環境省令で定める事項」と規定されている。

2.同法第4条 (規制基準の設定) 第1項により正しい。

3.同法第15条 (改善勧告及び改善命令) 第1項により正しい。

4.同法第2条 (定義) 第3項及び同法施行令第2条 (特定建設作業) により正しい。

No. 60振動規制法令上,指定地域内で特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとする者が、市町村長に届け出なければならない事項に該当しないものは, 次のうちどれか。

  1. 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名
  2. 建設工事の目的に係る施設又は工作物の種類
  3. 建設工事の特記仕様書及び工事請負契約書の写し
  4. 特定建設作業の種類, 場所, 実施期間及び作業時間

解答3

振動規制法第14条 (特定建設作業の実施の届出) に 「指定地域内において特定建設作業を伴 う建設工事を施工しようとする者は、当該特定建設作業の開始の日の7日前までに,環境省 令で定めるところにより、次の事項を市町村長に届け出なければならない。 ただし, 災害そ の他非常の事態の発生により特定建設作業を緊急に行う必要がある場合は、この限りでない。➀氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては, その代表者の氏名, ②建設工事の目的に係る施設又は工作物の種類, ③特定建設作業の種類, 場所, 実施期間及び作業時間, ④振動の防止の方法, ⑤その他環境省令で定める事項」と規定されている。

No.61船舶の航行又は港長の許可に関する次の記述のうち, 港則法令上、誤っているものはどれか。

  1. 航路から航路外に出ようとする船舶は,航路を航行する他の船舶の進路を避けなければ ならない。
  2. 船舶は,港内においては,防波堤, ふとうなどを右げんに見て航行するときは,できるだけ遠ざかって航行しなければならない。
  3. 特定港内において竹木材を船舶から水上に卸そうとする者は, 港長の許可を受けなけれ ばならない。
  4. 特定港内において使用すべき私設信号を定めようとする者は,港長の許可を受けなけれ ばならない。

解答2

1.港則法第14条 (航法) 第1項により正しい。

2.同法第17条に 「船舶は, 港内におい ては,防波堤,ふとうその他の工作物の突端又は停泊船舶を右げんに見て航行するときは, できるだけこれに近寄り、 左げんに見て航行するときは,できるだけこれに遠ざかって航行しなければならない」と規定されている。

3.同法第34条により正しい

4.同法第29条 により正しい。

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