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1級土木・令和元年・問題BNo.21~No.25

1級土木・令和元年・問題BNo.21~No.25

No. 21

急傾斜地での掘削及び法面防護等のロープ高所作業にあたり,事業者が危険防止のために講じるべき措置に関する次の記述のうち, 労働安全衛生法令上、誤っているものはどれか。

  1. 地山の崩壊又は土石の落下により労働者に危険を及ぼすおそれがあるときは,地山を安全なこう配とし, 落下のおそれのある土石を取り除く等の措置を講ずる。
  2. 作業のため物体が落下することにより労働者に危険を及ぼすおそれがあるときは,手すりを設け, 立入区域を設定する。
  3. ロープ高所作業では, 身体保持器具を取り付けたメインロープ以外に, 要求性能墜落制止用器具 (安全帯) を取り付けるためのライフラインを設ける。
  4. 突起物等でメインロープやライフラインが切断のおそれがある箇所では,覆いを設ける等切断を防止するための措置を講ずる。

解答2

1.労働安全衛生規則第534条 (地山の崩壊等による危険の防止) 第1項第1号により正しい。

2.同規則第537条 (物体の落下による危険の防止) に、 「事業者は, 作業のため物体が落下することにより, 労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは, 防網の設備を設け, 立入区域を設定する等当該危険を防止するための措置を講じなければならない」と規定されてい る。

3.同規則第539条の2(ライフラインの設置) により正しい。

4.同規則第539条の 3(メインロープ等の強度等) 第2項第3号により正しい

No. 22

建設工事における埋設物ならびに架空線の防護に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 埋設物に近接する箇所で明り掘削作業を行う場合は、 埋設物の損壊などにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときには,当該作業と同時に埋設物の補強を行わなければならない。
  2. 明り掘削で露出したガス導管の防護の作業については,当該作業を指揮する者を指名して、その者の直接の指揮のもとに作業を行わなければならない。
  3. 工事現場における架空線等上空施設については, 施工に先立ち, 種類 場所・高さ・管理者等を現地調査により事前確認する。
  4. 架空線等上空施設に近接した工事の施工にあたっては, 架空線等と機械, 工具, 材料等 について安全な離隔を確保する。

解答1

1.労働安全衛生規則第362条 (埋設物等による危険の防止) 第1項に 「事業者は, 埋設物 等又はれんが壁, コンクリートブロック塀, 擁壁等の建設物に近接する箇所で明り掘削の作業を行なう場合において,これらの損壊等により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは, これらを補強し、 移設する等当該危険を防止するための措置が講じられた後でなければ,作業を行なってはならない」と規定されている。

2.同条第2項及び第3項により正しい。

3.土木工事安全施工技術指針 第3章地下埋設物・架空線等上空施設一般 第2節架空線等上空施設一般 1. 事前確認 (1) により正しい。

4.同指針同章同3. 現場管理 (1) により正しい。

No. 23

労働者の健康管理のために事業者が講じるべき措置に関する次の記述のう ち、労働安全衛生法令上、誤っているものはどれか。

  1. 事業者は,原則として常時使用する労働者に対し, 1年以内ごとに1回, 定期に,医師 による健康診断を行わなければならない。
  2. 休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間 が1月当たり100時間を超え,かつ, 疲労の蓄積が認められる労働者の申出により、 保健所のカウンセラーによる面接指導を行わなければならない。
  3. 一定の危険性・有害性が確認されている化学物質を取り扱う場合には,事業場における リスクアセスメントが義務づけられている。
  4. 事業者は,常時特定粉じん作業に係る業務に労働者を就かせるときは, 粉じんの発散防 止及び作業場所の換気方法, 呼吸用保護具の使用方法等について特別の教育を行わなければならない。

解答2

1.労働安全衛生規則第44条 (定期健康診断) 第1項により正しい。

2.労働安全衛生法 第66条の8の2及び同規則第52条の7の2に 「事業者は, (中略) 厚生労働省令で定める時間(休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間について, 1月当たり100時間とする) を超える労働者に対し, (中略) 医師による面接指導を行わなければならない」と規定されている。

3.同法57条の3第3項の規定に基づく 「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」により正しい。

4.粉じん障害 防止規則第22条 (特別の教育)により正しい。

No. 24

コンクリート構造物の解体作業に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 圧砕機,大型ブレーカによる取壊しでは, 建設機械と作業員の接触を防止するため, 誘 導員を適切な位置に配置する。
  2. ワイヤソーによる取壊しでは, 切断の進行に合わせ、適宜切断面へのキャンバー打ち込 みずれ止めを設置する。
  3. 転倒方式による取壊しでは, 解体する構造物の縁切り作業を数日間行い,その作業が完 了してから転倒作業を行う。
  4. カッタによる取壊しでは,ブレード, 防護カバーを確実に設置し、 特にブレード固定用 ナットは十分に締め付ける。

解答3

1.国土交通省総合政策局建設施工企画課策定 建設機械施工安全マニュアル 第III編安全確 認チェックシート 構造物取壊し工 (圧砕機 大型ブレーカによる取壊し) により正しい。

2.同マニュアル(ワイヤソーによる取壊し) に, 1) 切断中は監視員を配置し, 関係者以外立入禁止とする。2) 切断の進行に合わせ、適宜切断面へのキャンバー打ち込み,ずれ止め設置を行う。 などの安全確認事項が記されている。

3.土木工事安全施工技術指針第19章 構築物の取りこわし工事 第2節取りこわし工2. 転倒工法における必要な措置 (5) に, 「転倒作業は必ず一連の連続作業で実施し, その日中に終了させ, 縁切した状態で放置しないこと」と記されている。

4.建設機械施工安全マニュアル構造物取壊し工 (カッターによる取壊し)により正しい。

No.25

品質管理に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 品質管理は, 施工計画立案の段階で管理特性を検討し, それを施工段階でつくり込むプロセス管理の考え方である。
  2. 品質特性の選定にあたっては,工程の状態を総合的に表すことができ, 工程に対して処置をとりやすい特性のものを選ぶことに留意する。
  3. 品質特性の選定にあたっては, 構造物の品質に及ぼす影響が小さく, 測定しやすい特性のものを選ぶことに留意する。
  4. 施工段階においては, 問題が発生してから対策をとるのではなく, 小さな変化の兆しから問題を事前に予見し、手を打っていくことが原価低減や品質確保につながる。

解答3

1.2記述のとおり

3.品質特性の選定に当たっては、 1工程の状態を総合 的に表せるもの, 2工程に対し処置をとりやすいもの, 3選定された品質特性と最終品質と の関係が明らかなもの, 4構造物の品質に重要な影響を及ぼすもの, 5 測定しやすい特性のもの,6早期に結果が得られるもの, 7できるだけ工程の初期に測定できるものを選ぶの が望ましい。

4.記述のとおり

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