令和元年度(2019)1級土木施工管理技士★第一次検定の過去問題(問題A)です。(解答・解説付き)
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【令和元年問題A】土木施工管理技士【1級】第一次検定(過去問&解答・解説)
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※問題番号No.1~No.15までの15問題のうちから12問題を選択し解答してください。
令和元年(第一次検定・問題A)1級土木施工管理技士★過去問No.1~15
No. 1土質試験結果の活用に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 土の含水比試験結果は, 水と土粒子の質量の比で示され, 切土, 掘削にともなう湧水量や排水工法の検討に用いられる。
- 土の粒度試験結果は,粒径加積曲線で示され, その特性から建設材料としての適性の判定に用いられる。
- CBR試験結果は、締め固められた土の強さを表す CBRで示され, 設計CBRはアスファルト舗装の舗装厚さの決定に用いられる。
- 土の圧密試験結果は, 圧縮性と圧密速度が示され, 圧縮ひずみと粘土層厚の積から最終沈下量の推定に用いられる。
No. 2土工における土量の変化率に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 土の掘削・運搬中の損失及び基礎地盤の沈下による盛土量の増加は,原則として変化率 に含まれない。
- 土量の変化率Cは, 地山の土量と締め固めた土量の体積比を測定して求める。
- 土量の変化率は,実際の土工の結果から推定するのが最も的確な決め方で類似現場の実 績の値を活用できる。
- 地山の密度と土量の変化率Lがわかっていれば, 土の配分計画を立てることができる。
No. 3盛土の情報化施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 情報化施工を実施するためには,個々の技術に適合した次元データと機器・システムが必要である。
- 基本設計データの間違いは出来形管理に致命的な影響を与えるので,基本設計データが設計図書を基に正しく作成されていることを必ず確認する。
- 試験施工と同じ土質, 含水比の盛土材料を使用し、試験施工で決定したまき出し厚, 締固め回数で施工した盛土も、必ず現場密度試験を実施する。
- 盛土のまき出し厚や締固め回数は、 使用予定材料の種類ごとに事前に試験施工で表面沈下量, 締固め度を確認し, 決定する。
No. 4建設発生土を盛土材料として利用する場合の留意点に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- セメント及びセメント系固化材を用いて土質改良を行う場合は, 六価クロム溶出試験を実施し, 六価クロム溶出量が土壌環境基準以下であることを確認する。
- 自然由来の重金属などが基準を超え溶出する発生土は, 盛土の底部に用いることにより,調査や対策を行うことなく利用することができる。
- ガラ混じり土は, 土砂としてではなく全体を産業廃棄物として判断される可能性が高いため、都道府県などの環境部局などに相談して有効利用することが望ましい。
- 泥土は,土質改良を行うことにより十分利用が可能であるが, 建設汚泥に該当するものを利用する場合は, 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に従った手続きが必要で ある。
No. 5軟弱地盤対策工法に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 緩速載荷工法は,構造物あるいは構造物に隣接する盛土などの荷重と同等又はそれ以上 の盛土荷重を載荷したのち, 盛土を取り除いて地盤の強度増加をはかる工法である。
- サンドマット工法は,地盤の表面に一定の厚さの砂を敷設することで, 軟弱層の圧密のための上部排水の促進と施工機械のトラフィカビリティーの確保をはかる工法である。
- 地下水位低下工法は,地盤中の地下水位を低下させ,それまで受けていた浮力に相当する荷重を下層の軟弱地盤に載荷して, 圧密を促進するとともに地盤の強度増加をはかる工 法である。
- 荷重軽減工法は、 土に比べて軽量な材料で盛土を施工することにより, 地盤や構造物にかかる荷重を軽減し、 全沈下量の低減、安定確保及び変形対策をはかる工法である。
No. 6コンクリート用細骨材に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 高炉スラグ細骨材は, 粒度調整や塩化物含有量の低減などの目的で, 細骨材の一部として山砂などの天然細骨材と混合して用いられる場合が多い。
- 細骨材に用いる砕砂は, 粒形判定実績率試験により粒形の良否を判定し, 角ばりの形状はできるだけ小さく, 細長い粒や偏平な粒の少ないものを選定する。
- 細骨材中に含まれる粘土塊量の試験方法では,微粉分量試験によって微粒分量を分離したものを試料として用いる。
- 再生細骨材Lは、コンクリート塊に破砕, 磨砕, 分級等の処理を行ったコンクリート用骨材で, JIS A 5308 レディーミクストコンクリートの骨材として用いる。
No. 7混和材を用いたコンクリートの特徴に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 普通ポルトランドセメントの一部をフライアッシュで置換すると, 単位水量を減らすことができ長期強度の増進や乾燥収縮の低減が期待できる。
- 普通ポルトランドセメントの一部をシリカフュームで置換すると, 水密性や化学抵抗性の向上が期待できる。
- 普通ポルトランドセメントの一部を膨張材で置換すると, コンクリートの温度ひび割れ抑制やアルカリシリカ反応の抑制効果が期待できる。
- 細骨材の一部を石灰石微粉末で置換すると, 材料分離の低減やブリーディングの抑制が期待できる。
No. 8コンクリートの打込みに関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- 型枠内に打ち込んだコンクリートは, 材料分離を防ぐため、 棒状バイブレータを用いてコンクリートを横移動させながら充てんする。
