河川で何かをする場合、河川管理者の許可が必要な場合があり、河川法で基準が定められています。
河川法の許可に関する法令を、わかりやすく簡単にまとめました。
また河川区域や河川保全区域などの言葉の定義も併せてチェックしていきましょう。
河川法や河川区域とは?河川法許可や河川保全区域をわかりやすく解説
河川(水路)の上に電柱を設置したり、河川内の土地(構造)を変えたりするような行為をの河川占用といいます。
河川の流水を占用したり、河川区域内(保全区域含む)でなにか行為をおこなう場合、河川管理者の許可が必要です。
河川法 | 項目 | 内容 |
第23条 | 流水の占用 | 河川の流水を占用する |
第24条 | 土地の占用 | 河川区域内の土地を占用する |
第25条 | 土石等の採取 | 河川区域内の土地で土石(砂を含む)を採取する |
第26条 | 工作物の新築等 | 河川区域内の土地で工作物を新築、改築、除去をする |
第27条 | 土地の掘削 | 河川区域内での土地で掘削、盛土、切土などの土地の形状を変更する |
第55条 | 河川保全区域内での許可 | 土地の掘削、盛土や切土など、土地の形状を変更する
工作物の新築または改築 |
令第15条の4 | 許可不要な軽易な行為 | 河川管理施設から10m離れた土地の耕うん
取水口、排水口付近に積もった土の排除 |
河川法(区域および定義)
河川の区域と定義についても確認しておきましょう。
河川には、河川区域と河川保全区域というものが存在し、それぞれ適用される河川法がちがいます。
河川法 | 項目 | 定義 |
第3条 | 河川 | 一級河川および二級河川をいう
河川管理施設も含まれる |
河川管理施設 | 河川の流水によって生まれる公共の利益を増やす役割
河川による公害や災害をなくしたり、少なくしたりする施設 例)ダム、堰、水門、堤防、護岸、床止め、樹林帯など |
|
第4条 | 一級河川 | 国土保全、国民経済上とくに重要な河川で、国土交通大臣が指定したもの |
第5条 | 二級河川 | 一級河川以外で、公共の利害に重要な河川で、都道府県知事が指定したもの |
第100条 | 準用河川 | 一級河川、二級河川以外で、市町村長が指定したもの |
第6条 | 河川区域(河川敷) | 堤防の川うら法尻から、対岸堤防の川うら法尻までの間(図参照)
河川としての役割をもつ区域 |
第54条 | 河川保全区域 | 河川区域に隣接する50m以内の区域 |
河川保全区域というのは、河川区域に隣接する50m以内の区域を指します。
河川の種類や構造についてさらにくわしく知りたい方はまた別記事でご確認ください。
河川の種類と管理者について
河川の種類によって、河川管理者が異なりますので注意が必要です。
事前に調べてから相談にいくと、許可がスムーズですよ 😉
河川の種類 | 内容 | 河川管理者 |
一級河川 | 国土保全、国民経済上とくに重要な河川で、国土交通大臣が指定したもの | 国土交通大臣
例)地域の河川事務所(国の出先) |
二級河川 | 一級河川以外で、公共の利害に重要な河川で、都道府県知事が指定したもの | 都道府県知事
例)地域の土木事務所(県の出先) |
準用河川 | 一級河川、二級河川以外で、市町村長が指定したもの | 市町村長
例)地域の市役所や町役場(土木管理課など) |
普通河川 | 河川法の適用を受けない河川
市町村などが条例などに基づき管理する |
市町村長
例)地域の市役所や町役場(土木管理課など) |
河川法や河川区域とは?河川法許可や河川保全区域をわかりやすく解説まとめ
河川法とは、河川内などでの行為の基準や制限について定めたもの
河川法(河川管理者の許可が必要)
河川法 | 項目 | 内容 |
第23条 | 流水の占用 | 河川の流水を占用する |
第24条 | 土地の占用 | 河川区域内の土地を占用する |
第25条 | 土石等の採取 | 河川区域内の土地で土石(砂を含む)を採取する |
第26条 | 工作物の新築等 | 河川区域内の土地で工作物を新築、改築、除去をする |
第27条 | 土地の掘削 | 河川区域内での土地で掘削、盛土、切土などの土地の形状を変更する |
第55条 | 河川保全区域内での許可 | 土地の掘削、盛土や切土など、土地の形状を変更する
工作物の新築または改築 |
令第15条の4 | 許可不要な軽易な行為 | 河川管理施設から10m離れた土地の耕うん
取水口、排水口付近に積もった土の排除 |
河川区域は堤防の川うら法尻から、対岸堤防の川うら法尻までの間、河川保全区域は河川区域に隣接する50m以内の区域
河川法 | 項目 | 定義 |
第3条 | 河川 | 一級河川および二級河川をいう
河川管理施設も含まれる |
河川管理施設 | 河川の流水によって生まれる公共の利益を増やす役割
河川による公害や災害をなくしたり、少なくしたりする施設 例)ダム、堰、水門、堤防、護岸、床止め、樹林帯など |
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第4条 | 一級河川 | 国土保全、国民経済上とくに重要な河川で、国土交通大臣が指定したもの |
第5条 | 二級河川 | 一級河川以外で、公共の利害に重要な河川で、都道府県知事が指定したもの |
第100条 | 準用河川 | 一級河川、二級河川以外で、市町村長が指定したもの |
第6条 | 河川区域(河川敷) | 堤防の川うら法尻から、対岸堤防の川うら法尻までの間(図参照)
河川としての役割をもつ区域 |
第54条 | 河川保全区域 | 河川区域に隣接する50m以内の区域
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以上です。
参考になればうれしいです。
ありがとうございました。
この記事を書いている人
- 元公務員の土木ブロガー💻
- 国立大学★土木工学科卒業
- 大学卒業後、某県庁の公務員(土木)として7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 1級土木施工管理技士、玉掛、危険物取扱者乙4などの資格もち
- 今はブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインに情報発信をしています。