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ブレース構造のデメリットやメリット!トラスやラーメン構造とブレース構造の違い

今回のテーマは【ブレース構造】

デメリットやメリットのほか、トラスやラーメン構造とブレース構造との違いもまとめています。

ブレース構造のデメリットやメリット!トラスやラーメン構造とブレース構造の違い

 

ブレース構造とは【ブレース】と呼ばれる斜め部材で地震力を負担させ、合理的に部材断面を使うことができる構造です。

ブレース構造のデメリット&メリット

ブレース構造のメリットとデメリットを確認しておきましょう。

メリット デメリット
取り付けがしやすいこと

柱や梁の構造などのデザインにあわせた取り付けができること

工場で取り付けても現地で取り付けても手間や工数が少なくて済む

建物の中から見ると柱や梁などに鉄骨ブレースの形が分かりにくいため、自由に家具を配置できる

木造住宅の場合は、木の種類や質によって住宅の質にバラツキがあるが、鉄骨住宅に使われる部材は工場生産によって安定供給する仕組みが整えられており、住宅の品質も安定している

基本構造が金属で構成されているため、構造そのもので部材が腐ることやシロアリの害の心配がない

材料が鉄骨であるため、外に出ているものはさびやすくなる

ブレースがさびないようなメンテナンスや防水処理をする必要あり

音が響きやすく、大空間がつくりにくい

ブレースの位置によって間取りの自由が制限されるので、その点でいえば、鉄骨ラーメン構造のほうが間取りに自由度が高い

木造住宅と比較すると建築コストがかかる

断熱性が低く、結露の原因となり、内部鉄骨の錆にもつながる

ブレース構造のメリットは、取付けしやすく、柱や梁の構造デザインに合わせられることです。

つぎに建物の中からは鉄骨ブレースの形は分かりにくいため、家具配置が自由にできるでしょう。

また鉄骨住宅の部材は工場生産されていることが多いので、住宅の品質は安定しています。

さらに言えば、ブレース構造は鉄骨であるため、部材が腐ることはなくシロアリなどの心配はありません。

 

一方でデメリットは、材料が鉄骨であるため外部にあるものは錆びやすくなるため、ブレース構造が錆びないようにメンテンナスや防水処理をする必要があるでしょう。

またブレースの位置によっては間取りの自由が制限され、木造住宅と比較すると建築コストもかかると言えます。

さらに断熱性が低く、結露の原因にもなり、内部鉄骨の錆にもつながるので注意が必要です。

 

 

ラーメン構造やトラス構造とブレース構造の違い

ちなみに上記のブレース構造の図解を見てみると、赤いブレースを取り除けばラーメン構造となります。

そしてラーメン構造の次に多く採用されている構造で、その他の形式と使用例などを比べると以下のとおりです。

構造の種類 使用例
ブレース構造 木造軸組工法や低層の鉄骨造
ラーメン構造 中高層の鉄筋コンクリート造のマンションや鉄骨造のオフィスビル
トラス構造 三角形の集合体で橋や体育館の屋根部分など大空間を作る場合
壁式構造 2X4工法(ツーバイフォー)や低層の鉄筋コンクリート造でよく使われる

ブレース構造がどうして合理的かというと、ブレースには軸力しか作用しないからです。

トラス構造と同じように、柱と梁、ブレースによって三角形△がつくられるため、曲げモーメントでは少ししか荷重を負担できない部材でも、軸力ならたくさんの荷重を負担できます。

ブレース構造はラーメン構造とトラス構造の一部を取り入れたハイブリットな構造とも言えるかもしれませんね 🙂

 

ブレース構造の計算

ブレース構造を用いる際には、以下の3項目の計算が必要とされています。

①計算項目

ブレースの応力算定

作用する荷重にして生じる曲げモーメントやせん断力などを計算

水平力がベクトル分割増しされることに注意!

ブレースは斜め材なので「α=斜め長さ/水平長さ」の割増しが、地震力に掛かる

②計算項目

ブレースの断面算定

断面に作用する断面応力によって、柱や梁の寸法、配筋、段面の形状などを計算

ブレースは一般的に引張力にだけ作用

断面積と有効断面積をまちがえないように注意が必要

③計算項目

ブレースの保有耐力接合

保有耐力接合は、構造物を問題なく支えられるように、接合部の耐力が母材の耐力よりも増すようにすること

ブレース構造は地震時に水平力を負担するが、十分な機能を発揮するためには、接合部が壊れないようにする処置が必要

これらの計算により、安全にブレースを設置することができます。

ブレース構造のデメリットやメリット!トラスやラーメン構造とブレース構造の違いまとめ

ブレース構造のメリット&デメリット

メリット デメリット
取り付けがしやすいこと

柱や梁の構造などのデザインにあわせた取り付けができること

工場で取り付けても現地で取り付けても手間や工数が少なくて済む

建物の中から見ると柱や梁などに鉄骨ブレースの形が分かりにくいため、自由に家具を配置できる

木造住宅の場合は、木の種類や質によって住宅の質にバラツキがあるが、鉄骨住宅に使われる部材は工場生産によって安定供給する仕組みが整えられており、住宅の品質も安定している

基本構造が金属で構成されているため、構造そのもので部材が腐ることやシロアリの害の心配がない

材料が鉄骨であるため、外に出ているものはさびやすくなる

ブレースがさびないようなメンテナンスや防水処理をする必要あり

音が響きやすく、大空間がつくりにくい

ブレースの位置によって間取りの自由が制限されるので、その点でいえば、鉄骨ラーメン構造のほうが間取りに自由度が高い

木造住宅と比較すると建築コストがかかる

断熱性が低く、結露の原因となり、内部鉄骨の錆にもつながる

構造の種類 使用例(違い)
ブレース構造 木造軸組工法や低層の鉄骨造
ラーメン構造 中高層の鉄筋コンクリート造のマンションや鉄骨造のオフィスビル
トラス構造 三角形の集合体で橋や体育館の屋根部分など大空間を作る場合
壁式構造 2X4工法(ツーバイフォー)や低層の鉄筋コンクリート造でよく使われる

上記の赤い部分(ブレース)を取り除けばラーメン構造となる。

ブレース構造はトラス構造と同じ役割をもち、柱と梁、ブレースによって三角形△がつくられるため、曲げモーメントでは少ししか荷重を負担できない部材でも、軸力ならたくさんの荷重を負担できる

ブレース構造はラーメン構造とトラス構造の一部を取り入れたハイブリットな構造!

ブレース構造の計算

①計算項目

ブレースの応力算定

作用する荷重にして生じる曲げモーメントやせん断力などを計算

水平力がベクトル分割増しされることに注意!

ブレースは斜め材なので「α=斜め長さ/水平長さ」の割増しが、地震力に掛かる

②計算項目

ブレースの断面算定

断面に作用する断面応力によって、柱や梁の寸法、配筋、段面の形状などを計算

ブレースは一般的に引張力にだけ作用

断面積と有効断面積をまちがえないように注意が必要

③計算項目

ブレースの保有耐力接合

保有耐力接合は、構造物を問題なく支えられるように、接合部の耐力が母材の耐力よりも増すようにすること

ブレース構造は地震時に水平力を負担するが、十分な機能を発揮するためには、接合部が壊れないようにする処置が必要

以上です。

ありがとうございました。

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