- コンクリート打込み時にシュートを用いる場合は、 縦シュートではなく斜めシュートを 標準とする。
- コールドジョイントの発生を防ぐためのコンクリートの許容打重ね時間間隔は,外気温が高いほど長くなる。
- コンクリートの打上がり面に帯水が認められた場合は,型枠に接する面が洗われ,砂すじや打上がり面近くにぜい弱な層を形成するおそれがあるので,スポンジやひしゃくなど で除去する。
No. 9暑中コンクリートに関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 暑中コンクリートでは,運搬中のスランプの低下や連行空気量の増加などの傾向があり、 打込み時のコンクリート温度の上限は, 35°C以下を標準とする。
- 暑中コンクリートでは,練上がり温度の10°Cの上昇に対し, 所要のスランプを得るため に単位水量が2~5%増加する傾向がある。
- 暑中コンクリートでは、コールドジョイントの発生防止のため, 減水剤, AE減水剤及び流動化剤について遅延形のものを用いる。
- 暑中コンクリートでは,練上がりコンクリートの温度を低くするために, なるべく低い温度の練混ぜ水を用いる。
No. 10 鉄筋の重ね継手に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 横方向鉄筋の継手は, 鉄筋を直接接合する継手を用いることとし、 原則として重ね継手を用いてはならない。
- 重ね継手を設ける場合は, コンクリートのゆきわたりをよくするために,できるだけ同一断面に集中して配置する。
- 重ね継手部分を焼なまし鉄線で緊結する際の焼なまし鉄線を巻く長さは, コンクリートと鉄筋の付着強度が低下しないよう, 適切な長さとし, 必要以上に長くしない。
- 継足しのために構造物から露出させておく鉄筋は, セメントペーストを塗ったり,高分子材料の皮膜で包んだりして、損傷, 腐食などから保護しなければならない。
No.11 コンクリートの養生に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 膨張材を用いた収縮補償用コンクリートは, 乾燥収縮ひび割れが発生しにくいので, 一般的に早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートと比べて湿潤養生期間を短縮することができる。
- 高流動コンクリートは, ブリーディングが通常のコンクリートに比べて少なく保水性に優れるため、 打込み表面をシートや養生マットで覆わなくてもプラスティック収縮ひび割れは防止できる。
- マスコンクリート部材では, 型枠脱型時に十分な散水を行い, コンクリート表面の温度をできるだけ早く下げるのがよい。
- 寒中コンクリートにおいて設定する養生温度は、部材断面が薄い場合には,初期凍害防止の観点から,標準の養生温度よりも高く設定しておくのがよい。
No. 12道路橋で用いられる基礎形式の種類とその特徴に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 直接基礎は,一般に支持層位置が浅い場合に用いられ, 側面摩擦によって鉛直荷重を 分担支持することは期待できないため,その安定性は基礎底面の鉛直支持力に依存して いる。
- 杭基礎は,摩擦杭基礎として採用されることもあるが支持杭基礎とするのが基本であり, 杭先端の支持層への根入れ深さは, 少なくとも杭径程度以上を確保するのが望ましい。
- 鋼管矢板基礎は,主に井筒部の周面抵抗を地盤に期待する構造体であり,鉛直荷重は基礎外周面と内周面の鉛直せん断地盤反力のみで抵抗させることを原則とする。
- ケーソン基礎は, 沈設時に基礎周面の摩擦抵抗を低減する措置がとられるため、 鉛直荷重 に対しては周面摩擦による分担支持を期待せず基礎底面のみで支持することを原則とする。
No. 13 既製杭の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 中掘り杭工法の最終打撃方式は、 ある深さまで中掘り沈設した杭を打撃によって所定の深さまで打ち込むが, 支持層上面から杭径の3倍程度以上を残して中掘りから打込みへ切 替えるのがよい。
- プレボーリング杭工法のソイルセメント柱は、あらかじめ掘削・泥土化した掘削孔内の 孔底から杭頭部まで杭周固定液を注入し, 液面が沈降した場合には適切に補充しながら造成を行う。
- プレボーリング杭工法の掘削は、掘削孔に傾斜や曲がり及び崩壊が生じないよう注意し て行い, 掘削孔が崩壊するような場合はベントナイトなどを添加した掘削液を使用するの がよい。
- 中掘り杭工法のセメントミルク噴出攪拌方式は、沈設中に杭径以上の拡大掘りや1m以 上の先掘りを行ってはならないが, 根固部においては所定の形状となるよう先掘り,拡大 掘りを行う。
No. 14場所打ち杭の鉄筋かごの施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 鉄筋かごの組立ては, 鉄筋かごが変形しないよう、 組立用補強材を溶接によって軸方向鉄筋や帯鉄筋に堅固に取り付ける。
- 鉄筋かごの組立ては, 特殊金物などを用いた工法やなまし鉄線を用いて, 鋼材や補強鉄筋を配置して堅固となるように行う。
- 鉄筋かごの組立ては, 自重で孔底に貫入するのを防ぐため, 井げた状に組んだ鉄筋を最下端に配置するのが一般的である。
- 鉄筋かごの組立ては, 一般に鉄筋かごの径が大きくなるほど変形しやすくなるので 組立用補強材は剛性の大きいものを使用する。
No. 15道路橋の直接基礎の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 直接基礎の底面は, 支持地盤に密着させることで, 滑動抵抗を十分に期待できるように処理しなければならない。
- 基礎地盤が砂地盤の場合は,基礎底面地盤を整地し, その上に栗石や砕石を配置するのが一般的である。
- 基礎地盤が岩盤の場合は, 均しコンクリートと地盤が十分にかみ合うよう, 基礎底面地盤にはある程度の不陸を残し、 平滑な面としないように配慮する。
