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港則法で土木施工管理技士に出る問題とは?第一次検定対策と出題傾向

こんにちは、1級土木施工管理技士のちゃんさとです。

今回のテーマは【港則法】

1級、2級土木施工管理技士、どちらも第一次検定において毎年1問程度出題されています。

選択なので捨ててもOKですが、他の法律に比べ出題範囲がせまく、得点につながりやすい分野です。

ぜひチェックしてみてください。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂

 

港則法で土木施工管理技士に出る問題とは?第一次検定対策と出題傾向

土木施工管理技士の試験に出やすい港則法を一部抜粋し、加筆修正しましたので参考にしてください。

港則法の定義(第3条)土木施工管理技士で出やすい内容

この法律において「汽艇等」とは、汽艇(総トン数二十トン未満の汽船をいう。)、はしけ及び端舟その他ろかいのみをもって運転し、または主としてろかいをもって運転する船舶をいう。

この法律において「特定港」とは、喫水の深い船舶が出入できる港または外国船舶が常時出入する港であって、政令で定めるものをいう。

この法律において「指定港」とは、指定海域に隣接する港のうち、レーダーその他の設備により当該港内における船舶交通を一体的に把握することができる状況にあるものであって、非常災害が発生した場合に当該指定海域と一体的に船舶交通の危険を防止する必要があるものとして政令で定めるものをいう。

 

入出港および停泊(第4条)港則法で土木施工管理技士に出る内容

船舶は特定港に入港したとき、または特定港を出港しようとするときは、国土交通省令の定めるところにより、港長に届け出なければならない。

 

一方、次の場合は届ける必要はないとされています。

  1. 総トン数20t未満の船舶および端舟その他ろかいのみをもって運転する船舶
  2. 平水区域を航行区域とする船舶
  3. あらかじめ港長の許可を受けた船舶

修繕及び係船(第7条)港則法で土木施工管理技士に出る内容

特定港内においては、汽艇等以外の船舶を修繕し、または係船しようとする者は、その旨を港長に届け出なければならない。

修繕中または係船中の船舶は、特定港内においては、港長の指定する場所に停泊しなければならない。

港長は、危険を防止するため必要があると認めるときは、修繕中又は係船中の船舶に対し、必要な員数の船員の乗船を命ずることができる。

 

係留等の制限(第8条)港則法で土木施工管理技士に出る内容

汽艇等及びいかだは、港内においては、みだりにこれを係船浮標若しくは他の船舶に係留し、又は他の船舶の交通の妨げとなるおそれのある場所に停泊させ、若しくは停留させてはならない。

 

航路(第11条、第12条)港則法で土木施工管理技士に出る内容

つづいては航路についてです。

第11条

汽艇等以外の船舶は、特定港に出入し、又は特定港を通過するには、国土交通省令で定める航路によらなければならない。

ただし、海難を避けようとする場合その他やむを得ない事由のある場合は、この限りでない。

第12条

船舶は航路内においては、投びょうし、又はえい航している船舶を放してはならない。

ただし、以下の場合を除く

  1. 海難を避けようとするとき。
  2. 運転の自由を失ったとき。
  3. 人命又は急迫した危険のある船舶の救助に従事するとき。
  4. 第三十一条の規定による港長の許可を受けて工事又は作業に従事するとき。

航法(第13条~第19条)港則法で土木施工管理技士に出る内容

第13条

  1. 航路外から航路に入り、又は航路から航路外に出ようとする船舶は、航路を航行する他の船舶の進路を避けなければならない。
  2. 船舶は、航路内においては、並列して航行してはならない。
  3. 船舶は、航路内において、他の船舶と行き会うときは、右側を航行しなければならない。
  4. 船舶は、航路内においては、他の船舶を追い越してはならない。

第14条

港長は、地形、潮流その他の自然的条件及び船舶交通の状況を勘案して、航路を航行する船舶の航行に危険を生ずるおそれのあるものとして航路ごとに国土交通省令で定める場合において、航路を航行し、又は航行しようとする船舶の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該船舶に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該危険を防止するため必要な間航路外で待機すべき旨を指示することができる。

第15条

汽船が港の防波堤の入口又は入口附近で他の汽船と出会う虞のあるときは、入航する汽船は、防波堤の外で出航する汽船の進路を避けなければならない。

第16条

  1. 船舶は、港内及び港の境界附近においては、他の船舶に危険を及ぼさないような速力で航行しなければならない。
  2. 帆船は、港内では、帆を減じ又は引船を用いて航行しなければならない。

第17条

船舶は、港内においては、防波堤、ふとうその他の工作物の突端又は停泊船舶を右げんに見て航行するときは、できるだけこれに近寄り、左げんに見て航行するときは、できるだけこれに遠ざかって航行しなければならない。

