1級土木・令和3年・問題BNo.1~No.5
No. 1
TS (トータルステーション) を用いて行う測量に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- TSでの鉛直角観測は, 1視準1読定, 望遠鏡正及び反の観測1 対回とする。
- TSでの水平角観測は, 対回内の観測方向数を10方向以下とする。
- TSでの観測の記録は,データコレクタを用いるが,これを用いない場合には観測手簿に記載するものとする。
- TSでの距離測定に伴う気象補正のための気温、気圧の測定は, 距離測定の開始直前,又 は終了直後に行うものとする。
+ 解答・解説をみる(クリック)
解答2
1.測量法第34条 (作業規程の準則)の規定に基づき定められた 「作業規程の準則」 (国土交通省告示第413号) 第37条 (観測の実施) 第2項第1号ニにより正しい。
2.同号トに「水平角観測において, 対回内の観測方向数は5方向以下とする」 と規程されている。
3.同号チにより正しい。
4.同号へ (2) により正しい。
No. 2
公共工事標準請負契約約款に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。
- 受注者は,設計図書と工事現場が一致しない事実を発見したときは、その旨を直ちに監督員に口頭で通知しなければならない。
- 発注者は,検査によって工事の完成を確認した後, 受注者が工事目的物の引渡しを申し出たときは、直ちに当該工事目的物の引渡しを受けなければならない。
- 受注者は,災害防止等のため必要があると認められるときは、臨機の措置をとらなけれ ばならない。
- 発注者は,受注者の責めに帰すことができない自然的, 又は人為的事象により,工事を 施工できないと認められる場合は, 工事の全部又は一部の施工を一時中止させなければならない。
+ 解答・解説をみる(クリック)
解答1
1.公共工事標準請負契約約款第18条 (条件変更等) 第1項に 「受注者は, 工事の施工に当たり、次の各号のいずれかに該当する事実を発見したときは、その旨を直ちに監督員に通知し、その確認を請求しなければならない」 及び第4号に「工事現場の形状,地質, 湧水等の状態,施工上の制約等設計図書に示された自然的又は人為的な施工条件と実際の工事現場が一致しないこと」と規定されている。
2.同約款第32条 (検査及び引渡し) 第4項により正しい。
3.同約款第27条 (臨機の措置) 第1項により正しい。
4.同約款第20条 (工事 の中止) 第1項により正しい。
No. 3
下図は, 鉄筋コンクリートL型擁壁の配筋図を示したものである。 たて壁とかかと版の引張鉄筋の組合せで,正しいものはどれか。

- ➀と②
- ➀と③
- ②と④
- ③と④
+ 解答・解説をみる(クリック)
解答2
L型擁壁は,擁壁背面側に主働土圧を受け,たて壁背面側に引張力が働くため, 背面側の鉄筋は密となる。
一方、つま先部 (擁壁前面側の底版部) は下面側に引張力が働き, かかと部(擁 壁背面側の底版部) は上面側に引張力が働くため,これらの面の鉄筋は密となる。
よって、たて壁の引張鉄筋は➀D16, かかと版の引張鉄筋は③D16の2.の組合せが正しい。
No. 4
建設工事における電気設備等に関する次の記述のうち, 労働安全衛生規則上, 誤っているものはどれか。
- 水中ポンプやバイブレータ等の可搬式の電動機械器具を使用する場合は、 漏電による感電防止のため自動電撃防止装置を取り付ける。
- アーク溶接等 (自動溶接を除く) の作業に使用する溶接棒等のホルダーについては,感 電の危険を防止するために必要な絶縁効力及び耐熱性を有するものを使用する。
- 仮設の配線を通路面で使用する場合は,配線の上を車両等が通過すること等によって絶 縁被覆が損傷するおそれのないような状態で使用する。
- 電気機械器具の操作を行う場合には, 感電や誤った操作による危険を防止するために操 作部分に必要な照度を保持する。
+ 解答・解説をみる(クリック)
解答1
1.労働安全衛生規則第333条 (漏電による感電の防止) 第1項に「事業者は,電動機械器 具で,対地電圧が150V をこえる移動式若しくは可搬式のもの又は水等導電性の高い液体によって湿潤している場所その他鉄板上,鉄骨上, 定盤上等導電性の高い場所において使用する移動式若しくは可搬式のものについては、漏電による感電の危険を防止するため,当該電 動機械器具が接続される電路に,当該電路の定格に適合し, 感度が良好であり,かつ,確実に作動する感電防止用漏電しゃ断装置を接続しなければならない」と規定されている。自動電撃防止装置は交流アーク溶接機の感電防止装置である。
2.同規則第331条 (溶接棒等のホルダー)により正しい。
3.同規則第338条 (仮設の配線等)により正しい。
4.同規則 第第335条(電気機械器具の操作部分の照度) により正しい。
No. 5
工事の施工に伴う関係機関への届出及び許可に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 騒音規制法に係わる指定地域内において特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとす ある者は,当該特定建設作業の実施を市町村長に7日前までに届け出なければならない。
- 道路上に工事用板囲,足場, 詰所その他の工事用施設を設置し, 継続して道路を使用す る者は, 道路管理者から道路占用の許可を受けなければならない。
- 特殊な車両にあたる自走式建設機械を通行させようとする者は、所轄の警察署長に申請し、特殊車両の通行許可を受けなければならない。
- 吊り足場又は張出し足場の組立てから解体までの期間が60日以上となる場合は、所轄の 労働基準監督署長にその計画を届け出なければならない。
+ 解答・解説をみる(クリック)
解答3
1.騒音規制法第14条 (特定建設作業の実施の届出) 第1項により正しい。
2.道路法第32条 (道路の占用の許可) 第1項第7号及び同法施行令第7条 (道路の構造又は交通に支障を及ぼすおそれのある工作物等) 第4号により正しい。
3.同法第47条の2 (限度超過車両の通行の許可等) 第1項に「道路管理者は,車両の構造又は車両に積載する貨物が特殊であるためやむを得ないと認めるときは, (中略) 当該車両を通行させようとする者の申請に基づいて, 通行経路, 通行時間等について, 道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため必要な条件を付して, 限度超過車両の通行を許可することができる」 と規定されている。
4.労働安全衛生法第88条 (計画の届出等) 第1項及び同規則第85条 (計画の届出をすべ き機械等)第86条 (計画の届出等) 第1項により正しい。
前の問題を見直す?/次の問題へ進む?
TOPページに戻る