- 岩盤を切り込んで直接基礎を施工する場合は, 水平抵抗を期待するためには,掘削したずりで埋め戻さなければならない。
※問題番号No.16~No.49 までの34問題のうちから10問題を選択し解答してください。
令和元年(第一次検定・問題A)1級土木施工管理技士★過去問No.16~49
No. 16鋼道路橋の架設上の留意事項に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 曲線桁橋は,架設中の各段階において, ねじれ, 傾き及び転倒などのないように重心位置を把握し, ベントなどの反力を検討する。
- I形断面の鋼桁橋は, 水平曲げ剛度, ねじり剛度が低いため, 桁を1本のみで仮置きやつり上げをする場合には, 横倒れ座屈に注意する。
- 箱形断面の桁は、重量が重くつりにくいので、つり状態における安全性を確認するため, つり金具や補強材は一般に現場で取り付ける。
- 斜橋は、たわみや主桁の傾きなどは架設中の各段階について算定し, 架設中の桁のそりの管理を行う。
No. 17鋼道路橋における溶接施工上の留意事項に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 組立溶接は,本溶接と同様の管理が必要ない仮付け溶接のため, 組立溶接終了後ただちに本溶接を施工しなければならない。
- 開先溶接及び主桁のフランジと腹板のすみ肉溶接は,原則としてエンドタブを取り付け, 溶接の始端及び終端が溶接する部材上に入らないようにしなければならない。
- 溶接を行う部分は,溶接に有害な黒皮,さび, 塗料, 油などは除去したうえで,溶接線近傍は十分に乾燥させなければならない。
- 開先形状は,完全溶込み開先溶接からすみ肉溶接に変化するなど溶接線内で開先形状が変化する場合,遷移区間を設けなければならない。
No. 18鋼道路橋における高力ボルトの締付け作業に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- 曲げモーメントを主として受ける部材のフランジ部と腹板部とで,溶接と高力ボルト摩擦接合をそれぞれ用いるような場合には, 高力ボルトの締付け完了後に溶接する。
- トルシア形高力ボルトの締付けは,予備締めには電動インパクトレンチを使用してもよいが,本締めには専用締付け機を使用する。
- 高力ボルトの締付けは、継手の外側のボルトから順次中央のボルトに向かって行い2度締めを行うものとする。
- 高力ボルトの締付けをトルク法によって行う場合には, 軸力の導入は,ボルト頭を回して行うのを原則とし、やむを得ずナットを回す場合にはトルク計数値の変化を確認する。
No. 19コンクリートのアルカリシリカ反応の抑制対策に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- JIS R 5211 「高炉セメント」 に適合する高炉セメントB種の使用は,アルカリシリカ反 応抑制効果が認められない。
- 鉄筋腐食を防止する観点からも,単位セメント量を増やしてコンクリートに含まれるア ルカリ総量をできるだけ多くすることが望ましい。
- アルカリカ反応では, 有害な骨材を無害な骨材と混合した場合, コンクリートの膨張量は, 有害な骨材を単独で用いるよりも小さくなることがある。
- 海洋環境や凍結防止剤の影響を受ける地域で, 無害でないと判定された骨材を用いる場 合は,外部からのアルカリ金属イオンや水分の侵入を抑制する対策を行うのが効果的である。
No. 20コンクリート構造物の補修対策に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- シラン系表面含浸材を用いた表面含浸工法を適用すると, コンクリートの細孔を塞ぐた め、コンクリートの吸水性を低下させるとともに, コンクリート内部からの水蒸気透過も防止する。
- 吹付け工法による断面修復工法は、型枠の設置が不要であり断面修復面積が比較的大き い部位に適している。
- 塩害に起因して鉄筋の腐食による顕著なさび汁やかぶりコンクリートのはく離が発生し たコンクリート構造物に対しては,有機系被覆材による表面被覆工法だけを施せばよい。
- 電気防食工法は、コンクリート中の塩化物イオンを除去する目的で適用する電気化学的 補修工法である。
No. 21河川の掘削工事に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 河道内の掘削工事では, 掘削深さが河川水位より低い場合や地下水位が高い場合,数層に分けて掘削するなど, 土質や水位条件などを総合的に検討して掘削方法を決める必要が ある。
- 河道内の掘削工事では, 出水時に掘削機械が迅速に安全な場所に退避できるように, あらかじめ退避場所を設けておく必要がある。
- 低水路部の一連区間の掘削では, 流水が乱流を起こして部分的に深掘れなどの影響が生じないよう、原則として上流から下流に向かって掘削する。
- 低水路の掘削土を築堤土に利用する場合は, 地下水位や河川水位を低下させるための瀬替えや仮締切り, 排水溝を設けた釜場での排水などにより含水比の低下をはかる。
No. 22河川護岸前面に設置する根固工に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- 根固工は,流体力に耐える重量であり,護岸基礎前面の河床の洗掘を生じさせない敷設 量とし、耐久性が大きく, 河床変化に追随できる屈とう性構造とする。
- 根固工の敷設天端高は,平均河床高と同じ高さとすることを基本とし, 根固工と法覆工との間に間げきを生じる場合には, 適当な間詰工を施すものとする。
- 根固工のブロック重量は,平均流速及び流石などに抵抗できる重さを有する必要があることから, 現場付近の河床にある転石類の平均重量以上とする。
- 根固工に用いる異形コンクリートブロックの乱積みは、河床整正を行って積み上げるの で, 水深が深くなると層積みと比較して施工は困難になる。
No. 23河川の柔構造樋門の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- キャンバー盛土の施工は,キャンバー盛土下端付近まで掘削し、新たに適切な盛土材を用いて盛土することが望ましい。
