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2級土木・令和3年前期一次No.6~No.11

2級土木・令和3年前期一次No.6~No.11

No.6

コンクリートの施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. コンクリートを練り混ぜてから打ち終わるまでの時間は,外気温が25°Cを超えるときは2時間以内を標準とする。
  2. 現場内でコンクリートを運搬する場合, バケットをクレーンで運搬する方法は,コンクリートの材料分離を少なくできる方法である。
  3. コンクリートを打ち重ねる場合は, 棒状バイブレータ (内部振動機)を下層コンクリート中に10cm程度挿入する。
  4. 養生では,散水,湛水,湿布で覆う等して, コンクリートを一定期間湿潤状態に保つことが重要である。

解答1

1.コンクリートを練り混ぜてから打ち終わるまでの時間は, 25°Cを超えるときは1.5時間 以内, 外気温が25°C以下のときは2時間以内とする。

2.3.4記述のとおり

No. 7

フレッシュコンクリートに関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. コンシステンシーとは, コンクリートの仕上げ等の作業のしやすさである。
  2. スランプとは, コンクリートの軟らかさの程度を示す指標である。
  3. 材料分離抵抗性とは, コンクリート中の材料が分離することに対する抵抗性である。
  4. ブリーディングとは, 練混ぜ水の一部が遊離してコンクリート表面に上昇する現象である。

解答1

1.コンシステンシーとは、フレッシュコンクリート等の変形又は流動に対する抵抗性のこと。仕上げ等の作業のしやすさは, ワーカビリティである。

2.3.4記述のとおり

No. 8

型枠の施工に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。

  1. 型枠内面には,セパレータを塗布しておく。
  2. コンクリートの側圧は、コンクリート条件, 施工条件によらず一定である。
  3. 型枠の締付け金物は、型枠を取り外した後, コンクリート表面に残してはならない。
  4. 型枠は,取り外しやすい場所から外していくのがよい。

解答3

1.型枠内面には、コンクリートがせき板に付着するのを防ぐとともに, せき板の取外しを 容易にするためにはく離剤を塗布する。セパレータは, せき板を所定の間隔に固定するため の型枠の締付け金物である。

2.コンクリートの側圧は, 構造物条件, コンクリート条件お よび施工条件によって変化するため, 側圧を考慮して型枠を設計する。

3.記述のとおり。型枠の締付け金物であるプラスチック製コーンを除去した後の穴は, 高品質のモルタル等で埋めておく。

4.型枠の取外しの順序は、比較的荷重を受けない部分をまず取り外し, その後に残りの重要な部分を取り外すのが一般的である。

No. 9

既製杭の打撃工法に用いる杭打ち機に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. ドロップハンマは,ハンマの重心が低く, 杭軸と直角にあたるものでなければならない。
  2. ドロップハンマは,ハンマの重量が異なっても落下高さを変えることで,同じ打撃力を得ることができる。
  3. 油圧ハンマは,ラムの落下高を任意に調整できることから, 杭打ち時の騒音を低くすることができる。
  4. 油圧ハンマは, 構造自体の特徴から油煙の飛散が非常に多い。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.油圧ハンマは, 油煙の飛散もなく、低公害型ハンマとして使用頻度が高い。

No. 10

場所打ち杭をオールケーシング工法で施工する場合、 使用しない機材は次のうちどれか。

  1. トレミー管
  2. ハンマグラブ
  3. ケーシングチューブ
  4. サクションホース

解答4

オールケーシング工法 (ベノト工法) は, 掘削機により杭全長にわたりケーシングチューブ を回転(揺動)圧入し、孔壁を保護しながらハンマグラブで掘削・排土を行う。

掘削完了後 に鉄筋かごを建て込み, トレミー管によりコンクリートを打設しながらケーシングチューブ を引き抜き, 杭を築造する。

サクションホースは, リバースサーキュレーション工法で 掘削土砂を泥水とともに吸引排出するホースである。

No. 11

土留め壁の「種類」と「特徴」に関する次の組合せのうち、適当なものはどれか。

[種類]・・・[特徴]

  1. 連続地中壁・・・・あらゆる地盤に適用でき、 他に比べ経済的である。
  2. 鋼矢板・・・・・・止水性が高く, 施工は比較的容易である。
  3. 柱列杭・・・・・・剛性が小さいため, 浅い掘削に適する。
  4. 親杭横矢板・・・・地下水のある地盤に適しているが, 施工は比較的難しい。

解答2

1.連続地中壁は, 止水性がよく掘削底面以下の根入れ部の連続性が保たれ剛性が大きいため, 適用地盤の範囲が広く、大規模な開削工事や重要構造物の近接工事などに用いられる。 そのまま躯体として使用できるが, 作業に時間を要すことや支障物の移設など、他に比べて経済的とはいえない。

2.記述のとおり。鋼矢板は, 継手が強固で止水性が高く, 根入れ部の連続性が :保たれるため, 地下水位の高い地盤や軟弱な地盤に用いられ, 施工も比較的容易である。

3.柱列杭は,モルタル柱など地中に連続して構築するため, 剛性が大きく, 深い掘削に適するが、工期・工費の面で不利である。

4.親杭横矢板は、良質地盤における標準工法であり 施工も比較的容易であるが, 止水性がなく根入れ部が連続していないため、地下水位の高い地盤や軟弱地盤では補助工法が必要となることがある。

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