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1級土木・令和3年二次No.8~No.11

選択問題2【問題8】1級土木の過去問(解答・解説)

軟弱地盤対策として、下記の5つの工法の中から2つ選び, 工法名, 工法の 概要及び期待される効果をそれぞれ解答欄に記述しなさい。

  • サンドマット工法
  • サンドドレーン工法
  • 深層混合処理工法 (機械攪拌工法)
  • 薬液注入工法
  • 掘削置換工法

【解答欄】

工法名 工法の概要 期待される効果

以下を参考に2つ記述する。

工法名 工法の概要 期待される効果
サンドマット工法 軟弱地盤上に盛土等の土工構造物を施工する 場合に適用される工法

表面に厚さ 0.5~1.2m程度の砂を敷設し、 軟弱層圧密の ための上部排水を促進する。

  • 圧密の促進
  • トラフィカビリティー の確保
サンドドレーン工法 透水性の高い砂を用いた砂柱 (サンドドレー ン) を軟弱地盤中に鉛直に造成することにより、水平方向の排水距離を短くして圧密を促進する工法
  • 圧密の促進
  • 地盤強度の増加
深層混合処理工法 粉体状あるいはスラリー状の主としてセメント系の固化材を地中に供給して,原位置の軟 弱土と攪拌翼を用いて強制的に攪拌混合する工法。

深層に至る強固な柱体状, ブ ロック状又は壁状の安定処理土を形成する。

  • すべり抵抗の増加
  • 変形の抑止
  • 沈下の低減
  • 液状化防止
薬液注入工法 土の間隙に注入材 (水ガラス系薬液; 主剤が ケイ酸ナトリウム)を注入することによって 地盤を改良する工法
  • 地盤の透水性の減少
  • 強度增加
  • 液状化防止
掘削置換工法 軟弱層の全面あるいは一部を掘削し,良質土で置換する工法。

軟弱層が比較的浅く、 必要な置換え土が容易に得られ, かつ短期間に軟弱層を処理しようとする場合に適する。

  • 全沈下量の低減
  • 安定の確保
  • 変形対策
  • 液状化防止

選択問題2【問題9】1級土木の過去問(解答・解説)

コンクリートの施工に関する次の➀~④の記述のすべてについて, 適切でない語句が文中に含まれている。➀~④のうちから2つ選び、番号,適切でない語句及び適切な語句をそれぞれ解答欄に記述しなさい。

➀コンクリート中にできた空隙や余剰水を少なくするための再振動を行う適切な時期は,締 固めによって再び流動性が戻る状態の範囲でできるだけ早い時期がよい。

②仕上げ作業後, コンクリートが固まり始めるまでの間に発生したひび割れは, 棒状バイブ レータと再仕上げによって修復しなければならない。

③コンクリートを打ち継ぐ場合には,既に打ち込まれたコンクリートの表面のレイタンス等 を完全に取り除き, コンクリート表面を粗にした後,十分に乾燥させなければならない。

④型枠底面に設置するスペーサは, 鉄筋の荷重を直接支える必要があるので, 鉄製を使用する。

【解答欄】

番号 適切でない語句 適切な語句

以下から2つえらび記述する。

番号 適切でない語句 適切な語句
早い 遅い
棒状バイブレータ タンピング
乾燥 吸水
鉄製 モルタル製もしくはコンクリート製

➀再振動を適切な時期に行うと, コンクリートは再び流動性を帯びてコンクリート中にでき た空隙や余剰水が少なくなり, コンクリート強度及び鉄筋との付着強度の増加, 沈みひび割れの防止等に効果がある。 再振動を行う適切な時期は、締固めによって再び流動性が戻 る状態の範囲でできるだけ遅い時期がよい。

②仕上げ作業後, コンクリートが固まり始めるまでの間に発生したひび割れは,表面仕上げの前にこてを用い, コンクリート表面を軽く繰返し叩いて締め固めるタンピングと再仕上げによって修復しなければならない。 タンピングはコンクリート表面を密実にし,表面ひび割れ,沈下ひび割れの防止, 鉄筋の付着力の向上などに効果がある。

③コンクリートを打継ぐ場合には,既に打ち込まれたコンクリートの表面のレイタンス, 品質の悪いコンクリート, 緩んだ骨材粒等を完全に取り除き, コンクリート表面を粗にした後,十分に吸水させなければならない。

④型枠底面に設置するスペーサは,鉄筋の荷重を直接支える必要があり, 型枠と接する面積 が大きくなり,上床版下面などではコンクリート表面にスペーサが露出することになる。よって強度, 耐久性及び外観等を考慮して,本体コンクリートと同等程度以上の品 質を有するモルタル製もしくはコンクリート製を使用する。