- 樋門本体の不同沈下対策としての可とう性継手は, 樋門の構造形式や地盤の残留沈下を考慮し,できるだけ土圧の大きい堤体中央部に設ける。
- 堤防開削による床付け面は, 荷重の除去にともなって緩むことが多く, 乱さないで施工するとともに転圧によって締め固めることが望ましい。
- 基礎地盤の沈下により函体底版下に空洞が発生した場合は,その対策としてグラウトが有効であることから, 底版にグラウトホールを設置する。
No.24 砂防えん堤の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 岩盤にコンクリートを打ち込む場合は,基礎掘削によって緩められた岩盤を取り除き岩 屑や泥を十分洗い出し, たまり水をふき取る作業が必要である。
- 砂礫の上にコンクリートを打ち込む場合は、転石などの泥を洗浄し, 基礎面は十分水切 りを行って泥濘ねいによるコンクリート汚染が起こらないようにしなければならない。
- 砂防堰堤の上下流の岩盤余堀部をコンクリートで充填するための間詰めは、風化していない岩盤までコンクリートを打ち上げる。
- コンクリートの打継ぎ面は,砂防えん堤の堤体の一体化をはかるため, コンクリート打 込み時には乾燥した状態でなければならない。
No. 25 渓流保全工の各構造に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- 床固め工は,コンクリートを打ち込むことにより構築される場合が多いが, 地すべり地などのように柔軟性の必要なところでは、枠工や蛇かごによる床固め工が設置される。
- 帯工は,床の固定をはかるために設置されるものであり、天端高と計画河床高の差を考慮して落差を設ける。
- 護岸工は,渓岸の侵食 崩壊を防止するために設置されるものであり、 床固め工の袖部を保護する目的では設置しない。
- 水制工は,荒廃渓流に設置される場合, 水制頭部が流水及び転石の衝撃を受けることから、堅固な構造とするが, 頭部を渓床の中に深くは設置しない。
No. 26急傾斜地崩壊防止工の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはど れか。
- 急傾斜地崩壊防止を目的とした切土工を施工する場合は, 切土の斜面表層の侵食防止・ 風化防止のため, 法面保護工を施工する。
- 重力式コンクリート擁壁を施工する際には, 擁壁背面の水を排除するために水抜き孔を水平に設置する。
- 張り工は, 土圧に対抗するものではないので,土圧を考慮していないが, 湧水の多い箇 所では背面に水圧が生じないように排水対策を十分に実施する。
- 排水工のうち縦排水路を施工する際には, 水路から溢れた流水などによる水路両側の洗 掘を防止するために, 側面に勾配をつけ, コンクリート張りや石張りを設置する。
No. 27道路のアスファルト舗装における路床に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 凍上抑制層は, 凍結深さから求めた必要な置換え深さと舗装の厚さを比較し, 置換え深さが 大きい場合に,路盤の下にその厚さの差だけ凍上の生じにくい材料で置き換えたものである。
- 切土路床は,表面から30cm程度以内に木根, 転石などの路床の均一性を損なうものが ある場合はこれらを取り除いて仕上げる。
- 安定処理材料は, 路床土とセメントや石灰などの安定材を混合し路床の支持力を改善す る場合に用いられ, 一般に粘性土に対してはセメントが適している。
- 安定処理工法は,現状路床土と安定材を混合し構築路床を築造する工法で,現状路床土 の有効利用を目的とする場合はCBRが3未満の軟弱土に適用される。
No. 28道路のアスファルト舗装における路盤の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 上層路盤の安定処理に用いる骨材の最大粒径は, 60mm以下でかつ1層の仕上り厚の 1/2以下がよい。
- 下層路盤の粒状路盤工法では, 締固め前に降雨などにより路盤材料が著しく水を含み締 固めが困難な場合には、晴天を待って曝気乾燥を行う。
- 下層路盤の粒状路盤の施工にあたっては, 1層の仕上り厚さは20cm以下を標準とし, 敷均しは一般にモータグレーダで行う。
- 上層路盤にセメントや石灰による安定処理を施工する場合には, 施工終了後, アスファ ルト乳剤などでプライムコートを施すとよい。
No. 29道路のアスファルト舗装における加熱アスファルト混合物の施工に関する 次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 初転圧の転圧温度は,一般に110~140°Cで, ヘアクラックの生じない限りできるだけ高い温度とする。
- ホットジョイントの場合は, 縦継目側の5~10cm幅を転圧しないでおいて,この部分を後続の混合物と同時に締め固める。
- 敷し作業中に雨が降りはじめた場合には, 敷均し作業を中止するとともに,敷き均した混合物を速やかに締め固めて仕上げる。
- 各層の継目位置は,既設舗装の補修・ 拡幅などの場合を除いて, 下層の継目の上に上層の継目を重ねるようにする。
No. 30道路のアスファルト舗装における補修工法に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- 表面処理工法は,一般に流動によるわだち掘れや線状に発生したひび割れが著しい箇所の補修に用いられる工法である。
- 路上表層再生工法は,既設アスファルト混合物層を路上破砕混合機などで破砕すると同時に,セメントなどの添加材料を加え, 路盤を構築する工法である。
- 薄層オーバーレイ工法は,予防的維持工法として用いられることもあり、 既設舗装の上に薄層で加熱アスファルト混合物を舗設する工法である。
- 線状打換え工法は,主として摩耗などによってすり減った部分を補うことを目的として,既設舗装のわだち掘れ部のみを加熱アスファルト混合物で舗設する工法である。
No. 31道路の排水性舗装に使用するポーラスアスファルト混合物の施工に関する 次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 橋面上に適用する場合は,目地部や構造物との接合部から雨水が浸透すると,舗装及び 床版の強度低下が懸念されるため, 排水処理に関しては特に配慮が必要である。
