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2級土木・令和3年後期一次No.12~No.16

2級土木・令和3年後期一次No.12~No.16

No. 12

鋼材に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 硬鋼線材を束ねたワイヤーケーブルは, 吊橋や斜張橋等のケーブルとして用いられる。
  2. 低炭素鋼は, 表面硬さが必要なキー, ピン, 工具等に用いられる。
  3. 棒鋼は,主に鉄筋コンクリート中の鉄筋として用いられる。
  4. 鋳鋼や鍛鋼は, 橋梁の支承や伸縮継手等に用いられる。

解答2

1.記述のとおり

2.炭素鋼は, 鉄と炭素の合金であり, 炭素含有量が少ないと延性,展性に富み溶接等加工性に優れるが, 多いと引張強さ・硬さが増すが,伸び・ 絞りが減少し, 被削性・被研削性は悪くなる。 炭素含有量が0.25%以下を低炭素鋼といい, 針 金, くぎ リベット, ボルト, ナット, 橋梁の鋼板等に用いられる。 0.6% 以上を高炭素鋼と いい表面硬さが必要なキー・ピン・工具等に用いられる。 なお 0.25~0.6% を中炭素鋼とい い, 0.6%以下のものは構造用鋼として用いられる。

3.4記述のとおり

No. 13

鋼道路橋の架設工法に関する次の記述のうち, 主に深い谷等, 桁下の空間が使用できない現場において, トラス橋などの架設によく用いられる工法として適当なものはどれか。

  1. トラベラークレーンによる片持式工法
  2. フォルバウワーゲンによる張出し架設工法
  3. フローティングクレーンによる一括架設工法
  4. 自走クレーン車による押出し工法

解答1

1.トラベラークレーンによる片持式工法は,既に架設された桁をカウンターウエイトと し, 桁上に設置したトラベラークレーンで, 続く部材を片持式に架設する工法であり,主に 深い谷等, 桁下の空間が使用できない現場に適している。

2.フォルバウワーゲンによる張出し架設工法はPC橋の架設工法である。

3.フローティングクレーンによる一括架設工法は,組み立てられた部材を台船で現場までえい航し, フローティングクレーンでつり込み一 括して架設する工法であり, 流れの弱い河川や海岸での架設に用いられる。

4.自走クレー ン車による押出し工法であるが,このような工法はない。なお、自走クレーン車による工法では自走クレーン車が自由に進入できる桁下空間が必要である。 また押出し工法は PC橋の架設工法であり, 橋台背後の桁製作ヤードでブロックを製作し, 前方に押し出した後, 空いたヤード上で押し出したブロックにコンクリートを打ち継ぎ, PC鋼材で結合しながら 順次, 橋桁を押し出して架設する工法である。

No. 14

コンクリートの劣化機構に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 中性化は,空気中の二酸化炭素が侵入することによりコンクリートのアルカリ性が失われる現象である。
  2. 塩害は,コンクリート中に侵入した塩化物イオンが鉄筋の腐食を引き起こす現象で ある。
  3. 疲労は,繰返し荷重が作用することで, コンクリート中の微細なひび割れがやがて 大きな損傷になる現象である。
  4. 化学的侵食は、凍結や融解の繰返しによってコンクリートが溶解する現象である。

解答4

1.中性化は, 空気中の二酸化炭素がコンクリート中に侵入し, コンクリート中の水酸化カ ルシウムを炭酸カルシウムに変化させることによりアルカリ性が失われ, pHが低下する現象のこと。

2. 塩害とは, コンクリート中に侵入した塩化物イオンが鋼材に腐食・膨張を生 じさせ, コンクリートにひび割れ, はく離等の損傷を与える現象のこと。

3.記述のとおり

4.化学的侵食は,工場排水,下水道,海水, 温泉, 侵食性ガス等に含まれる硫酸や硫酸塩等により, 遊離石灰の溶出, 可溶性物質の生成による溶出, エトリンガイトの生成による膨張崩壊等を引き起こし, コンクリートが溶解又は分解する現象のこと。

No. 15

河川堤防の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 堤防の腹付け工事では,旧堤防との接合を高めるため階段状に段切りを行う。
  2. 堤防の腹付け工事では,旧堤防の表法面に腹付けを行うのが一般的である。
  3. 河川堤防を施工した際の法面は,一般に総芝や筋芝等の芝付けを行って保護する。
  4. 旧堤防を撤去する際は, 新堤防の地盤が十分安定した後に実施する。

解答2

1.段切りは, 1:4より急な法面に腹付け工事を行う場合に, 旧堤防との十分な接合とすべり面が生じないようにするために行う。

2.腹付け工事を行う場合,表法面への腹付けは 河積の減少等の問題があるため, 高水敷が広く川幅に余裕がある場合を除き, 原則旧堤防の裏法面に行う。

3.法面は,降雨や流水等による浸食を防止し, 安定をはかるため、 芝張り種子吹付け等による法覆工を行う。

4.新堤防は, 圧密沈下や法面の安定に時間を要するので、堤防法面の植生の生育状況, 堤防本体の締固めの状況 (自然転圧) 等を考慮し, 原則,新 堤防完成後3年間は旧堤防を撤去しない。

No. 16

河川護岸に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。

  1. コンクリート法枠工は,一般的に法勾配が緩い場所で用いられる。
  2. 間知ブロック積工は,一般的に法勾配が緩い場所で用いられる。
  3. 石張工は,一般的に法勾配が急な場所で用いられる。
  4. 連結 (連節) ブロック張工は,一般的に法勾配が急な場所で用いられる。

解答1

1.コンクリート法枠工は,一般的に法勾配が1:1.5~3.0の緩い場所で用いられる。

2. 間知ブロック積工は,一般的に法勾配がI:0.4~0.6の急な場所や流速の大きな急流部で用いられる。

3.石張工は,一般的に法勾配が 1:1.5~3.0の緩い場所で用いられる。なお, 法勾配が1割より緩いものを石張工, 急なものを石積工という。

4.連結 (連節) ブロック 張工は,一般的に法勾配がI : 2.0 以上の緩い場所で用いられる。

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