1級土木・令和2年・問題BNo.26~No.30
No. 26
道路のアスファルト舗装の品質管理に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 表層, 基層の締固め度の管理は、通常切取りコアの密度を測定して行うが, コア採取の 頻度は工程の初期は少なめに,それ以降は多くして, 混合物の温度と締固め状況に注意して行う。
- 品質管理の結果を工程能力図にプロットし、限界をはずれた場合や,一方に片寄ってい るなどの結果が生じた場合には、直ちに試験頻度を増して異常の有無を確認する。
- 工事施工途中で作業員や施工機械などの組合せを変更する場合は,品質管理の各項目に 関する試験頻度を増し, 新たな組合せによる品質の確認を行う。
- 下層路盤の締固めの管理は, 試験施工あるいは工程の初期におけるデータから,所定 の締固め度を得るのに必要な転圧回数が求められた場合、 締固め回数により管理することができる。
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解答1
1.表層, 基層の締固め度の管理は、通常切取りコアの密度を測定して行う。 コア採取の頻度は工程の初期は多めに, それ以降は少なくして、 混合物の温度と締固め状況に注意して行う。
2.3.記述のとおり
4.下層路盤の締固め度の管理は, 概ね1,000m2程度に 1回の密度試験を行うのが一般的である。 試験施工あるいは工程の初期におけるデータから, 所定の締固め度を得るのに必要な転圧回数が求められた場合, 締固め回数により管理できる。 なお,この場合, 密度試験を併用する必要はない。
No. 27
情報化施工におけるTS (トータルステーション) GNSS (衛星測位システム) を用いた盛土の締固め管理に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- TS・GNSSを用いた盛土の締固め回数は、締固め機械の走行位置をリアルタイムに計 測することにより管理する。
- 盛土材料を締め固める際には、モニタに表示される締固め回数分布図において, 盛土施 工範囲の全面にわたって, 規定回数だけ締め固めたことを示す色になるまで締め固める。
- 盛土施工に使用する材料は,事前に土質試験で品質を確認し, 試験施工でまき出し厚や 締固め回数を決定した材料と同じ土質材料であることを確認する。
- 盛土施工のまき出し厚や締固め回数は,使用予定材料のうち最も使用量の多い種類の材料により,事前に試験施工で決定する。
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解答4
TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理に関しては、国土交通省が 「TS・GNSSを用いた盛 土の締固め管理要領」 (平成31年3月) 規定さ入れている。
1.記述のとおり
2.記述のとおり。なお, 過転圧が懸念される土質では,過転圧となる締固め回数を超えて締め固めないものとする。
3.記述のとおり
4.盛土施工のまき出し厚や締固め回数は、 使用予定材料の種類ごとに事前に試験施工を行い, まき出し厚, 締固め回数等を決定する。 なお, 試験施工に使用するまき出し機械は実施工にあったもので 行い, 締固め機械は本施工で使用する条件で用いる。
No. 28
建設工事の品質管理における 「工種」, 「品質特性」 及び 「試験方法」 に関する次の組合せのうち, 適当なものはどれか。
[工種]・・・[品質特性]・・・[試験方法]
- コンクリート工・・・・・スランプ・・・圧縮強度試験
- 路盤工・・・・・・・・・締固め度・・・現場密度の測定
- アスファルト舗装工・・・安定度・・・平坦性試験
- 土工・・・・・・・・・・たわみ量・・・平板載荷試験
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解答2
1.コンクリート工のスランプは,ワーカビリティーなどを評価する値で, スランプ試験を用いる。 圧縮強度試験はコンクリートの圧縮強度を調べる試験である。
2.組み合わせのとおり
3.アスファルト舗装工における安定度は, 走行荷重等によるアスファルト 変形抵抗性をいい, マーシャル安定度試験を用いる。平坦性試験はアスファルト路面の平坦 性を測定するものであり, 3mプロフィルメータにより測定する。
4.土工のたわみ量の測定は,プルーフローリングによる目視確認により行う。 平板載荷試験は路盤工における支持力値を求める試験である。
No. 29
JIS A 5308に準拠したレディーミクストコンクリートの受入れ検査に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- スランプ試験を行ったところ, 12.0cmの指定に対して14.0cmであったため合格と判定 した。
- スランプ試験を行ったところ, 最初の試験では許容される範囲に入っていなかったが, 再度試料を採取してスランプ試験を行ったところ許容される範囲に入っていたので,合格 と判定した。
- 空気量試験を行ったところ, 4.5%の指定に対して6.5%であったため合格と判定した。
- 塩化物含有量の検査を行ったところ, 塩化物イオン (CI) 量として0.30kg/m3であっ たため合格と判定した。
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解答3
レディーミクストコンクリートの品質はJIS A 5308に規定
1.スランプの許容差は, 以下の通りであり, 8~18cm以下の場合, 許容差は±2.5cmであり合格である。
| スランプ値 |
許容差 |
| 2.5 |
±1 |
| 5及び6.5※1 |
±1.5 |
| 8以上18以下 |
±2.5 |
| 21 |
±1.5※2 |
※1標準示方書では「5以上8未満」
※呼び強度27以上で高性能AE減水剤を使用する場合は±2とする。
2.JISに「スランプ又はスランプフロー, 及び空気量は,必要に応じ試験を適宜行い,規 定にそれぞれ適合すれば, 合格とする。 この試験でスランプ又はスランプフロー, 及び空気 量の一方又は両方が許容の範囲を外れた場合には,新しく試料を採取して、 1回に限り試験 を行ったとき,その結果が規定にそれぞれ適合すれば, 合格とすることができる」と規定されている。
3.空気量の許容差は、 表2の通りコンクリートの種類によらず±1.5%であり不合格である。
| 種類 |
空気量 |
空気量の許容差 |
| 普通コンクリート |
4.5 |
1.5 |
| 軽量コンクリート |
5.0 |
| 舗装コンクリート |
4.5 |
| 高強度コンクリート |
4.5 |
4.塩化物イオン量は0.3kg/m²以下であり合格である。 なお、購入者の承認を受けた場合には, 0.6kg/m²以下とすることができる。
No.30
鉄筋の継手に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 重ね継手は,所定の長さを重ね合わせて, 焼なまし鉄線で複数箇所緊結する継手で,継手の信頼度を上げるためには, 焼なまし鉄線を長く巻くほど継手の信頼度が向上する。
- 手動ガス圧接の技量資格者の資格種別は,圧接作業を行う鉄筋の種類及び鉄筋径によって種別が異なっている。
- ガス圧接で圧接しようとする鉄筋両端部は,鉄筋冷間直角切断機で切断し,また圧接作業直前に, 両側の圧接端面が直角かつ平滑であることを確認する。
- 機械式継手のモルタル充てん継手では, 継手の施工前に、鉄筋の必要挿入長さを示す挿 入マークの位置・長さなどについて, 目視又は必要に応じて計測により全数確認する。
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解答1
1.重ね継手の焼なまし鉄線を巻く長さは, 長すぎるとコンクリートと鉄筋との付着強度が低下し, 継手の強度が低下するので、確実に緊結できる適切な長さとする。(必要以上に長くしない)
2.手動ガス圧接技量資格者 (JIS Z 3881 に基づき (公社) 日本鉄筋継手協会が認 証)の資格種別は, 圧接作業を行う鉄筋の種類及び鉄筋径によって1種から4種に分けられている。
3.4記述のとおり
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