- ポーラスアスファルト混合物は, 粗骨材が多いのですりつけが難しく, 骨材も飛散しや すいので、すりつけ最小厚さは粗骨材の最大粒径以上とする。
- 締固めは,ロードローラ, タイヤローラなどを用いるが, 振動ローラを無振で使用して ロードローラの代替機械とすることもある。
- タックコートは,下層の防水処理としての役割も期待されており,原則としてアスファ ルト乳剤 (PK-3) を使用する。
No. 32道路のコンクリート舗装に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- プレキャストコンクリート版舗装は, 工場で製作したコンクリート版を路盤上に敷設し, 築造する舗装であり, 施工後早期に交通開放ができるため修繕工事に適している。
- 薄層コンクリート舗装は, コンクリートでオーバーレイする舗装であり、 既設コンクリート版にひび割れが多発している箇所など, 構造的に破損していると判断される場合に適用する。
- ポーラスコンクリート舗装は, 高い空げき率を有したポーラスコンクリート版を使用し, これにより排水機能や透水機能などを持たせた舗装である。
- コンポジット舗装は, 表層又は表層・基層にアスファルト混合物を用い, 直下の層にセ メント系の版を用いた舗装であり、 通常のアスファルト舗装より長い寿命が期待できる。
No. 33下記に示す (イ)~ (ホ)の作業内容について,一般的なRCD工法(巡航RCD工法を除く)の施工手順として, 適当なものは次のうちどれか。
(イ) RCD用コンクリート打込み
(ロ) 外部コンクリート打込み
(ハ)内部振動機で締固め
(二)内部振動機で境界部を締固め
(ホ) 敷き均して振動ローラで締固め
- (イ)→(ハ)→(ホ)→(ロ)→(二)
- (イ)→(ハ)→(ロ)→(二)→(ホ)
- (ロ)→(ハ)→(イ)→(ホ)→(二)
- (ロ)→(ハ)→(イ)→(二)→(ホ)
No. 34 フィルダムの施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 遮水ゾーンの盛立面に遮水材料をダンプトラックで撒き出すときは,できるだけフィルタゾーンを走行させるとともに, 遮水ゾーンは最小限の距離しか走行させないようにする。
- フィルダムの基礎掘削は,遮水ゾーンと透水ゾーン及び半透水ゾーンとでは要求される条件が異なり, 遮水ゾーンの基礎の掘削は所要のせん断強度が得られるまで掘削する。
- フィルダムの遮水性材料の転圧用機械は、従来はタンピングローラを採用することが多 かったが,近年は振動ローラを採用することが多い。
- 遮水ゾーンを盛り立てる際のブルドーザによる敷均しは、できるだけダム軸方向に行うとともに,均等な厚さに仕上げる。
No. 35トンネルの山岳工法における支保工の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 吹付けコンクリートは、覆工コンクリートのひび割れを防止するために, 吹付け面にできるだけ凹凸を残すように仕上げなければならない。
- 支保工の施工は, 周辺地山の有する支保機能が早期に発揮されるよう掘削後速やかに行い支保工と地山をできるだけ密着あるいは一体化させることが必要である。
- 鋼製支保工は、覆工の所要の巻厚を確保するために, 建込み時の誤差などに対する余裕を考慮して大きく製作し, 上げ越しや広げ越しをしておく必要がある。
- ロックボルトは, ロックボルトの性能を十分に発揮させるために, 定着後, プレートが掘削面や吹付け面に密着するように, ナットなどで固定しなければならない。
No. 36トンネルの山岳工法における覆工の施工に関する次の記述のうち, 適当で ないものはどれか。
- 覆工コンクリートの型枠面は、コンクリート打込み前に, 清掃を念入りに行うとともに, 適切なはく離剤を適量塗布する必要がある。
- 覆工コンクリートの打込みは,原則として内空変位の収束前に行うことから,覆工の施 工時期を判断するために変位計測の結果を利用する必要がある。
- 覆工コンクリートの締固めは,内部振動機を用いることを原則として, コンクリートの材料分離を引き起こさないように, 振動時間の設定には注意が必要である。
- 覆工コンクリートの養生は,坑内換気やトンネル貫通後の外気の影響について注意し, 一定期間において, コンクリートを適当な温度及び湿度に保つ必要がある。
No.37 海岸堤防の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 海上工事となる場合は, 施工による海水の濁りの問題が生じる場合もあるので 現場の 施工条件に対する考慮が重要である。
- 海岸堤防は,その存在が自然環境を損なったり, 周辺環境と調和しないといった弊害を極力防止するため, 堤防法面に構造物としての形状や素材を活かした処理などの工夫が必 要である。
- 海上工事となる場合は,波浪, 潮汐, 潮流の影響を強く受け, 作業時間が制限される場 合もあるので、現場の施工条件に対する考慮が重要である。
- 堤防建設位置は, 制約を受けることが少ないが,強度の低い地盤に施工せざるを得ない場合には,必要に応じて押え盛土, 地盤改良などを考慮する。
No. 38海岸の潜人エリーフの機能や特徴に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 離岸堤に比較して波の反射が小さく, 堤体背後の堆砂機能は少ない。
- 天端が海面下であり,構造物が見えないことから景観を損なわない。
- 天端水深や天端幅にかかわらず, 堤体背後への透過波は変化しない。
- 捨石などの材料を用いた没水構造物で, 波浪の静穏化, 沿岸漂砂の制御機能を有する。
No. 39港湾の防波堤の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 傾斜は,施工設備が簡単であるが, 直立堤に比べて施工時の波の影響を受け易いので, 工程管理に注意を要する。
- ケーソン式の直立堤は,本体製作をドライワークで行うことができるため, 施工が確実 であるが,荒天日数の多い場所では海上施工日数に著しい制限を受ける。
