1級土木・令和2年・問題ANo.41~No.45
No. 41
鉄道のコンクリート路盤の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 鉄筋コンクリート版に用いるセメントは, ポルトランドセメントを標準とし、 使用する 骨材の最大粒径は,版の断面形状及び施工性を考慮して, 最大粒径25mmとする。
- コンクリート路盤相互の連結部となる伸縮目地は, 列車荷重などによるせん断力の伝達 を円滑に行い,目違いの生じない構造としなければならない。
- 路床面の仕上り精度は,設計高さに対して±15mmとし、 雨水による水たまりができて表 面の排水が阻害されるような有害な不陸ができないように、できる限り平たんに仕上げる。
- 粒度調整砕石の締固めが完了した後は、十分な監視期間を取ることで砕石層のなじみなどによる変形が収束したのを確認した上でプライムコートを施工する。
No.42
鉄道の軌道における維持管理に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- バラスト軌道は, 列車通過による軌道変位が生じやすいため,日常的な保守が必要であるが, 路盤や路床の沈下などが生じても軌道整備で補修できるメリットがある。
- 列車の通過によるレールの摩耗は, 直線区間ではレール頭部に, 曲線区間では曲線の内側レールに生じやすい。
- 道床バラストは, 吸水率が小さく、強固でじん性に富み、 摩損に耐える材質であることが要求される。
- 軌道変位の許容値は, 通過列車の速度, 頻度, 重量などの線区状況のほか, 軌道変位の検測頻度,軌道整正の実施までに必要な時間などの保守体制を勘案して決定する必要がある。
No.43
鉄道 (在来線) の営業線及びこれに近接して工事を施工する場合の保安対策に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- ホーム端から1m以上内側のホーム上の作業などで,当該線を支障するおそれのない作 業などを行うときは, 列車見張員などの配置を省略することができる。
- 建設用大型機械を建築限界内に進入させる際, 同時に載線する建設用大型機械の台数に応じて、 個別の建設用大型機械ごとに誘導員を配置する。
- 作業などの位置が、複数の線にまたがるときは, 列車接近警報装置などを適切に配置する場合に限り, 列車見張員などの配置を1箇所に省略することができる。
- 列車見張員は, 作業などの責任者及び従事員に対して列車接近の合図が可能な範囲内で、安全が確保できる離れた場所に配置する。
No. 44
シールド工法の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- セグメントを組み立てる際は, 掘進完了後、速やかに全数のシールドジャッキを同時に引き戻し, セグメントをリング状に組み立てなければならない。
- 粘着力が大きい硬質粘性土を掘削する際は, 掘削土砂に適切な添加材を注入し, カッタ ーチャンバー内やカッターヘッドへの掘削土砂の付着を防止する。
- 裏込め注入工は,地山の緩みと沈下を防ぐとともに, セグメントからの漏水の防止, セ グメントリングの早期安定やトンネルの蛇行防止などに役立つため、 速やかに行わなけれ ばならない。
- 軟弱粘性土の場合は, シールド掘進による全体的な地盤の緩みや乱れ, 過剰な裏込め注 入などに起因して後続沈下が発生することがある。
No.45
鋼橋の防食に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 金属溶射は, 鋼材表面に形成した溶射被膜が腐食の原因となる酸素と水や, 塩類などの腐食を促進する物質を遮断し鋼材を保護する防食法である。
- 耐候性鋼は,腐食速度を低下できる合金元素を添加した低合金鋼であり, 鋼材表面に生成される緻密なさび層によって腐食の原因となる酸素や水から鋼材を保護するものである。
- 塗装は,鋼材表面に形成した塗膜が腐食の原因となる酸素と水や, 塩類などの腐食を促進する物質を遮断し鋼材を保護する防食法である。
- 電気防食は,鋼材に電流を流して表面の電位差を大きくし、腐食電流の回路を形成させない方法である。
前の問題を見直す?/次の問題へ進む?