1級土木・令和3年・問題BNo.11~No.15
No. 11
墜落による危険を防止するための安全ネットの設置に関する次の記述のう ち,適当でないものはどれか。
- ネットの損耗が著しい場合、 ネットが有毒ガスに暴露された場合等においては,ネット の使用後に試験用糸について, 等速引張試験を行う。
- ネットの取付け位置と作業床等との間の許容落下高さは,ネットを単体で用いる場合も 複数のネットをつなぎ合わせて用いる場合も,同一の値以下とする。
- ネットには,製造者名 製造年月・仕立寸法・新品時の網糸の強度等を見やすい箇所に 表示する。
- ネットの支持点の間隔は,ネット周辺からの墜落による危険がないものでなければならない。
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解答2
1.「墜落による危険を防止するためのネットの構造等の安全基準に関する技術上の指針」4使用及び管理表示 4-4定期試験等 4-4-2により正しい。
2.同指針4-1落下高さ, ネットの垂れ及びネット下部の空き4-1-1落下高さに作業床等とネットの取付け位置との垂直距離 (落下高さ) は次式により得た値以下とするよう定められている。
(1)単体ネットの場合: L<Aのとき, H, = 0.25 (L+2A)。 L≧Aのとき, H₁=0.75L
(2)複合ネットの場合 : L<Aのとき, H, = 0.20 (L+2A)。L≧Aのとき, H₁=0.60L
- L:単体ネットの場合は短辺の長さ,複合ネットの場合はそれを構成するネットの短辺 のうち最小のもの (m)
- A:ネット周辺の支持点の間隔 (m), H: 落下高さ(m)
よって、単体ネットと複合ネットでは落下高さは異なる。
3.同指針5表示により正しい。
4.同指針43支持点の間隔により正しい。
No. 12
土工工事における明り掘削の作業にあたり事業者が遵守しなければならな い事項に関する次の記述のうち, 労働安全衛生法令上、正しいものはどれか。
- 地山の崩壊等による労働者の危険を防止するため, 点検者を指名して, その日の作業開 始前や大雨や中震 ( 震度4) 以上の地震の後に浮石及びき裂や湧水等の状態を点検させる。
- 地山の崩壊又は土石の落下により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、あらかじめ, 土止め支保工を設けて防護網を張り, 労働者の立入りの措置を講じなければならない。
- 運搬機械,掘削機械, 積込機械については, 運行の経路, これらの機械の土石の積卸し場所への出入りの方法を定め、地山の掘削作業主任者に知らせなければならない。
- 運搬機械が, 労働者の作業箇所に後進して接近するとき、又は, 転落のおそれのあるときは, 運転者自ら十分確認を行うようにさせなければならない。
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解答1
1.労働安全衛生規則第358条(点検) 第1号により正しい。
2.同規則第361条 (地山の崩壊等による危険の防止) に 「事業者は,明り掘削の作業を行なう場合において, 地山の崩壊又は土石の落下により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、あらかじめ, 土止め支保工を設け, 防護網を張り, 労働者の立入りを禁止する等当該危険を防止するための措置を講じなければならない」と規定されている。
3.同規則第364条 (運搬機械等の運行の経路等)に「事業者は、明り掘削の作業を行うときは,あらかじめ、運搬機械, 掘削機械及び積込機械の運行の経路並びにこれらの機械の土石の積卸し場所への出入の方法を定めてこれを関係労働者に周知させなければならない」と規定されている。
4.同規則第365条(誘導 者の配置) 第1項に「事業者は, 明り掘削の作業を行なう場合において,運搬機械等が,労働者の作業箇所に後進して接近するとき, 又は転落するおそれのあるときは, 誘導者を配置し、その者にこれらの機械を誘導させなければならない」と規定されている。
No. 13
静的破砕剤と大型ブレーカを併用する工法で行う橋梁下部工の解体作業に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 大型ブレーカを用いる二次破砕, 小割りは,静的破砕剤を充填後, ひび割れが発生する前に行う。
- 静的破砕剤の練混ぜ水は,清浄な水を使用し、 適用温度範囲の上限を超えないように注 意する。
- 大型ブレーカの作業では, コンクリート塊等の落下, 飛散による事故防止のため立入禁 止措置を講じる。
- 穿孔径については、削岩機などを用いて破砕リフトの計画高さまで穿孔し、適用可能径の上限を超えていないか確認する。
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解答1
1.大型ブレーカを用いる二次破砕, 小割りは、破砕設計に基づいた孔間隔で破砕対象物に穿孔を行い, 水と練り混ぜた静的破砕剤を孔口まで充てんし, 噴出現象による被災防止を目的として養生シート等で充てん箇所を覆い, 10~24時間後, 亀裂発生の確認後に行うのが一般的である。
2.記述のとおり
3.労働安全衛生規則第517条の15(コンクリ ート造の工作物の解体等の作業) 第1号により正しい。
4.記述のとおり
No. 14
道路のアスファルト舗装の品質管理に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 各工程の初期においては,品質管理の各項目に関する試験の頻度を適切に増やし、その時点の作業員や施工機械等の組合せにおける作業工程を速やかに把握しておく。
- 工事途中で作業員や施工機械等の組合せを変更する場合は,品質管理の各項目に関する 試験頻度を増し、新たな組合せによる品質の確認を行う。
- 管理の合理化をはかるためには、密度や含水比等を非破壊で測定する機器を用いたり, 作業と同時に管理できる敷均し機械や締固め機械等を活用することが望ましい。
- 各工程の進捗に伴い, 管理の限界を十分満足することが明確になっても、品質管理の各項目に関する試験頻度を減らしてはならない。
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解答4
1.2.記述のとおり
3.管理の合理化をはかるために, 現地で非破壊で密度や含水比等の測定が行えるRI (ラジオアイソトープ) 計器等の使用や、ICTの活用により生産性の向上と品質の確保をはかることを目的とした情報化施工技術が推進されており、舗装工事ではTSを用いた工法規定方式による施工管理や出来形管理等が行われている。
4.各工程の進捗に伴い,工程の安定と受注者が定めた品質管理の限界を十分満足できることが明確であれば、品質管理の各項目に関して試験頻度を減らしてよい。
No. 15
建設工事の品質管理における「工種」, 「品質特性」 及び 「試験方法」 に関す る組合せのうち, 適当なものは次のうちどれか。
[工種]・・・[品質特性]・・・[試験方法]
- コンクリート工・・・・スランプ・・・圧縮強度試験
- 路盤工・・・・・・・・締固め度・・・CBR試験
- アスファルト舗装工・・安定度・・・・平坦性試験
- 土工・・・・・・・・・支持力値・・・平板載荷試験
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解答4
1.コンクリート工のスランプは,ワーカビリティーなどを評価する値で, スランプ試験を用いる。圧縮強度試験は, コンクリートの圧縮強度を調べる試験
2.路盤工の締固め度は、 現場密度試験により求める。CBR試験は路盤の強度を評価する試験
3.アスファルト舗装工の安定度は、走行荷重などによるアスファルト変形抵抗性をいいマー シャル安定度試験を用いる。平坦性試験は、アスファルト路面の平坦性を測定するもので, 3mプロフィルメータを用いる。
4.組み合わせのとおり
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