- ブロック式の直立堤は, 施工が確実で容易であり, 施工設備も簡単であるなどの長所を 有するが,各ブロック間の結合が十分でなく, ケーソン式に比べ一体性に欠ける。
- 混成堤は, 水深の大きい箇所や比較的軟弱な地盤にも適し, 捨石部と直立部の高さの割 合を調整して経済的な断面とすることができるが, 施工法及び施工設備が多様となる。
No.40港湾の浚渫工事の調査に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 機雷など危険物が残存すると推定される海域においては, 浚渫に先立って工事区域の機雷などの探査を行い, 浚渫工事の安全を確保する必要がある。
- 浚渫区域が漁場に近い場合には、作業中の濁りによる漁場などへの影響が問題となる場合が多く、事前に漁場などの利用の実態, 浚渫土質, 潮流などを調査し, 工法を検討する必要がある。
- 水質調査の主な目的は,海水汚濁の原因が, バックグラウンド値か浚渫工事による濁りかを確認するために実施するもので,事前又は, 浚渫工事完成後の調査のいずれかを行う必要がある。
- 浚渫工事の施工方法を検討する場合には, 海底土砂の硬さや強さ, その締まり具合や粒の粗さなど,土砂の性質が浚渫工事の工期,工費に大きく影響するため, 事前調査を行う必要がある。
No. 41鉄道工事における路盤に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 路盤は,軌道に対して適当な弾性を与えるとともに路床の軟弱化防止, 路床への荷重を 分散伝達し,排水勾配を設けることにより道床内の水を速やかに排除するなどの機能を有 する。
- 土路盤は, 良質な自然土とクラッシャランの複層で構成する路盤であり,一般に強化路盤に比べて工事費が安価である。
- 路盤には土路盤, 強化路盤があるが,いずれを用いるかは,線区の重要度,経済性,保 守体制などを勘案して決定する。
- 強化路盤は, 道路, 空港などの舗装に既に広く用いられているアスファルトコンクリー 卜,粒度調整材料などを使用しており、 繰返し荷重に対する耐久性に優れている。
No. 42鉄道の軌道の維持管理に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 軌道狂いは,軌道が列車荷重の繰返し荷重を受けて次第に変形し、 車両走行面の不整が生ずるものであり, 在来線では軌間,水準, 高低, 通り, 平面性, 複合の種類がある。
- 道床バラストは, 材質が強固でねばりがあり, 摩損や風化に対して強く, 適当な粒形と粒度を持つ材料を用いる。
- 軌道狂いを整正する作業として,有道床軌道において最も多く用いられる作業は,マルチプルタイタンパによる道床つき固め作業である。
- ロングレール敷設区間では,冬季の低温時でのレール張出し, 夏季の高温時でのレールの曲線内方への移動防止などのため保守作業が制限されている。
No. 43鉄道 (在来線) の営業線内又はこれに近接した工事における保安対策に関す る次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- 可搬式特殊信号発光機の設置位置は, 隣接線を列車が通過している場合でも、作業現場 から800m以上離れた位置まで列車が進来したときに、列車の運転士が明滅を確認できる 建築限界内を基本とする。
- 軌道短絡器は, 作業区間から800m以上離れた位置に設置し, 列車進入側の信号機に停 止信号を現示する。
- 既設構造物などに影響を与えるおそれのある工事の施工にあたっては,異常の有無を検測し、異常が無ければ監督員などへの報告を省略してもよい。
- 列車の振動, 風圧などによって、 不安定かつ危険な状態になるおそれのある工事又は乗務員に不安を与えるおそれのある工事は, 列車の接近時から通過するまでの間は,特に慎重に作業する。
No. 44シールド工法の施工管理に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 土圧式シールド工法において切羽の安定をはかるためには, 泥土圧の管理及び泥土の塑性流動性管理と排土量管理を慎重に行わなければならない。
- 泥水式シールド工法において切羽の安定をはかるためには, 泥水品質の調整及び泥水圧と掘削土量管理を慎重に行わなければならない。
- 土圧式シールド工法において, 粘着力が大きい硬質粘性土や砂層, 礫層を掘削する場合には,水を直接注入することにより掘削土砂の塑性流動性を高めることが必要である。
- シールド掘進にともなう地盤変位は, 切羽に作用する土水圧の不均衡やテールボイドの発生, 裏込め注入の過不足などが原因で発生する。
No. 45 鋼橋の防食法に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 塗装は,鋼材表面に形成した塗膜が腐食の原因となる酸素と水や, 塩類などの腐食を促進する物質を遮断し鋼材を保護するものである。
- 耐候性鋼は,鋼材表面に生成される保護性さびによってさびの進展を抑制するものであるが,初期の段階でさびむらやさび汁が生じた場合は速やかに補修しなければならない。
- 溶融亜鉛めっきは,一旦損傷を生じると部分的に再めっきを行うことが困難であることから、損傷部を塗装するなどの溶融亜鉛めっき以外の防食法で補修しなければならない。
- 金属溶射の施工にあたっては、温度や湿度などの施工環境条件の制限があるとともに,下地処理と粗面処理の品質確保が重要である。
No. 46上水道の管布設工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 埋戻しは,片埋めにならないように注意しながら, 厚さ50cm以下に敷き均し,現地盤と同程度以上の密度となるように締め固めを行う。
- 床付面に岩石, コンクリート塊などの支障物が出た場合は,床付面より10cm以上取り除き,砂などに置き換える。
- 鋼管の切断は,切断線を中心に, 幅30cmの範囲の塗覆装をはく離し, 切断線を表示して行う。
- 配水管を他の地下埋設物と交差又は近接して布設するときは, 少なくとも30cm以上の間隔を保つ。