第18条

  1. 汽艇等は、港内においては、汽艇等以外の船舶の進路を避けなければならない。
  2. 総トン数が五百トンを超えない範囲内において国土交通省令で定めるトン数以下である船舶であつて汽艇等以外のもの(以下「小型船」という。)は、国土交通省令で定める船舶交通が著しく混雑する特定港内においては、小型船及び汽艇等以外の船舶の進路を避けなければならない。
  3. 小型船及び汽艇等以外の船舶は、前項の特定港内を航行するときは、国土交通省令で定める様式の標識をマストに見やすいように掲げなければならない。

第19条

国土交通大臣は、港内における地形、潮流その他の自然的条件により第十三条第三項若しくは第四項、第十五条又は第十七条の規定によることが船舶交通の安全上著しい支障があると認めるときは、これらの規定にかかわらず、国土交通省令で当該港における航法に関して特別の定めをすることができる。

第十三条から前条までに定めるもののほか、国土交通大臣は、国土交通省令で一定の港における航法に関して特別の定めをすることができる。

 

危険物(第20条~第22条)港則法で土木施工管理技士に出る内容

危険物についてもよく問題として出題されます。

第20条

  1. 爆発物その他の危険物(当該船舶の使用に供するものを除く。以下同じ。)を積載した船舶は、特定港に入港しようとするときは、港の境界外で港長の指揮を受けなければならない。
  2. 前項の危険物の種類は、国土交通省令でこれを定める。

第21条

危険物を積載した船舶は、特定港においては、びょう地の指定を受けるべき場合を除いて、港長の指定した場所でなければ停泊し、又は停留してはならない。

ただし、港長が爆発物以外の危険物を積載した船舶につきその停泊の期間並びに危険物の種類、数量及び保管方法に鑑み差し支えないと認めて許可したときは、この限りでない。

第22条

  1. 船舶は、特定港において危険物の積込、積替又は荷卸をするには、港長の許可を受けなければならない。
  2. 港長は、前項に規定する作業が特定港内においてされることが不適当であると認めるときは、港の境界外において適当の場所を指定して同項の許可をすることができる。
  3. 前項の規定により指定された場所に停泊し、又は停留する船舶は、これを港の境界内にある船舶とみなす。
  4. 船舶は、特定港内又は特定港の境界付近において危険物を運搬しようとするときは、港長の許可を受けなければならない

灯火等(第27条~第28条)港則法で土木施工管理技士に出る内容

第27条

船舶は、港内においては、みだりに汽笛又はサイレンを吹き鳴らしてはならない。

第28条

特定港内において使用すべき私設信号を定めようとする者は、港長の許可を受けなければならない。

 

また土木施工管理技士の第一次検定関連では、河川・砂防についてもよく出ますので併せて確認しておくと良いでしょう。

1級&2級土木施工管理技士の第一次検定!港則法の出題傾向

1級土木と2級土木で出題される港則法の傾向について確認するとこんな感じです。

1級土木 2級土木
船舶の船行、工事の許可に関すること

港長の許可、届け出、手続き

船舶の航路および航行に関すること

船舶の入出港および停泊に関すること

特定港内での航路、航法に関すること

船舶の航路、航法

港長の許可を受ける必要のある(ない)もの

【よく出る船舶ルール】

  1. 船舶は航路内においてほかの船舶と行き会うときは、右側を航行しなければならない
  2. 船舶は航路内において原則として投びょうし、またはえい航している船舶を放してはならない
  3. 船舶は航路内において、防波堤やふとう、停泊船舶を右げんに見て航行するときは、できるだけ停泊船舶に近寄って航行しなければならない(左げんに見て航行するときは、できるだけこれに遠ざかって航行しなければならない)
  4. 船舶は航路内においては、他の船舶を追い越してはならない
港長への届け出 特定港に入港したとき又は特定港を出港しようとするとき

特定港内において汽艇等以外の船舶を修繕し、または係船しようとするとき

港長の許可 特定港内または特定港の境界付近で工事または作業をしようとするとき

船舶が特定港において危険物の積込、積替または荷卸しをするとき

特定港内において使用すべき私設信号を定めようとするとき

とくに港長への届け出なのか、許可なのかはひっかけ問題などで出やすい部分ですのでしっかりチェックしておきましょう。

 

港則法で土木施工管理技士に出る問題とは?第一次検定対策と出題傾向まとめ

過去問をしっかりチェック!

1級土木 2級土木
船舶の船行、工事の許可に関すること

港長の許可、届け出、手続き

船舶の航路および航行に関すること

船舶の入出港および停泊に関すること

特定港内での航路、航法に関すること

船舶の航路、航法

港長の許可を受ける必要のある(ない)もの

以上です。

ありがとうございました。

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の公務員(土木職)として7年間働いた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
  • 転職活動経験あり(現在フリーランス)
  • 1級土木施工管理技士、玉掛け、危険物取扱者乙4などの資格もち
  • 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインにさまざまな情報発信中!
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