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2級土木・令和2年後期一次No.12~No.16

2級土木・令和2年後期一次No.12~No.16

No. 12

下図は,鋼材の引張試験における応力度とひずみの関係を示したものであるが,点Eを表している用語として, 適当なものは次のうちどれか。

【応力とひずみの関係】

  1. 比例限度
  2. 弾性限度
  3. 上降伏点
  4. 引張強さ

解答2

鋼材の応力度とひずみ図の各点の名称

  • P:応力度とひずみが比例する最大限度(比例限度)
  • E:弾性変形をする最大限度 (弾性限度)
  • Yu:は応力度が増えないのにひずみが急増し はじめる点(上降伏点)
  • YL:応力が急減少し, ひずみが増加する点 (下降伏点)
  • U:応力度が最大となる引張強さ (最大応力度又は引張り強さ),Bは,鋼材が破断する点 (破断点)

なおRは塑性域にある任意の点で呼称はない。

No. 13

鋼道路橋における架設工法のうち, 市街地や平坦地で桁下空間やアンカー設備が使用できない現場において一般に用いられる工法として、適当なものは次のうちどれか。

  1. フローティングクレーンによる一括架設工法
  2. 自走クレーンによるベント工法
  3. ケーブルクレーンによる直吊り工法
  4. 手延機による送出し工法

解答4

1.フローティングクレーンによる一括架設式工法は, 組み立てられた部材を台船で現場までえい航し, フローティングクレーンでつり込み一括して架設する工法である。

2.自走クレーンによるベント工法は, 橋桁をベントで仮受けしながら部材を組み立てて架設する工法 で,自走クレーン車が進入できる場所での施工に適している。

3.ケーブルクレーンによる 直吊り工法は,鉄塔で支えられたケーブルクレーンで桁をつり込んで受ばり上で組み立てて 架設する工法で, 桁下が利用できない山間部等で用いる場合が多く, 市街地では採用されな い。

4.手延機による送出し工法は、 架設地点に隣接する場所であらかじめ橋桁の組み立てを行って, 手延機を使用して橋桁を所定の位置に送り出し, 据え付ける工法である。 架設地点が道路, 鉄道, 河川などを横断する箇所でベント工法を用いることができない場合に採用されることが多い。

No. 14

コンクリート構造物に関する次の用語のうち, 劣化機構に該当しないものはどれか。

  1. 中性化
  2. 疲労
  3. 豆板
  4. 凍害

解答3

1.中性化は, コンクリート中の水酸化カルシウムが空気中のCO2の侵入などにより炭酸カ ルシウムに変化し, アルカリ性が失われていく現象である。

2.疲労は, 繰返し荷重により 微細なひび割れが発生し, これが大きなひび割れに発展する現象である。

3.豆板とは, 硬化したコンクリートの一部に粗骨材だけが集まってできた空隙の多い不均質な部分をいい, コンクリート打込み時の材料分離や, 型枠からのセメントペーストの漏れ等で生じる。 ジャンカ, あばたともいう。

4.凍害は、コンクリート中の水分が凍結融解作用により膨張と収 縮を繰り返し、組織に緩み又は破壊を生じる現象である。

No. 15

河川に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 河川の流水がある側を堤内地, 堤防で守られている側を堤外地という。
  2. 堤防の法面は,河川の流水がある側を表法面, その反対側を裏法面という。
  3. 河川の横断面図は,上流から下流を見た断面で表し, 右側を右岸という。
  4. 堤防の天端と表法面の交点を表法肩という。

解答1

1.堤外地とは, 堤防で挟まれて河川が流れている側をいい, 堤内地とは,堤防で洪水氾濫から守られている住居や農地のある側をいう。

2.3.4.記述のとおり

No. 16

河川護岸に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 低水護岸は, 低水路を維持し, 高水敷の洗掘などを防止するものである。
  2. 低水護岸の天端保護工は,流水によって護岸の裏側から破壊しないように保護する ものである。
  3. 法覆工は, 堤防及び河岸の法面を被覆して保護するものである。
  4. 縦帯工は,河川の横断方向に設けて, 護岸の破壊が他に波及しないよう絶縁するも のである。

解答4

1.2.3.記述のとおり

4.選択肢の記述内容は横帯工である。縦帯工は, 護岸の法肩部に設置し, 法肩部の施工を容易にするとともに護岸の法肩部の破損を防ぐ構造物である。

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