No. 47下水道管きょの更生工法に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- 形成工法は,既設管きょより小さな管径で製作された管きょをけん引挿入し,間げきに 充てん材を注入することで管を構築する。
- 反転工法は,熱硬化性樹脂を含浸させた材料を既設のマンホールから既設管きょ内に反 転加圧させながら挿入し、 既設管きょ内で加圧状態のまま樹脂が硬化することで管を構築 する。
- さや管工法は、 既設管きょ内に硬質塩化ビニル材などをかん合させながら製管し,既設 きょとの間げきにモルタルなどを充てんすることで管を構築する。
- 製管工法は,熱硬化性樹脂を含浸させたライナーや熱可塑性樹脂ライナーを既設管きょ 内に引込み, 水圧又は空気圧などで拡張・密着させた後に硬化させることで管を構築する。
No. 48小口径管推進工法の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 推進工事において地盤の変状を発生させないためには, 切羽土砂を適正に取り込むこと が必要であり, 掘削土量と排土量, 泥水管理に注意し, 推進と滑材注入を同時に行う。
- 推進中に推進管に破損が生じた場合は, 推進施工が可能な場合には十分な滑材注入など により推進力の低減をはかり、推進を続け, 推進完了後に損傷部分の補修を行う。
- 推進工法として低耐荷力方式を採用した場合は,推進中は管にかかる荷重を常に計測し、 管の許容推進耐荷力以下であることを確認しながら推進する。
- 土質の不均質な互層地盤では,推進管が硬い土質の方に蛇行することが多いので,地盤 改良工法などの補助工法を併用し, 蛇行を防止する対策を講じる。
No. 49薬液注入工事の施工にあたり配慮すべき事項に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 注入速度は,現場における限界注入速度試験結果と施工実績とを参考として,設計時に 設定した注入速度を見直しすることが望ましい。
- 注入圧力は,地盤の硬軟や土被り、地下水条件などにより異なり, 計画時には目標値と しての値を示し, 試験工事や周辺での施工実績, 現場での初期の値などを参考に決定して いく。
- ステップ長は,注入管軸方向での注入間隔であり,二重管ストレーナー工法では25cm 又は50cm, 二重管ダブルパッカー工法では90cmが一般的である。
- 注入孔の間隔は, 1.0m で複列配置を原則とし, 改良範囲の形状は複雑で部分的には孔間隔に多少の差は生じるが,できるだけ原則に近い配置とする。
※問題番号 No.50 ~ No.61 までの12問題のうちから8問題を選択し解答してください。
令和元年(第一次検定・問題A)1級土木施工管理技士★過去問No.50~61
No. 50労働者に支払う賃金に関する次の記述のうち, 労働基準法令上、誤っているものはどれか。
- 使用者は、労働者が出産, 疾病, 災害の費用に充てるために請求する場合においては, 支 払期日前であっても、 既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。
- 使用者は,使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、 休業期間中当該労 働者に,その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。
- 使用者は,出来高払制その他の請負制で使用する労働者については, 労働時間に応じ一 定額の賃金の保障をしなければならない。
- 使用者は、労働時間を延長し、労働させた場合においては、原則として通常の労働時間 の賃金の計算額の2割以上6割以下の範囲内で割増賃金を支払わなければならない。
No. 51年少者・女性の就業に関する次の記述のうち, 労働基準法令上、正しいものはどれか。
- 使用者は,満16歳以上満18歳未満の者を, 時間外労働でなければ, 坑内で労働させることができる。
- 使用者は,満16歳以上満18歳未満の男性を, 40kg以下の重量物を断続的に取り扱う業務に就かせることができる。
- 使用者は,妊娠中の女性及び産後年を経過しない女性が請求した場合は, 時間外労働,休日労働, 深夜業をさせてはならない。
- 使用者は,妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性以外の女性についても、ブルドーザを運転させてはならない。
No. 52労働安全衛生法令上, 工事の開始の日の30日前までに, 厚生労働大臣に計 画を届け出なければならない工事が定められているが,次の記述のうちこれに該当しないものはどれか。
- ゲージ圧力が0.2MPaの圧気工法による建設工事
- 堤高が150mのダムの建設工事
- 最大支間1,000mのつり橋の建設工事
- 高さが300mの塔の建設工事
No. 53高さが5m以上のコンクリート造の工作物の解体等の作業における危険を防止するために、 事業者又はコンクリート造の工作物の解体等作業主任者 (以下,解体等作業主任者という) が行わなければならない事項に関する次の記述のうち, 労働安全衛生法令上, 誤っているものはどれか。
- 解体等作業主任者は, 作業の方法及び労働者の配置を決定し, 作業を直接指揮しなけれ ばならない。
- 解体等作業主任者は, 外壁, 柱等の引倒し等の作業を行うときは引倒し等について一定 の合図を定め、関係労働者に周知させなければならない。
- 事業者は,コンクリート造の工作物の解体等作業主任者技能講習を修了したもののうち から、解体等作業主任者を選任しなければならない。
- 事業者は,物体の飛来又は落下による労働者の危険を防止するため,当該作業に従事す る労働者に保護帽を着用させなければならない。
No. 54技術者制度に関する次の記述のうち, 建設業法令上, 誤っているものはどれか。
- 工事現場における建設工事の施工に従事する者は, 主任技術者又は監理技術者がその職 務として行う指導に従わなければならない。
