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ラドバーンシステムとは?ボンエルフとの違いやラドバーン方式の特徴

ラドバーンシステムって何?

都市計画のひとつである【ラドバーン】システム!

ラドバーンシステムの目的や特徴などまるっと解説していきます。

さらにボンエルフとの違いも要チェック!

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂

 

ラドバーンシステムとは?ボンエルフとの違いやラドバーン方式の特徴

ラドバーンシステムとは、住宅地の歩行者と自動車のアクセスを完全に分けた「歩車分離式」の手法です。

都市計画における街づくりの考え方であり、学校や公園、買い物などへ行くときには、緑地のある歩行者専用の道路をつくり、車と接触せずに行くことができます。

またラドバーン計画の思想としては、住宅地を小学校程度の規模に定め、これをひとつのコミュニティとして捉えています。

そして家、車道、庭、公園、地区、近隣の関係性を考慮し、ラドバーンの要素としては以下の5つが挙げられました。(クラレンス・アーサー・ペリー「近隣住区論」より)

ラドバーン要素

  1. スーパーブロック
  2. 機能に特化した道路
  3. 歩車分離
  4. 建物の正面と背面の逆転
  5. よりどころとしての緑地化

スーパーブロックは、計画地域の明確な境界を示し、通過交通を妨げる役目として採用されました。

また「機能に特化した道路」とはこんなイメージ!

車道 住宅に接続するサービスレーン(service lanes)

スーパーブロック周辺の補助的なコレクター道路(secondary collector roads)

主要道路(main through roads)など

歩道 暮らしに関わる道

緑ある道

歩車分離の考え方は、1920年代後半から急激に増加した自動車の普及を受けています。

共同緑地を生活中心空間の基盤とするため、一般的に道路側に配置されるリビング(居間)を反対の緑地側に設計しました。(建物の正面と背面の逆転)

そしてスーパーブロック内に配置された、たくさんの緑地を中心とする生活が計画されました。(よりどころとしての緑地化)

 

ラドバーン団地と呼ばれた都市計画

ラドバーンは、1920年代にアメリカ・ニュージャージー州のラドバーン地区で開発された団地が由来とされています。

さらに1928年には、クラレンス・スタインとヘンリー・ライトがデザインした理想都市計画住宅において採用され、ラドバーンは「自動車時代の都市計画」として有名になりました。

住宅地内を住民に関係のない車が通り抜けできないようにするために、車の方向転換が可能な袋小路(クル・ド・サック cul-de-sac)を設置してその周囲に住宅地を配置しました。

 

日本では千里ニュータウンなど、ニュータウンと呼ばれる団地がラドバーンシステムを取り入れた住宅地であることが多いです。

ちなみに千里ニュータウンは大阪都心から吹田市と豊中市にまたがる千里丘陵地に計画・開発された日本で最初の大規模ニュータウンと言われています。

また都市計画のひとつとして、ラウンドアバウトについても併せてチェックしておくとよいでしょう。

ラドバーンシステム方式のメリット・デメリット

ラドバーンのメリットとデメリットは以下のとおり 🙂

メリット デメリット
車と歩行者の接触がないため事故の心配がない(生活での安心感)

緑による癒し効果

クルドサック(車の方向転換が可能な袋小路)は道路形態が分かりにくい

消防車や救急車が住宅に素早く接近できない

 

ボンエルフとラドバーンの違い

ラドバーンといっしょに覚えておきたいのが「ボンエルフ」です。

ボンエルフとラドバーンの違いは以下の表をチェック!

ラドバーン ボンエルフ
歩車分離方式

都市計画における街づくりの考え方であり、学校や公園、買い物などへ行くときには、緑地のある歩行者専用の道路をつくり、車と接触せずに行くことできる

ラドバーン計画の思想としては、住宅地を小学校程度の規模に定め、これをひとつのコミュニティとして捉えている

そして家、車道、庭、公園、地区、近隣の関係性を考慮し、ラドバーンの要素としては以下の5つがある

①スーパーブロック

②機能に特化した道路

③歩車分離

④建物の正面と背面の逆転

⑤よりどころとしての緑地化

(クラレンス・アーサー・ペリー「近隣住区論」より)

歩行者と車の共存

ボンエルフとは、まちづくり(都市デザイン)を考える時に、歩行者と自動車が安全に共存できるように工夫した道路整備のこと

人や車が利用する生活道路を自動車や自転車がわざとジグザクに進むように設計して自然に通行速度を緩めさせたり、自動車を遮断して人が安全に歩行できたりする

道路に張り出すように花壇やオブジェ、街路樹などを設け、道路自体を蛇行させ段差を設けるなどの方法もある

とくに大規模な戸建住宅の分譲地や大型マンションの敷地内で採用され、機能性に加えデザイン性も考慮して設計されることが多いでしょう。

ボンエルフの方法

①狭さくや街路樹(植物)を設ける

②遮断する(バリケードの設置など)

③連続ハンプ

 

ラドバーンシステムとは?ボンエルフとの違いやラドバーン方式の特徴まとめ

ラドバーンシステムとは、住宅地の歩行者と自動車のアクセスを完全に分けた「歩車分離式」の手法

ラドバーン要素

  1. スーパーブロック
  2. 機能に特化した道路
  3. 歩車分離
  4. 建物の正面と背面の逆転
  5. よりどころとしての緑地化

ラドバーン方式のメリット&デメリット

メリット デメリット
車と歩行者の接触がないため事故の心配がない(生活での安心感)

緑による癒し効果

クルドサック(車の方向転換が可能な袋小路)は道路形態が分かりにくい

消防車や救急車が住宅に素早く接近できない

ボンエルフとラドバーンの違い

ラドバーン ボンエルフ
歩車分離方式

都市計画における街づくりの考え方であり、学校や公園、買い物などへ行くときには、緑地のある歩行者専用の道路をつくり、車と接触せずに行くことできる

ラドバーン計画の思想としては、住宅地を小学校程度の規模に定め、これをひとつのコミュニティとして捉えている

そして家、車道、庭、公園、地区、近隣の関係性を考慮し、ラドバーンの要素としては以下の5つがある

①スーパーブロック

②機能に特化した道路

③歩車分離

④建物の正面と背面の逆転

⑤よりどころとしての緑地化

(クラレンス・アーサー・ペリー「近隣住区論」より)

歩行者と車の共存

ボンエルフとは、まちづくり(都市デザイン)を考える時に、歩行者と自動車が安全に共存できるように工夫した道路整備のこと

人や車が利用する生活道路を自動車や自転車がわざとジグザクに進むように設計して自然に通行速度を緩めさせたり、自動車を遮断して人が安全に歩行できたりする

道路に張り出すように花壇やオブジェ、街路樹などを設け、道路自体を蛇行させ段差を設けるなどの方法もある

とくに大規模な戸建住宅の分譲地や大型マンションの敷地内で採用され、機能性に加えデザイン性も考慮して設計されることが多いでしょう。

ボンエルフの方法

①狭さくや街路樹(植物)を設ける

②遮断する(バリケードの設置など)

③連続ハンプ

 

以上です。

(人''▽`)ありがとうございました。

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員(土木職)の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の地方公務員(土木職)に合格!7年間はたらいた経験をもつ
  • 現場監督・施工管理の経験あり
  • 1級土木施工管理技士・危険物取扱者(乙)・玉掛け等の資格もち
  • ブログで土木、土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインにさまざまな情報を発信
  • 書籍【土木技術者のための土木施工管理の基礎】好評発売中!

 

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