1級土木過去問

1級土木・令和2年・問題ANo.11~No.15

1級土木・令和2年・問題ANo.11~No.15

No. 11

コンクリートの養生に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. 混合セメントB種を用いたコンクリートの湿潤養生期間の標準は, 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートと同じ湿潤養生期間である。
  2. 日平均気温が4°C以下になることが予想されるときは, 初期凍害を防止できる強度が得 られるまでコンクリート温度を0°C以上に保つ。
  3. コンクリートの露出面に対して, まだ固まらないうちに散水やシート養生などを行う場 合には、コンクリート表面を荒らさないで作業ができる程度に硬化した後に開始する。
  4. マスコンクリート構造物において, 打込み後に実施するパイプクーリング通水用の水は, 0°Cを目処にできるだけ低温にする。

No.12

構造物の基礎に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 橋梁下部の直接基礎の支持層は,砂層及び砂礫層では十分な強度が, 粘性土層では圧密 のおそれのない良質な層が,それぞれ必要とされるため, 沖積世の新しい表層に支持させるとよい。
  2. 橋梁下部の杭基礎は,支持杭基礎と摩擦杭基礎に区分され, 長期的な基礎の変位を防止 するためには一般に支持杭基礎とするとよい。
  3. 斜面上や傾斜した支持層などに擁壁の直接基礎を設ける場合は,基礎地盤として不適な 地盤を掘削し, コンクリートで置き換えて施工することができる。
  4. 表層は軟弱であるが, 比較的浅い位置に良質な支持層がある地盤を擁壁の基礎とする場 合は、良質土による置換えを行い, 改良地盤を形成してこれを基礎地盤とすることができる。

No. 13

中掘り杭工法の施工に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. 杭の沈設後, スパイラルオーガや掘削用ヘッドを引上げる場合は, 負圧の発生によるボイリングを引き起こさないために急速に引上げるのがよい。
  2. コンクリート打設方式による杭先端処理を行う場合は、コンクリート打設前に杭内面をブラシや高圧水などで清掃・洗浄し, 土質などに応じた適切な方法でスライムを処理する とよい。
  3. 最終打撃方式により杭先端処理を行う場合, 中掘りから打込みへの切替えは, 時間を空けて杭を安定させてから行うのがよい。
  4. 中間層が比較的硬質で沈設が困難な場合は,一般に杭先端部にフリクションカッターを取り付けるとともに, 杭径程度以上の拡大掘りを行い, 周面摩擦力を低減させるとよい。

No. 14

場所打ち杭工法の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. オールケーシング工法では, コンクリート打込み時に,一般にケーシングチューブの先端をコンクリートの上面から所定の深さ以上に挿入する。
  2. オールケーシング工法では, コンクリート打込み完了後, ケーシングチューブを引き抜く際にコンクリートの天端が下がるので, あらかじめ下がり量を考慮する。
  3. リバース工法では,安定液のように粘性があるものを使用しないため, 泥水循環時においては粗粒子の沈降が期待でき, 一次孔底処理により泥水中のスライムはほとんど処理で きる。
  4. リバース工法では,ハンマグラブによる中掘りをスタンドパイプより先行させ, 地盤を緩めたり, 崩壊するのを防ぐ。

No. 15

土留め支保工の施工に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。

  1. 切ばりは,一般に引張部材として設計されているため, 引張応力以外の応力が作用しないように腹起しと垂直にかつ, 密着して取り付ける。
  2. 切りに継手を設ける場合の継手の位置は,中間杭付近を避けるとともに, 継手部にはジョイントプレートなどを取り付けて補強し、 十分な強度を確保する。
  3. 腹起しと土留め壁との間は、すきまが生じやすく密着しない場合が多いため, 土留め壁と腹起しの間にモルタルやコンクリートを裏込めするなど, 壁面と腹起しを密着させる。
  4. 腹起し材の継手部は, 弱点となりやすいため, 継手位置は応力的に余裕のある切ばりや 火打ちの支点から離れた箇所に設ける。

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