選択問題2【問題10】1級土木の過去問(解答・解説)

下図は移動式クレーンでボックスカルバートの設置作業を行っている現場状況である。

この現場において安全管理上必要な労働災害防止対策に関して 「労働安全衛生規則」又は「クレーン等安全規則」に定められている措置の内容について, 5つ解答欄に記述しなさい。

【解答欄】

1
2
3
4
5

労働安全衛生法の規定に基づいた「クレーン等安全規則」 第3章 移動式クレーン(第53条~第93条) を参考に、以下から2つ選び記述する。

  1. 移動式クレーンに、その移動式クレーン検査証を備え付けておかなければならない。
  2. 荷をつり上げるときは, 外れ止め装置を使用しなければならない。
  3. つり上げ荷重が1t以上の移動式クレーンの運転業務については, 移動式クレーン運転士免許を受けた者でなければ,当該業務に就かせてはならない。
  4. 定格荷重をこえる荷重をかけて使用してはならない。
  5. 移動式クレーン明細書に記載されているジブの傾斜角の範囲をこえて使用してはならない。
  6. 移動式クレーンの運転者及び玉掛けをする者が当該移動式クレーンの定格荷重を常時知ることができるよう, 表示その他の措置を講じなければならない。
  7. 地盤が軟弱であること, 埋設物その他地下に存する工作物が損壊するおそれがあること等により移動式クレーンが転倒するおそれのある場所においては、 移動式クレーンを用いて作業を行ってはならない。
  8. アウトリガーを使用する移動式クレーンを用いて作業を行うときは,当該アウトリガーを当該鉄板等の上で当該移動式クレーンが転倒するおそれのない位置に設置しなければならない。
  9. アウトリガーを有する移動式クレーン又は拡幅式のクローラを有する移動式クレーンを用いて作業を行うときは,当該アウトリガー又はクローラを最大限に張り出さなければならない。
  10. 移動式クレーンの運転について一定の合図を定め、 合図を行なう者を指名して, その者に合図を行なわせなければならない。 また, 作業に従事する労働者は, 合図を行なう者の合 図に従わなければならない。
  11. 移動式クレーンの上部旋回体と接触することにより労働者に危険が生ずるおそれのある箇所に労働者を立ち入らせてはならない。
  12. 強風のため、移動式クレーンに係る作業の実施について危険が予想されるときは,当該作業を中止しなければならない。
  13. 移動式クレーンの運転者は,荷をつったままで, 運転位置から離れてはならない。

選択問題2【問題11】1級土木の過去問(解答・解説)

下図のような管渠を敷設する場合の施工手順が次の表に示されているが, 施工手順➀~③のうちから2つ選び, それぞれの番号, 該当する工種名及び施 工上の留意事項 (主要機械の操作及び安全管理に関するものは除く) について解答欄に記述しなさい。

以下を参考に2つえらんで記述する。

施工手順番号 工種名 施工上の留意事項

(主要機械の操作及び安全管理に関するものは除く)

管路掘削工
  • 掘削は, 丁張りに従って掘削幅, 掘削深さを 確認しながら過掘に注意して行う。
  • 床掘り仕上がり面の掘削においては,地山を 乱さないように,かつ不陸が生じないように施工する。
  • 床掘り箇所の湧水及び滞水などは,ポンプあ るいは排水溝を設けるなどして排除する。
管布設工
  • 管渠のつり下ろし及び据付については, 現場 の状況に適した安全な方法により丁寧に行う。
  • つり込みの際, 製品を傷つけることのないよう, 十分注意する。
  • 受口内面をよく清掃し, 滑材を塗布し,容易に差し込めるようにしたうえ, 差口は事前に清掃し、所定の位置にゴム輪をはめ、差込み深さが確認できるよう印を付けておく。
  • 上流の方向に受口を向け、他方の管端を既設管に密着させ中心線 勾配および管底高を保 ち,かつ漏水,不陸, 偏心等が生じないように施工する。
管路埋戻工
  • 良質な土砂又は設計図書で指定されたもので監督員の承諾を得たものを使用する。
  • 埋戻し作業にあたり, 管渠が移動したり破損したりするような荷重や衝撃を与えないよう注意する。
  • 管渠の両側より同時に埋め戻し,管の周辺及び管頂30cmまでは特に注意し,管渠その他の構造物の側面に空隙を生じないよう十分突き固める。
  • 一層の仕上がり厚さは30cm以下を基本とし、人力及びタンパ等により十分締め固める。

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