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深礎工法とは?デメリットや施工手順・特徴をまるっと解説

今回のテーマは場所打ち杭工法のひとつである【深礎工法】

概要や注意点(デメリット)、特徴などについて図解付きでわかりやすく解説していきます。

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂

深礎工法とは?デメリットや施工手順・特徴をまるっと解説

深礎工法のいろいろを解説していきます!

深礎工法の概要

深礎工法の図解は以下のとおり!

深礎工法は、人力掘削と円形リングを使った土留工法との組み合わせで施工します。(人力と機械の併用)

そして掘削した部分にコンクリートなどを流し込んで杭をつくり、地盤強化を行います。

簡単な排土施設で作業ができるので、山間部の傾斜地やせまい場所での施工も可能です。

 

また、支持地盤を直接目で確認することができます。

さらに山留め材は、波形鉄板をリング枠で組み立てるもの、ライナープレート、コンクリート吹付けとロックボルトが使われています。

ただし機械掘削と人力掘削の併用であるので、排水が可能であることが条件になりますよ 🙂

 

深礎工法の注意点やデメリット

デメリットとしては、軟弱地盤や水位が高い場合は施工は難しいことです。

さらに有毒ガスの噴出や酸素欠乏のおそれがあるところでも施工は難しいでしょう。

 

もし軟弱地盤で行う場合、山留材にそれぞれ先行矢板、シールドなどの補助工法を採用し、重要な構造物に近接する場所では、構造物の変位を防止するため、上段の山留め材をコンクリートで固めてください。

一般的に山留め材は取り外さないことが多く、山留材と地山との間に生じる空げきを埋めるために、モルタル、その他の注入を行います。

裏込め注入のため、コンクリート打ち込み前にあらかじめ内径50mm以上のパイプを設置し、コンクリート打ち込み後にこのパイプから低圧の注入を行いましょう。

さらに注入がよく行われたことを確認するために別の検査用パイプを建て込んでおくのが一般的です。

 

また深礎工法を行うにあたって、湧水が予想される場所では試験杭の施工により湧水量を確認しなければなりません。

孔内から水中ポンプなどにより排水を行う場合は、経験則的に0.2㎥/min程度が限界とされ、これ以上の湧水がある場合では地山の崩壊が生じた例が多いそうです。

そしてウェルポイント工法やディープウェル工法など孔外からの排水工法によるときは、排水量と地盤の状態によっては、井戸の枯渇や周辺の地盤を招くことがあり、十分に注意して施工してください。

 

一般に杭の純間隔が杭の直径の2倍以下の場合で、近接する2本の杭を同時に掘削すると、互いの影響により崩壊を生じる恐れがあるので、一方の杭の裏込め注入までが完了したのちに、他方の掘削を開始してください。

さらに、斜面の上下に杭がある場合は、一般に山側の杭を先行するのが良いでしょう。

 

深礎工法とは?デメリットや施工手順・特徴をまるっと解説まとめ

深礎工法の特徴をまとめるとこんな感じ 🙂

工法 深礎杭工法
施工要領 掘削・排土方法概要 ライナープレート、波型鉄板とリング枠、モルタルライニングによる方法で、孔壁の土留めをしながら内部の土砂を掘削・排土する

掘削した部分にコンクリートを流し込み、地盤強化を行う

掘削方式 人力と機械の併用
孔壁の保護方法 山留め材
標準的杭径(m) 2.0~4.0
標準的掘削深度(m) 10~20
付帯設備 やぐら、バケット巻き上げ用ウィンチ
 
地盤適用条件 地質全般 軟弱地盤や地下水位が高い場合、施工は困難

また、有毒ガスの噴出や酸素の欠乏する恐れの地盤でも施工は困難である

ごく軟弱な粘性土、腐葉土など

N≦1

ヒービングについて要検討
軟弱な粘性土、シルト

1<N≦2

粘土、シルト

N=3~30

砂:N=0~30
砂:30~
玉石(mm)
転石
土丹
軟岩
硬岩
鉄筋コンクリート
支持層の確認に用いる土
掘削深度の測定

 

以上です。

ありがとうございました。

 

この記事を書いた人

名前:ちゃんさと
  • 元公務員の土木ブロガー💻
  • 国立大学★土木工学科卒業(学士)
  • 大学卒業後、某県庁の公務員(土木職)として7年間働いた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
  • 1級土木施工管理技士、玉掛け、危険物取扱者乙4などの資格もち
  • 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や土木知識をメインにさまざまな情報発信中!
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