- 発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は,当該建設工事を施工するために 締結した下請契約の請負代金が政令で定める金額以上の場合, 工事現場に監理技術者を置 かなければならない。
- 主任技術者及び監理技術者は, 工事現場における建設工事を適正に実施するため,当該 建設工事の施工計画の作成, 工程管理, 品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事 の施工に従事する者の技術上の指導監督を行わなければならない。
- 主任技術者及び監理技術者は, 建設業法で設置が義務付けられており, 公共工事標準請 負契約約款に定められている現場代理人を兼ねることができない。
No.55火薬類の取扱い等に関する次の記述のうち, 火薬類取締法令上, 誤っているものはどれか。
- 火薬類を取り扱う者は,その所有し,又は占有する火薬類, 譲渡許可証,譲受許可証又は 運搬証明書を喪失したときは、遅滞なくその旨を都道府県知事に届け出なければならない。
- 火薬類の発破を行う場合には, 発破場所に携行する火薬類の数量は,当該作業に使用す る消費見込量をこえてはならない。
- 火薬類の発破を行う発破場所においては,責任者を定め、火薬類の受渡し数量,消費残 数量及び発破孔に対する装てん方法をそのつど記録させなければならない。
- 多数斉発に際しては,電圧並びに電源, 発破母線, 電気導火線及び電気雷管の全抵抗を考慮した後,電気雷管に所要電流を通じなければならない。
No. 56道路上で行う工事又は行為についての許可又は承認に関する次の記述のう 道路法令上, 正しいものはどれか。
- 道路管理者以外の者が, 沿道で行う工事のために交通に支障を及ぼすおそれのない道路 の敷地内に工事用材料の置き場を設ける場合は, 道路管理者の許可を受ける必要はない。
- 道路管理者以外の者が, 工事用車両の出入りのために歩道切下げ工事を行う場合は,道 路使用許可を受けていれば道路管理者の承認を受ける必要はない。
- 道路占用者が, 重量の増加を伴わない占用物件の構造を変更する場合は, 道路の構造又 は交通に支障を及ぼすおそれがないと認められるものは、あらためて道路管理者の許可を 受ける必要はない。
- 道路占用者が,電線, 上下水道などの施設を道路に設け, 継続して道路を使用する場合 は、あらためて道路管理者の許可を受ける必要はない。
No. 57河川管理者の許可に関する次の記述のうち, 河川法令上、正しいものはどれか。
- 河川区域内の上空を通過して吊り橋や電線を設置する場合は,河川管理者の許可を受ける必要はない。
- 河川区域内の土地に工作物の新築等の許可を河川管理者から受ける者は、あらためてその工作物を施工するための土地の掘削, 盛土, 切土等の行為の許可を受ける必要はない。
- 河川区域内の民有地に一時的に仮設の現場事務所を新築する場合は,河川管理者の許可を受ける必要はない。
- 河川管理者が管理する河川区域内の土地に工作物の新築等の許可を河川管理者から受ける者は、あらためて土地の占用の許可を受ける必要はない。
No. 58工事現場に設ける延べ面積60m2の仮設建築物に関する次の記述のうち, 建築基準法令上,正しいものはどれか。
- 防火地域内に設ける仮設建築物の屋根の構造は, 政令で定める技術的基準に適合するも ので,国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。
- 湿潤な土地又はごみ等で埋め立てられた土地に仮設建築物を建築する場合には,盛土, 地盤の改良その他衛生上又は安全上必要な措置を講じなければならない。
- 建築主は,工事着手前に,仮設建築物の建築確認申請書を提出して建築主事の確認を受 け,確認済証の交付を受けなければならない。
- 都市計画区域内に設ける仮設建築物は,その地域や容積率の限度, 前面道路の幅員に応 じた建築物の高さ制限 (斜線制限) に関する規定に適合するものでなければならない。
No. 59騒音規制法令上, 指定区域内における建設工事として行われる作業に関す る次の記述のうち, 特定建設作業に該当しないものはどれか。
ただし、当該作業がその作業を開始した日に終わるもの, 及び使用する機械 が一定の限度を超える大きさの騒音を発生しないものとして環境大臣が指定するものを除く。
- びょう打機を使用する作業
- 原動機の定格出力80kW以上のバックホゥを使用する作業
- 圧入式くい打くい抜機を使用する作業
- 原動機の定格出力40kW以上のブルドーザを使用する作業
No. 60振動規制法令上, 特定建設作業における環境省令で定める基準に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。
- 良好な住居の環境を保全するため、 特に静穏の保持が必要とする区域であると都道府県知事が指定した区域では,原則として午後7時から翌日の午前7時まで行われる特定建設作業に伴って発生するものでないこと。
- 特定建設作業の全部又は一部に係る作業の期間が当該特定建設作業の場合において,原則として連続して6日を超えて行われる特定建設作業に伴って発生するものでないこと。
- 特定建設作業の振動が, 特定建設作業の場所の敷地の境界線において, 75dBを超える大きさのものでないこと。
- 良好な住居の環境を保全するため, 特に静穏の保持が必要とする区域であると都道府県知事が指定した区域では,原則として1日8時間を超えて行われる特定建設作業に伴って発生するものでないこと。
No. 61船舶の航行又は工事の許可等に関する次の記述のうち, 港則法上、誤ってい るものはどれか。
- 爆発物その他の危険物 (当該船舶の使用に供するものを除く) を積載した船舶は,特定 港に入港しようとする時は港の境界外で港長の指揮を受けなければならない。
- 特定港内又は特定港の境界附近で工事をしようとする者は, 港長の許可を受けなければならない。
- 船舶は,港内において防波堤, ふとうその他の工作物の突端又は停泊船舶を左げんに見て航行するときは、 できるだけこれに近寄り航行しなければならない。
- 船舶は,港内及び港の境界附近においては,他の船舶に危険を及ぼさないような速力で航行しなければならない。
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