1級土木・令和3年・問題ANo.16~No.20
No. 16
鋼橋における架設の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 部材の組立てに用いるドリフトピンは, 仮締めボルトとドリフトピンの合計本数の1/3 以上使用するのがよい。
- 吊り金具は,本体自重のほかに, 2点吊りの場合には本体自重の100%, 4点吊りの場 合には50%の不均等荷重を考慮しなければならない。
- ジャッキをサンドル材で組み上げた架台上にセットする場合は、 鉛直荷重の10%以上の 水平荷重がジャッキの頭部に作用するものとして照査しなければならない。
- I形断面部材を仮置きする場合は,風等の横荷重による転倒防止に十分配慮し, 汚れや 腐食に対する養生を行い, 地面から15cm以上離すものとする。
No. 17
鋼道路橋における溶接に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 外観検査の結果が不合格となったスタッドジベルは全数ハンマー打撃による曲げ検査を行い,曲げても割れ等の欠陥が生じないものを合格とし、元に戻さず, 曲げたままにして おく。
- 現場溶接において, 被覆アーク溶接法による手溶接を行う場合には,溶接施工試験を行う必要がある。
- エンドタブは, 溶接端部において所定の品質が確保できる寸法形状の材片を使用し, 溶接終了後は,ガス切断法によって除去し、その跡をグラインダ仕上げする。
- 溶接割れの検査は,溶接線全体を対象として肉眼で行うのを原則とし, 判定が困難な場合には,磁粉探傷試験, 又は浸透探傷試験を行う。
No. 18
鋼道路橋における高力ボルトの施工及び検査に関する次の記述のうち, 適 当でないものはどれか。
- 溶接と高力ボルトを併用する継手は, それぞれが適切に応力を分担するよう設計を行い, 応力に直角なすみ肉溶接と高力ボルト摩擦接合とは併用してはならない。
- フィラーは, 継手部の母材に板厚差がある場合に用いるが, 肌隙等の不確実な連結を防ぐため2枚以上を重ねて用いてはならない。
- トルク法による締付け検査において, 締付けトルク値がキャリブレーション時に設定したトルク値の10%を超えたものは,設定トルク値を下回らない範囲で緩めなければならない。
- トルシア形高力ボルトの締付け検査は,全数についてピンテールの切断の確認とマーキングによる外観検査を行わなければならない。
No. 19
コンクリートのアルカリシリカ反応の抑制対策に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 細骨材はアルカリシリカ反応による膨張を生じさせないので,アルカリシリカ反応性試験を省略することができる。
- アルカリシリカ反応では, 有害な骨材を無害な骨材と混合した場合, コンクリートの膨張量は, 有害な骨材を単独で用いるよりも大きくなることがある。
- アルカリシリカ反応抑制対策として, 高炉セメントB種を使用する場合は,スラグ混合率40%以上とする。
- 海洋環境や凍結防止剤の影響を受ける地域で, 無害でないと判定された骨材を用いる場 合は,外部からのアルカリ金属イオンや水分の侵入を抑制する対策を行うのが効果的である。
No. 20
コンクリート構造物の補強工法に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 道路橋の床版に対する接着工法では, 死荷重等に対する既設部材の負担を減らす効果は 期待できず,接着された補強材は補強後に作用する車両荷重に対してのみ効果を発揮する。
- 橋梁の耐震補強では,地震後の点検や修復作業の容易さを考慮し, 橋脚の曲げ耐力を基 礎の曲げ耐力より大きくする。
- 耐震補強のために装置を後付けする場合には, 装置本来の機能を発揮させるために,そ の装置が発現する最大の強度と,それを支える取付け部や既存部材との耐力の差を考慮す る。
- 連続繊維の接着により補強を行う場合は、 既設部材の表面状態が直接確認できなくなる ため、帯状に補強部材を配置する等点検への配慮を行う。
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